§1

　私の名前は咲。つい最近まではごく普通の大学生として、学校も、バイトも、そして恋も、周りのみんなと同じような日々を過ごしていました。
　そんな私にひとつの転機が訪れたのは1ヶ月前のこと。それまで1年半付き合ってきた彼氏との突然の別れがきっかけでした。あんなに楽しくて、あんなに幸せで、あんなに愛し合ってきたのに・・・

　私はいきなり目の前に突きつけられた現実をすんなりと受け入れられず、あまり飲めないお酒に無理やり力を借りる毎日でした。それでもなかなか吹っ切れなくて、寂しくて、夜になるとインターネットでアダルトサイトのチャットルームにアクセスするようになりました。

　そこでは多くの男性が私の寂しさに対して優しくて甘い言葉をかけてくれました。チャットHも経験しました。でも、男性が投げかけてくれる言葉の愛撫に体は反応を見せても、ことがすんだ後にはかえって寂しさが増すばかりで、私は徐々に投げやりな気持ちになってきていました。

　ある日、私はいつものようにチャットをしていました。相手の男性は37歳の既婚者。その方はこれまでチャットで話をした男性と違い、言葉の愛撫を投げかけてはきませんでした。その代わりにこう言って来たんです。
「今までの生活を少し変えてみないかい？」
　私は今までとは違った言葉の投げかけに対し、少し興味を持ちました。
「どういう風にですか？」
「簡単さ。少しだけ勇気をもつんだよ。」
　勇気？どういうことだろう・・・
「今着ている服をすべて脱いでごらん。」
「・・・脱いだよ。」やっぱり・・・男の人ってみんな一緒なのかな・・・
「じゃあ、そのまま部屋を出てごらん。」
　えっ？「家、両親も、弟も一緒にいるんだよ・・・」こんなことしてるのばれたらやばい・・・
「廊下を一往復だけするんだ。誰にも見られないようにね。」
「・・・わかった。」投げやりな気持ちが後押しして、私は言われるままにしました。部屋のドアをあけ、私はゆっくりと廊下を一往復しました。弟の部屋からはTVを見て大笑いする声が聞こえてきます。（もし弟が今出てきたら・・・）そう思うと恥ずかしくて、でも少し興奮を覚えドキドキしていました。
「・・・してきたよ。」部屋に戻った私は彼にこう伝えました。
「どんな気持ち？」
「恥ずかしいけど、少しドキドキした。」
「そう。じゃあ、今度は窓際に立ってごらん。窓を開けてね。」
　私は言われるままにしました。窓を空けて外を見ると、家路についている会社員らしい人が歩いていました。（見られるかな・・・）今度は恥ずかしさよりも興奮のほうが強くなってきて、私は窓から見を乗り出し、より外から見えるような姿勢をとっていました。
「どうだった？」
「人が歩いていたよ。なんだかドキドキしちゃったけど、ちょっと身を乗り出しちゃった。」
「ふふふ。見られて少し興奮したんだ。」
「うん。少し変な気分・・・」
「そうか。ちょっと乗ってきたね。次はいすを窓際へ持っていって、背もたれの上に腰掛けて外を見てごらん。」
「うん・・・」今度は胸だけでなく、大事な部分まで外からの心地よい風に晒されました。また人が歩いてる・・・私は大事な部分の花びらを両手で広げていました。（・・・見て）そう呟いたとき花びらの奥がジュンとするのを感じました。私は恐る恐る右手の中指を差し入れました。（あふっ・・・）案の定、奥からは愛液が染み出してきていました。
「・・・ずいぶんゆっくりだったね。」
「ごめんなさい。私、なんだか・・・その・・・」
「感じちゃった？」
「・・・うん。」答えながら私は今度は左手の中指を花びらの奥へ差し入れてゆっくりと動かしていました。
「どう？少しは気分変わった？」
「うん・・・」
「じゃあ、今日はここまで。」突然の彼の言葉です。私は思わず中指の動きを止めました。（うそ？このままチャットHするんじゃないの？）
「このままチャットHしたらこれまでと一緒だよ。だから今日はここまで。」
「え？でも・・・私・・・このままは・・・」（中途半端で投げ出されるの？）
「生活を変えるには我慢も必要さ。」
「・・・でも・・・でも・・・」（こんなのって・・・あり？）
「ふふふ。どうしてもしたい？」
「・・・うん。」
「でもだめ。そのかわり・・・」
「そのかわり？」
「これから僕がゆっくりと君の生活を変えてあげるよ。」
「どうやって・・・ですか？」
「これから君の生活を変えるための指示をしてあげる。きっと今まで知らなかったようなことが次々起こるから、君にとってもプラスになると思うよ。」
「・・・はい。わかりました。よろしくお願いします。」いつのまにかキーボードで打つ言葉の口調が、主従関係をあらわしていました。
　こうして私はこの日から、ご主人様からのメールでの露出調教を受けることとなったのです。

