７．競艶

　里美は、思わぬ場面に遭遇し混乱している、それでも「帰る」という選択だけは避けていた。
「どういうことなの？」
　麻美を落とし入れる手助けをした里美に、目の前のシーン事態は不思議なことではなかったが、見せ付けられることはない、と戸惑った。
　里美以上に、眼をパチクリさせて戸惑うのは麻美だろう。
籾山とこんな関係になっていることに、里美が関与しているとは知らない麻美にしてみれば、会社の同僚に覗かれているのだから…。
しかし、今の麻美にはそんなことを思考する余裕などない。
　籾山の激しい抽送に襲われて、無意識に腰を蠢かせ、溶けるような甘い吐息でもだえ、ピンクに火照らせた顔には玉の汗を滲ませ、大きな昂ぶりに切羽つまった思いでいる。
「よう、座ってゆっくりしていろよ」
　激しく身悶える麻美をよそに籾山は、里美の問いには答えず、あたりまえのように平然とした態度で腰を振っている。
　ふてくされた表情を露わに、ゆったりしたソファに座ると足を組んで挑戦的な姿勢をとる里美。
「…」
　武司は、有名歌手も愛用した媚薬入りの冷たくひえた白ワインをそっと差し出した。
　ベットでは相変わらず麻美と籾山が激しく絡んでいる。
「あっ、すごい」
　籾山の一突きに歓喜を露わに喘ぐと、股間ではクチュクチュと大きな水音を響かせ腰を突き上げる
　麻美は、籾山の声にやっと里美の存在を認識する。
　里美の顔をとらえても思考にしていないのか反応のない麻美。
　何度アクメを迎えても終わらぬ交合に麻美の意識は、遠い世界に飛んでいる。
　里美の怒りと混乱は、股間の疼きとともに、いつしか焦れったさが加わっている。
　武司は、もじもじと何度も足を組み直し始める里美の変調を、しげしげと眺めている。
・
　幾度となく襲い来る、○○○○の蠢きと締め付け、放出感に耐え抜いた籾山が、武司を手招きして呼び付けると、プロレスのワンシーンのようにグッと身体を伸ばして、パチンと手をたたいてタッチした。
　全身、玉の汗を滲ませ、潤んだ瞳で半開きの甘えたような眼差しを籾山と変わらず武司にも投げかける麻美。
　武司は腰に巻いたバスタオルを籾山に受け渡し、再び麻美とベットを専有する。
　全身、力なく弛緩した麻美の両手を、後手に高く拘束する。
　よく張出した柔らかい胸のふくらみの上下をしっかり巻くと縄尻を背中に止める。
「あぁ」
　武司は胸縄をかけると麻美を伏せにし、尻を高くかかげさせると絵に描いたようなポーズで繋がった。
　暑く焼けたそこは、剛直を絡めとるようにまとわりつき蠢く、武司はねっとりとした抵抗感に逆らってゆっくりと腰を揺さぶる。
　籾山は、膝をスリ動かせながらキラキラ輝かせた大きな瞳をうるませ、座っているのもつらそうな里美をじっと眺めている。
「あっ、お願い…」
　手をいっぱいに伸ばして、籾山の左腕にとりつく里美。
「どうした…話があるんじゃないのか」
　籾山は、里美のそんな昂ぶりを知らぬそぶりでいう。
「あっ…いいの」
　籾山の腰を覆ったバスタオルをくつろげると萎えかけたそれに、物欲しげに顔を寄せていく。
「なんだ…欲しいのか」
「いやっ」
「ちゃんと言ってみろ」
「…」
「言わないといつまでもお預けだぞ」
　籾山は里美の髪を梳きあげ顔を上げさせる。
「あぁ〜、○○○○…してぇくださいぃ」
　消え入りそうな小声でいう里美は、膝をもじもじさせている。
「しっかり硬くできたらな、じゃまな服を脱げ」
　パックリと喰らいついた里美は、そのままの体勢でボタンを外して服を脱ぐと、もぞもぞと腰を揺り動かせて白いパンティをとる。
　籾山は、裸になって咥えたままの里美の腕を取り、後ろでに縛ると麻美と同じように胸縄を掛けていく。
「あっ…あっ…あっ」
　武司の抽送を受けた麻美の悶え声が、止めどなく響いている。
　籾山は剛直となったそれを自慢げに揺り動かせて、里美を引っ立てるようにしてベットへ運ぶと麻美にそろえて横に並べる。
　二人の女の腕から伸びた縄尻をそろえて高いフックに繋ぐ。
　里美と麻美の肩と尻が触れ合うと、里美はグッと顔をそむけている。
「あぁ〜〜」
　籾山の剛直が里美の濡れた秘園を一気に貫いた。
　二つの剛直が、それぞれに肉の楽器を奏で淫らな饗宴が始まった。
　そんな饗宴がしばらく続くと、男たちは楽器を交換したり、前に後ろにと工夫をこらして楽しんだが、籾山は何か物足りない。
「武司、浣腸の用意だ」
　籾山の雄たけびのような指示。
「じゃ、直ぐに」
　相槌をうつ武司。
