３．ウエディング
　
　弥生は、真希に指示され、由香里といっしょに、下の階に移った。下は、スタジオだったが、最も広い多目的スタジオに、もう何人か集まっていた。
「弥生さん、紹介するわ・・・私の夫よ」
　由香里が手を引いて、弥生にあわせたのはNOAクラブのカウンターにいる祐二だった。
「祐二さん」
「そう、祐二をいじめないでね」
　由香里が笑いながら言った。
「いじめるって・・・こっちこそ・・・」
「祐二はね・・・すごいのよ・・・見てみる？」
　横から美雪が、祐二の股間に手をやりながら言った。美雪に握られズボンの生地越しにしっかりとその大きさが見て取れた。
「ほんと・・・・・きゃっ」
　弥生は後ろからお尻を触られた。真希だった。
「真希さん」
「紹介するわね。沙希ちゃん」
　沙希は、中学生の制服を着ていて、まるで子供のようだった。
「はじめまして、弥生です」
「沙希です」

「真理は？」
　真希が、弥生と美雪にきいた。美雪は、入り口の方を指差した。一樹の後ろから真希が振り返ると真理と元木夫妻が入ってきた。
「遅かったわね？」
　真希が、真理に声をかけた。
「ごめん、由美子さんが疲れたって言うからホテルで休んでたの・・・・」
「そう？」

　入るなり、壁に大きなスクリーンを降ろした一樹は、部屋の照明を落とし、プロジェクターのスイッチを入れた。何が始まるのか？スタジオは、テーブルが置かれ、そこには飲み物が置いてあり、ちょっとしたパーティー会場だった。
「みなさん、今日はお疲れ様でした。今頃やって来てってお叱りを受けそうですが、実は、こことは別にもう一ヶ所イベントがありまして、そっちのようすを、お見せします」
　一樹が見せたのは、先ほどの俊哉と美菜子の結婚式のようすだった。
「美菜子さん・・・結婚してるんでしょ？」
　弥生は、美雪にきいた。
「ええ、でも、式は挙げてないし・・・別々に暮らしてるの」
「一緒に暮らしてないんですか？」
「ええ・・・・でも、一緒に暮らすのかな？式も挙げたしね」

「本人が来てますから、皆さん、拍手でお迎えください」
　一樹の言葉を合図に、俊哉と美菜子が入ってきた。美菜子は、真っ赤なイブニングドレスに着替えていた。胸元は大きく開き、乳房のほとんどを露出していた。足元は、ウエストまでスリットが入り、左足はほとんど露出し、歩くたびにお尻が見え隠れした。
（美菜子さん、きれい）
　弥生は、思わず美菜子に近寄った。真希が、弥生の手に花束を持たせ、目で合図した。弥生は、その花束を美菜子に渡した。
「ありがとう」
　心なしか、美菜子の瞳が潤んでいるように見えた。真理も美雪も由美子も由香里も花束を持って美菜子を囲んだ。

「誓いのキスをもう一回、ここでしてもらおうと思うんですが・・・・」
　という一樹の言葉に、美菜子を囲んでいた輪が広がった。真希は沙希といっしょに、周りの人に薔薇の花びらの入ったバスケットを配った。口づけする美菜子と俊哉は、真っ赤な薔薇の花びらで祝福された。
　照明が落とされ、花の中の俊哉と美菜子だけがライトアップされると、囲んでいた輪はさらに広がった。長いきすだった。待たせた分、待たされた分、全ての思いが込められていたのかもしれない。

（何？もう一組あったの？）
　スクリーンでも、教会での美菜子と俊哉がずっと再生されていたが、美菜子と俊哉が、顔を上げたとき、後ろのスクリーンには、美菜子が仁美の頭にヴェールをかけているところだった。
（仁美・・・・仁美だわ・・・・えっ、誰？真垣さん？・・・真垣さんと仁美）
　弥生は、数回だが真垣に会ったことはあり、クラブのオーナーの一人だと紹介されている。
（仁美の彼って・・・・・真垣さん・・・クラブのオーナー？）

「実は、もう一組・・・・真垣さんも今日、同じ場所で式をあげました」
　一樹の言葉に、今度はどよめきが起こった。
「入場してもらいます・・・どうぞ」
　いつの間にか、ドアの横にいた真希と沙希が、ドアをあけた。シースルーのウエディングドレスを身にまとった仁美が、真垣の腕をしっかりとつかんで立っていた。二人は、ゆっくりと中央の美菜子と俊哉のほうに向かって歩き出した。種面から、一樹がスポットライトを当てた。
　スポットライトの光は、薄い生地を完全に通り抜け、仁美の身体の全てを浮かび上がらせていた。
「ひ・・と・・・み」
　仁美が横を通ったとき、弥生は、知らず知らず仁美の名を呼んでいた。仁美が、声を聞き、弥生を見た。
「弥生」
　真垣と仁美が歩く横を弥生も歩いた。

４．自分で決めたこと

（仁美・・・どうして・・・）
　弥生は、気が動転していた。仁美にどうしてやればいいのかわからなかった。

「皆さん、もっと近寄って、真垣さんと仁美をお祝いしましょ」
　一樹の声で、みんなが集まってきた。真垣の耳元で一樹が何か囁き、真垣は頷くと、仁美を抱き寄せ、耳元で何か囁き、仁美を残して輪の中に入った。
　仁美は、周りの人達の顔を見まわした。弥生と目があった。
「仁美です。真垣さんとオーナーの皆さんに仕えます。私を使ってください」
　そう言うと、仁美はウエディングドレスのすそを、上まで持ち上げようとしたが、なかなかうまくいかない。
「弥生、手伝って」
　美菜子が、仁美のドレスを持ち上げるように指示した。同じように反対側からかわいい女の子が上がってきた。沙希だった、彼女も最近真垣が連れてきた子だ。
（この子も真垣さんのものなのに・・・・仁美、知ってるの？）
　弥生は不安だけが増していった。

