２．岩下 玲佳（30歳）

　結婚して５年、玲佳は結婚生活に満足する日は皆無に近かった。
　夫は外食産業の岩下グループ代表、岩下 孝明、33歳。
　27歳で父親の遺産であるレストランを引き継いだが、レストラン経営だけでは面白くないと、すぐにピザのチェーン展開、冷凍食品パックの全国販売など、次々と事業を展開していった。
　玲佳とは、その仕事の過程で知り合い、まもなく結婚したのだ。
（何億、何十億の資産があっても、何も嬉しくないわ！月に１日、家に居るかどうかの夫なんて・・・何の為の結婚？子供を作るどころか、夫婦生活さえ・・・お金より普通の夫婦生活の方が・・・）
　日々全国を走り回る孝明に、夫という存在価値を感じられなかった。

　毎晩のようにホストクラブで散財しても、玲佳の気持ちは少しも晴れなかった。
（つまんない・・・）
　どんな男も、玲佳の心の隙間を埋めることは出来なかった。
（もうクラブ通いも終わり・・・こんな生活・・・）
　一日に何十万、何百万のお金を使っても、玲佳にとっては、何の価値も無かった。

　夕食を終え家政婦も帰ると、広い屋敷には玲佳ひとりだった。
　好きな音楽を聴いても、時間の流れを重たく感じ、玲佳は入浴して眠ることにした。
「あぁ〜あ、このまま年だけ取っていくのかしら・・・まだ、肌はこんなにキラキラしてるのに・・・スベスベして・・・それに・・・」
　玲佳はバスタブの中で身体を伸ばし、自分の熟れた身体を擦りながら溜息をついていた。
　目鼻立ちがクッキリとした知的な美人タイプの玲佳の身体は、スラリとした中肉中背、平均的なプロポーションだった。
　バスタブで乳房を擦っているうちに、自然と股間にも手が伸びた。
「あ、あぁぁぁ・・・感じ方も忘れちゃったわ・・・」
　少しの間、自慰に耽り、頬を紅潮させてベッドルームに向かった。
　２階のベランダで火照った身体を冷ましていたが落ち着かず、ベッドの上で再び自分で淫欲を慰め始めた。

　奥山は玲佳がベッドに入ると同時にベランダに現れた。
　ベランダに玲佳が居る間は、傍の木の枝に身を隠していたのだ。
「うぅぅぅ・・・ぁぁぁ・・・ぃ〜ぃぃぃ・・・ふぅ、はぁ、ぁぁぁ・・・」
　出産していない玲佳の身体は、余分な贅肉も無く、流れるようなボディラインだった。
　大きくも小さくも無い乳房を揉みながら、片手で淫唇を弄り、淫壷に指を入れ、擦りながら身悶えていた。
（可もなく不可もないキレイな身体じゃないか・・・ウェストの括れから長い脚が魅力的かな）
　奥山は自慰に耽る玲佳の身体を観察し、デジカメのシャッターを何度も切った。
　玲佳は奥山の存在には全く気づかず、黙々と自分を慰めていた。
（金はあるが、満たされないオンナ・・・か）
　奥山はそっとベッドルームに忍び込み、フラッシュを焚いて連続してシャッターを切った。
「な、何!?誰？あぁ、何なの？」
　あまりに急な事に、玲佳は右往左往するばかりだった。

