第３章　狙い

　男が物憂げに、ハンドルを握っていない方の手で携帯を弄っている。
　画面には、次々と少女のわいせつな写真が登場する。
　今日撮ったばかりのものだ。
　ねらっていた少女をやっと堕としたのだ。
　男をくわえ込んで逝くことも教え込んだ。
　これで、当分は楽しめるだろう。
　男の好みの通り、最後にべたべたで、ドロドロの怒張をくわえさせて、飲み込ませることもやって覚えさせたところだ。
　それに、夫を亡くした少女の母親も、なかなかの美人らしい。
　少女の堅いつぼみを摘むのも良いが、抱き心地はそれほどよくはない。しまりが良いのは満足だが、なによりも、乳房とは言えないような、手のひらにすっぽりと入ってしまう硬い胸は物足りない。
　セックスするだけなら熟れたオンナを弄ぶ方が、気持ちいいのに決まっていた。
　母親思いの少女との結びつきは深い。
　この少女を使えば、簡単に落ちるだろう。
　少女と似て、まずまずの美人と言っていい母親を思い浮かべた。
　何度か保護者会で会っている。少女と違って、痩せてはいない。かといって太ってもなく、抱き心地の良さそうな躰をしていた。
　愛想の良い、人当たりの良い、どこにでもいる普通の主婦だ。
　真面目そうな、あの熟女を、どのように犯してやろう、いっそ縛ってやろうかなどと考えると、すでに三度放出したばかりの怒張が、また膨らんできた。
「む、ぐっむう」
　運転席にかがみ込んで、フェラし続けている少女がくぐもった声を出した。
「ぐへへ、なかなかうまくなったな」
　携帯をダッシュボードに放り込んで、コートの襟元から、胸元に手を差し込んだ。
　プチンと飛び出した乳首をコリコリとはさむと、少女は、くぐもった甘い声を漏らす。
「嫌がったわりには、たっぷりと感じたな。明日の練習には、入れたままにしておくか」
　嫌と言いたげに、奥にまで飲み込んだまま、少女はわずかに首を振った。
　もの言いたげに見上げる目は潤んでいた。
　微かに、ヴィーンというモータ音が高速を走る騒音に紛れて聞こえている。
「けっ、隠しても、ぐしょぐしょだろ。こいつを中に入れてーんじゃねぇのか」
　少女の背中から伸びたコードの先のリモコンの目盛りを最大にすると、ピンクの乳首を乱暴に押しつぶすようにプニュリプニュリといじり始めた。
　悲しげな目が、不意に、信じられないものを見たような目で大きく見開いた。
　膝をつねられた痛みを我慢する表情になって目を閉じると、耐えきれないといった風情で、飲み込んでいた怒張を吐き出した。
「あ、あ、センセイ、もう、やめて、おかしくなっちゃうから、あうう、あん！」
　自分の唾でビッショリ濡れた怒張を頬に押しつけるように、男の膝にしがみつく。
　グッと力が入って固まったまま、ほんの数秒息が止まった。そして、ぐったりとまた膝に崩れ落ちた。
「おい、おまえばかり、もう、三度目だろ。もっと、気合いを入れて舐めろ」
　ハアハアと息を荒くしたまま、少女はすみませんと小さな声で謝った。
　もちろん、男は本当に怒っているわけではない。
　むしろ、少女の感度が確実に上がっているのを喜んでいるのだ。
　わずかに生えそろい始めた少女の秘毛。男は、さっきツルツルにそり上げてから、バイブレータをクリトリスにあてたまま、ガムテープで貼った。
　背中に伸ばしたリモコンで、乳首責めと一緒に最強で動かされれば、さんざんに弄ばれた躰は、未発達な少女であっても、こらえられるはずもなかった。
　なにしろ、女のクリトリス感覚は、はじめから発達しているのだ。
　まして、さんざんに男との本格的なセックスを仕込まれたあげくに、そんなことをされれば、止めどもなく逝くのも当たり前だった。
「もうすぐ、首都高を抜けるからな、そうしたら、おまえの口に、最後の仕上げで出してやろう」
　そういいながら、再び、少女の口を要求した。
「いくらなんでも、首都高で出しちまうとやべーからな。出す瞬間にアクセルを踏んじまって、ビルの谷間に二人で転落なんて嫌だろがよ」
　男の怒張をくわえたまま、怖々と、下から見上げる少女の目。潤んだ表情のまま、目の下には、さんざんに逝かされてクマができていた。
