最終章．変わり果てた運命

「ゆ、由香里！・・・お、おい！」

「す、須藤君…！？ぁぁ・・・こ、これは・・・（ふふふっ…ついに婚約者の前で漏らさせたぞ…）」

　由香里の白いビキニの臀部がみるみるうちに茶色く大きく染まり、いびつな形に盛り上がりながら脇からびちゃびちゃと液体をあふれさせる。

「い、いやぁっ！…見ないで！…やだぁっ！」

　嗚咽を漏らしながら由香里は訴えた。保には見せる覚悟はできていた。
　しかし最愛の男性にだけは今の自分から1秒でも早く目をそらしてほしかった。
　秀雄は今どう思っているのだろうか。
　セックスをして、体の隅々まで見られている。
　当然交わっている最中に肛門だって見られているはず…。
　しかし水着姿で野外で大便を漏らす姿を見せることになるとは…。
　すべてを出し切った由香里は口をへの字に曲げて、顔を涙でぬらしながら恐る恐る秀雄の顔を見上げた。

「ひ、秀雄さん…ぅぅ…」

　驚きもあったのだろう。まさか婚約者のこんな姿を見ることになるとは。
　由香里が見上げた秀雄の顔は眉をひそめ、眉間にしわを寄せて…決して婚約者を見つめる表情ではなく…まさに汚物を見つめる表情だった。
　その表情を見て、由香里は下半身と背中にぞくっと寒気を感じた後、じわじわと湧き上がってくる熱く不思議な感覚に包まれた。

「（ひ、秀雄さんが…私のことを…あんな目で見てる…汚い女だと思っている…変態だと思っているんだ…）」

　今まで感じたこともないような不思議な感覚だった。
　体が徐々に熱くなり、胸がどきどきする…。
　由香里は気づいていなかったが軟便にまみれたおま○こからもジワリと官能的な淫汁が流れ出てきていた。

「山内君、海の家へ行って…薬をもらってきてくれないか…」

「・・・・・・・・・」

「山内君？・・・山内君？（ふふふ・・・現実を受け容れられない様子だな）」

「え！？・・・あ、はい・・・？」

　ようやく由香里の痴態から顔を上げて、自分が呼ばれていることに気づく。

「薬だよ・・・薬。頼めるかな？」

「あ！は、はい！そ、そうですね・・・いってきます」

　現実から逃げ出すように秀雄は一目散に浜辺の向こうにある海の家へと走っていった。
　秀雄が去るのを見つめて異臭を放つ由香里の体を抱き起こす。
　そして周りに人目がないのをいいことにためらいもなく茶色く汚れたビキニのパンティを引き降ろした。

「あ…ぁぁ…課長…」

　異常な現実と羞恥におぼれている由香里は抵抗もなく、下半身を晒すことを受け入れていく。
　汚れたものは脱がなければ…そういう常識と異常さが折り重なって自分が何を拒否しなければいけないのかもわからない状態だった。
　加えて先ほどから体を熱くしている感じたことのない感覚は大きくなっていくばかりだった。

「そこの水道で体を洗おう…」

　保は汚れたビキニを人差し指と親指でつまみながら、目指すべき場所であった公衆トイレの脇に設置されている短いホースのついた水道に由香里を誘導していく。
　水道に到着すると保は真っ白で汚れのない、脱がせる必要のないはずのビキニのブラジャーまでホックをはずし、剥ぎ取り、由香里を再び全裸にしてしまった。

「あっ…ぁぁ…」

　もはや由香里に抵抗をするという言葉は残っていなかった。
　保に肌を晒すことが当然のことのような気さえしてくる。
　しかし不思議なことに羞恥に対する感覚はさらに研ぎ澄まされ、羞恥を強く感じることによって一層体が熱くなってくる。
　全裸にされてしまったことで由香里の股間からは排泄物の汚れによるぬめりを上回るほどの粘度を持ったうっすらと白濁を含んだ液体が満ち溢れていた。

（びちゃびちゃびちゃ・・・・・）

　保の握ったホースがビキニの汚れを落とし終わり、続いて由香里の体の火照りを冷ますかのように美尻に付着した茶色い液体や小さな固形物を洗い流していく。
　由香里は保の放水を受け入れるかのようにホースに向かって自ら美尻を突き出した。
　もう涙は止まっていた。
　婚約者の秀雄のことも…不思議と頭の中で薄れていく。
　今はただ…この羞恥と…体の火照りに身を任せたかった。
　汚れを十分に洗い流した後、保はホースの口を指で細め、激しい水流をきれいになったおま○こに強く浴びせた。
　水柱でできたペニスを奥深く挿入するかのように…。

「んん！・・・あっ！ぁぁ・・・・んん・・・！」

　由香里はビクンビクンと美尻を震わせながら強い刺激を自ら味わっているように見えた。
　保はその姿を見て確信し、水道の水を止めた。
　水の滴るおま○こにゆっくりと指を這わせる。
　保の予想通り、由香里のおま○こは数秒前まで冷たく激しい水流を浴びていたにもかかわらず、熱くたぎり、奥から次々と淫汁を分泌していた。