　奥山は再びカメラを構え、玲佳の全裸姿を撮った。
「奥さん、大騒ぎしても誰も助けてはくれませんよ！ここからじゃ、誰にも聞こえやしない」
　玲佳は身体の前面をバスタオルで隠し、ガタガタ震えていた。
「いい写真が撮れましたよ、フフッ・・・そんなに怯えなくても・・・命を取ろうとは言ってない。急成長企業の社長夫人の淫らな姿・・・これだけで充分！」
「その写真、どうしようと言うの？」
「さぁ〜？奥さん次第としか言いようがないかな・・・」
「わたし次第・・・？わたしの身体？お金？」
「フッ・・・奥さんの身体をいただいても、悦ぶのは奥さん！お金は、無駄にホストクラブに使うくらいなら、自分がもらっておいた方が、少しは役に立つかも・・・」
「ねぇ、何でも言うことを聞くわ！だから・・・お願い・・・」
　奥山は少し考えるような仕草をした。
「そうだな・・・先ずは、オナニーの続きをしてもらおうか！いい写真を撮らせてもらいたいし・・・」
　玲佳はどうにも出来ず、身動きできないでいた。
「何だ!?早くしないと・・・」
「で、でも・・・」
「じゃあ、手伝ってやろうか」
　奥山は玲佳のバスタオルを剥ぎ取り、身体を仰向けにし、大きく両脚を開かせ膝を立たせた。
「ほら、この格好で、さっきのように自分で慰めろよ！」
　そう言うと、奥山は開いた股間から玲佳の頭までをフレームに収め、シャッターを切り始めた。
「濡れたオ○○コ、括れた腰、キュッと盛り上がった乳房・・・さぁ、後は、奥さんの淫らに悶える顔だけ、さぁ〜！」
「そんな・・・」
「早くしないと時間切れだぞ！いいのかい？」
　玲佳は苦渋を噛み締め、言うことを訊くしかなかった。
　奥山は玲佳の手を取り、股間に導き、濡れた淫唇を弄った。
「あっ、あ・・・」
　すぐに自分の指を淫唇に押し付けられ、玲佳は涙ながらに弄った。
「そんな顔じゃ、写真にならないよ！キレイな顔してるんだから、勿体ないだろ！」
　玲佳は奥山の言うとおりに、我慢して自慰を行なった。
「あぁ、もぅ、いい！無駄だ！・・・また来る！」
　そう言うと、奥山はベランダから去っていった。

　１日経ち、２日が過ぎ、玲佳は焦っていた。
（わたし、あの男の言うとおりにしなかったから・・・もしかして、あの写真・・・いや、どんな風に写っているのか？どっちにしろ、淫らな自分の写真が世間に出たら・・・）
　玲佳の不安と焦りは、３日目には爆発寸前だった。
　その３日目の夜、奥山がベランダから窓ガラスを叩いた。
　玲佳は落ち着いて鍵を開け、奥山を迎え入れた。
（ふぅ〜焦っても仕方が無いわ！この間は冷静さを失ってたけど、今日は、落ち着いて対処しないと・・・）
「奥さん、今日は裸じゃないんだな、フフッ・・・」
　奥山は玲佳を揶揄しながら、Ａ４サイズの写真を何枚か広げた。
「あっ・・・」
　玲佳は思わず驚きの声を洩らした。
「なかなかの写真だろ？感想は？」
　玲佳は初めて自分の裸の写真を見た。
　裸だけじゃなく、その表情は淫らな悦びを浮かべ、淫壷に指を入れ、乳房を掴んだ写真が何枚も広げられた。
（恥かしい・・・欲求不満なオンナとしか言いようが無いわ！）
「フフッ、月に１度だって愛されていない熟れた身体・・・自分で慰めるには、あまりにも持て余す身体だな。その細い指じゃ、満足なオルガを得られるはずもないか・・・」
　奥山の言うとおりだと玲佳は思った。
「感心なことかどうかは別にして、ホストクラブでお金は使っても、セックスはしなかった。こんな日々を何年も過ごしているのに、貞操観念か？」
（そうじゃないけど・・・なんか、怖いし・・・）
「亭主だって、全国各地で欲求を満たす為に、いろんなタイプのオンナたちと楽しんでいるのに・・・女房は、ひたすら貞操を守って生きるのか・・・ふ〜ん」
（そうか・・・そうよね！出さないで我慢できるわけないものね・・・）
「本当のオンナの悦びも知らず、自分で慰める妻か・・・」
（本当の悦び？・・・オルガは、知ってる・・・えっ？）
　奥山の言葉に玲佳は一瞬考えていた。

