一週間が過ぎた日曜日の朝。
　ずっと降り続いていた雨もようやくあがり春らしい天気になってきた。
　新緑の葉に太陽光線が反射して、やけに輝いて見える。
　溜まっていた洗濯物を一気に干し終わるとリビングのソファーで、ぼんやりしていた。
「あれから美香ちゃん、どうしたかなあ〜」
　美香ちゃんは、あれだけの体験をした後なのに何もなかったように「また遊びに来るね〜！」と言って帰ってしまった。
　僕は僕なりに、この一週間忙しかったのでずっと美香ちゃんのことを考えていた訳ではないけどなんとなく、気になっていた。

「ピンポ〜ン、ピンポ〜ン」
　春の穏やかな空気の中に、呼び鈴の音が部屋に拡がった。
「ハーイ！・・・いま行きま〜す」
　玄関のロックを外しドアを開けると、美香ちゃんが立っていた。
「おう！美香ちゃん！」
「おはようございます！」
「おっ、おはよ！」
「遊びに来たよ！」
「いいよ！どうぞあがって・・・」
　気にしていたこともあって、ちょっと嬉しかった。
　しかし、すぐに入ってこようとしていない美香ちゃんはドアの陰のほうを向いて、誰かと話をしている。
「・・・！えっ、誰っ？・・・」
　僕は一瞬、息をのんだ。ドアの陰に誰かがいる！
「・・・まさか・・・親と一緒？・・・やばっ！」
「あのね・・・友達もいっしょなの！」
　友達という言葉を聞いた瞬間「ほっ」とした。
「別にかまわないよ！どうぞ入って・・・」
　僕のその言葉を聞いて、いっしょに来ていた友達がドアの陰から顔を出した。
「・・・おはようございます」
　髪をセーラームーンのキャラクターみたいに結んだ女の子は美香ちゃんに手を引かれ、部屋の中に入ってきた。
「この前話した『真理ちゃん』だよ！」
　美香ちゃんが僕に紹介すると、女の子はペコリと頭を下げた。
「・・・あ〜っ！お医者さんのね？」
「橋本・・・真理です」
「ひ、ひろし・・・です。よろしく」
「真理ちゃんにお兄ちゃんのこと話したら・・・いっしょに来るって言うから・・・」
「は、話したらって？・・・」
「お兄ちゃんのところに遊びに行くっていうこと・・・だよ！」
「あ・・・そうか！・・・ビックリした！」
　二人の会話を聞いて、真理ちゃんは不思議そうな顔をしていた。
「まっ、いいから座って・・・」
　美香ちゃんが、この前のことを『真理ちゃん』にどこまで話しをしたのかと思って僕は気が気ではなかった。
「なんか飲む？」
　そう聞きながら冷蔵庫の中をのぞくと二人でひそひそ話をしている。
「どっ、どうしたの？」
「別に・・・なんでもないよ！」
　真理ちゃんは、美香ちゃんが僕に何かを言わないように美香ちゃんの腕を握って離さないようなそぶりをしている。
「な〜んか気になるなあ・・・」
「・・・・」
「言っちゃダメだよ！美香ちゃん！」
「でも、いいじゃない！・・・あのね、お兄ちゃん・・・」
　そう言いかけた美香ちゃんの口を真理ちゃんは手でふさいだ。
「うごっ、うごっ」
　口を手でふさがれた美香ちゃんは、懸命に何かを言おうとしている。
「二人で何を・・・ジャレてるの？」
　テーブルの上に缶ジュースを出すと、口を解放された美香ちゃんが、早口で言った。
「まっ、真理ちゃんがお兄ちゃんのこと『カッコイイ』って！・・・」
「もう、美香ちゃんったら・・・」
　顔がほんのりと赤くなりながら、真理ちゃんは少し照れていた。
「な〜んだ、そんなことか・・・」
　僕は、先週の美香ちゃんとのことかと思って内心ドキドキしていた。
「美香ちゃんも真理ちゃんも、遠慮なく飲んで・・・」
　そう言うと、二人の缶ジュースのふたを開けてあげた。
「ねえ、ねえ、お兄ちゃん！いっしょにプール行かない？」
「プール？」
「××公園の隣に・・・温水プールがあるんだよ！」
「プールか・・・ずっと行ってないなあ・・・」
「ねえ、ねえ！いっしょに行こうよ！」
　美香ちゃんは、小さな子がおねだりするみたいに言ってきた。
「行ってもいいけど・・・二人とも水着はどうするの？」
　僕がそう聞くと、美香ちゃんはワンピースの裾をすばやく捲って既に着ている水着の下半身を僕に見せた。
「あ〜！もう着てるのか！」
　そういうところは、やっぱり子供だった。
　見えてもいいモノを着ていたとしても、大人の女性であれば裾を捲って見せるようなことはしないが、このくらいの歳ではまだ平気なんだろうと、僕は思った。
「そうだね！たまには泳ぎに行ってみるか！」
「やったあ〜！お兄ちゃんといっしょにプール行けるよ！」