「いやぁ〜」
　二つの楽器はハモって訴える、それぞれが相手に醜態をさらすことを恐れた。
　そんな訴えには、かまわず武司は手早く４００ｃｃの溶液を用意した。
（ゆっくり、時間をかけて抽入してやるぞ）
　５０ｃｃつづ吸い上げたシリンジで、異様に気長に溶液を抽入する武司。
「どうだ、いい感じだろ」
　浣腸には自信を持って対応する武司は、慣れた麻美の尻の穴に窄まりを真剣に観察している。
「だめぇ〜」
　尻からの薬液の進入にも甘い悶えのまざった喘ぎ声をあげる里美。
　武司は５０ｃｃ毎に、右に左に行ったり来たりして抽入した、ぬるま湯で暖めるられた薬液すべてが二つの尻の穴に消えた。
「よし、そんなもんでいいだろう…こいつで、栓をしてくれ」
　籾山は、くさび形にとがったアヌス栓を用意する。
　武司は、潤滑ゼリーをたっぷり塗ってキュッと窄まった二つの菊の花にヌンルと押し込む。
　麻美の顔の下にあぐら座りした籾山、チラッと目線を合わせた麻美は言葉もなく口に含んでいく、武司は片付けもそこそこに、籾山にならって里美の前に足を投げ出して座ると里美の頬を挟んで股間に押し付けた。
　男達の手は、いっぱいに伸ばして秘園をまさぐっている。
「あっ・あっ…あっ・あっ」
　二つの肉の楽器が再び息を吹き返したように、くなくなと腰を揺さぶりながら饗宴を始める。
　籾山は、指の刺激にきつい返しを感じとると、満足そうに武司と顔を見合わせて薄笑いを浮かべている。
「これなら、もっと楽しめるぞっ」
　籾山が、フックに繋がる縄を解くと、麻美の尻にまわる。
「あぁ〜、こんなのいやっ、先にトイレに…」
　排泄感を耐えながら身悶える表情を見たいのか、麻美を仰向けにして繋がった籾山に訴える麻美。
「トイレは、まだまだ先だ、何のために浣腸したかわからんだろ」
　ゆっくりとした抽送を試みる籾山。
「武司、なかなかいいぞ、これは正解だ」
　ねらいが当たったのか、やけに浮かれた籾山。
　武司も、籾山にならって里美を表に返し、並んで繋がって、ゆっくり抽送する。
「フム、フム」
　と頷き返す武司。
　ねっとりした蜜壷が、抽送のタイミングと関係なくグニュグニュ蠢く感触は今までにない浣腸ならではの感覚だ。
「絶品の○○○○に早変わりですねぇ、こりゃいいや」
　思わず感想をいう武司。
　抽送を続ける二人、あまりの気持ちよさにピッチが上げられないでいる。
「あっ…あっ…、いやぁ〜、トイレに〜」
　激しく身悶え、汗だくになって訴える里美、便意をこらえて蕾をしっかり窄めている。
「まだまだだ、一度満足したら許してやる」
「栓が抜けないようにしっかり閉めてろよ」
　武司と籾山は、どちらにともなくいって、格別の快感を楽しんでいる。
「おおっ、すごい、入るときのムニュとした抵抗感に引くときの吸い付き…」
　叫びながら抽送する武司。
「こりゃ、癖になりそうだ」
　籾山もいつになく満足そうに抽送している。
　ひとしきり抽送した武司と籾山は、蜜壷を入れ替えて、また抽送する。
「あっ、あっ、だめぇ〜、ト、トイレ〜、あっ、いくぅ〜〜」
　ビクビクと全身を波打たせて極める麻美。
「あたしもぉ〜、うっ、くぅ〜〜」
　きつい摩擦は、蜜壷にも大きな快感をよび濃い蜜液を滴らせ、何度も繰り返すように極める里美も麻美もすでに周りは見えていない。
　男と同じように放出感に耐えながらアクメを迎えるのである。
「あぁ〜、来る、また来るわ、あっ、あっ、す、すごい、いくぅぅ〜〜」
　麻美は、大きな極限を超えると意識を失った。
　武司は、慌てて麻美の尻の栓を押さえにまわると、籾山と里美の絡みをチラッと恨めしそうに眺めた。
「イき着くとこまで行ったか、里美もイくか」
　ぐったりと弛緩して意識のない麻美を横目に、里美との抽送を続ける籾山。
「あっ、あっ、もう、あっ、何度もイってるの、あっ…きて、いっしょにぃ〜〜」
　正体なく乱れた里美は、籾山の背中に回したい動かぬ手を意識して腰のくびれを蠢かせる。
「あっ、もうダメ、あぁ、はやくぅ〜、きてきて、あぁ〜っ」
「おらっ、イくぞ」
　籾山は、激しい抽送で溜まったものを解き放つ。
　麻美のいきなりの失神にイきそびれた武司だったが、なぜかいつも以上に満足で勝ち誇った気分でいた。
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　こうして男二人と女二人の契りが結ばれた。
　籾山は最終目標に向け着々と準備を整えているのである。