８．新たな幕開

　白い壁に赤い屋根、有数の避暑地、夏でも涼しい深い森に建つ華やいだ作りの別荘。
　数多くある部屋のさらに最奥、紫色の妖しいランプに照らされた秘められた寝室、中央に据えられた大きなベットは激しい動きに休みなくギシギシとキシミ音を奏でている。
「あっ…あっ…あっ…」
　大きく鎌首を持ち上げた肉棒が、恵子の奥深くに隠され永い禁欲にうづいた子壷を、強い勢いで突き上げている。
　恵子は、みけんに皺をよせサイレント映像なら、強い苦痛に必死に耐えしのんでいるような苦渋の表情で、男の動きに合わせて突き上げる尻の揺さぶりを、止められないでいる。
　霧島は、女の甘い喘ぎに満足と納得を得ながら、熱くぬめついて絡み着くように蠢く蜜壷の感触に、絞りあげられるような放出感を連続して味わっている。
　女のクナクナと揺れる腰の動きに、鎌首のエラ先が硬く充血した子壷がクリクリとこすりつけられる感覚は、この世のものとは思えぬ強列な快感をよんでいる。
「ヌルヌルが、いい感じだ」
「いや…っ」
　恵子は、硬く閉じていたまぶたを、まばたきするように一瞬開いて、相手の男の顔を確かめると、安心したようにアァ〜〜と一声大きく喘いで、グッと顔を叛けて恥じらいながらも、背骨を大きく反らせて尻を浮かせ、肉棒の熱さをしっかり感じとり、男の動きに応えるように壷口をキュッキュッと絞りあげている。
「あっ、あっ、あっ…もっ、もお〜〜あっ、だめぇ、あっ、あっ、すご〜ぃ…もっとぉ〜〜」
「…」
「あっ、すてきぃ〜、あっ、あっ、もっとょ…もっとしてぇ〜〜」
「…」
「あっ、あっ、だめだめ、あぁ〜ん、止めちゃだめぇ〜〜」
「…」
「あっ、あっ、そっ…そうょ、あっ、あっ、あっ、いい…いい…あっ、イきそう」
「…」
「あっ、あっ、あっ…」
　女の乱れようにさらに満足を深める霧島は、蜜壷のヌメリが増して手の動き以上になまめいた蠢きを感じ取る硬さを保った肉棒に納得し、強く湧き出る放出感を耐えている。
　男の力強い突き上げを増すような、硬さを保った頼もしい肉根が、指では届かぬ最奥の子壷に何度も届いてくる刺激に、指戯では得られぬ強い快感を感じとる恵子、我慢の限界を超えようとする快感に襲われている。
「あぁ、あなた〜〜」
　両腕を男の背中に回し、大きく股を開ききりピィ〜ンと足を伸ばして尻を突き上げると、何もかもをゆだねるように全身を投げ出して、しがみつく恵子。
「いい、あっ、あっ、あっ…すごい、あっ、あっ、イく、あっ、イくぅぅぅ〜〜〜」
　ビクビクと全身をこわばらせ、痙攣すると秘園の口から多量に噴出した蜜を垂れ流している恵子、意識は遠退き痴呆のような表情でまどろんでいる。
　女が男にも解かるような全身を投げ出したアクメに達すると霧島は、これからが本番だとばかりに激しい突き上げを続ける。
　三度目の痙攣を伴う激しい絶頂を与えると、そろそろ勘弁してやろうという思いで、股間の気を緩めてフリーな腰振りをする霧島。
「イくぞ」
　男の声にうなずくように頭を振る恵子。
「あぁ〜、で、でちゃう〜〜」
　子壷への熱い噴出に、これが最後だわと耐えに耐えていたものを合わせて解き放つと、ジョボジョボと音が聞こうるような多量の潮を男の草叢に解き放つ恵子。
　霧島は、生暖かい噴出にイき果てさせてやったと、さらに満足して、軟らかい女の身体に全身の力を抜いてゆだねると、萎えかけた肉根にヒクヒクと刺激する蜜壷の収縮に身を震わせ・た。