§2

　それから3日後。ご主人様から初めてのメールが届きました。
「こんにちわ、咲。いよいよ生活を変えることをスタートするよ。まずは手始めだ。咲には今からコンビニへ行ってもらう。服装は長袖の白のブラウスとミニスカート。ただしブラジャーはしてはいけないよ。ショーツは履いてもいい。ブラウスのボタンは胸元が見えそうなぎりぎりまであけておくんだ。その格好でコンビニへ行って何か買い物をして帰ってきなさい。帰ってきたら私に報告すること。いいね。」
　私はメールの指示通り、長袖の白のブラウスとミニスカートを着ました。姿見の前に立つと胸元に2箇所、ブラウスの白とは違う、少しピンクがかった色がありました。そんな姿に私は恥ずかしさと興奮を覚え、少しボーっとしながら家を出てコンビニへ向かいました。
　家からコンビニまでは歩いて5分くらいです。これまでは無造作に歩いていた距離がその日に限ってはとても長く感じられました。人とすれ違うたびに少し胸元を抑え、そのつど恥ずかしさと興奮が私の体を駆け巡りました。本当は私のことなど誰も気に止めていないはずなのに・・・
　コンビニについた私は雑誌とミルクティー、そしてプリンを買ってレジへ向かいました。レジの店員さんは私と同い年くらいの若い男の人でした。
「3点で748円になります。」マニュアルに沿った店員さんの言葉に私は財布から小銭を取り出して少し前かがみになってレジの横に並べました。そのとき、不意に突き刺さるような視線を感じました。何気なく顔を上げるとレジの店員さんが私の胸元を凝視していたのです。私は袋をひったくるようにとってあわててコンビニを出ました。
（気づかれちゃった・・・）帰路の途中、私は言いようのない恥ずかしさに体全体が熱くなっていました。自然と足早になり、家に駆け込むようにして帰った私は一目散に部屋に入りました。でも、体の熱さはなかなか抜けません。ブラウスを脱ぎ、ミニスカートを脱ぐと、薄いピンクのショーツにはうっすらと沁みが・・・（また・・・感じちゃってる・・・）ゆっくりと、沁みの上から右手の中指でなぞって見ました。（あふっ・・・）あの窓際での感覚がよみがえってきます。私はショーツに手をかけようとしました。そのとき、ふとご主人様からのメールを思い出しました。メールの最後にはこう書かれてあったのです。
「そうそう。いくら感じても、絶対にオナニーをしてはいけないよ。我慢するんだ。」
　私はうなだれるようにパソコンの前に向かい、ご主人様に報告のメールを書きました。
「咲です。ご主人様の命令を実行してきましたのでご報告いたします。言われたとおりの格好でコンビニへ行きました。道中何人かの人とすれ違い、またコンビニではレジの店員さんが私の胸元をじっと見ていました。私はとてつもなく恥ずかしくなり、慌てて店を出、家まで駆け込むように帰ってきました。部屋に入り服を脱ぐと、ショーツには沁みがついていました。恥ずかしかったにもかかわらず感じてしまっていました。そのことに気づいた私は思わず沁みの部分に手を添えてしまいましたが、ご主人様からの言い付けを思い出し、我慢しました。でも、こんな気持ちになったのは生まれて初めてです。なんだか今までの私から変われそうな気がしています。これからも咲にいろいろと命令をしてください。よろしくお願いします。」