妻・奈々子の冒険

龍 晃一 作
第１１章　　宗治との戯れ


　宮本から宗治にご主人様が変わったということで露出とか、緊縛と言うことが減少した。宗治は奈々子の裸体を撮影することに関心がある。暖かくなると野外での撮影が多くなった。奈々子が誰かに視観されることで興奮した。興奮すると近くでラブホテルを探し、ラブホテルで激しく奈々子を抱いた。

　宗治には子供がいなかった。妻に先立たれたことで風俗とか、会社の若い女をお金で買っていた。お金で買った女は、ことが終わると色気も愛情もなかった。お金だけがすべてで宗治に対する思いと言うものは微塵もなかった。
　このことが女に対して失望していた。奈々子は宗治に対して思いがあり、宗治に尽くしてくれた。その分、奈々子に対して愛を感じるようになり、奈々子を愛しいと思えるようになってきた。

　暑さが熱くなってくると野外撮影から奈々子との心のふれあいを楽しむようになってきた。奈々子がマンションに来ると全裸でエプロン姿にさせることに楽しみにしている。キッチンで料理する奈々子を撮影し、陰毛が観えそうで観えない写真撮影が楽しくなっていた。そんな破廉恥な遊びの最後は、奈々子にフェラをさせながら撮影すること生甲斐になり、奈々子の口に精液を注ぎ、奈々子の子宮に精液を注ぐことを楽しみにしている。

　宗治は、雑誌で女を縛った写真をみた。奈々子を緊縛した写真を撮影したくなった。縛りを覚える為に緊縛師に弟子入りした。その喜多村緊縛師は、縛りを教えるからモデルを提供することが条件になった。奈々子しかいなかった。奈々子を連れて喜多村師に弟子入りすることにした。

　奈々子が来る予定の日に一泊どまりで緊縛の師事を受けることにしていた。緊縛の師事を受ける時は、奈々子は宗治の管理下にはないことを約束させられた。屋敷に来て一歩でも中に入ると女は、総て喜多村師の管理下に置かれると聞かされていた。屋敷に滞在している期間、宗治は奈々子を抱けないと覚悟してきた。悲しいが緊縛の初歩を教わるにはそれしかなかった。

　第１回目は、２泊３日の約束で来た。喜多村師は奈々子の透明感があり弾力のある肌を見て驚いた。緊縛される為に生まれて女だと思った。肌を手の平で触ると吸い付くように手の平に馴染んできた。第１回目は、縛り方を教え、屋敷に滞在している中で３０代の女を手本として縛り方を学ぶようにと宗治を師範代の男に預けた。喜多村師は奈々子を一人で縛りたいと考えていた。

「師範代の倖田です。縛ることは初めてなのですね。何度も縛ることで慣れますから----」
「宜しくお願いします」
「それでは麻美は、清水さんの練習台になってあげなさい。明日の朝まで麻美で練習して下さい。まずはこれから教えます」
　倖田はスルスルと縄を巧みに操って麻美を亀甲縛りにした。

「なるほど、見事です-------」
　と言うもののそんなに思うようには縛れなかった。何度も縛り直した。
「痛いです------痛い-----」
　同じように縛ろうとするのだが麻美が痛い、痛いと言い続けた。

　何がどうして痛いのかも検討も付かなかった。そこに倖田師範代がきた。
「縛りには、縛る順序があります。正しく縛れば痛くありませんが、縛る順番を間違うと痛がるのです」
　師範代が縛るとスルスルと縛りが出来上がっていく、しかし、宗治が縛り出すと、
「痛い---痛い---」
　を連呼された。

　縛るということは、女を単に身動きのできないようにすることではなく、如何に美しく、女に縄の恐怖感を植え付けることなく縛ることであると教えられた。その意味が理解できなかった。それでも奈々子を縛る為に必死で縛り方のコツを習得しょうと頑張った。何度も何度も繰り返していると麻美も、
「痛い--痛い---」
　と言わなくなった。