・
　○○商事では、今年度の一大企画が軌道に乗り順調に動きだしていた。
　創業以来、初の海外進出事業である。
　世界を又に架けた大企画の概要は、オーストラリアでの畜産事業に、中国での畜産加工をリンクさせ、日本市場に旋風を巻き起こそうとするものである。
　筆頭責任者は若手選り抜きの、霧島部長。
　社内でも、新幹線それも「のぞみ特急」のように早い昇格を果たしたエリート。
　３０才後半の霧島、社内一と噂の美貌の妻は会社創設者の会長の娘である。
　霧島にとってこの時期は、人生最大の好期である。
　新企画の推進の責任者として、オーストラリアの現地事業を進め、霧島は長期の海外出張から帰国したのである。
「５時には迎えをよこすから」
　豪華な朝食を済ませた霧島は、祝賀パーティーの送迎の時間を一言いい置いて、遅い出勤に腰を上げる。
「ちょっと夏休みには早いけど、直美も呼んでやりたいの」
　高校に通い始めたばかりの娘のことを気遣う恵子。
「勉強は大丈夫だろうな…」
「勉強より、家族一緒に過ごす方が大切だわ」
　帰国に合わせて生活拠点を移す提案をする恵子。
　霧島は恵子が良ければと同意した。
・
・
　性の交わりで契りを結ばれた男女、籾山の手配で白い壁に赤い屋根の大きな別荘から数キロ離れたログハウスでの合宿のような生活が始まっている。
　籾山が何やら準備があると出掛けると、昼食を終えたばかりの昼間から、二人の女を素っ裸にして、太い梁から垂れ下がる縄に繋いで丸く白いい尻を高く掲げさせると、バラ鞭をバサバサと軽いタッチで遊ばせる武司。
　共に後ろでに拘束され、冷たい木の床に顔を押し付け、叛けるようにお互い顔を横に向けて身体を支えた里美と麻美。
「ねぇ、蝋燭にして」
　中途半端な刺激に満足できずに要求するのは麻美。
「贅沢言うんじゃないよ、ここは借家なんだ、養生シートも無いんだから」
　武司は女達とは違って、意外と冷静に現実的なことをいうと、鞭に力を込めていく。
「あっ」「うっ」
　二つの尻は、秘園をさらけだし蠢かせる様子に武司は満足げにしている。
（とうとう、こんな事に満足するようになってしまった）
　武司は自身に自問し、バシッ、バシッと鞭を振るう。
「あっ、もっと早くしてぇ〜」
　里美は、早くも断末魔の身もだえを見せると、武があっ気に採られて手を止めてしまう。
「あっ、だめぇ〜、止めないでぇ〜〜……いやぁ〜、イきそうなの」
　昂ぶりを増す里美。
　武司は、股間をビクビクッと剛直に変わるのを認識して、服を脱ぎ捨てる。
「里美、まだイくなよ、イくのはこいつを咥えこんでからだ」
「あっ」
　熱くヌメらせた里美の蜜壷に、剛直を一気に突き込む武司。
「さあ、いいぞ、これでどうだ」
　とバラ鞭をバシバシと里美に向けてシバキだす。
「あっ、あっ、あっ…」
　鞭に合わせて喘ぎ、武司の剛直を咥えた蜜壷を吐き出さんばかりに締め上げ、蠢かせる里美、腰をクナクナと揺さぶり卑猥な動きを止められないでいる。
「あぁ〜〜、もっとょ、…もっと〜」
　鞭をせがんで武司の筒先を子宮に絡めるようにクイックイッと器用な腰使いをする里美。
　じっと腰を据えたままの武司。
（これは、なかなかいい）
　さらに、満足げにバシバシと勢いよく鞭を振るい続ける武司。
「あっ、あっ…いいっ、イく、あっ…イくぅ〜〜〜」