「どうだったね？初めての浣腸は…？」

「…とても…恥ずかしかったです…」

「山内君とでは…こんな思いはできないだろう？」

「…うっ…は、はい…」

　保は奥からあふれ出る淫汁を掻き出すように、人差し指と中指を由香里のおま○この奥深くまで出し入れした。
　由香里はその指から逃れようともせず、消え入りそうな声で保の質問に素直に答えていく。
　由香里のおま○こはやわらかく、強く保の指に絡みついてくる。
　保は指を引き抜くと自らのトランクスタイプの水着を引き降ろし、中年特有の醜い全裸姿になって美尻を突き出す由香里を抱き起こした。

「由香里君…ここに…」

　保はプラスチックのような素材でできた個室型の簡易公衆トイレの扉を開け、全裸の由香里を中へ誘導し、自分も入ると施錠した。
　羞恥と快感で顔を赤らめた全裸の由香里。
　薄暗いトイレの個室で保の目に映る由香里の姿はいやらしさを倍増させた。
　体をまさぐりながら濃厚なキスをしても嫌がるそぶりも見せない。
　由香里は完全に保の罠に落ちていた。
　トイレの壁に手をつかせ、真っ白な美尻を自らの下腹部の隆起に向かって抱き寄せる。待ちに待った瞬間だった。
　先走り液でぬめぬめと光った保の亀頭がゆっくりと由香里の膣口に姿を消していく。
　お互いが強く望んでいるかのようにその挿入はスムーズだった。

　一方、海の家で薬を調達し、再び異常な現場へと戻る秀雄。
　途中何度も由香里の排泄姿が頭の中でフラッシュバックする。
　足取りは確かに急いではいた。
　しかし秀雄の気持ちがまだ現実を受け容れられないでいた。
　ぽつんと林の中にトイレが見える。
　しかしいるはずの二人の姿がない。

「？・・・」

　秀雄はあたりを見渡しながらトイレのすぐそばまでやってきた。
　水道の脇に…脱ぎ捨てられた由香里の白いビキニ…洗い流したとはいえまだはっきりと茶色いシミを残しており、秀雄のフラッシュバックを再発させる。
　水道の周りに残されたものを一つ一つ確認していくうちに、秀雄の頭の中から血の気が引いていった。
　由香里のビキニの脇に仲よさそうに脱ぎ捨てられた課長の中尾保がはいていたトランクスタイプの水着…その横に保が持っていたかばんも放置されている。
　中を開けると待っていたかのようにガラス浣腸器が姿を現す。
　それが浣腸器だということは変態行為の経験がない秀雄にも男性誌などで得た知識として用意に理解することができた。

「由香里…」

　秀雄の頭の中で事実とそうかけ離れていない想像が頭の中で組み立てられていった。
　ただ一つ…由香里が自ら望んで…という秀雄にとって最も重要な部分を除いては…。
　秀雄が手に取ったデジタルカメラの映像は秀雄の想像を確信へと変えていく。
　大胆にカメラに向かって股間を晒したり、岩場に向かって放尿をする女性は秀雄の知っている清楚で可憐な婚約者の姿ではなかった。

（ギシッ・・・ギシッ・・・）

　５メートルほど離れたところにぽつんと立っているトイレがわずかにきしむ音を立てた。
　よく見るとリズミカルに揺れている。
　震える足取りで秀雄はトイレのすぐそばまで近づいていった。
　確かに聞こえる。かすかにではあるが…肌と肌がぶつかり合う音…。
　耳を当てると、声こそ出してはいないがハァハァと必死に興奮を押し殺し、声を吐息に変えようとする悩ましい男女の様子が伝わってくる…。
　秀雄はトイレに近づいたのと同じような震えた足取りのままトイレから離れていった。普通の男性なら怒りで打ち震え、トイレの鍵を壊し、職を失う覚悟で上司を殴り飛ばしているだろう。
　しかし秀雄はその場から逃げ出そうとしている。
　幼いころいじめられていた秀雄…仕事も順調、美人の同僚と婚約…しかし心の奥ではいつもどこかで不安とコンプレックスを感じていた。
　こんなにうまく行っていいのか…あんな美人が自分と結婚してくれるわけがない…心の奥底ではもう一人の自分が常にささやいていた。
　トイレから距離が広がるにつれて秀雄の心の奥の声は大きくなっていく。
　それと反比例するかのように由香里への想いもどんどんと小さくなっていくのだった。

　運命の社員旅行から一ヶ月がたとうとしていた。
　社員旅行から帰ってきて三日後に秀雄から由香里へ婚約を取りやめたいという話が伝えられた。
　由香里は涙を流したが黙ってうなづいた。
　周囲はいまさらなぜだと不思議がったが、本人たちがそういうならとしぶしぶ了承した。
　一方、根強く残った年功序列の体制のおかげとはいえ、営業部長に昇進した保。
　異例だったが専属の秘書を希望し、会社に受け入れられ、当然由香里を指名し、由香里は役付きの秘書として部署移動することになった。

