１１．相姦

「もしもし、霧島です」
　何度も繰返すベルの音、恵子夫人に代わって幸一が電話にでる。
「あらっ、幸一さん、…お母さんは？」
「さあ、お手洗いでしょうか」
「そう…ちょうど良かったわ、もうすぐ駅に着くところなの」
「わかりました、すぐ迎えにあがります」
　恵子夫人の修羅場などなかったように、白々しく電話に対応する幸一。
「いいぞ、その調子だ」
　籾山は、満足げに幸一を励ましていう。
・
　薬の効果に、二人の強姦魔に思うようにもてあそばれた恵子夫人は、豊満な身体を大きなベットに投げ出して、死んだように眠っている。
「これから、どうするんです」
　押し流されるように犯罪に手を染めた思いの武司は、不安げに問いかける。
「これからが、本番だ面白くなるぞ…武司、おまえ里美と麻美の相手をしてやってくれ、相当欲求不満がたまってるだろうからな」
　これに賭けて着々と準備を進めてきた籾山は、まだまだ計画は進行中と強気である。
「じゃ、ちょっと遊んで来ますよ」
　武司は、ここでも押し流されていく。

　武司に声を掛けられて、里美たちがあちこち部屋を物色している。
「ここがいいわ」
　麻美が選んだ部屋は、恵子夫人の寝室だろう大きな鏡台にガラスの小瓶が林立し壁一面が作りつけのタンスになっている。
　中央の大きなベットは温かそうな掛け布団が綺麗に覆っている。
「おお、この部屋いい匂いがするなぁ」
　ベットの掛け布団を大きく引き剥がすと、羽織ったシャツを脱ぎ捨てる。
「きっと、夫人の寝室よ」
　風呂上りのように一枚の布地を身体に巻きつけただけの麻美も、こだわりなく素肌をさらす。
「気がはやいわねぇ」
　食事の用意にバダバタしていた里美は、ブラウスのボタンに手をかけている。
　武司は、出掛ける前にやり逃した思いで、なぜか意欲満々である。
「いいから、早く脱げよ」
　里美を急かして、麻美を抱えて運び二人がベットに横たわると、後をつけ回していたころの思いを新たにして麻美の唇を覆う。
「あい変らず、元気ねぇ」
　ベットに上がった里美が、武司の股間に顔を寄せていう。
　暖かく湿った里美の舌の感触が武司の筒先を絡めとるように舞っている。
「うぐっ」
　砲身をヒクつかせる武司は、二人の女の潤みを確かめるように同時に秘裂に手を添える。
　ジクジクとさせた麻美に比べ、里美のそこは乾いている。
　麻美を上向けにした上に、里美をうつ伏せに重ねると武司は、牝臭漂う里美の秘裂を舐めあげる。
「あぁ」
　里美がくぐもった喘ぎ声を上げるころには、戸惑うようすもなく、重なった二人は胸のふくらみを押しつぶし合って舌を絡めている。
「女どうしの絡みも、エロいなぁ」
　顔を上げた武司が冷やかすが、唇を重ねた二人は動じるようすもない。
「ねぇ、はやくぅ〜」
　昂ぶった麻美が、遠慮もなく足を開くと濡れた秘園を覗かせる。
　武司は、里美の腿を押し開き、けがれのないピンクに半開きになった秘園を二つ見比べる。
（どっちも綺麗なもんだ）
　上になった里美の秘裂をなぞりながら、麻美の秘裂に穂先を押し付ける。
「公平に３０回づつでどうだ」
　ヌルっとした愛液を溜めた麻美の蜜壷に挿入する。
「あっ、あぁ〜ん」
　奥底に到達すると、麻美は里美の背中に手を回し甘い喘ぎを奏でだす。
「いち…、にぃ…、さん…・・、・・」
　武司は動きに合わせて数えだす。
　三十を数えると、里美に替えて再び数えだす。
「いち…、にぃ…、さん…」
　何度か繰り返し入れ替えたころ、