　ひとり極楽を極めてしまう里美。
　武司は、負けてなるものかときつく絞まる壷にグイグイ押し付けて放出感を耐えている。
　大きな動きを止めると死んだように弛緩して、ヒクヒクと全身を痙攣させる里美。
　武司は耐え切ったと、気を抜いた剛直に感じる周期的な刺激に再び強い放出感を感じると、（こりゃ、まずい）と大急ぎで引き抜いた。
・
「ねぇ〜」
　ほっとかれた麻美の怒りすら感じさせるまなざしが、武司を追う。
　里美の落ち着く様子を横目に、武司はあわてて麻美の花びらに剛直を押し付ける。
「これだろ」
「あぁ〜ん」
　武司が縦筋をなぞり上げると、さらに怒りをあらわにした瞳を閉じて、身悶える麻美。
「はやくぅ〜」
　首をねじるようにして、次に開かれた麻美のまなざしには怒りは消えている。
「やっぱり、これじゃないか」
　武司は自慢げに突き入れる。
「イけそうなら教えるんだぞ」
　抽送を開始しする武司の言葉に、うなづいて答える麻美は、まだまだとばかりに尻を押し返し壷口をきつく締め上げてくる。
「締めすぎだぞ、萎えちまうじゃないか」
　痛いほどの圧力を感じる武司。
「あっ、わざとじゃないわ…あっ」
　武司の抽送に合わせて、白い尻を振りつける麻美。
（このままじゃだめだ、やられちまう）
　武司は、麻美を後ろ手を吊った縄を、あわてた手つきでほどくと、剛直を一度抜き取り、仰向けにする。
（どうしたの）
　いぶかしがる麻美をよそに、武司は白い内腿を大きく開いて床に押し付け秘園をむきだしにし、手も添えずに穴を狙って鎌首を押し進める。
　口を開いてサーモンピンクの秘肉をもあらわにした麻美の秘園は、難なく武司の鎌首を迎え入れていく。
「あぁ〜〜〜」
　大きな喘ぎで剛直を歓迎する麻美。
　武司は、強烈な締め上げ感が無くなったのを実感して、どうだとばかりに激しい抽送を送り出す。
　手持ち無沙汰の里美が、麻美にのしかかり乳ぶさの頂にそそり立つ乳首を咥えこむ。
「あっ、里美…何してるの」
　女の愛撫に戸惑う麻美が、意識を吹き返したように身体を浮かせて身悶える。
「いいじゃないか、三人でやろう」
「あっ…あぁ〜ん」
　新しい展開に武司が賛同の声をあげると、麻美は諦めたようにしかめっ面を崩して、里美の愛撫に身を任せ、喘ぎ声を上げてくる。
「あっ、いい……イきそぉ〜」
　上下同時の攻めが効いたのか、激しく昂ぶらせる麻美。
「あっ、あっ、あっ…だめぇ〜〜」
　武司は、麻美の昂ぶりに引き込まれるように抽送を激しくする。
「うっ、イくっ…」
「おらっ、受けとめろ」
　麻美の痙攣に合わせて、溜めに溜めたものをドクドクと解放つ。
・
（”鶯の何とか”ってやつ、やり損ねたなぁ）
　武司は、そんな思いで里美と麻美の軟らかい身体に折り重なるようにして寝そべっている。
・
・
　新規事業には何の関わりもない籾山だったが、祝賀パーティーには出席した。広いホールに所狭しと並べられた料理、シャンパンにワイン、ビールに酒と何種類ものアルコールが用意され総勢１００人を超える盛大な宴会。
　籾山の目的は、そんな料理やアルコールではなかった。
　ひとごみのずっと奥にある雛壇に見える霧島一家、武司にも負けないほどの立派な体格の霧島の横に立つ社内随一と言われる美貌の女。
　籾山は華やいだ会場の雰囲気とは掛け離れた邪悪な思いを胸に、恵子をあらためて見定めているのである。