「んん？・・・どうした由香里君。生理のとき以外は下着の着用は一切認めないといっておいただろう？」

　部長室で応接テーブルの拭き掃除をしていた由香里のスカートを巻くりあげ、薄いピンク色のパンティをはいているのを確認すると不機嫌そうに保は言った。

「す、すみません。今日は更衣室が使えなくて…ほかの女性社員の前で着替えなくてはいけなかったので…」

「そんなことは関係ないんだよ。何か聞かれたら部長のためにはいていないって言えばいいじゃないか…そうだろう？」

　保は自らの手で由香里のパンティを足元まで引き降ろす。

「はい。すみません…」

　由香里は素直に足元まで下ろされたパンティから足首を抜いた。

「これから会議だから…戻るまでにブラジャーもはずしておきなさい。それと今日の夜は大田商事の専務と食事だから。あそこの専務は大事な関係だからな。君には朝まで専務に付き合ってもらうことになると思う。君の話をしたら是非浣腸をしたいといっていたよ。昨日は排泄は？」

「い、いえ…おととい…部長に浣腸をしていただいてから…していません…」

「そうか。なら大丈夫だな。いっぱいひりだすところが見たいといっていたから…よろしく頼むよ。」

　部屋を去っていく保にぺこりと会釈をする由香里。
　保の愛人として、この一ヶ月で３度も接待と称して他社の重役に抱かれてきた。
　しかも保に負けないほどの羞恥変態嗜好の中年男性ばかり。
　先日は他社の専務の専属奴隷秘書ということにさせられ、他社の会議に全裸で出席させられた。
　約２時間、専務の横に全裸で立たされたまま、大勢の他社の男性社員に好奇の視線を浴びせられた。
　そして今日も…浣腸を…。
　しかし…由香里は逃れることはしなかった。むしろ逃れたくなかった。
　あの社員旅行の日から羞恥を感じることに体の高揚を感じるようになってしまっていた。
　一種の麻薬のような症状である…
　保が出張などで３日ほどまともな生活をすると体がそわそわして落ち着かない。
　気づけば自分の痴態を想像してオナニーをしてしまう始末だった。

　保にいわれたように由香里はすぐに女子トイレに向かい、パンティとおそろいで身に着けていたピンクのブラジャーをはずした。
　身に着けていた下着を両方失うことによってすでに由香里の体は反応し、股間が熱くなってくる。
　先ほどまではやや憂鬱に感じていた今晩の接待ですら待ち遠しく感じてしまう。
　人気のない会社の上層階の廊下を由香里は顔を赤らめながら歩いていった。
　ちょうど反対側からつい一ヶ月前まで婚約をしていた山内秀雄が書類を手に持って専務室から出てきた。

「あ、…ひ、秀雄さん…じゃなくて…山内主任…お疲れ様です」

「須藤さん…お疲れ様…」

　挨拶だけ交わして通り過ぎようとした…
　しかし秀雄は足を止め、昔のような口調で再び質問を投げかけた。

「由香里…元気そうだね…中尾部長の秘書はどう？」

「え、あ…う、うん…なんとかやってる…」

　由香里も足を止めて周りを伺ってから秀雄の会話に受け答えた。
　秀雄は次の会話を切り出そうとしたが、由香里が手にピンク色のブラジャーを握っているのを見つけて質問を変えた。
　制服のベストの下に着ている白いブラウスの奥にそっと視線を送るとはっきりと乳首の突起が確認できた。

「中尾部長と…付き合っているのか…？」

　唐突な質問に思わず由香里は握っているブラジャーをぎゅっと握り締め、スカートの裏へ手を回し、秀雄の視線から隠した。

「…う、うん…でも、部長結婚してるし…結婚とか…そういうことは考えてないけどね…」

　精一杯の作り笑顔で受け答える由香里。

「愛人って言うことか…セックスだけの…体だけの関係ってやつだな…」

　今回の件で秀雄は一回り大きくなっていた。
　こうやって由香里に向かって皮肉を言えるのも困難を乗り越えて再スタートを切れた証拠だった。

「・・・・・・・・・・う、ぅん・・・まあ・・・そんな感じ・・・」

　秀雄は由香里に別れも告げず、その場を足早に去っていった。
　廊下を流れる残暑を打ち消す冷房の冷気がパンティをはいていない由香里のスカートの中で心地よく火照った下半身を冷やしていった。

　その夜、当然のように料亭の奥座敷…保の帰った後…取引先の専務の前で全裸姿…たまらない羞恥を感じながら床に置かれた洗面器にしゃがみこみ…軟便を排泄する姿を晒す由香里の姿があった。
　初めて出会う中年男性と早朝まで激しく交わる由香里…その頭の中からは秀雄との思い出は跡形もなく消え去っていた。　　

完