「もぉ、いやだわ〜、雰囲気壊れるから数えるの止めて」
　麻美は渋い顔でいう。
「そう、じゃ適当にやるよ」
　武司は、そんな会話も悪くないと楽しんで、抽送を速めていく。
「あっ、あっ、あっ」
　里美が声を荒げるとドンと一突きして引き抜いた。
「あっ、だめぇ、もぅ…」
　里美は、麻美の恥毛にクナクナと腰を摺りつける。
　武司は麻美の中に挿入する、抽送のたびに下腹に感じる濡れた里美の秘園の感触にも股間をヒクヒクさせるいる。
「あっ、あっ、あっ」
　こんどは麻美が声を荒げてくる。
「ねぇ、はやくぅ〜」
　里美が催促する。
　武司は顔をニヤッとさせて、引き抜いた。
（これか）
　二人の女からせがまれる交接に、単に二つの秘裂を相手にするだけのものでないことに気づく武司は、ズボッと麻美に押し込んで引き抜いた。
「いやっ…」
「あぁ〜〜」
　麻美の身悶えをよそに、里美に押し込む。
「どうだ、里美」
「あっ、はやく、突いてぇ」
　里美のジュクジュクの蜜壷を突上げながら武司は、どっちで果てたものかと悩み始めている。
「ねぇ、はやく来てぇ〜」
（これで、がまんしろ）
　早くも催促する麻美に、武司は後ろに手をまわして中指を突き入れる。
（動きにくいな、これじゃ）
「横に並んで尻、突上げろ」
　武司は同時に二人を攻められるよう配置を変えさせると、再び里美と繋がるとパンパン尻を響かせながら麻美の蜜壷をまさぐっている。
「これ、いいなぁ男には最高だ」
　誰に共なくいう武司。
「あっ、おねがい、もぉイかせて、あっ」
「これでどうだ」
　武司は、里美の要求に応えてピッチを上げる。
「あぁ〜、もっと、突いて突いて、あっ、イきそぅ〜」
「ほら、イっていいぞ」
　突きを荒げる武司。
「あっ、あっ、いい、あっ、イくぅぅぅ〜」
　里美の蜜壷が武司を締め上げてくると、抵抗感の強い狭間にグイッと突き返す。
「ずるい、里美だけぇ」
「次は麻美だ」
　愛液を滴らせる里美の蜜壷は指に変えて、麻美の尻に移動する武司。
（こりゃ、ほんと贅沢だ）
　麻美に深く押し込んで腰をグリグリする武司。
「だめぇ、そんなんじゃ、あっ、いっぱい突いてぇ」
　里美がまどろむようにぐったり頭を落としている横で、麻美は両手を突き伸ばしてクナクナ腰を振る。
「いま突いてやるよ、イきそうになったら教えろ」
　パンパン尻を鳴らし始める。
「あっ、あっ、そこ、あっ、そこいい〜〜」
　筒先を絡めるように尻を振り子壷を舞わしだす麻美。
「おぉ」
　筒先の先端をしこった物が回りだすと武司は強烈な放出感に襲われる、たまらず強い突きを返してしまう武司。
「イけそうか」
「あっ、いい、そこいいのぉ…あっ、そのままイかせてぇ〜」
　麻美の身悶えに激しく突き込む武司は必死に放出感に耐えている。
「あぁ〜〜、イくぅぅぅ〜〜」
　麻美は、ヒクッ、ヒクッと痙攣するように武司を締上げるとドサッと頭を崩れ落としてしまう二人をイかせて、ホッとしている武司に、里美が襲ってくる。
「まだよ」
　里美は、武司を仰向けに引き倒してまたがると、武司の砲身を握りしめ、しごきながら片膝づきの姿になって腰を沈めてくる。
　武司は里美の形相に、ちらっと般若面を見た思いがする。
（これぐらいでは負けないぞ）
　気を取り直して体を起こそうとすると、麻美が手を伸ばして引き倒す。
「遊ばせちゃだめよ」
　麻美が、武司の顔を真下にしてまたがってくると、鼻も口も牝芯と腫れぼったい秘園で押さえ込んでしまう。
「ゲホッ…わかった、わかったから息させろ」