「ふん、大丈夫だ、首都高さえ抜ければ、真っ直ぐな道になるからな。こんな曲がりくねった道では出せねぇーってだけのことだ」
　聞こえているはずだが、もう、少女は何も反応しなかった。
「ふん、特にこの先のカーブはな、一番きつい上に、急に下りになるから、普通でもコントロールが難しい。この車に、このスピードで曲がれるのは俺のテクよ」
　男は自分の運転技術に自信があったのだ。
「へ、ほら、分かったら、さっさと続けろ。それとも、地元に着くまで、しゃぶり続けてーのか」
　ビクッとした少女が、再び顔ごと動かし始める。
　男のいやらしい顔が満足そうな表情になる。
「ようし、そうだぞ。高校生になるまで、また、たっぷりとオ○コしてやるからな」
　ビクッとしながらも、何も言わない少女。
　つぶった目には、絶望の表情が見て取れた。
「ほら、料金所だ。ここを抜けたら、俺のも抜いて貰おうか。それとも、その前に、料金所のじいさんに裸でもサービスしとくか、がはは」
　下品な笑い方をしながら、ゲートを抜けると、男は、射精の予感を背中に感じながら、アクセルとグッと踏み込んでいた。　
　

「なあぁ、奈緒、やっぱりダメだよ」
「いいのよ。気にしないで。もう、いっぱい感じたし」
　やはり、私のモノは、そのまま、小さくなってしまいました。
　このところ、一度目はともかく、その次になると、なぜか、しぼんでしまうことが多くなったのです。
　じゃあ、一度でやめておけばと思うかもしれませんが、週に一度のセックスの日なのだからと、頭の中は、欲望でいっぱいなのです。それなのに身体が言うことを聞かない。
　つい数ヶ月前まで、何度でもできていたのに。
　ところが、この頃は、二度目の途中でこうなってしまい、ヘタをすると「最初の回」でも危うくなるときがあります。
　一度、こうなってしまうと、いくら妻が舐めてくれようと、復活しないのが常でした。
「年かなあ」
「気にすることないのに。いいのよ。私はこうしてるだけでシアワセなんだから」
　まだ、静まりきらない躰を押し殺して、きゅとんと、私の胸に顔を埋めてきます。
　妻の優しい匂いに満たされて、何とも言えない愛しさが私の胸に熱く広がるのです。
　それなのに、私のものは、一向に硬くなろうとしません。
「でもなあ。こういうとき、あいつらなら、いっくらでもできるだろうなあ」
「あいつら？」
「陸部のヤツらだよ。今だって、奈緒のことを思い出しながらオナってるかもしれない」
「ちょっと、やめてよ。そんなことするわけ」
「え？奈緒、ホントにそう思う？」
　妻のやわらかな胸をついまさぐっていました。
　かつて短距離のホープと言われた妻です。
　陸上は、大学時代に、故障した末、いろいろ悩みに悩んで、途中でやめてしまいましたが、体育の教員免許も取ったほどです。
　頼まれて、近所の中学校に夫婦で時々交代でコーチとして行くようになって、一緒に走るのは当たり前のことでした。
　あ、一応私も経験者でして、妻とのキッカケも、私がコーチしていたからなのです。
　まったくのボランティアですが、先生方に陸上の経験者がいないため、けっこう重宝がられています。子どもたちも、頼りにしてくれているようです。
　その代わり、特に言わなくても、生徒達はウチでいろいろと買ってくれますし、ジャージなどもいつの間にかウチが納めることになりました。
　まあ、持ちつ持たれつと言ったところでしょうか。
　そんなわけで、まだ若い妻は、生徒達と一緒になってグラウンドを走ったりするわけです。夏など、薄いランニングシャツに揺れる妻の胸に、中学生の目が注がれているシーンをよく見かけたものです。
　妻も、そんな視線に本当は気がついているはずなのです。
「ほら、この間も、みんな、ここに目がいってたよ、触ってみたいって」
　ゆっくりと妻の胸を揉みし抱いていきます。妻はいつの間にか目を閉じています。
「あん、ちょっと、もう、だって、そんなこと…、あん、やめてぇ」
「奈緒のこのオッパイを想像してるよ」
「あん、だめぇ。せっかく、落ち着いてきたのに。あん、ああ、だめぇ」
「コーチのおっぱいを触りたいって」