　玲佳は次第に奥山の巧みな話術に嵌りつつあった。
「オンナとして一番いい時だよな〜写真を見ながらつくづく思ったよ！一番感じる時を、勿体ないなぁ〜って・・・感じやすそうな、いい身体してるよな〜奥さん！」
　写真を脅しのネタに、玲佳の身体を奪うことは容易だったが、今回は趣向を変えて楽しもうと思っていた。
（そうよね〜25歳から30歳・・・これから５年・・・10年と、ずっと若後家さんみたいに、男日照で暮らしていくの？夫はわたしに関係なく欲求を満たしてるのに・・・わたしは、オナニーさえも満足に・・・）
　玲佳は何気なく視線を写真から奥山に移し驚愕した。
「何を・・・」
　奥山が下半身を露わにし、肉棒をそそり立たせていたのだ。
「奥さんが魅力的だから・・・自然な反応だよ」
（どうしようって言うのかしら？無理矢理犯すつもり・・・？それとも・・・それにしても、凄く逞しい感じだわ・・・）
　玲佳は股間が熱くなるのを感じた。
（あっ、濡れてる？・・・まさか？欲しがってる？）
「奥さんも脱いで欲しいなぁ〜僕と同じように・・・裸同士っていうのも、何も飾るものが無くて、いいもんだよ」
（脱がないと、どうなるの？・・・やっぱり脱ぐしかないわよね）
　冷静に考え、写真のこともあるからと、玲佳は脱ぐことにした。
　湯上りだったので、下着は着けていなかった。
　自分で裸になりながら、胸の鼓動が高まるのを感じていた。
　脱がされるのとは異なり、自分で脱ぐという行為に、玲佳は興奮していた。
（ドキドキしちゃうわ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・）
　息を荒くしながら全裸になった玲佳は、視線を奥山に向けた。
（次は・・・次は、どうするの？はぁ、はぁ・・・何か変な気持ち・・・）
　玲佳は興奮した自分を初めて感じ、さらに熱くなっていった。

　奥山はすぐにでも抱きたい気持ちを抑え、玲佳に言った。
「奥さん、もっと明るくしなきゃ！自分を解き放ち明るくすれば、今以上に魅力的になるよ！そうだ！！どうせ、奥さんの恥かしいところを見てるんだから、オナニーの写真じゃなくて、いい顔した写真を撮ろうよ!?」
「・・・・・・・・・」
　玲佳は奥山の腹の中を図りかねていた。
「何の魂胆も無いよ！あれば、オナニーの写真で脅し、無理矢理犯してるさ！」
「・・・本当に、魅力的になれる？」
「あぁ、間違いない！普通の生活の中で、顔が変わるよ！」
（たまに会う夫からも、暗いな！って言われてる・・・明るくなれるのかな・・・？）
「強制的に、そうさせてもいいけど・・・それじゃ、奥さんの魅力が引き出せない！」
　玲佳は少し戸惑うような仕草をし、答えた。
「どうすれば・・・？」
「裸のままで、日常的な行動をしてください。裸であることを意識し、だが、妙に気にしないで・・・開き直って・・・って言った方がいいかな〜開放的な気持ちで、コーヒーを淹れたり、本を読んだり・・・」
「その姿をカメラで撮るの？」
「そう、だから、なおさらオープンに・・・」
　玲佳は恥かしいような、ウキウキするような、妙な気分になった。

　ふたりは１階に降りて、先ずはキッチンに向かった。
「僕を意識しないで・・・開放的な気分でコーヒーを淹れて・・・」
　奥山の指示に従い、玲佳はサイフォンでコーヒーを淹れ始めた。
「キレイなお尻だ・・・ウエストの括れも艶っぽいし・・・」
　そう言いながら、奥山はデジカメのシャッターを切り始めた。
（は、恥かしいわ！目で・・・カメラで犯されてるみたい・・・）
「僕の言ってることも気にしないで！」
　気にするな！と言うのは無理なことだと分かっていながら、あえて奥山は玲佳に言っていた。
「乳房の形も・・・肌の色艶、張りも、文句のつけようが無い！」
　奥山は玲佳の少し恥らう表情やポーズを、逃さず撮っていた。
　玲佳はコーヒーを淹れ終わるとカップに注ぎ、それを書斎に持って行き、コーヒーを飲みながら本を広げた。
「いいねぇ〜その調子！素敵な表情してるよ！」
（ホント？・・・もう、裸も気にならなくなったわ！）
　玲佳は、いつもより楽な気持ちで振舞う自分に驚いていた。
（どうしてかしら？裸の自分を撮られているのに・・・逆に気分が高揚してるような・・・あぁ何か、いい感じだわ！）
　続いてオーディオルームに行き、好きな音楽を聴き始めた。
（もう、お尻を撮られても胸を撮られても、ううん！アソコを撮られても、平気って感じだわ！）
　玲佳は楽な姿勢で寛いでいた。
「シャワーを浴びてる姿も欲しいな！」
「そうね！」
　玲佳は浴室に入り、思い切りシャワーを浴び、スッキリした。

