はちみつ太郎 作
| ３７ 鎌田の話を承諾した翌日の土曜日。夕方から緑の部屋を一人の男が訪ね来る。 「こんばんは、ここかぁ、みどり先生の部屋。」 「ど、どうぞ・・・散らかってますけど。」 スリッパを出した緑の胸元は、明らかにルーズで、垂れ下がった乳房を覆う黒のワイヤーは稜線を縁取っていた。 １ＬＤＫのアパートのリビングに通された男は、キョロキョロと落ち着かぬ。初めて入る女の部屋は、想像していたより普通の生活臭が感じられるだけだった。 テレビをつけ、宅配ピザを取り、他愛のない話を繰り返す二人。緑のルーズな胸元を何度もチラ見し、丈の短いショートパンツの腿の隙間にも視線がいく。 ピザの残りも減り、テーブルの上を片付けようと立ち上がった緑を、男は抱き寄せ、唇を奪った。 「チュゥゥゥゥッ・・・みどり先生っ。」 「緑でいいよ。・・・横川さんっ。」 「じゃぁ、ぼくも、太でいいよ、緑。」 横川は、リビングの照明を消すと、緑を抱き寄せベランダ側の寝室へ移動する。はきだしの窓は開いたままで、薄いレースのカーテンが風に揺れている。 唇を吸いながら二人は、体をまさぐり、男と女のボリュームを確かめている。人生二度目で余裕を築きはじめた横川は、唇を吸ったまま、開け拡げのサッシに手をかける。 「あけたまま・・・あついから・・・ね、ふとしさんっ。」 「あぁ、緑さえ良ければ・・・チュゥゥゥゥゥゥ・・・ベロベロォォォォォォ。」 舌を絡めあい、体のそこかしこをまさぐりながら、足を絡める。解きようがないくらい絡まった四肢は、一つの生殖器の膨張で、一旦解けてしまう。 しわしわのチノパンの先端をさすり、しゃがんだ緑にそれを誇示する。ベルトとファスナーを解き、足先から靴下と共に脱ぎ去った。 トランクスの先端は染みがつき、汁の量で興奮と蓄積具合がわかるようだった。その染みが誘導弾の標的のように緑の舌先は捕らえ、絡め、その標的をぼやかせる。 「あぁぁ・・・あら、ってない・・・よぉ。」 「この前も・・・洗ってなかった・・・チュッ。」 トランクスのゴムから飛び出した尿道口に舌をつけキスをする。汚れたままが好きなのかそれを聞きたいが、勇気がない。 「ほ、本当に・・・きたな・・いよぉぉぉ。」 「緑が、きれいにするぅぅぅ。・・・・ジュルルルルルゥゥゥゥ。」 亀頭のはすべて緑の口内に納まると、仰け反るように横川は反応する。カーテンの向こうの明かりを気にするが、見られてもいい、そんな感じが芽生えていた。 俺は、こんな女と一発、いや、五発も出来るんだ羨ましいだろという感じが芽生えていた。 ガチガチの陰茎は、緑の興奮と視姦癖にも拍車をかける。咥えながら、緑の指先は、ハーフパンツの中に納まり、黒のショーツの上から陰唇と陰核を刺激している。 「あぁぁ・・・うぅぅん・・・ジュルポッ・・・ジュルジュルポッ。」 指先が当たるごとに口から亀頭を離し、喘ぎを吐く。息継ぎのようにしていると、横川は緑を押し出し、間仕切壁に背をつけさせる。背後を失った緑だが、自ら動くことなくフェラチオをし続け、指先の動きは激しさを増していく。 「あぁぁぁぁ・・・おおきくぅぅぅ・・・・なってるぅぅ。ジュジュジュジュポポッッッッ。」 「と、となりの人って？」 「あぁん・・・が、くせいさん・・・たぶん、だいがくせいぃぃ。いつも、オナニーを聞かれてるぅぅぅ。」 ビクンビクンと体を波打たせる緑。聞かれていることに反応を増幅させることが、横川にもわかる。窓を開けたままといったのも理解が出来た。 「みどりは・・・みられたいんだ。」 「う、うんぅぅぅ・・・そ、そうぅぅぅ・・・見て欲しい・・・聞いて欲しい。」 壁に手をやり大きく腰を打ちつけ緑の咽喉奥を犯す横川。