「あぁ、やめてぇ、あん、あなたぁ、あう、あん、あん」
　啼くような妻の声が、甘く響きます。
　ひょっとして、あの熱く、若い性欲の詰まった視線を思い浮かべているのでしょうか。
「ほら、この手」
「あん、もう、あん、やめて、感じちゃう」
「これが建太の手だったら、どうする。コーチ、オッパイ柔らかいんだねって」
　中学のエース。松本建太の、涼しげな目を思い出していた。
　あわててかぶり振ります。
「彼は、そんなことしないもの。あぁん、もう、やめて」
「いやいや、こんな柔らかそうなオッパイを触りたがらないやつなんていないよ。それに、中学生の男なんてやりたい盛りだ」
「ああ、だめえ、あなたったら」
　恥ずかしそうにしながら、それでいて、妻の甘い声は、本格的に感じてしまった声でした。
　それほど熱意をこめた触り方ではありませんでしたが、さっき中途半端のままに置かれた躰は、そこから、勝手に快感をむさぼろうとしてしまうのでしょう。
　いえ、それだけにしては、妻の急速なとろけ方は異常でした。
　あえぎ始めています。
「建太の目、いっつも、ここ見てるの知ってる？」
　胸の触り方がいつの間にか本格的なものになっていました。人差し指と中指の付け根で乳首をつまむようにしながら、手全体で弾力を確かめるようにゆっくりともみ上げていきます。
　もちろん、時には絞り上げるようにして、その先端だけを指先で転がすのも忘れません。
　妻の一番好きな触り方ですから。
「ああん、もう、そんなことないぃ、あなた、もうやめて」
「建太のヤツ、さわりたそうだよね、このオッパイ。まあ、こんなに柔らかそうなオッパイをさわりたくない男なんていないけど」
「いやあ、あう、あなたったらぁ」
　イヤイヤをするように顔を振りながらも、妻の脚が開いています。
「こんど、偶然に、触らせてやったらどう？」
「だめよ、そんなこと、あん、もう、へんなことぉ、いわないでぇ」
　だめと言いながら、全く「だめ」という雰囲気ではありません。むしろ、恥ずかしさによけい感じ方が強くなっている気がします。
「おやおや、こっちは、もう洪水だね」
　ふと思いついて、妻の秘所に触れてみました。
　さっき、中途半端なままに置き去りにされた妻の秘所は、ふたたび溢れた蜜が、外側にまでしたたるほどでした。
「あうう、いやあ。あなた、やめてぇ、あう、それは、違うの、さっきのよぉ、あふう」
「でも、ほら、またできたよ、どんどん濡れてくる」
　いつの間にか、妻の躰がわななくようにうごめいていました。
「コーチがこんなにいやらしい躰なのを知ったら建太、どうするかな」
「ああん、あなたったら、もうやめて、恥ずかしい。あう、あう」
「建太に、コーチのこんないやらしいところを見せてやろうか」
「あぁ、だめ！恥ずかしい、あなた、もう、やめて、言わないで」
　そう言いながら、妻の脚は、さらに広がってきます。
　まるで、手を誘うようでした。
　呼吸がすっかり荒くなり、吐息は、甘やかな声を伴わずにいられません。その上、私の手を乗せたまま、妻の腰がゆっくりと動いていました。
「コーチ、ほら、僕のを握って」
　建太の口調をまねて妻の耳元に囁きます。
「もう、やめて」
　建太を想像しているのでしょうか。
　秘唇にあてた私の指を、キュウンという動きで締め付けようとしています。
「あぁ、いわないでぇ、あなたぁ」
　妻の目がギュッととじられたまま、それでいて、甘やかなため息のような声を漏らして、私のものを握ってきます。
　いつの間にか私のものは再び逞しくなっていました。
「ほら、コーチ、大きいでしょ」
「もう、あなたったら、やめてぇ、エッチなんだから、これはあ、な、た、のなの」
「僕の、大きいでしょ」
　懸命な表情で打ち消そうとする妻に、さらに重ねて健太のセリフを浴びせます。
「コーチの胸、とっても柔らかいね」
「あぁ！」
　いやいやと顔を振ります。
「コーチってこんなにいやらしかったんだ」
「あぁ、違うの、違うのぉ、あぁ、いやぁ、だめ、あう」
　何かが崩れるように、感じてしまった妻を見て、私のモノは、すっかり逞しくなっています。
　妻の手をそっとどけて、するりと妻の上に乗ります。