　ベッドルームに戻ったふたりは、ベッドに並んで座った。
「なんか・・・いい気分だわ！」
「だから言っただろ〜じゃあ、撮った写真を見てみるかい？」
「えぇ！」
　玲佳は自分でも驚くほど前向きだった。
　奥山は撮ったばかりの写真を順番に表示し始めた。
「これが、わたし・・・!?」
　キッチンの玲佳には、少し堅さが見えたが、その後は、リラックスした表情が、生き生きと写っていた。
「あぁ、そのカットなんか、魅力的な顔してるね！いつも、そんな顔で過ごしたら、人生変わると思うよ！」
「ホント、そう・・・」
（本当にそうだわ！いい顔してる・・・なんか別人みたい・・・）
「そうだ！ベランダに出て、思い切り深呼吸して・・・キレイな星空を眺めているところを撮ろう！」
「えっ！えぇ、いいわ！」
　玲佳は奥山に促され、ベランダに出ていった。
「あぁ〜肌に夜の空気が気持ちいいわ！」
　思い切り深呼吸をし、手摺りを握って夜空に視線を向けた。
　奥山は次々とシャッターを切った。
「じゃあ、これも見てみるかい？」
「あっ、そうね！早く見たいわ！」
　部屋に戻ると、すぐにデジカメを覗き込んだ。
「うわぁ〜凄くキレイ・・・顔の表情も身体も・・・凄くいいわ！」
　玲佳は久しぶりにいい気分だった。
「ところで・・・もうひとつ・・・撮りたいポーズがあるんだけど・・・」
「えっ、なぁに？何でも言って！」
「じゃあ、言うけど・・・この間のオナニーの写真の表情は、あまりいいとは言えない。今見てる写真以上に魅力的な顔は・・・気持ち良く感じてるオンナとしての顔！今なら、今の気分なら、いい顔になる！魅惑的な表情・・・オンナとしての最高の時の表情・・・それを撮らないと、今日は終われないと思うけど・・・？」
「・・・・・・・・・」
　玲佳はあらためて隣に座っている奥山の股間に視線を遣った。
（ずっと大きいまま・・・ふぅ〜どうしよう？）
「ここまできたら、最後まで自分を解放して！」
　玲佳は拒絶出来ない自分を感じていた。

　奥山は玲佳の様子を察し、ベッドに仰向けになった。
「前戯が必要かな？それとも、このまま上に乗るか？」
　玲佳は奥山の昂った肉棒を見て意識してから、知らないうちに充分濡れていたのだ。
　玲佳は首を横に振って、奥山の肉棒を軽く握った。
「はぁ、はぁ・・・自分の為にするわ・・・自分を変える為に・・・」
（男の人のオ○○ンって、こんなに大きくて逞しかったかしら？夫のモノも忘れちゃったわ・・・随分と触れていないし・・・）
　玲佳は感触を確かめるように握り、奥山の股間を跨いで自分の熱く濡れた淫壷に挿入していった。
「うっ、あっ・・・あ、ぁ、ぁぁぁ・・・ふ、い、いぃぃ・・・」
　玲佳は恍惚とした表情で、少しずつ奥山の肉棒を沈めていった。
「い、いぃぃぃ・・・うっ、ああっ、あっ！・・・イクッ・・・・・・」
　奥山の肉棒の根元が淫壷に収まると同時に、玲佳は両方の乳房を強く自分で掴み、身体を仰け反らせてイッた。
　奥山は最初からオルガに至るまで、何枚も撮っていた。
　仰け反った玲佳は、その反動のような動きで前に倒れ、奥山に抱きつく形で動かなくなった。
「奥さん・・・参ったなぁ、気を失ったみたいだ・・・本当に久しぶりだったんだな」
　奥山は玲佳をベッドに寝かせて毛布を掛け、心地良さそうな表情の玲佳をデジカメで何枚か撮った。

　翌日、玲佳から奥山にメールが届いた。
『昨夜は、すみませんでした。あまりの快感に気を失ったみたいで・・・とても恥かしい気持ちと、申し訳ない気持ちで・・・でも・・・思い切ってセックスして、良かったと思ってます。それで今晩にでも来て欲しいと思ったのですが、実は、夫から連絡が入り、帰ってくるんです・・・。重ね重ね申し訳ありませんが、明晩にしてもらえませんか？』
　奥山からの返信は、すぐに届いた。
『承知しました。明晩、伺います！』
　玲佳は奥山のメールを読み、ホッとしていた。
（何？この気持ちは・・・浮気を楽しみたいのかしら？わたし・・・）
　自分でも理解できない玲佳だった。