壁に耳を当てると、薄い間仕切壁の向こうが想像できた。 テレビの音は消され、壁に当たる体の音。咳払いの音、色々な音が、緑も横川も興奮させていく。 「きいてるよぉ・・・緑のいやらしい声。となりの大学生は・・・もうけもんだ。」 「あぁぁ、きいていて。・・・ずっと・・・きいてぇぇ。ウゴゴゴォォォォ。」 咽喉奥を突きすぎ胃酸が逆流する。黄色い流動物は、陰茎にぶら下がり、緑のＴシャツを汚した。 「ご、ごめん・・・調子に乗りすぎた。」 「ゲホゲホッ・・・ゲホッ・・・はぁぁぁぁ。」 首を横に振り、横川のあやまりを問題のなかったようにした。汚れたＴシャツを脱ぎ捨て、ハーフパンツも脱ぎ、黒のブラとショーツの姿になった。 その間に、横川も全てを脱ぎ去ると、緑を抱き横たわる。 「この下着って・・・この前の。」 「うんっ・・・汚れちゃったショーツだけど。」 「もしかして。」 「今日もこうなる、こうしたいと思って・・・。」 横川は、黒のショーツに指を差しいれ、陰唇の湿り具合を感じる。 「このまえと・・・いや、このまえより・・・。」 「うんっ・・・だって・・・したい気持ちが・・・あぁぁぁぁぁんっ。」 指先を折り込み、陰唇の間を抜け、じゅくじゅくの膣肉を刺激する。大きくなりすぎ、時間が経過すると横川は、根元の痛みを感じた前回の反省を生かし、黒のショーツを取り去った。それに会わせてブラを外す緑、黒のショーツを裏返し、汚れを確かめると横川は言った。 「明日、ショーツを買いに行こう。この前の汚れも残ってるし、責任感じちゃうなぁ。」 「うん。・・・ね、おくまで・・・ちょうだい。」 ベランダの履き出し窓に近いところまで体を移動させると、サッシのレールに枕を置きカーテンで顔を覆った緑。 いとも容易く挿入を実行した横川は、緑の子宮口に到達すると、これが女の言う奥であると感じ、力をセーブしながらその門をノックし続けていく。 長い陰茎の挿入の後、カーテンに覆われた緑の目尻には涙が幾筋も流れていたが、横川にはその真意はわからなかった。 礼一と鎌田は、一人の男を後部座席に乗せている。 「教諭としての最後だが、望みはそれだけか。」 「えぇ、・・・侘びを・・・いれなければ・・・。」 「そうだな。いさぎよく侘びを入れてこい・・・罪に問われんのは、あの娘のお陰だからな。」 「はい、・・・いいですか。」 「あぁ、逃げるなよ。」 「覚悟は出来てるんで。」 照明の消えたアパートの一室に向かう信二の足取りは重い。すべての思いを緑に伝えるため、そして別れを告げるためここにいた。 階段を上がり、玄関の前に立つとすべてが思い出される。チャイムのベルを鳴らすと、奥からは、チャイムは聞こえない。声をかける力のない信二は、鍵の掛かっていないノブを握り、それを引いた。 「あぁぁぁぁ・・・だ、だしてぇぇぇ・・・おくでぇぇぇぇ。」 「ヌプヌプッヌプププッ・・・・ドクドクドクンッ・・・はぁぁぁぁぁ。」 視界に入ったのは、見慣れた尻肉と見慣れぬ尻肉のぶつかり合いと、感触が今でも残る膣奥に出され、こぼれ出る見知らぬ男のＤＮＡだった。 大神信二は、全てを悟り、扉を静に閉めた。 後部座席にもどった信二に鎌田は声をかける。 「どうだった、謝罪はできたか？」 「は、はい・・・もう、行ってください。」 緑のアパートから離れていく鎌田の車は、信二の嗚咽する声を乗せ遠のいていく。信二が泣き続けている間、吉川緑は横川の子宮口突きに泣かされ続けていた。 |
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| 2012.10.20掲載 |
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