−２−

　彩子の働きで、２ヶ月分の利子が棒引きになり大満足の好司。
「伏見屋さん、奥さんはなかなか好い働きでしたよ、ええ、相手をしてもらった中でもピカイチでしたよ。…当日は宴会仲間も大満足で引き上げていきましたからなぁ」
　睡蓮の奥座敷にデンと構えた剛三。
「どうです、これからの利子は、全て奥さんに任せるっていうのは…、金ができれば元金に当てさせてもらいますよ」
「…かまいませんよ、良しなに」
　好司は新たな名案もなく、剛三の提案を承諾する。
・
「彩子、先方は大満足だそうだ、これからも利息は宴会の相手でいいそうだ、店も利払いがなければ何とかやり繰りがつく、これからも頼むぞ」
　主人面の好司。
「本当に、いいんですか。…そんなことで」
「もちろんだとも、その内元金も返せるようになる」
　宴会の内容を明かすこともできず、彩子は、一人内に秘めている。
（秘密にさえしていれば…）
「宴会での酒の酌も仲間がいるらしいな」
「ええ、睡蓮の女将さんなんかも一緒です」
「そうか、そりゃ心強い…、しっかりめかし込んで負けないようにしないとな」
　どこまで分かっているのか、気楽な好司である。
・
　そして宴会呼び出される彩子。
　好司がいうように、先月以上に身奇麗にして、出かける前には湯まで使った彩子は睡蓮に着く前から身体を火照らせている。
睡蓮では、女将自らが出迎える。
「さぁさぁ、みなさんお待ちかねですよ」
　彩子を案内する淑子は、普段着の様な気楽な衣装である。
「彩さん、今日は違った趣向らしんですよ」
　宴会場とは別の一室に彩子を案内する。
「さぁ、ここで、これに着替えて行きましょ、幸子さんはもうお済みですから」
　差し出されたのは、これまで見たこともないような薄いレースのベビードール。
「まあ、こんな…」
　息を呑む彩子、渡されたのは衣装とは名ばかりの薄衣に言葉もない。
　淑子は自らも同様の薄衣に着替えていく。
　淑子の着た物と彩子のそれとは色違いなだけで同じ物のようだ。
　彩子は白、淑子は黒、幸子はピンクと色分けさけている。
　肩から紐吊りされ大きく胸は肌蹴て乳首すら透かせて隠さない、股下も数センチしかなくショーツもない。
「３人お揃いなのよ、さあ早く着替えてちょうだい」
　彩子の着た厄介な着物の数多い結び目を、淑子は手早く解いてバサッと足元に落とすと白のベビードールを着せる。
「まあ、大きな胸がステキだわ、適度な腰のクビレ、ちょっと御しりが大きいかしら」
　結上げた黒髪を解き放つ。
「まあ、顔がいいと何でも似合うわねえ、悔しいじゃない」
　淑子は彩子の手を取って引き連れていく。
・
「お待たせ…」
　宴会場では、幸子を相手にいつもの３人がすっかり出来上がっている。
「よぅよぅ、遅いじゃないか」
　剛三が幸子の膝に据わらせて、酒を呷りながら片手は胸に届いている。
「女は、何でも時間が掛るんですよ」
　米本に寄添う淑子。
　幸子は追い出されるように上倉に寄添った。
「まずは、駆けつけ３杯といくか」
　彩子を手招きする剛三。
　彩子のために酒を注ぐと、空かさず手はグイッと腰を引き寄せ、股間に伸びてくる。
「いやっ」
　腰を舞わす彩子。
「なんとも、いいしぐさですなぁ」
　彩子をみた米本がちゃかしてくる。
「いやじゃないだろう、いやじゃ…おっ、こりゃいい感触だ」
　彩子のすでに潤みを持った秘園に、ぬるっと指を滑らせる。
「もう、そんなですか。こっちはまだまだじゃないか」
　上倉は苦情めいたことをいう。
　女たちの手は、それぞれに松茸を握らされている。
「どうじゃ、伏見屋の松茸と比べて」
　剛三は彩子の耳元で囁いて言う。
「いやっ」
「なんでもいやじゃのう、言うてみい大きさはどうじゃ」
「…」
「ほらっ、どうじゃ」
「もぉ〜、ぉ、おおきい・ですわ」
「ほう、松茸は大きい方が高いでのう、値打ちがあるじゃろ、それで？、どう大きいんじゃ」
「…」
「太さはどうじゃ」
　グッと突きこまれる剛三の指。
「あっ、太いですぅ〜〜」
「それだけかな」
　掻きだすように壁がなぞられる。
「あっ、あぁ〜、長いのぉ〜」
　グイッと力強く松茸を握り締める彩子。
「やけに楽しそうですな」
　米本の声。
「おぅ、わしのは太くて長いというて、ギュッと握り締めてくれるんじゃ」
「いやぁ、はずかしい」
　顔を叛ける彩子。
「松茸がよう焼けて汁を出しおった、ほれ奥さん、綺麗に舐めとってくれんか」
　彩子の髪を鷲づかみにして股間に近づける。
「おぉ、そうじゃ、上手いもんじゃ、まだ咥えてはならんぞ、おっ、そうじゃ」
　彩子は大きく伸ばした舌先で松茸の笠の割れ目をなぞっては、吸取っていく。
「伏見屋のには、こんなサービスもしとるのか、え」
「そんなぁ、してません」
　ヒクッと松茸を引き攣らせる剛三。
「そうかそうか、吸付いてみろ」
　松茸の割れ目に唇を寄せると、頬をへこませて蠢きを止めるほど吸い上げる。
「おぉ、いいぞ、そのままじゃ、…おぉ、そのまま、そのまま、離してはならんぞ」
　ウダウダと取り止めのない会話で宴会が続く間、剛三の指は彩子の秘園を離れない。
「どうじゃ、花の奥が疼いておるのじゃろ」
「…」
「正直に言わんと、宴会が無かったことになるぞ、…どうじゃ」
　剛三はけし掛ける。
「こんなに蜜を絡ませとるからのお、聞くまでもないが、言うてみい」
「あぁ、ぅ、うずいてますわ」
　うつむいたままの彩子。
「そうじゃろう、どれぐらい奥が疼くんじゃ、え、これより奥か」
　突き伸ばした指を掻き回す剛三。
「うっ、もっと奥までぇ…」
「それで、奥をどうしてほしいんじゃ」
「あぁん、いやぁ」
「こうして欲しいのとちがうか」
　グリグリ掻き回す。
「あぁ〜ん、もう、いやぁ」
　剛三の厳つい指を彩子の花園は、たまらず喰い締める。
「奥さん、指で届かんというとこれしかないのぉ」
　大きくなった松茸を擦りつける。
「あっ」
　小さな蕾を突かれて淫らな声と表情の彩子。
「どうすれば良いかのぉ」
「あっ、それを奥に〜」
「それ、では分からんなぁ、奥さん」
「あっ、ま・つ・たけを…」
「松茸を？」
「まつたけを、お、奥に…あぁ、いれてぇ〜」
「ほほぉ、どんな松茸かな？、奥さん」
「もぉ、いやぁ〜」
「なんじゃ、いやなのか？」
「大きくて硬い、まつたけを…あっ、はやくぅ…はやく入れてぇ〜」
　入口に控えた松茸の笠をクイッと腰をくねらせ咥えこむ。
「よっぽど欲しかったらしいのぉ、ドロドロの花が迎えに来おったぞ」
　満足げな剛三は腰突き出していく。
「あぁ〜〜、そこぉ〜〜」
　淫らに身体を反られて、彩子はあられもない言葉を吹き上げる。