　その夜、夫の孝明が帰宅した。
「お帰りなさい！」
「おっ、今日はいつになく明るくて、独身時代みたいだな！」
「あら、そぉ？」
「あぁ、いいねぇ〜表情が生き生きとして・・・何か、いいことでもあったの？」
「別に〜ただ、独身時代のお友達にあったりして、お互いに主婦だから・・・分かり合って気分転換になったわ！」
「そう、いつまでも若々しくしてて欲しいよ！今晩は、これから仕事を片付けるから・・・食事はいいよ！」
「・・・・・・・・・」
　玲佳は急に淋しい気持ちになった。
（久しぶりに誉めてもらって嬉しくなったのに・・・）
　孝明は仕事部屋に入り、すぐにパソコンに向かっていた。

　夜中になり、玲佳は孝明の様子を見に行った。
「あなた・・・まだ寝ないの？」
「うん？あぁ・・・今夜中に片付けて、明日、朝一番で持っていくから・・・先に寝ててくれ、気にしないで・・・」
　玲佳は以前の暗い気持ちに逆戻りした気分だった。
（今晩は・・・久しぶりに・・・燃えられると思ったのに・・・）
　翌朝、玲佳が目覚めた時には、もう孝明は家に居なかった。
『よく寝てるので、起こさないで出かけるよ。始発の新幹線で大阪に行くので・・・また、連絡する。』
　ベッドの脇に、孝明のメッセージが置いてあった。
（ふぅ〜本当に夫婦なのかしら・・・？）

　なんとなく不完全燃焼のような気分で、一日が過ぎていった。
　夜になって食事を終え、入浴を済ませた頃、奥山がやってきた。
「こんばんわ・・・」
　玲佳は少し気分が明るくなった。
「一昨日は・・・すみませんでした」
「昨日は、ご主人と、久しぶりに燃え上がったのかな？」
「・・・・・・それが・・・忙しくて・・・話しもろくに出来ない感じで・・・ただ、表情が明るくなって、生き生きとしてるって・・・」
「そう〜身体は欲求不満だけど、精神的には少しは良かった？」
「う〜ん・・・誉められたのは、あなたのオカゲね・・・自分を解放して、写真をいっぱい撮ってもらって・・・」
「その写真だけど・・・紙焼きにしてきたんだ」
　奥山は、キッチンの裸の玲佳から始まって、何枚もの写真を玲佳に広げて見せた。
「うわぁ〜凄いわ！・・・いい顔してるわ・・・」
　玲佳は１枚１枚手に取り、感慨深く眺めていた。
「この写真は、もっと傑作だと思うけど・・・」
　そう言って奥山は、数枚の写真を広げた。
　そこには、玲佳の気持ちの変遷が写しだされていた。
　奥山の肉棒を入れ始めた時の表情・・・
　淫壷が激しく感じ恍惚とした表情・・・
　乳房を強く掴んで昇りつめた表情・・・
　さらに気持ち良さそうに眠る表情・・・
　どれをとっても、玲佳の妖艶さと美しさが現れていた。
「素敵・・・これが、わたし・・・こんな表情してたの・・・」
　玲佳は妙なイヤらしさを感じない自分の写真に感動していた。

「ところで・・・今夜は、何をするので呼ばれたのかな？」
　奥山はさり気なく玲佳に問い掛けた。
「えっ!?・・・それは、そのぉ〜」
「写真を見たかったから？それとも・・・続きを楽しみたかった？」
　玲佳は少し頬を紅潮させた。
「そうなのかも・・・」
　事実、風呂上りの玲佳は、バスローブの下は裸だった。
　奥山は玲佳のバスローブの紐を解き、ベッドに仰向けにした。
　玲佳は何の抵抗もせず、目を閉じて奥山を待った。
（やっぱりドキドキするわ・・・こんな気持ち、初めて・・・）
　奥山は自分も素早く裸になり、玲佳に寄り添うように横になった。
「キレイな身体だ・・・」
　奥山は、優しく玲佳の額に口づけをし、閉じた瞼、高い鼻、小さな口唇、細い顎・・・と、順に舌と口唇を這わせていった。
　さらに首筋から乳首を舐めながら、指を玲佳の白い肌に這わせた。
　乳房から括れたウエスト、引き締まった太股へと、奥山は玲佳の身体を味わうように愛撫を続けた。
「はぁ、はぁ・・・あぁぁぁ・・・ぃぃぃ・・・」
　玲佳は、待ち焦がれていたような淫悦の声を洩らし始めていた。

