| １６ 無色透明な潮は撒き散らされ、その処理をされぬまま緑は失神していた。ボビーの締め付けと、市ノ瀬の淫責めで遠のいた意識は、いまだ眠りについたままだ。 「市ノ瀬教頭は、役得ですなぁ。私、一度退会し、再入会したいくらいです。」 「望月教頭の入会時のお相手は確か・・・宮前杏子。」 「えぇ、なんせ、初物でしたから。」 「この女は、初物とは言えませんな。カーセックスをし、はたまたその相手は、年端もいかぬ少年Ａ。」 「しかし、もう一つありますからな、女の穴は。」 「どれどれ、大丈夫そう・さ、さわらないでっ・・・あぁぁっ。」 ギャラリーからは見えぬ市ノ瀬の動きを代弁する緑。拒絶の声は実況的に流れ、市ノ瀬の動きを補完する。 「うぅぅぅ・・・く、くるしぃぃ。」 迫り来る市ノ瀬の指先を交わそうとすると、それを知ったボビーの締め付けは増し、意識の遠のきを感じる。 「おぉ、太股の動きが止まった。往ったのか？それとも落ちたのか？」 「鎌田さん、見てください。女の足の指・・・ほら。」 「まだか、落ちたのが先か・・・市ノ瀬くん、ほれ、もっと、擦れ、弾け、突け。」 「は、はい・・・では。」 市ノ瀬は潮で濡れたワイシャツを脱ぎ、ギャラリーにやる気を見せる。落ちた緑の太股を大開にすると、指先を薄目の股布に潜り込ませ、鍵の字に曲げたその先を緑の柔肉に潜り込ませた。 指の潜り込みで盛り上がった股布を目撃したギャラリーは、市ノ瀬が緑の敏感な部分を捉えたことを知り、さらに囃し立てる。 「いいぞ、市ノ瀬。伸縮自在のパンティーだ、ビラビラを見ることなく往かせてしまえ。」 「あふぅぅ・・・あんっ・・・だ、だめぇ・・・あんっ。」 「おぉ、今度こそ、女の足先を・・・。」 「往きそうじゃの・・・それ、市ノ瀬もうひと踏ん張り。」 「は、はい・・・これで・・・どう？」 指先を折り曲げヌルヌルとした緑の膣肉を揉み込む。Ｇスポット辺りを刺激する市ノ瀬の指先は細くしなやかで、緑の膣内を縦横無尽に闊歩する。 「あぁぁぁ・・・だ、だめ・・・い、いくぅぅぅぅ・・・・うわっぁぁぁっ。」 絶頂の瞬間に大きく仰け反った緑は、ボビーの体を跳ね上げ、絡めていた腕を外した。面食らったボビーは緑から離れ仰向けになる。それを察知した緑は、絶頂の中、短いタイミングで冷静になり、あわてて指を離した市ノ瀬を振り切り、ボビーのマウントを取った。 「ガッ・・・ドガッ。」 ガードを固めるボビーの腕を緑の拳がヒットする。咄嗟のマウントポジションも、こなれたものでボビーにいささかのダメージも与えられない。 「ミドリサン・・・ソンナ、パンチ・・・ノーダメージネ。」 数発のパンチをガードしたボビーは、緑の腕を掴むと、肩を抱き寄せ羽交い絞めにし、厚い胸板に抱き寄せる。ふくらはぎは、重く堅いボビーの褐色の脚に巻き取られ再び、身動きを制された。尻肉をギャラリーに見せ付けるよう移動すると、調子づいた市ノ瀬が緑の背中に跨り、尻肉を引っ叩く。 「バシッ・・・バシッ・・・バシッ。」 右へ左へ、尻肉を振るわせるほど平手を食らわすと、Ｓ気を出し始めた市ノ瀬は、大声で気勢をあげる。 「女のくせに・・・空手なぞ。女は黙って家に居ればいいんだ。女校長に指示される俺の身になってみろ。バシッ・・・バシッ。」 「ほぉ、市ノ瀬くんは相当、あの内田校長にやり込められてる様だね。」 「あぁ、あの女校長・・・男性教師を目の敵にしてますからね。どこかのＴＶのコメンテーターのように男性が嫌いなんでしょ。」 「レズビアンとの噂もあります。それで、結婚もしていないとか。」 「そうか、その噂を利用すれば、他のテンポラリー達と競演ってこともありえますな。」 「そうですね、Ｓ気たっぷりの内田校長と若手の臨時教師とのレズビアンショー・・・なかなか、いい。」 「マダム、いつか実現できるように、考えていてください。」 「えぇ、喜んで。・・・そろそろ、この、パーマネント教員にご評価をいただければ。」 麗子が、長老格の男に近寄ると六沢三蔵と目配せし、紙に記された緑の履歴書にバツ印をつけた。 「大川第一中学校教諭、吉川緑は少年との淫行により六ヶ月の職務停止処分とする。」 緑の耳に届きそうな声で処分を発するが、市ノ瀬に責め立てられる尻肉の放つ音にかき消され、落とされかけの緑の耳には届かない。 |
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| 2012.3.31掲載 |
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