８．友人の母（２）

　帰りの電車は、僕が痴漢行為を働くのに、十二分な混雑を保っていた。
　その日は、僕の親友、五十嵐雅彦の三回忌であった。
　その日の車内で、僕は、洋装の喪服に身を包んだ雅彦の母、五十嵐瑞枝の下半身を攻め続けていた。
　僕は自分自身の硬直を瑞枝おばさんの尻に押し付け、両手でスカートの中の内腿を愛撫していた。
　指先を立てられたまま内腿を撫で上げられ、ついに瑞枝おばさんは反応してしまった。　羞恥のためか、瑞枝おばさんは、僕から目をそらし、顔をしかめてうつむいてしまった。
　瑞枝おばさんは、僕の手から何とか逃げようとするかのように、脚の位置を微妙に動かし続けた。
　しかし、周囲に気づかれないように密かに逃げるには、車内はあまりに混雑していた。　僕の両手は、耐えず瑞枝おばさんの内腿から離れなかった。
　軽く立てられた僕の１０本の指で、瑞枝おばさんの２つの内腿は、執拗に撫で上げ続けられた。
　その間、瑞枝おばさんは、唇を噛みながら、内腿を小刻みに震わせていた。
　僕は指先を立てたまま、今度は、両の内腿全体を、円をかくように撫でまわし始めた。　瑞枝おばさんは、たまらず口を開いた。
「あうっ・・・」
　声が出てしまった瑞枝おばさんの顔は、ますます羞恥の色が濃くなっていった。
　だが、羞恥の色が濃くなるのに比例して、瑞枝おばさんを襲う快感も高まってしまっているようだった。
　瑞枝おばさんは、内腿を這う僕の手の快感を懸命に分散させるかのように、腰をかすかにもじつかせ、脚の踏み位置を微妙に動かし、呼吸をやや大きくして息を整えようとしていた。
　しかし、瑞枝おばさんの息づかいは、瑞枝おばさんの意思に反してか、官能的な響きを増していった。
「はあ・・・・あ・・・・ああ・・・・ううっ・・」
　瑞枝おばさんは、自分の息づかいの淫らさに気づいたのか、ますます恥ずかしそうに唇を噛んでいった。
　だが、唇を噛んで声を静めたとたん、瑞枝おばさんの腰が、快感に耐え切れないように、恥ずかしくグラインドし始めた。
　その動きは、このまま止めなければ、周囲にありありとわかってしまうほどの激しい動きになりつつあった。
　瑞枝おばさんは、慌てて唇を開き、息を少し荒げることで、快感の逃げ道を作った。
内腿をらせん状に撫で回され続け、瑞枝おばさんは、もはや息を荒げないと、体の恥ずかしい動きを止められなくなっているように思えた。
　僕はさらに、喪服の黒タイトの中で、瑞枝おばさんの腿を伝いながら、手を上へと這わせていった。
　僕の両手は、瑞枝おばさんの腹のあたりに伸びていった。
　そうして、ゆっくりと、ストッキングの上から、中に両手を忍ばせた。
　瑞枝おばさんは、腰を動かし、慌ててつぶやいた。
「あっ！・・・・た・・・孝君！・・・」
　だが僕は、瑞枝おばさんの声に耳を貸さず、両手を瑞枝おばさんの下着の中へ差し入れていった。
　瑞枝おばさんの深い茂みを、僕はかきわけるように指を進めていった。
　僕の右手が、秘豆を捉えた。
　瑞枝おばさんの体が、ビクンと震えた。
　僕はゆっくりと、瑞枝おばさんの秘豆を、指で丁寧に転がし始めた。
　たまらず、瑞枝おばさんの腰が動き、搾り出すようなうめきが漏れた。
「あぐうっ！・・・・・だ・・・・だめっ！・・」
　僕は瑞枝おばさんの狼狽を見てとりながら、舌で舐めるような動きで、秘豆をじっくりと愛撫していった。
　僕は、右手で秘豆を攻めながら、左手をさらに奥へと伸ばしていった。
　瑞枝おばさんは、もはや逃げられないと悟ったようだった。
　体を固くし、僕の指の侵入に対して、覚悟を決めているように見えた。
　僕は左手を淫らな亀裂に届かせ、いやらしくなぞり始めた。
　瑞枝おばさんは、一瞬大きく息を飲んだが、何とか耐えた。
　だが、瑞枝おばさんの秘部は、すでに愛液であふれかえっていた。
　考えてみれば、雅彦は小さい頃に父を亡くし、瑞枝おばさんの手一つで育てられた。
　瑞枝おばさん自身、２０年以上も未亡人生活を続けているのだ。
　それでも、雅彦がいる間は、母親として張りのある生活を続けていたから、女としての自分を忘れることもできたろう。
　しかし、その雅彦が死んで、きょうはもう三回忌だ。
　張りを失った自分を慰めるために、熟れた体を、自らの手で弄んだことも、ここ２年はあったに違いない。