　妻の両脚は、早く私を迎えたがって、これ以上ないほど広がっていました。
　再び堅くなったモノを、既にすっかり濡れそぼっている妻の秘唇にあてがいます。
「あぁ、あう！」
　ほんの少し表面を滑らせただけで、妻の唇から、たまらないといった、甘やかなため息が漏れるのです。
　ヌルリとしたそこは、あてがうだけで物欲しげにヌメヌメとうごめいていました。
「ほら、ほしい？」
「ああん」
　さっき中断した躰を、再び弄ったせいでしょう、既に妻の美肉は、オトコなしではいられない様子でした。
　こうなると、入り口にあてがっただけで、たまらなくなってしまうでしょう。
　恥ずかしい、と言いながら奈緒は、細い顎をこくりと引いて素直にうなずくのです。
「欲しいって言って」
「ああん、エッチ、でも、がまんでない、あ、あ、お願い」
　つんつんとつつくような動きと、浅いところをかき回すと、妻の躰はわななくようにヒクヒクと波打ちます。もう限界に近いに違いありません。
「ちゃんと言って」
　ヌルッと表面を滑って私のものが秘唇の下の方に逃げると、追いかけるように腰が付いてきます。
「あん、もう、いじわるぅ、でもぉ、ああ、あなた、お願い、欲しい。ちょうだい」
　言い終わった瞬間、褒美のように、逞しくなったものをズブリと躰の奥まで一気に埋め込みました。
　妻の中はいつもよりも熱くぬめっていました。
「あぁ、あうう、あなた、逝く、逝っちゃう！」
　たったの一突きで、早くもオーガズムに達してしまいました。しかも、その頂点のまま、降りてこない様子で、あえぎ続けます。
　たたったこれだけのことで、さっき中断したときより、妻の感じ方ははるかに激しくなっていました。
　さっきの中断が、躰をじらし、快感のマグマをため込ませる結果になっていたのかもしれません。
　でも、それだけではないような気がしました。

　私は、これでもかと言わんばかりに奥深くまで強い動きを続け、妻を追い込みます。
「あ、あ、あなた、あなた、あう」
　妻の声が差し迫ってきました。
　さっきよりも強い、白いオーガズムが、妻の躰を駆け抜けようとしているのでしょう。
　しかし、ギリギリの所まで見極めて、そのまま、えいっとばかりに引き抜いてしまいました。
「あ、あ、あう、あ、え？え？あなたぁ」
　うろたえた妻が、悲鳴のような声を上げます。
　乱れ具合から見て、さっきより感じていたに違いないのです。そのうえ、ほんの、そう、ホンの後、数回ばかりのストロークで、激しくイキそうな瞬間でした。
　さっきと違って、たくましいモノを、逝きそうな瞬間に、いきなり抜き去られた躰は、強烈な喪失感をもたらしたに違いありません。
　もちろん、それが狙いです。
「ほしい？コーチ」
　さっきの建太の口調でささやくと、ああと感じる声が漏れるのは、耳に吹きかけた息のせいでしょうか、それとも…
「あぁ、いやあ、あなたあ」
「ボクの、建太のチン○ンほしい？コーチ」
「あなたぁ、いやあ、ね、お願い」
　必死な声を振り絞りながら、何かをこらえるように、妻の両手がシーツを掴んでいました。
「欲しいなら、言ってよ、建太、入れてって」
「そんなの、いやぁ、言えるわけない」
　そのくせ、腰は緩やかにうねうねと動き続け、物欲しげに脚が広がったままでした。
　我慢が限界に達しつつあるようです。ヒクヒクと腰が動きます。
「ほら、どう？」
　ヌルヌルと先端を秘唇の入り口で動かすとと、なまじ、一度満たされただけに、妻の躰はオトコが欲しくて、勝手に、動いてしまうのでしょう。
「エッチだなあ。腰が動いてる」
「あぁ、恥ずかしい、だって、勝手に動いちゃうんだもの」
「ほら、ほしいだろ？」
「あ〜ん、いじわるしないで」
「ほら、建太入れてって言うんだよ」
「そんなぁ、言えない、あなた、許して、あなた、お願いよ」
　あなた、としきりに繰り返すのは、相手が私だと懸命に確認しているに違いないのです。
　さんざん焦らされた躰はとっくに限界になっているはずでした。
　少し埋め込んでは、スッと抜く動作を繰り返すと、恥じらいも忘れて私のものを追いかけるように大きく突き動かすのです。　
　その度にうめき声も大きくなってきていた。