　二人は両手をつかみ合ってはしゃいでいる。
「海パン、どこに仕舞ったかなあ？」
　クローゼットを開け、中の棚を探しはじめると
「ねえ！お兄ちゃんの水着は・・・どんなの？」
　美香ちゃんが恥ずかしそうに聞いてきた。
「えっ！水着って・・・かたちのこと？」
「そう！・・・」
「トランクスタイプも・・・競泳用もあるし、ビキニもあるよ！」
「きゃー！ビキニ？」
「どれがいいかなあ？」
　二人は顔をあわせて、またひそひそと相談をしている。
　相談が決まったらしく、美香ちゃんが「パッ」と顔をあげると
「ビっ、ビキニ！」
　一旦、僕の股間に目をやって、ちょっと恥ずかしそうに言った。
「ビキニか・・・二人には刺激が強すぎるかも・・・」
　そういうと二人とも、恥ずかしそうなそぶりをしていた。
「これっ！どうかな？」
　そう言いながら、ビキニタイプの水着を二人に見せた。
「きゃあ〜！女の人のパンティみたい！」
「・・・・」
「お兄ちゃん、それって履けるの・・・そんな小さいのに・・・」
「履くと伸びるから・・・大丈夫だよ！」
　二人とも、小さなビキニパンツを食い入るように見ていた。
　バスタオルと着替え用のシャツをバッグに詰めて準備は完了した。
「さあ！出かけよう！」
　二人は缶ジュースを飲み干すと、玄関のほうに走っていった。
「あんまりはしゃぎすぎると、ケガするよ！」
「大丈夫！・・・だって、嬉しいんだもん！」
　美香ちゃんの言葉は、なんとなく喜ばしい感じがした。

　時間をかければ歩いても行ける距離ではあるが、バス停のところまで来るとちょうどバスが着たので、三人で乗ることにしました。
　三人分の運賃を料金箱に入れると、一番後ろの席に三人で横並びに座った。
　二人とも、まるで遠足にでも行くような雰囲気で騒いでいる。
　幸い、他の乗客は乗っていなかったので運転手にミラー越しに睨まれても、二人に注意はしなかった。

　森に囲まれた公園の前でバスを降りると二人とも僕の手をとり、プールのほうに「グイ、グイ」と引っぱっていった。
「ねえ、早くう！お兄ちゃん！早く歩こうよ！」
　美香ちゃんは、よほど嬉しかったのか本当のパパに甘えるみたいに、僕の身体にからみついてきた。
　入口でチケットを買って、それを二人に渡し入場した。
　更衣室で水着に着替え、プールサイドに出てみると水着姿の二人が待っていた。
　二人の水着は水を含んで「ピッタリ」と張りついていた。
　真っ白い肌に張りついている紺色の水着は、競泳用のハイレッグ気味でパンティラインや身体の線がはっきり分かるほどの薄い生地だった。
　二人とも水着の胸元は、申し訳なさそうに膨らんでいて乳首の位置が「ここです！」と言わんばかりに尖っていた。
　そう大きくない腰回りから股間にかけて薄いパンティを履いてるときのように、卑猥な盛り上がりで間近で見る僕を「ドキッ」とさせた。
「きゃあ〜っ！お兄ちゃん、凄〜い！」
「えっ？何が凄いの？」
「・・・え〜っ、・・・その水着！」
「あっ！これ？・・・だってビキニタイプが良いって言ったのは誰だっけ？」
「・・・」
　二人とも僕の股間の膨らみを見て照れている様子だった。
「二人とも泳げるの？」
「失礼ね！真理ちゃんもわたしも泳ぐの・・・得意なんだから！」
「・・・本当に？じゃあ、泳ぐところ見せてもらおうかな・・・」
「いいよ！・・・お兄ちゃん！競争しようか？」
「よし！三人で競争してみよう！」
　僕がそう言うと、二人はプールのほうに走っていった。
　後を追うようについていく僕の目には水を含んだ二人の水着が悩ましく思えた。
　二人のお尻は、「プリプリ」としていて「触ってみたい」とも思った。
「お兄ちゃん！早く！早く！」
「いま、行くよ！」
　二人はプールの中からプールサイドに立っている僕を見上げて、またヒソヒソと話している。
　二人の目線は僕の股間あたりを注目しているのは間違いなかった。
「また、ヒソヒソ話なの？」
「えっ、だって真理ちゃんが・・・」
「わっ、わたし、なんにも言ってないよう〜！」
「・・・・」「・・・・」
　二人は恥ずかしさで、頬がほんのり赤くなっていた。
　公式競技用につくられたプールは、僕の肩ほどの深さがあり二人の身長では、何かに掴まらないと背が足りない。
　僕がプールに入ると、二人とも僕の肩に手を付いて『立ち泳ぎ』の状態だった。
　僕は、二人にちょっと悪戯をしてみたくなった。