「今夜は、麻美を連れて行ってください」
　と倖田師範代に言われ、麻美と離れの部屋に行った。来客用の離れなので広い風呂とゆったりとしたベッドルームがあり、縛りの練習をするスペースもあった。

　麻美を抱くことで奈々子の代わりだという美濃村師の思いがあるが、宗治は損をしたという思いがあった。約束なので文句は言えなかった。今夜は麻美を存分に泣かせることにした。と言ってもどこまで体力が持てるか心配であった。
　麻美を縛り、麻美の体内に精液を注ぐことが使命だと信じていた。

　奈々子は、先生に縛られ肉体のあらゆる個所を撮影された。膣の中まで撮影されたが緊縛されているので抵抗することはできない。先生の精液を口に注がれて飲み干した。奈々子はМ字型で吊り攻めにされた。股間の肉が割れ、愛液が床にポタポタと落ちている。そんな姿をカメラとビデオで撮影されている。吊り攻めの快感が訪れてきたときに先生の肉棒が膣を貫いた。

　燃え上がっている肉体は、貫ら抜かれただけで痙攣しながら逝ってしまった。
「何て、感度の良い女なのだ。この餅肌がスベスベして気持ちいい----」
　縛られる為に生まれてきてた女だと思えた。

　吊り攻めを降ろされても緊縛は解かれずに先生の肉棒を膣と口に受けた。先生の老練な技で何度も失神する奈々子がいた。縛られることは痛いものだと思っていたが、縛られることで肉体が燃え上がり、自由が効かない四肢が快感に繋がってくる。そんなときに肉棒で貫かれると貫かれただけで逝ってしまうことは明白であった。奈々子をもっと長く手元に置いておきたいと思えた。

　宗治は、若い麻美に求められるままに応じていた。若いもの元気であった。年齢のことを忘れて頑張ってしまった。
　これは美濃村師範から指示であった。宗治を疲労で寝かせておくことで奈々子を自由にすることができると読んでいた。
　男としては若い女から求められると頑張るしかなかった。放出しても放出しても奈々子にベニスをフェラされた。睾丸を吸われ、最後はアヌスまで舐められて勃起していた。足腰もたたないほどに操られた。

　宗治は、朝方トイレに行ったきりで、１２時が来ても爆睡していた。

　宗治が眠っているときも奈々子は師範の精液を飲み干し、緊縛されて吊り攻めにされていた。奈々子の眠っていたМ性が芽生えてきた。緊縛され、吊られて犯されることでこれまでになかった快感が肉体を包んでいた。マゾの歓びを見出した女に変身していた。美濃村師範の愛撫に馴染まされていた。

　奈々子だけでなく、女は逝かされて肉体が馴染んでくるとより満足させてくれる男が好きになる。肉体の満足が心の満足に繋がって行く。美女と野獣というのは、肉体を満足させられると禿げていても、侮男でも愛してしまうのが女なのである。美濃村を好きになると宗治には抱かれたいという気も抱かなくなる。男の盲点は、一度惚れた女はいつまでも惚れていると自惚れていることにある。宗治は気が付かなかった。

　奈々子の気持ちは宗治にはなかった。美濃村からまた会うことを約束するとさっさと帰って行った。
　宗治が約束のときに、帰ろうとすると奈々子が先に帰ったことを知らされた。
「なぜ------」
　奈々子は惚れているものとばかり思っていた。美濃村が隠していると疑っていたが、下駄箱の奈々子の靴が無くなっていることを知って己の自信過剰を知った。全て後の祭であった。

　携帯を見ると奈々子からのメールがあった。
「あなたには失望しました。さようなら」
　とだけ、書かれてあった。

　宗治が携帯をしても、メールを打ってもあて先不明で帰されてきた。

　ありがとうございました。　----完----　　
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2014.4.26掲載
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