「ほら、言ってごらん」
「あなたあ。お願いよ」
「コーチ、ほら、健太入れてって言って。すぐにこれ」
　さっと表面を滑らせただけで「あぁ！」と聞いたこともないほどのねばい婬精を噴きこぼしたのです。
「お願い、許して、あなたあ」
「だぁめ、今日は、コーチを、いっぱいいじめてあげる」
「あ〜ん、もう」
　そこで、言葉を切って、目をぎゅうっと閉じます。
「ね、ホントにいれてくれないの？」
　不意に開けた妻の目には、不思議な光が宿っていました。
　恥じらいと媚び、ためらいと、淫乱。
　そして…
　ない混ぜになった不思議な光が、妻の表情をこれ以上にないほどいやらしい表情にしていたのです。
「そうだよ。奈緒がエッチにならないと入れてあげない。それに、早くしないとさっきみたいにダメになっちゃうかもよ」
　自分のことを脅迫に使うなんてと、内心苦笑しながら、ふにゃりとしたことなどウソのように張り詰めている自分を、妻の美肉にこすりつけています。
「あぁ」
　腰がカクンと迎えるように動きます。勝手に動くのでしょう。
　コクリと喉が動いて、妻は何かを飲み下した気がした。
　恥じらいを飲み下して、快楽を受け入れる気になったのでしょうか。
　妻の我慢は、とっくに限界のはずでした。
「あぁ、あなた、入れてくださらないの？」
　ひしとしがみつくようにしながら、少しかすれた声で囁いてきます。
「そうだよ。今日は建太に入れて貰わないとね」
「あぁ、だめ、恥ずかしい。建太君になんて。あう、だってぇ」
「ほら、早くしないと」
「あぁ」
　また、ダメになっちゃうよ、とほのめかすと、もはや限界を超えたのでしょう。
　なにしろ、一度ならず、奥まで受け入れておきながら、中途半端なまま焦らしに焦らされたことになるのだから。
　目をしっかりと閉じたまま、弱々しい声でとうとう妻は口にしてしまいました。
「あぁ、建太君、あう、入れてぇ」
　グッと腰が持ち上がります。まるで、本当に健太のモノを待ち受けるかの動作でした。
「あん、恥ずかしいぃ」
　ぎゅうっと、背中に回した手がしがみつくように力をこめて、一瞬脚が閉じかけ、今度は、グッと広がってしまいます。
「どこに？」
「あ〜ん、いじわる。知ってるくせに」
　さりげなく、妻の右手をふらりの間に導き、自分の怒張に誘導します。
　自分の秘液で滑っているモノを、嫌がるそぶりも見せず、握りしめてきます。
　腰のうねりが止まらなくなっていました。
「ほら、自分で入れてごらん。これ」
「あ〜ん、恥ずかしい」
　そう言いながらも、我慢ができなくないのでしょう。
　ためらいも見せずに、妻の右手は素直に自分の秘唇に怒張を入れようとします。
　先端が触った瞬間、腰を止め、妻をのぞき込みます。
「オ○ン○に欲しいかい」
「ああ、いやあ」
　かぶりを振りながらも、脚がますます広がり、夫が突き入れてくれる瞬間を待ち望む姿を崩せない。
「ほら、建太に、おねだりしてごらん」
　入り口にピタリとつけたまま、私はダメ押しをしました。妻の秘唇は、うねうねと物欲しげにうごめいているのが伝わってきます。
「あうぅ、お願い。ちょうだい、あなたぁ」
「建太に言わなきゃ」
「あう、もう、もう、だめぇ」
　私は妻に、言うべきセリフを囁きます。
　いやぁと言いながらも、もはや、妻は、恥ずかしいおねだりをするしかありませんでした。
「あぁ、建太、コーチの、あ、オ、オマン○に、硬いのを入れて、あう、お願い」
「コーチ、入れて良いの？」
　声色を使った私の言葉に、ぴくりと反応してから、あぁとうめくようにしながら、とうとう妻は、自らの言葉でねだってしまいました。
「お願い、建太くぅん、入れてぇ、奥まで、いっぱいちょうだい！あぁ！」
　一気に貫きました。妻の中は、いつになく熱く、ヌルヌルと濡れそぼっていました。
　早くも達してしまったようです。そして、妻の反応からすると、さっき登り詰めたところよりも遙かに高く登りつめた様子です。
　そして、妻のオーガズムは、そのままさらなる高みに向かっているようです。
「あぁ、いい、あん、おう、あう、あ、あ、あ」
「また、抜いちゃおうかなあ」