（早く、こうしたかった・・・わたしって・・・淫乱なのかしら？）
　玲佳は夫を裏切っているという気持ちは、全く無かった。
　それどころか、奥山とこうなるのは、自然のように感じていた。
　奥山は玲佳の両脚を開いて間に入り、玲佳の股間を眺めていた。
（キレイなオ○○コだ・・・）
　玲佳の恥毛は少なく、柔らかな感触だった。
　太股の内側を舐め上げ、奥山の舌は玲佳の熱く濡れた淫唇にあった。
「あっ！」
　奥山の舌が玲佳の敏感なクリトリスを舐めたのだ。
「あぁ、あぁ、ぁぁぁ・・・い、ぃぃぃ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　次第に荒くなる玲佳の呼吸の音が、部屋に響いていた。
　奥山は玲佳のお尻を持ち上げ、淫壷の淵を優しく舐め、さらに菊蕾まで、満遍なく舐め続け、長い舌を淫壷の中に入れて浅いところを擦るように舐め、菊壷の中まで舌を入れて舐めたのだ。
「う、わっ、ゎゎゎ・・・そこまで・・・でも、あぁっ、いぃ〜〜」
　玲佳は初めて感じる快感に夢中になっていた。
　奥山は舌をクリトリスに戻し、指を淫壷と菊壷に挿入し、片手を伸ばして形のいい乳房を揉み、一斉に責め始めた。
「あぁああああ、あぁ〜〜いぃぃ・・・はぁ、ぃぃ、い、い、わ・・・」
　玲佳は大きな快感の波を、何度も繰り返し感じていた。
　玲佳が快感でグッタリしたのを見て、奥山は身体を離した。
「それじゃ、１階に行って、写真を撮った場所で、しょうか？」
「エッ!?・・・えぇ〜」
　玲佳は奥山の言っていることを理解していなかったが、奥山に抱きかかえられるようにして、１階に降りていった。

　玲佳をキッチンに立たせた奥山は、玲佳の背筋を舐め、
　白く張った白桃のようなお尻を両手で擦りながら舐めた。
「本当にキレイなお尻だね・・・ここは処女かな？」
「エッ!?・・・お尻・・・？えぇ・・・」
「じゃあ、その長い脚を開いて、キレイなお尻を突き出して・・・」
　玲佳は言われるがままに両手でキッチンのシンクに掴まり、両脚を開いてお尻を突き出した。
　奥山は昂った肉棒を握って玲佳の熱い淫壷に挿入し始めた。
「あっ、あ、あ、あ、あ・・・はぁ、はぁ、うぅぅぅ・・・い、いぃ・・・」
　玲佳は背筋を反らせて快感を感じていた。
　奥山は、ゆっくり、早く、浅く、深く・・・変幻自在に玲佳を責めた。
「あぁぁ〜〜〜い、いぃ〜〜イク、イク、イッくぅぅぅ〜〜〜」
　玲佳はお尻を奥山の股間に押し付け、激しく昇りつめていった。

　少し落ち着いた玲佳を、今度はオーディオルームに連れて行き、音楽を掛けた後、玲佳をソファに下ろし、両脚を高く掲げて再び肉棒を挿入した。
　両手で形の良い乳房を揉みながら、腰を激しく前後に動かし始めた。
「あぁぁああああっ・・・ダメ、あぁ、ダ、ダメェ〜〜
もぅ、もぅ・・・あ、あ、あぁぁ・・・イッ、くぅぅぅ〜〜〜〜」
　挿入して３分もしないうちに、玲佳は再び昇りつめ、淫らな悦びを身体中に感じていた。