　身の危険を感じた武司は、麻美の顔にも般若面を想像してしまう。
（鶯のなんたらは二度と…）
　後悔の念すら浮かべながら、麻美の秘芯をチロチロ舐めあげる。
　里美と麻美は、入れ替わり起上位で、それぞれ一度づつ往生すると満足すると武司を解放した。
「おい、俺はまだだぞ」
　武司の声に、二人は顔を見合わせる。
「ベットの端に座って、イかせてあげるから」
　里美は、面倒ねぇといわんばかりにいう。
　座った武司の両足の間に、里美と麻美は競い合うようにして割り込んでくる。
　麻美が武司の穂先をパクッと咥えて首を振りだすと、里美は砲身を摘むようにしてしごき上げてくる。
「どお、二人がかりでやってあげるわ」
　里美は武司の表情を見ながら手の動きと強さを調整する。
「あぁ、いい感じだ」
「しっかり我慢しなさいよ、もうだめって時にドバッとイかせてあげるんだから」
「よく言うよ、いいかげん我慢してるんだからな」
「ふふぅ、まだまだ大丈夫なんでしょ」
「…まあな」
　麻美と里美が入れ替わる。
「どうだった、私の口」
「あぁ、いいよ」
「あら、気のない返事ねぇ」
　つねるように武司の砲身を締上げる。
「おい、わかった止めろよ」
「どおぉお、イけそうかしら」
　里美の尖らせた舌が穂先の結目を往復する。
「うっ、いや…まだっ」
　麻美は皺袋に手を出してくる。
「よせ、よせって…そこはだめだ、痛」
　触られてだけで武司は、痛がって怒張を縮めてしまう。
「ほら、みろ」
　三人に、しらけた気分が漂ってくる。
　麻美はゆれる胸を擦り付けるようにして這い上がると濃厚な口づけをする。
「結構やわねぇ」
「俺のは特別敏感なんだ」
　武司は半ばスネている、里美の懸命な首振りで回復すると麻美は武司と向かい合わせにまたがってくる。
「あたしが頂くわ」
　里美の顔を押しのけて麻美は腰をしずめると、難なく咥えとりギュッと締めあげて往復する。
「うぐっ、…おい、そう無理やり締めるなよ、痛いじゃないか」
「そうなの、きつい方がいいかとサービスしてあげてるのに、…じゃこれは」
　麻美はクイックイッと腰を前後に振付ける。
「おぉっ」
「あぁ〜」
　二人は同時に喘ぐ。
「まあ〜、仲の良いこと」
　ひとりあぶれた里美は皮肉いっぱいにいう、武司がチラッと目線をやると手を左右にふって、諦め顔で好きにしてといったそぶりでいる。
「あっ、あっ、あっ」
　麻美は全身を身悶えさせて喘ぎつづけている。
　武司は体を倒して、麻美のいやらしい腰振りを見上げているが、これで果てると女に負けるような気がして放出感を堪えてしまう武司。
「やっぱり、自分でやらないとだめだなぁ」
　武司は体を起こすと麻美を抱えて一度駅弁体勢にして、ドサッとベットに投げ落とす。
「あぁっ、…あつ、あっ、すごぃ、あぁ〜」
　武司はフニッシュだと、犬の交尾のような早く細かい抽送を繰り出していく。
「イきそうか」
「あっ、いい、イくっ、イくわ、いっしょにぃ、あっ」
　身体を丸めて強張らせ麻美の首を抱えあげる武司。
「イくぞ」
　武司の声に、大きくうなづいて答える麻美にドクドクと放出する。
　二人が身体を重ねたまま弛緩して動かなくなると、
「なんて、濃いの…」
　里美の呆れ顔でをよそに、放心状態の二人はゆっくり目覚めていくように身体を動かせた。

　幸一を取り込んだことで、事は安易に進んでいる。
　娘の直美も霧島本人も、幸一の手助けで捕らえられている。
　籾山たちは、腹ごしらえを済ませると、恵子夫人の目覚めを待っている。

つづく