　そんな体に対して、淫らな痴漢行為を執拗に続けられたとしたら・・・
　そう考えると、僕は、瑞枝おばさんの置かれている状況に同情を禁じえながらも、ますます欲情を高めていった。
　僕は指をさらに伸ばし、瑞枝おばさんの大切な場所に、ゆっくりと侵入していった。
　僕の指は、たっぷりとした愛液のぬめりで、いともたやすく侵入することができた。
　僕は指を深く、そして浅く出し入れし、ときどき、中で淫らにかき回していった。
　もはや瑞枝おばさんは、唇から漏れる切ない声を、止められないようであった。
　瑞枝おばさんの腰は、快感に身を任せるように、がくがくと動き始めた。
　僕のいつもの乗り換え駅が近づいてきた。
　僕は瑞枝おばさんの蜜壺を攻めながら、耳元で静かに囁いた。
「いいよ・・・おばさん・・・このまま・・・・いっても・・・・」
　瑞枝おばさんは、必死に僕の目を見つめ、声を絞り出して訴えた。
「お・・・お願い・・・おばさん・・・もう・・・もうだめっ・・・」
　僕は、さらに指の動きを早め、瑞枝おばさんの中を蹂躙していった。
　瑞枝おばさんの肉襞が、僕の指を逃がしたくないかのように、からみついてきた。
　僕は瑞枝おばさんをドアに強く押し付け、それとともに、すっかり固くなった怒張を、ますます尻の谷間に食い込ませていった。
　だが、がくがくとした瑞枝おばさんの腰の動きは、僕の体を後ろに押し返してしまいそうなほどの弾力を持っていた。
　僕とドアに阻まれた限られた空間の中で、瑞枝おばさんの腰は、懸命に快感の吐き出し口を求め、前後に動いていた。
　瑞枝おばさんは、歯をがちがちと震わせながら、絶え絶えに声を漏らしていった。
「あっ・・・・あああっ・・・・あう・・・・ああっ・・・」
　電車がホームに入っていった時、瑞枝おばさんも至福の時を迎えた。
「いくっ！」
　短くそう呻き、瑞枝おばさんはドアに全身を張り付け、腰を震わせて果ててしまった。　電車が停車し、扉が開いた。
　僕は、崩れそうな瑞枝おばさんを軽く支えながら、後ろからの客に押されてホームへ吐き出された。

　瑞枝おばさんは、やや放心状態になっていた。
　僕は瑞枝おばさんの腰に手を回し、体を支えて小さくをかけた。
「大丈夫ですか？」
　すると、何とか気を取り直した顔で、少し肩で息をしながら、答えを返してきた。
「え・・・ええ・・・大丈夫・・・それにしても・・・」
　そこで、急にはにかんだような顔になった。
「もう・・・・おばさん・・・困っちゃったわよ・・・・もう・・・」
　はにかんだ瑞枝おばさんの顔は、少女のようであった。
　僕は、彼女を母親に持って生活をしていた雅彦が、たまらなく羨ましくなった。
　その羨望は、瞬く間に、雅彦への嫉妬へと変わっていった。
　雅彦の大事なものを、汚したい・・・
　気づいたら僕は、瑞枝おばさんに対して、残酷な言葉を投げかけていた。
「おばさん、よかった？・・・雅彦の三回忌という大事な日に、雅彦の友達の僕に痴漢されて、そんなによかった？・・・」
　瑞枝おばさんの顔が、急にこわばった。
　瑞枝おばさんの顔には、改めて、羞恥、罪悪感・・・それにも増して、僕への怒りの表情がありありと浮かんできた。
　瑞枝おばさんは、きっと唇を結んで、いきなり僕に平手打ちを喰らわした。
　そして、僕を怖い顔で睨みながら、早足で車両に戻っていった。
　僕は、急いで後を追いかけていった。
　反対側のドア近くへ瑞枝おばさんを追い詰めたとき、瑞枝おばさんは、消え入りそうな声で僕をなじった。
「どうして来るのよっ！・・・あなた、ここで乗り換えるんでしょっ・・・」
　それに対し、僕は落ち着いた声で答えた。
「初めに言ったじゃないですか。僕は今日、雅彦の写真に、手を合わせに行くんです。」
　瑞枝おばさんは、はっとした顔で僕から顔を背けたが、混雑で僕から逃げることはできなかった。
扉が閉まり、快速電車は、僕の欲望と瑞枝おばさんの絶望を乗せて、再び走り始めた。

　そこは最後尾の車両で、ドアの近くの運転席側は、席が設置されていなかった。
　僕はその空間に瑞枝おばさんを追い詰め、向かい合わせになっていた。
　瑞枝おばさんは、車両の端の角の部分に背を向けていた。
