「新井君！ちょっと。」
　部長が僕を応接室に呼んだ。
「はい。なにか・・・？」
「実は今度、福岡に支社を作る事は知ってると思うが、そこの立ち上げを君に協力してもらいたんだ。」
　部長の油ぎったオデコが、窓から差し込む西日にテカテカと光って見えた。
「出張ですか？」
「とりあえず三ヶ月。」
「えっ？」
　僕の脳裏に千雪の顔が浮かんだ。
「とにかく若手で仕事が出来る男！と言われてねぇ〜、すぐに君の顔が浮かんだんだ。」
「はぁ・・・・」
「どうかな？行ってもらえるかな？」
「・・・はぁ、はい。」
「向こうの支社長はヤリ手の美人らしいから、同じ上司でも俺みたいなハゲ頭のオヤジを見て仕事するより、ずっと目の保養にもなるしなぁ。あはは・・・」
　部長のバカ笑いが部屋中に響いた。
　結局僕は部長に押し切られて行くはめになってしまった。もちろん断る理由が見つからなかったし、まさか彼女と離れるのがイヤですなんて言うのは通用する訳も無かった。
　断れないのが僕の性分で、悪く言えば都合よく使える男なのかも知れないと思った。
「バッカじゃないの？何で断らなかったのよぉ〜。私の事嫌いなの？」
　そんな千雪の言葉が脳裏をよぎったが、実際に会って話したら、千雪はあっさりと
「そっか・・仕事だし、それだけ期待されてるって事じゃん！三ヶ月なんてアッ！と言う間だよ。私待ってる。」
　想像と違う千雪の言葉に、こっちが「僕の事、好きじゃないんだね！」と聞きたくなってしまう程あっさりとしたものだった。
　出発を前日に控えた僕は、羽田に近い事もあり千雪のアパートに泊まる事にした。
　仕事が終わるとすぐに千雪の待つアパートに直行すると、エプロン姿の千雪が迎えてくれた。
「すげ〜！ハンバーグかぁ、うまそ〜〜」
「でしょ〜」
「でも前回みたいな事は無いだろうね？」
「はぁ？何かあったっけ？」
　前回は塩が効きすぎたシチュー、その前は甘すぎた酢豚・・・見た目は美味そうで、しかも料理の本を見ながら作っているのに、どうして失敗するのか不思議なのが千雪の料理だった。
　理由を聞くと・・だってシンちゃんがエッチな事して邪魔するんだも〜ん！と、いつも決まって同じ言い訳をするので、今日は絶対にムラムラしても手を出さないと誓ってやってきた。
「先にお風呂にする？」
　女性のエプロン姿って、なぜかそそられる思いがある。千雪を抱きたい気持ちをグッと押さえてお風呂に入った。
「バスタオル洗濯機の上に置くよ！」
　千雪が覗き込んだ時には、僕はシャンプーの最中で目を閉じていた。
　千雪はそれをイイ事に、持っていたさいばしで、僕のアソコをこっそりと摘もうと手を伸ばしている。
「こら！やめろ！」
「あれれ？このウインナつまむと大きくなっちゃいま〜す！」
　千雪が面白がってやるので、僕のアソコはすっかり元気になっていた。
「反応はや〜〜い！」
「オマエのせいだ！どうすんだよ・・」
「べ〜〜」
　シャンプーが目に入りながらも、必死に目を開けようとする僕の姿を見ながら、何度か箸でアソコをつまんではキャッキャッと笑いながら千雪は出て行った。
「あとで見てろよ！」
「怖くないも〜〜ん！」

「はい！お疲れ様でした。」
　風呂上りのビールは美味い。
　目の前の小さなテーブルには薄紫色の桔梗の花と、こんがりと美味そうに焼けたハンバーグ、それに赤いプチトマトが彩られたポテトサラダが可愛く盛り付けてあった。
「ねえねえ、食べて！食べて！」
　不安と期待・・・どちらが勝つか？と聞かれたら、おそらく迷わず不安と答えてしまいそうな気分だった。