　仁美は、弥生と沙希から、たばねられたすそを受け取ると、反対を向き、きゅっと上を向いた形のいいお尻をつきだして見せた。
「お尻もあそこも、みなさんのものです。いつでも、好きなときに、自由に使ってください。仁美をずっと愛してください」
　そう言うと、膝まづき、真垣のものを出し、それを咥えた。仁美は、丹念にその先端を舐め、少し、膨らみ始めると、ゆっくりと咽の奥深く飲み込んだ。その横で、沙希が仁美に背中を向けながら俊哉のものを咥えた。
「弥生」
　真希が、弥生の唇を求めてきて、やがて、弥生を自分のものに導いた。

　しゃがんだ仁美の横に座って真理が、股間に手を伸ばすと、陽介が真理の口に自分のものを押し当てた。俊哉のものを咥えた沙希のお尻を祐二が抱え、お尻を持ち上げると、制服のスカートをまくって、ショーツをずらし、ぐっと奥まで差し込んだ。
「弥生、お尻を上げて」
　後ろで一樹の声がした。弥生が、真希のものを咥えたまま、腰をあげると。一樹は、弥生の股間に手を伸ばした。横から、美雪が、弥生の乳首を指で挟んだ。

　真希は、弥生を立たせると、弥生の耳元で囁いた
「弥生、仁美の姉さんなんだって」
　弥生は、うなずいた。エプロンは、完全に剥ぎ取られ全裸だった。
「仁美をお祝いしなきゃね」
　真希は、弥生を立たせ、仁美の横に連れて行った。仁美は、真垣から離れ、ウエディングドレスは脱がされ、陽介の手で、目隠しをされ、両手を縛られ、そのロープは、天井に取り付けられたフックにかけられた。思い思いに楽しんでいた人達が仁美と弥生の周りに集まってきた。

「仁美・・・・なんて言ったら・・・」
　目隠しをされた仁美の耳元で弥生が囁いた。
「弥生、ごめんね。今まで黙ってて・・・でも、いいの。私が選んだことなの・・・弥生もでしょ」
　仁美が答えた。
「えっ・・・うん」
（・・・自分で選んだ・・・・そう・・・騙されたわけじゃない。強制されたわけでもない・・・大丈夫に決まってる・・・・私と同じ、心配するなんて・・・どうかしてる）

　ロープで引っ張られた仁美の体は、きれいなラインを描いていた。
「仁美・・・きれいよ」
（私も同じ。自分で選んだのよ・・・、そう。仁美・・・・私もそうなの・・・）
　弥生は、周りの人達をゆっくり見回し、仁美に顔を近づけた。
　仁美は、弥生の意図を察して、唇を少し開けて待った。弥生の唇が軽く当たり、舌が入ってきた。
　仁美は、強く弥生の舌を吸った。乳房に感じる弥生の乳房の柔らかさが心地よかった。やがて仁美の舌が首筋から乳首へ、そして秘唇をわけ、クリトリスへと降りていった。

　仁美を吊っていたロープが緩められ、一樹が仁美を、円形のエアマットに横たえた。弥生は、自ら仁美の上に乗り、股間に舌を這わせた。目隠しをされた仁美は、弥生の舌を感じながら、自分の顔を弥生がまたいでいるのを感じ、舌で弥生の秘部をまさぐった。
　真垣が、近寄り弥生の口と仁美の肉壺に交互に挿入しはじめた。後ろで一樹が、仁美の顔に自分の肉棒を擦りつけ、そのまま弥生の中に挿入した。
　真垣が激しく突いた。仁美の激しい吐息が太腿に当たるのを感じた。
「あああ、・・・・あああ・・・・・ああ」
　仁美の声がした。つられるように一樹も動きが早くなった。
「ああ・・ああああああ・・・・・・」
　姉妹の声が響いた。

　一樹は、弥生から離れ、仁美の顔に肉棒をこすりつけて、仁美の口に放出し、そのままぐっと喉の奥まで差し入れた。
「はぁぅー」
　口をあけて大きく息をした弥生は、寸前で、仁美から離れた真垣の肉棒を、そのまま口をあけて待った。真垣は、弥生の口に出した。
（ふふ・・・仁美のものを・・・初めて、横取りしたわ）
　弥生は、なぜかおかしかった。

「弥生」
　弥生は美菜子に呼ばれ、仁美の上から離れた。美菜子に後ろから抱かれ俊哉の前にたった。横には真希がいた。
「弥生は、私たちのものよ」
　美菜子にそう言われ、俊哉に抱かれた。後ろから今度は真希に持ち上げられ、立ったまま前から俊哉のものを受け入れると、今度は後ろから、真希のものが深く中に入ってきた。
　弥生は、すべてを受け入れられる気がした。今まで感じていた、男に対する漠然とした恐怖心、嫌悪感はもう感じられなかった。
（使って・・・私を・・・・私を自由に使って・・・どこでも・・・・）
　弥生の目に、光るものはもうなかった。

　　　　　　弥生の旅立　　　　　END