「あぁ、すてきぃ〜」
「すごくいい、あっ、いっぱい入ってるぅ〜」
　周りでは、彩子の組の進捗に合わせるように淑子と幸代もそれぞれ松茸と繋がっている。
「これは、なかなか良い嗜好ですなぁ、眺めが最高にいい」
　米本は、自分も含めて３組の交合をリアルに視界にいれることに満足していう。
「そのとおり」
　上倉が同意して、３者が順に突き上げる。
「あっ」
「あっ」
「あっ」
　松茸の動きに合わせて３つの花の輪唱が鳴り響く。
「誰が一番に花を散らせるか、競争といきますか」
　上倉は自信ありげに提案する。
「優勝賞品はなんじゃ」
　剛三も楽しげにいう。
「勝者が花を指名して入れ替わることにしますか」
　米本がいうと、３者は「よういどん」もなく激しく松茸を振りつける。
「あっ、だめぇ〜〜」
　淑子は髪を振り乱して顔を振る。
「あぁ、いい」
　頭をもたげて身体を丸くする幸代。
「あっ、あっ、うぅ〜〜」
　眉をしかめて喰いしばる彩子。
　３つの花は散ってなるものかと必死の形相で耐えると、男達は顔を見合わせて俺の勝ちだと言わんばかりに目配せしあう。
「あっ、イく、イく、イくぅ〜〜〜」
　あっけなく散り果てたのは幸代。
「あたしもぉ〜」
「あぁ〜〜〜」
　幸代の呻き声に、堰をきらせて淑子と彩子も合わせてイきはてる。
「ハハハハ」
　満面の笑みで汗を拭く上倉。
　そんなお遊びを何度も続けて、３人はグルグル周ってそれぞれ３つの花を賞味した。

　彩子は、これからも大切な伏見屋のため毎月の酒会の毎、花を散らしていく。

−完−