　僕の硬直は、喪服の黒タイトの上から、瑞枝おばさんの正面に押し当てられていた。
　身動きできない瑞枝おばさんは、唇を悔しそうに噛み締め、僕を睨みつけていた。
　僕は、それを静かな視線で返した。
　僕は、右手を動かし、喪服の黒タイトの上から、瑞枝おばさんの熟れた尻に手を回した。
　瑞枝おばさんは、小さく叫んだ。
「な・・・何するのよっ！・・」
　そうして、辛うじて自由に動かせる右手を後ろに回し、僕の手を尻から払おうとした。　その時、僕は機先を制するかのように、瑞枝おばさんに囁いた。
「手を払うんですか？・・・払わないと、だめなんですか？・・」
　瑞枝おばさんは、一瞬、僕の言葉を飲み込めないようだった。
　僕は、さらに続けた。
「手を払わないと、おばさん感じちゃうんだ・・・雅彦の大事な日に、痴漢されて感じちゃうんだ・・・だから、手を払わなくちゃいけないんだね・・・いやらしいな・・・」
　瑞枝おばさんの手が、一瞬止まった。
　僕はその隙に、瑞枝おばさんの手を前に戻し、僕の体を重ね、動かせないようにした。　瑞枝おばさんの顔が、再びこわばった。
　僕はそんな瑞枝おばさんの顔を見つめたまま、尻に触れた手を、いやらしく動かし始めた。
　まず、瑞枝おばさんの尻の形を、ていねいに調べていった。
　手のひらを、ゆっくりと、探知機のように這わせ、尻の盛り上がり、くぼみなどを、丹念に確かめていった。
　瑞枝おばさんは、顔をこわばらせたまま、尻を小刻みに震わせていた。
　僕は、はちきれそうな尻を喪服の黒タイトの上から触れながら、瑞枝おばさんに囁いていった。
「スカートの上から、おばさんの尻、しっかり確かめたいな・・・中には入れないよ。あくまで、スカートの上からだけだよ・・・だから、感じたりする心配はないからね・・・」
　瑞枝おばさんは、結んだ唇を震わせながら、僕の囁きを聞いていた。
　スカートの中に手を入れるつもりがないのは、本当だった。
　尻なら、はちきれそうな黒タイトの上だけでも、十分に堪能できる。
　それに、あえてそうしたいという、僕なりのちょっとした理由もあった。
　その見込みが正しいかどうかは、まだ少しの時間を待たなければならなかったのだが。　黒タイトの上から触れる瑞枝おばさんの尻は、たまらなく官能的な手触りであった。
　僕は、手のひらを執拗に尻に張り付かせながら、ねちっこく撫で回した。
　揉みほぐすようにして、僕の手のひらの感触を、嫌が応でも瑞枝おばさんの尻に植えつけようと、執拗に攻め続けた。
　しばらくして、瑞枝おばさんに変化が現れ始めた。
　懸命に体を動かさず耐えていた瑞枝おばさんが、徐々に、尻をもじつかせてきたのだ。　僕の手から逃げようとしていることもあるだろうが、それよりも、僕の手にだんだん尻が反応し始めている・・・僕にはそう思えた。
　その証拠に、瑞枝おばさんの気丈な顔が、だんだん、羞恥の色に包まれてきていた。
　やはり、見込みのとおりだった。
　瑞枝おばさんにとって、尻は、かなりウィークポイントといっていいパーツなのだ。
　今朝の母親の内腿と一緒で、耐え切れないポイントなのだろう。
　尻が感じてしまうというのは、特に痴漢が相手の場合、女性にとって、かなり恥ずかしいことではないかと、僕は考えていた。
　まして、黒タイトの上からの愛撫でさえ、耐え切れないくらい感じるとしたら、それは、自分の尻の淫乱さを証明しているようなものだ。
　だから僕は、あえて黒タイトの上から攻めるだけで感じさせ、より以上の羞恥を与えようとしたのだ。
　まして今日の黒タイトは、喪服という神聖なものだ。
　羞恥に加え、罪悪感もますます高まるはずだ。
　僕は右手の指先を曲げ、立てるようにした。
　いわゆる、熊手の形に右手を固定したのだ。
　そしてその固定した右手で、喪服の黒タイトの上から、優しく尻に円を描き始めた。
　たまらず、瑞枝おばさんが顔をしかめ、うめいた。
「あううっ！・・」
　その声とともに、瑞枝おばさんの尻も、淫らに動いてしまった。
　僕は、瑞枝おばさんを追い詰めようと、意地悪に囁いていった。
「どうしたんですか？・・・感じたんですか？・・・そんなわけ、ないですよね・・・スカートの上から、お尻触られただけで、まさか、感じるわけないですよね？・・・」
　その声を聞いて、瑞枝おばさんは、たまらなく憎らしそうな目で、僕を睨んだ。