　冗談半分でプールの底まで潜ると、二人はあわてた様子でもがいている。
　プールの底から見る二人の水着姿は、何とも言えないスレンダーな少女の体型で僕の股間を刺激するには充分な光景だった。
　僕が水面に顔をあげると、二人は必死になって僕に抱きついてきた。
「おにいちゃん！意地悪しないでよ！」
「なっ、何が？」
「私たち背がとどかないんだから・・・」
「・・・」
　二人は、僕の両腕に柔らかいおっぱいを押しつけるように抱きついている。
　僕は心地よくて幸せな感じがした。
　美香ちゃんは、僕の腰骨あたりに自分の股間を押しつけ真理ちゃんは、自分の太股で僕のモモを挟むように二人の股間が、水着越しとはいえ僕の身体に密着している。
　この頃の女の子の身体は、ふっくらし始める時期でゴツゴツした感じではなかった。
「あれっ？二人とも泳げるんじゃなかったの？」
「泳げるけど・・・おにいちゃんがいきなり沈むから・・・」
「じゃあ、このまま水中歩行で、向こうまで行こうかな？」
「いいよ！」
「美香ちゃん、真理ちゃん、しっかり掴まっててね！」
　僕は、二人のお尻あたりを「グイっ」と掴むと三人分の水の抵抗で、歩きにくかったがゆっくりと歩きはじめた。
「わあ〜！なんかに乗っているみたい」
　美香ちゃんがそう言うと、真理ちゃんもニコニコしていた。
　水着で被われている以外の二人の肌はすべすべしていて、感触がとても気持ちよく、僕の股間は次第に硬くなっていた。
　水中に浸かっている部分は、他の人には見えないのをいいことに「だっこ」している手を、わざと二人の股間のあたりに置いて水の中を歩き進んだ。
　二人とも「パシャパシャ」とボートを漕ぐように、水面を手で漕いで騒いでいる。
「おにいちゃん、もっと早く！もっと・・・」
「もう、これ以上早くは・・・歩けないよ〜！」
　そう言いながらも、どさくさに紛れて二人の股間付近を触り続けていると、真理ちゃんがおとなしくなっているのに気づいた。
　相変わらず、騒いでいる美香ちゃんをよそに身体を預けるように、僕に掴まっている真理ちゃんの股間に、そっと指をそえてみた。
　真理ちゃんは一瞬ビックリした表情をしたが騒ぐようなことはなかった。
　僕は神経を集中させて、指を動かしてみた。
　僕が意識的に指を動かしているのは、真理ちゃんも気づいている。
　水着の股あての膨らみを、人差し指でなぞると何とも言えないような目で、真理ちゃんは僕を見ていた。
　二人を抱っこするように支えている僕は誰にも気づかれることのなく指を動かすことができた。
　真理ちゃんのお尻の方から、大事なところに指を伸ばすように、縦線の中心をなぞると水着越しとはいえ、薄い布地から伝わってくる感触は、柔らかくふっくらとしていた。
　この状態で逃げ出すことも出来ないでいる真理ちゃんの反応が、僕の股間を硬くした。
　あと１０ｍほどで５０ｍを渉りきるころにプール全体に『アナウンス』が流れた。
「これより１５分間、安全確保の為に休憩をとります。一旦プールから出てください」
「え〜っ、これから泳ごうと思ったのに・・・」
　ちょっと怒ったように美香ちゃんが言った。
「１５分間休んだら、また泳げるんだから・・・」
「向こうにジャグジーがあるらしいから、行ってみようよ！」
「えっ、ここって『ジャグジー』なんて・・・あったの？」
　美香ちゃんは、ジャグジーがあることを知らなかったらしい。
「真理ちゃんも行きたいよね？・・・」
　僕は意味ありげに、真理ちゃんに言うと
「・・・わたしも行ってみたい・・・」
　と調子を合わせてくれた。
「じゃあ、早くプールからあがって、行こうよ！」
「うん、いこっ、行こう！」
　美香ちゃんは、大張り切りでプールからあがると
「真理ちゃん、早く、早く！」
　美香ちゃんは、先にあがったプールの縁で真理ちゃんを急き立てるように呼んでいる。
　片膝を立てた美香ちゃんの股間は水を十分に吸った水着の布が艶々と光って
「美香ちゃん、待ってよ！」
　二つに割れた膨らみをいやらしく見せていた。
　プールの縁に手をかけ、身体の浮力で一気にあがろうとする真理ちゃんの水に浸った水着もお尻に張りついて艶めかしく光り、そばで見ている僕を「ドキッ」とさせた。
「美香ちゃん、真理ちゃん！自分達だけずるいぞ！」
　そう僕が言いながら、大きくなりかけている股間を二人に悟られないように、プールからあがった。
　三人は、『われ先に・・・』という勢いでジャグジーのある監視塔の方へ向かった。