「あれ？あれ？・・・」
「どうした？やっぱりヘン？」
　僕は千雪の顔を眺めて
「千雪！メッチャ美味いよ！」
「ホント？やった〜〜」
　千雪の顔が本当に嬉しそうだった。
　プロ野球の中継を見ながら、僕は食べまくっていた。
「ねえ、この花言葉知ってる？」
「・・・・」
「あのね、桔梗は変わらぬ愛って意味なんだよ。シンちゃんと三ヶ月会えなくても変わらないって意味。」
「へぇ〜・・・じゃ、俺も。」
　僕は花瓶から桔梗の花を一輪抜いて千雪にプレゼントした。
「ええ〜うれし〜〜」
「へへ・・」
　千雪の笑う顔を見ると、なんだか幸せな気分になる。考えてみたら今まで付き合った女性には無い感覚なのかも知れない。
　僕は照れ隠しにハンバーグをパクリと口に運んだ。
・・ガリッ！・・・
「あれ？なんか固いぞ？」
「どうした？シンちゃん」
　口の中からその固いものを取り出した瞬間
「あ！シンちゃんに行っちゃったかぁ」
　まるでクイズにはずれたような表情をした。
「なに？これ？」
　千雪がへへへ・・と気まずそうに右手を見せた。
「はぁ？もしかして付け爪？」
「だって・・・ハンバーグこねてたら取れてわかんなくなっちゃったんだもん・・」
「・・・・・」
「そんでね！そんでね！私のに入ってたらいいなぁ〜って思ってたら、シンちゃんに当たっちゃったの・・」
　バチンと箸を置いて
「アッタマ来た！」
　僕が怒ったふりをして言うと
「ゴメンね・・・怒った？」
「サイテ〜やな！オマエ！」
「エ〜ン、本気で怒っちゃった？」
　僕がわざと横を向いて真顔で居ると、千雪がそばに寄って来て肩に抱きついた。
「ゴメンね！悪気があったんじゃないんだよ〜、ねぇ！」
　しばらく怒ったふりをしていたが、そのうち何だかおかしくなって、僕は噴き出し笑いをしたものだから、千雪もつられてケラケラ笑った。
「あ！シンちゃん、怒ってないじゃん！」
　千雪に笑顔が戻った。
「このヤロ〜！お仕置きだ！」
　僕は千雪を押し倒してその上に乗っかると、全身の体重を千雪の体にかけてやった。
「重いよ〜ねえ！重いってば！」
　僕はそんな千雪の言葉を無視して、後ろ手でエプロンの紐を解いて、ブラウスのボタンをはずし、スカートを引きずり降ろした。
「ねえ！どうしちゃったの？犯されてるみたいだよぉ〜」
　最初は冗談のつもりだったが、黒のブラジャーが見え、パンストがエロティックにパンティーに密着しているのを見たら、自分でも止められない程、興奮しているのがわかった。
　ブラウスを後ろに腕のところまで脱がすと、まるで手錠をかけられたように千雪の手は動けなくなった。
　ブラジャーを荒々しく剥ぎ取ると、僕はふっくらとした胸に頬擦りをしながら乳首を舌先で転がしたり吸ったりする。
「あぁ・・ん、いやらしい・・・」
　だんだんと下に向かって、脇から脇腹、おへそ、そして足の付け根へと舌を這わして行くと、そのたびに千雪は体を振って悶えていた。
　千雪のパンストを破りたい！　
　そう思った時には、ジャージャーと音を立てて破り始めていた。
　破って行く快感が、本当に犯しているような錯覚になり、僕の興奮度を高めて行く。
「やだ！シンちゃん・・・おかしい」
　たぶん千雪も僕の意外な脱がせ方に、興奮していたと思う。
　僕が破ったパンストの間から、千雪の黒いパンティーに顔をうずめてペロペロと舐め始めると、すでにパンティーのその部分だけ湿って濃い黒になっていた。
「あぁ・・・ん・・・感じちゃう！」