　次に奥山は、グッタリした玲佳を抱きかかえ、浴室に運んだ。
「わたし・・・変になりそう・・・ずぅ〜と、感じてる・・・」
「それは、奥さんが、いい身体をしてる証拠。身体が感じたがってるから、感じているんだよ！」
「そう・・・そうね・・・ふぅ〜〜」
　バスタブに湯を入れ、その中に玲佳を抱えて入った。
　抱き合うような形で肉棒を淫壷に挿入し、乳房を舐めながら、指を１本、菊壷に挿入し責め始めた。
「あぁ・・・ぃぃ・・・ぅぅぅぅ、ぁぁぁ・・・はっ、いぃぃ・・・」
　手で玲佳のお尻を抱え、玲佳の身体を上下させた。
「あぁぁ・・・すごく深く、入ってるぅ・・・それに・・・あぁぁぁぁ・・・お尻も・・・はぁ・・・はぁ・・・気持ち、いぃ〜〜」
　玲佳は無我夢中で奥山にしがみつき、何度目かのオルガを感じた。
　奥山はしばらくの間、玲佳をそのまま抱き締めていた。
　数分もすると、玲佳も少し落ち着いてきた。
「少しは落ち着いたみたいだね？」
「ふぅ〜っ・・・えぇ、でも、まだ、あなたのが入ったまま・・・それに、指も後ろに・・・」
「奥さん、後ろも感じるみたい？」
「お尻は・・・若い時に・・・最初から感じやすくて・・・でも、主人も気づいていないのに・・・あなたは、よく・・・その奥さん、と言うの、チョッと・・・なんかイヤらしい響きで・・・出来たら、玲佳って言って欲しいわ！あなたは？」
「奥山 悟・・・どう呼んでも構わないよ！それじゃ、ぼちぼち２階に上がりましょうか？」
「そうね！まだ、このまま感じていたい気もするけど・・・」
　ふたりはバスタブから出て身体を拭い、２階に向かった。

「それにしても、奥山さんて逞しいわ！わたし、こんなに感じたの、生まれて初めてよ！」
玲佳は奥山の昂ったままの肉棒に目を遣り言った。
「玲佳が魅力的だからかな？弄ってみる？」
　そう言うと、奥山はベッドに仰向けになった。
　玲佳は大きな瞳を輝かして奥山の股間に顔を寄せた。
「憎たらしいくらいに感じさせてくれるわ・・・」
　玲佳は手を伸ばして奥山のそそり立った肉棒を握り、ゆっくり上下に扱き、その感触を楽しんでいるようだった。
「セックスがこんなにいいなんて・・・」
　独り言を言いながら、玲佳は肉棒をスッポリと口に咥えた。
　舌と上顎で堅い肉棒を抑え、口唇を締めて扱きだした。
「うっ・・・ぁぁぁ・・・玲佳、上手だな」
　玲佳は肉棒を咥えて扱きながら、指で奥山の玉袋を弄っていた。
「あうっ・・・はぁ、もぅ・・・」
「えっ？もぅ、いいの？もっと味わいたいわ！」
「じゃあ、今度、また・・・それより、フィニッシュは外で・・・」
「また、してくれるの？嬉しいわ！でも今日は危い日だから・・・わたし、飲んでもいいけど・・・」
　玲佳は本当に嬉しそうな表情でベランダに出て行った。
　奥山はフフッと何かを企む顔をし、玲佳の後を追った。

　写真を撮った時のように、玲佳は思い切り深呼吸をしていた。
　そんな玲佳を、奥山は後ろから羽交い絞めにするように、両手で乳房を掴み、身体を玲佳の背面に押し付けていた。
「あ、あぁ〜ん・・・」
「手摺りに掴まってお尻を突き出してくれないかな？」
　奥山の言葉に玲佳は素直に従った。
　白く張った玲佳のお尻を両手で擦り、舌を這わせ始めた。
「は、はぁ、ぁぁ・・・ふぅ、はぁ、ぃぃ・・・わぁ〜」
　玲佳は自分から両脚を大きく開き、奥山の愛撫を受けやすくした。
　奥山は玲佳の股間の下に入り、クリトリスを舐めながら淫壷と菊蕾を指で弄った。
「はぁ、あっ・・・本当に・・・上手、だから・・・あぁ〜い、いぃ〜〜」
　玲佳の淫液が太股に滴っていた。
　奥山は頃合と見て、昂った肉棒を淫壷に挿入した。
「あっ、あぁっ・・・い、いぃぃ・・・はぁ、ふぅ、はぁ・・・」
（オ○○コの出来は、玲佳より千絵の方が上だな・・・だが・・・お尻は、どうかな？フフフッ・・・）
　奥山は玲佳の淫壷の感触を肉棒で確かめ、一気に責め始めた。
「あぁ〜あぁ〜あぁああああっ・・・すごっ！・・・はぁ、はぁ・・・あうっ、はぁ、もぅ・・・あ、いっ・・・イッ、くぅぅぅ〜〜〜」
　玲佳はお尻を左右に振り、身体を仰け反らせて昇りつめていった。
　淫壷の収縮が収まるのを確認した奥山は、肉棒をゆっくりと引き抜き、玲佳の菊壷に挿入しなおした。
「あわっ！・・・・・・ぅぅぅっ・・・はぁ、そこは・・・い、いぃ〜〜！」
　玲佳はお尻を突き出し、ゆっくりと挿入していた肉棒を深く入れた。
（おっ！自分で深く入れるのか！・・・キレイな顔して尻で・・・）
　少し驚いた奥山だったが、いい誤算だった。
（よし！それなら、思い切り感触を楽しんでやるぞ！）
　きつい締りの菊壷は、奥山の肉棒を締め付けて離さない感じだった。
（いいぞ！この感触は・・・オ○○コより、出来がいいかもな！）
　奥山は玲佳の括れた腰を掴んで引き寄せ、激しく挿入を繰り返した。
「う、わぁああああっ・・・すごく、いぃ〜〜っ・・・あぁ、あぁ〜〜いいわ！わたし・・・イキそうだから・・・イッてぇ〜〜〜！」
　玲佳は、さらにお尻を奥山の股間に押し付け、激しい淫悦の高波に全身が震えていた。
（良すぎるわ！どうして、こんなに、いいの・・・もぅ・・・）
　玲佳は意識が遠くなるような快感に浸っていた。
　奥山は、それに呼応し、熱い白濁の粘液を一気に放出した。
（知的な美人で資産家の夫人が、お尻を突き出して・・・）
　奥山は玲佳の乳房を強く掴み腰を押し付け、余韻を楽しんだ。