　言葉通りにすると脅すように、浅い動きに切り替えます。
「あ、ウソ、だめえ、やめて、あう、ああ、いやあ、抜いたらいやあ」
　真面目な妻がこれほど取り乱すとは思いませんでした。
　この世で最も大切なモノを取り上げられるかのように、いや、いやぁと叫ぶのです。
「じゃあ、言うこと聞く」
「恥ずかしいのぉ」
「抜いちゃおうかな」
「ああ、いじわる、だって恥ずかしくて」
「今なら、何だってできるだろ、これが欲しくて」
　つんと半ばまで入れると、妻はヒィという声を出てしまいます。
「あ〜んいじわるぅ、お願い、抜かないで」
「何でも言うことを聞くんだよ」
「言うことを聞くから、お願い、あう、お願いいぃ」
「じゃあ、こういうんだよ」
　恥ずかしがる妻を、その度ごとに脅したり、少し動いて、感じさせたりしながら、妻はとうとう受け入れたのです。
　『今自分がセックスしている相手は建太だと思え』という命令を。
「健太じゃないと思ったら、すぐに抜いてしまうよ」
「あぁ、そんなぁ、ひどい」
「できるね」
　妻はコクンと頷くしかありませんでした。
「ほら、おねだりして」
　じっとしたままの私にいいかげん、焦れているのです。
　それでも一言言わずにはいられなかったのでしょう。
「ああ、恥ずかしい。あなたが悪いんだからぁ」
　媚びを含んで、いやらしく、そのくせ、これ以上ないくらい恨みがましい目で私を見つめます。
　グッと私に抱きついたときには、もはや、健太のモノでもかまわずに入れてしまう妻が、そこにいました。
「け、けんたくぅん、あうぅ、お願い、コーチのエッチなオ○コにいっぱい入れて」
「入れて良いの？」
「良いの、入れて、お願い、入れて良いから、ああ、お願い」
　一番奥に静かに届かせます。もちろん、すでに、虜になってしまった妻には、そんなもので我慢できるはずもありません。
「あ、あう、お願いよ。健太くん、あぁ、あ、あ、あぅ！！　お願い！動いて！」
　ご褒美のように、ダイナミックな動きをすると、妻は悲鳴のような嬌声を上げ始めました。
「あうあう、ふうう、あう、あん、あん、あん、あううん、うぐぅ、ふぐ、うぐぅ」
　今まで出したことのないような、動物的な声が絶えず妻の口から漏れ始めました。
「ほら、おねだりしないと」
　もはや、妻には拒否する余裕などありません。ひょっとしたら、本当に今自分に乗っているのが建太だと思ったかもしれないのです。
「あん、けんたくぅん、あう、コーチのオマ○コをかき回してぇ、あん、もっとぉ」
　腰がグラインドするように大きく動き始めていました。今までにない動きです。
　それは、初めてとは思えないほど、巧みな動きでした。
　経験のある動き方。そうとしか思えません。
　まだ見ていなかった妻の恥ずかしい過去を見せつけられた気がしました。
　それが、私のものに、さらに力を満ちあふれさせた気がしました。
　さらに大きく、堅くなった私のモノに、ビンカンに妻が反応します。
「あう、あう、う、う、う。あう、もう、あ、建太、建太、あぁ、いっちゃう、コーチ逝っちゃうから」
　とどめを刺すように、深い動きを入れました、
　先端がプニプニした異質の感触に突き当たっています。これは。
「コーチ、コーチの子宮に当たってるよ、ほら、奥に」
「あう、いっちゃう。もう、いっちゃうから、お願い、出してぇ」
「出して良いの？コーチの中に？」
「良い、良いのよ、出して、一緒に、あう、一緒に、ああ、お願い、出して、中に、いっぱい、あう、一緒に、あ、あ、あ、逝く、逝っちゃう！」
　ヒクンヒクンと腰を持ち上げるように動かすと一瞬妻の呼吸が止まります。ギュウッと私のものを締め付けながら、妻の背中がブリッジを作ります。

　強烈に締め付けられながら、私は、妻の子宮の中に直接注ぎ込むように、引き金を引き続けていました。
　ドクドクと注ぎ込まれた精液を妻の秘唇は喜んで飲み込むかのように、子宮の方からどよめきのような動きが伝わってきます。
　意識がもうろうとする妻の唇に、むさぼるようにキスをしながら、妻の口がわずかに動いたのに気がつきました。
　声にならない声で妻は「けんちゃん」と呟いたのでした。