　直接舐められるよりソフトな感触があるのか、千雪はだんだんと足を開きだしていた。
　しばらく舐め続けた後、僕はパンティーを脱がして、自分も裸になり千雪を上に乗せてシックスナインをした。
　薄茶色にテカテカと光った割れ目から、ドロっと流れ出る白い液体が、まるで性の媚薬のように思え、ペロペロと舐めてやると、僕も千雪も興奮が高まるようだった。
「あぁ・・・ん、気持ちイイ・・」
　千雪は僕のものを口に含んで、ソフトクリームでも舐めるよう舌を動かしたり、タマを口に含んでキスの時のようにグチュグチュと舌を動かしてくれる
「それ！いい！」
　体がそこを中心にジンジンとして来て、僕は思わず声を出してしまった。
　もしかしたらタマを口に含んでコロコロとされるのが、男は一番感じるのかも知れないと思った。
　舌先で勃起したクリトリスをコロコロと転がしたり、軽く口に含んで吸いながら舌を微妙に動かしてやると、千雪は愛くるしい声を出す。
「イヤッ・・・あぁ・・・ん」
　心臓の鼓動が自分の耳元でドキドキ動いているように感じるほど僕は興奮している。
　僕は千雪を仰向けに寝かせ、足を大きく開かせ、舌でクリトリスを優しく刺激しながら、割れ目の中に指をゆっくりと挿入させた。
　奥まで入れた指先を動かすとクチュクチュと音がする。
　その動きにあわせて千雪は息を吐きながら、感じるたびに腰をピクンと動かす。
「いやらしい・・・・あぁ・・ん」
　千雪の両手をつかんで陰部のところに持って行き、
「自分でオナニーして！」
　そう言うと最初はイヤがっていたが、左指でクリトリスのまわりを開きながら、右指中指でクリトリスを押すように刺激していた。
「あぁ・・・ん」
　女性のオナニーを見るのは初めてだった。
　僕はたまらなくなって、僕の口をクリトリスに近づけると、千雪は一番感じる部分に舌先が当たるように、自分から導いてくれた。
「そこが感じるの？」
「うん・・・・あぁ・・・いい・・」
　舌先に力が入らないように、優しく舐めていると、割れ目に入った僕の指先が、ヌルヌルと生暖かく湿って心地よい。
　千雪のピンクの割れ目からは、僕の唾液と奥から流れ出した愛液でビチョビチョになり、おしりの方に流れだしている。
「あぁん・・・やだ・・・シンちゃん来てぇ」
　千雪が僕の体をつかんで上に引っ張ろうとするが、僕はそれに応えずに指先の動きを少し早めてやると、千雪の太ももが小さく痙攣し始めた。
「あぁ・・・・・ん」
　眉間にシワを寄せて苦しそうな表情を浮かべると、深く息を吸ったまま一瞬息が止まり、腰を大きく反らしながら、息を大きく吐いて「イク！」と力が入った。
　イク瞬間に中に入れた僕の二本の指は、全体から締め付けられていた。
「シンちゃん・・・・」
　千雪のイッタ後の表情は、けだるく優しい表情をしていた。
　僕はそっと千雪の上に乗ると、千雪の手が僕の固くなったアソコを両手で包むように触り、大きく開いた花弁の中に導いてくれた。
　ヌルヌルって言う感じで中に入って行く
「あぁ・・・ん」
　入って行く瞬間が感じるのか、千雪が大きく息をもらした。
　いつのまにか全裸になった千雪の肌は、淡いピンク色に染まっていた。
　千雪が呼吸をするたびに、僕の固いものを優しく締め付けて、このまま朝まで入れたままにしておきたいと思った。
　これから三ヶ月、千雪を抱けないと思うと、しっかりとこの感覚を覚えておこうと、しばらく動かずにいたが、そのうち我慢できなくなり一気に動いて、僕は千雪の腹部に液体を発射した。

つづく