　翌日、玲佳は遅い朝食を摂った。
（こんな気持ちのいい朝は初めてだわ！これも奥山さんのおかげね！うふっ！今晩も来るのかしら？）
　玲佳は身体中に残る快感の余韻を朝食と一緒に味わっていた。
（身体だけじゃなく心にも快感を与えてくれたわ・・・）
　玲佳はウズウズと感じる余韻に我慢が出来ず、奥山にメールをした。
『昨夜は生まれて初めての快感に浸りながら眠りに就きました。生まれ変わったような気分です。今度は・・・今夜？それとも・・・明日？連絡、待ってま〜す！！』
　しかし、すぐには返事が無かった。
（どうしたのかしら・・・？まだ寝てるのかな？無理させちゃったから・・・うふっ！）
　その頃、奥山は玲佳からのメールを読み、返事を考えていた。
（頃合だな・・・自分の立場を分からせないと！）
　しばらくしてから、奥山は玲佳にメールを返した。
『・・・・・・。何か勘違いをしてるようですね!?僕は玲佳の間男でもなければ、便利なセフレでも無い！これからも逢いたいのであれば、下記の口座に任意の金額を振り込んでください！
　昨日までの僕に対する玲佳の気持ちを、金額にして振り込んでください〜１円でも１億円でも構わない。金額に関係なく、確認できれば逢いに行きますよ！これからは、逢った翌日に、相当の金額を振り込んでください。
どうして１円でもいいのか？って??ドライに割り切った関係でいたいから・・・情が絡めば、先々、楽しくなくなるから・・・そうは思いませんか？』
　玲佳は奥山のメールを読んで、頷いていた。
（そうかもしれないわ・・・楽しく過ごすには割りきりが大事かも・・・でも、金銭に換算するのって・・・難しいわ〜）
　金銭に無頓着な玲佳に対する奥山の計略だった。
　ホストクラブで散財していた玲佳は、
（奥山さんと過ごせるなら、いくらでも振り込んじゃうわ！）
　考えても仕方がないと思い、すぐに振込みをした。

　玲佳からの振り込まれた金額は、百万円だった。
（やっぱり、金銭感覚の鈍いオンナだな〜これからは、毎回、搾り取ってやるさ！楽しんで、フフッ・・・）
　奥山は振り込み確認のメールを玲佳に送った。
『振込み、確認しました！今晩でも明晩でも、玲佳の予定に合わせるよ！思い切り楽しめるように考えててくださいな〜』
　その夜、ふたりは激しく淫欲の世界を楽しんだ。
　そして約束どおり、翌日、20万円振り込まれたのだ。
（１回、20万円か！悪くは無いが・・・もっと出させたいな〜）
　奥山は玲佳を巧みに導き、コンサートホールや遊園地、高速道路の路肩など、ありとあらゆる場所で、昼夜を問わずに、玲佳を悦ばせた。

（まだまだ序曲に過ぎない・・・これからさ！）