　その唇の端には、その憎い手に感じてしまっている、無念の思いが見てとれた。
　僕は、ますます有頂天になっていった。
　僕は、何度も何度も、瑞枝おばさんの尻に円を描いていった。
　指先を立てたまま、規則正しく、執拗に尻を撫で回していった。
　余裕がなくなったのか、瑞枝おばさんの表情からは、だんだんと、僕を憎む表情が消えていった。
　すでに瑞枝おばさんは、腰の動きを止められなくなっていた。
　気持ちだけは僕に屈しないよう、声だけは懸命に抑えているようだったが、それでも、絶え絶えの荒い息を、止めることはできないようであった。
「あっ・・・・・あっ・・・・はあっ・・・・」
　続いて僕は、尻に円を描いていた手の形を崩し、ばらばらに指を動かし始めた。
　瑞枝おばさんが、たまらないように、再びうめき声を上げた。
「あぐっ！・・・・うっ・・・・」
　そうして、うめき声を発した自分を認めたくないかのように、首を弱々しく振った。
　僕の５本の指は、まるで蜘蛛が歩くように、瑞枝おばさんの尻をばらばらに這い回った。
　瑞枝おばさんは、太腿をこすり合わせ、腰を淫らによじりながら、僕の淫らな指に尻を反応させた。
　反応してしまうことが、瑞枝おばさんにとっては、たまらなく屈辱的だったに違いない。
　首を振りながら、何度も小さく、悔しそうにつぶやいた。
「いやっ・・・・・いやっ・・・どうして・・・こんないやらしい触り方にっ・・・・・ああっ・・・・・ああっ・・・」
　僕はその言い方から、瑞枝おばさんの屈服が、近いことを悟った。
　僕は、最後の仕上げにかかることにした。
　僕は指を、黒タイトの上から、瑞枝おばさんの尻の谷間に滑らせた。
　そして、下から上へ、秘部の近くから尾でい骨へかけて、いやらしく撫で上げた。
　たまらず、瑞枝おばさんが、官能の声を漏らした。
「はあっ！・・・」
　瑞枝おばさんは、我慢できないように、腰をグラインドさせたり、前後に動かしたりした。
　僕は、指を尻から離さず、何度も何度も、尻の谷間を撫で上げていった。
　僕は中指をカギ状に曲げ、尻の谷間のラインにぴたりと這わせていた。
　そして、人差し指と薬指を両側に沿え、３本の指で、繰り返し撫で上げていった。
　尻の谷間に執拗に加えられる愛撫に、瑞枝おばさんは、もはや抵抗ができなかった。
　とめどない快感が、瑞枝おばさんの体を支配しているように、僕には思えた。
　顔をしかめ、食いしばった歯の隙間から出る喘ぎ声を止められず、腰を恥ずかしく動かしている瑞枝おばさん。
　その動きは、だんだん、絶頂が近いことを僕に知らせていた。
　いよいよ、駅が近づいてきた。
　僕は、最後のとどめの言葉を刺し続け、瑞枝おばさんも、最後のあがきを見せた。
「いっちゃうんだね・・・喪服の上から、尻を痴漢されただけで、電車でいっちゃうんだね・・・」
「あうっ・・・い・・・いやっ・・・・そんなの・・・いやっ・・・・」
「雅彦の大事な日なのに、いきそうなほど、感じてるんだね・・・しかも、服の上から触られただけで・・・よっぽど、おばさんって、お尻が好きなんだね・・・」
「あうう・・・・ひ・・・・・人でなしっ・・・・」
「いかせてあげるよ・・・・おばさんの大好きなお尻で・・・・雅彦を偲んで、いかせてあげるよ・・・」
「ああっ・・・・雅彦っ・・・・」
　瑞枝おばさんは、ついに観念したようだった。
　僕は淫らな動きを見せている瑞枝おばさんの尻の谷間を、執拗に愛撫し続けた。
　瑞枝おばさんは、淫らに腰を動かしながら、独り言のようにつぶやいた。
「ああっ・・・・雅彦・・・・許して・・・・母さんのお尻を・・・・許してっ・・・」
　そうして、うめき声を上げながら、瑞枝おばさんは上り詰めていった。

　その夜の僕は、獣であった。
　雅彦の家で、僕は遺影を前にしながら、何度も瑞枝おばさんを犯し続けた。
　喪服のまま、瑞枝おばさんの顔を遺影に向け、四つんばいにさせた。
　そうして、下着だけを降ろしたまま、後ろから犯していった。
　瑞枝おばさんは、何度も雅彦に許しを請いながら、だらしなく何度も果てていった。
　気がつけば、深夜になろうとしていた。
　僕は、尻を露にして畳に転がっている瑞枝おばさんを後にし、家へと戻っていった。