| 第27話 徹と紗弥１ 徹は、待ちに待った紗弥の初デートの日、我慢出来ず朝早くから起き出し、迸るエネルギーを抑えきれずに紗弥から貰った写真を片手に手淫に耽っていた。 徹の底なしの若いエネルギーは自身の学業多忙のため、郁美とは週イチとのセックスしか楽しめず、心配した敬子が時間が出来るたびに訪れてくれるために、構内の片隅でセックスして癒されていたが、人目もあるため、夢中で楽しむには程遠い状態で徐々に欲求不満が溜まっていた。 せっかく郁美との合瀬に苦労して有馬温泉ホテルの特別室を確保したのに会えないと駄目だしされ、不満爆発寸前で代わりに敬子と過ごそうとすると、敬子も用事があるからと断られたのだ。 それならばと、しばらくご無沙汰の大学事務員の彼女に触手を伸ばそうとした矢先に、郁美からお預けされていた紗弥とのデートを許されたのだから、徹は一気に燃え上がった。 それもお泊まりデートして良いという夢のような話だったので、紗弥と有馬温泉ホテルのアバンチュールを楽しむことになったのだ。 徹は既に数回ほど紗弥と会っており、郁美と敬子、紗弥３人のミニ女子会に乱入した際は、紗弥の目の前で、郁美と敬子と激しくセックスした経験があった。 そのような流れであったので、徹は紗弥との肉体関係は必ずあるモノと考えていた。 一目で徹は紗弥に憧れ夢中になって紗弥の写真をおねだりして、嫉妬した敬子にしばらく口をきいて貰えなくなる有様であった。 紗弥は郁美にそっくりの空気感と郁美より年上の大人女性を感じさせる知的な雰囲気があり、郁美にも負けない美女であったので徹を強く惹きつけたのだ。 そして紗弥から自身に向けられる羨望のまなざしを既に認識しており、紗弥を自力で口説こうとした矢先に、郁美から待ての指示が出て戸惑っているところに、自身学業が忙しくなったため、まさに半泣き状態であった。 徹にとって、郁美の指示は絶対であった。 そもそも郁美のお許しがあるから、自分は楽しく他の女性達と淫交が楽しめるんだと自覚していた。 なので律儀に「待て」の一言で、踏みとどまった。 代わりに犠牲になったのが、サブ彼女である敬子であった。 敬子本人は、徹大好きであったため、口でぼやくほど嫌がっていた訳ではなかったが。 徹の一度抑えられた若い迸るエネルギーは、手綱を緩められると一気に燃え上がった。 紗弥の方も似た状況にあり、紗弥パパが仕事で来られないタイミングに便乗して、紗弥に冷却期間と称して半月程度セックス禁止令が亜紀から指示され、オンナの悦びを覚えた肢体は我慢の限界であった。 亜紀の狙いは、紗弥の渇望した肢体に紗弥パパ以外の男性により、それ以上の悦びを与えて、紗弥の肉体に他の男性の良さを染みこませることにあった。 これで初めて、紗弥の頭と身体が一致して、大人のオンナとして制御してセックスを楽しんでいけるはずと考えていた。 亜紀の誤算は、その男性に徹を充てたことであった。 如何せん徹は魅力的で有りすぎた。 あっさり紗弥パパの代わりに、紗弥の心に徹が住み着くとは思いもしなかったが、亜紀自身も徹には夢中であり、その点については盲目であったのかもしれない。 実は里奈は、そうなるだろうことは見抜いていたが、徹が可愛かったので、敢えて見て見ぬふりして、徹が楽しめるように応援したのだ。 紗弥は郁美に徹を紹介されて衝撃を受けた。 イケメン俳優と言われても違和感ない容姿、女を蕩けさせる笑顔、そして女性を思いやる仕草と行動とその全てが女性が求めるものを備えていた。 そして現役の国立大学生で将来も有望であり、さらにお金持ちの御曹司と聞かされては、紗弥ですら腰砕けであった。 郁美が夢中になるのも当然であり、自身も含めた良家の娘達からすれば、まさに理想の王子様そのものであった。 その徹に郁美は大胆なオンナ修行許し、その成果は一目で分かった。 男性がこれほど女を惹きつけるフェロモン発する存在になれるのだということを初めて知ったし、そう育ている郁美の凄さに感服であった。 徹は、郁美だけでなく、亜紀、里奈、敬子からも一身に愛情を注がれており、まさにオンナ殺しにスクスク成長しているのは明らかであった。 だから紗弥は郁美から徹を奪えるとは考えもしなかったが、徹に夢中になる自身の感情は抑えられず暴走してしまった。 徹と紗弥は、郁美達に昼頃から出かける位で丁度良いという言われたにも関わらず、お互い我慢出来ず朝９時に紗弥のマンション前で待ち合わせしていた。 何も知らない郁美は、紗弥パパのために昼食を作ろうと食材を片手に紗弥のマンションを訪れようとしたときだった。 郁美の指定席である筈の助手席に乗り込む紗弥を目撃してしまい、自身で始めたこととはいえ、郁美の心は嫉妬心でやや荒れ模様であった。 紗弥に向けられた徹の笑顔が急に遠い存在に感じ、自分の行動に自責の念が芽生えたが、郁美には２人を非難する資格は無かった。 まして郁美は今から紗弥パパこと「おじさま」と近親相姦しようというのだから、異常な話であった。 「そうよ これはわたし自身の過去の清算 そして 紗弥を助けるため」 合い鍵で紗弥のマンションに入った郁美は、紗弥の服が散らばる様子を見て、紗弥がデートに心躍らせて出かけていったことを悟った。 「徹 信じている でも わたし馬鹿かも 紗弥はわたしの最大ライバルになる危険があるのに」 「徹 お願いよ」 そういう不安を押さえ込むと、早速調理に取りかかった。 料理が得意で、大好きな郁美は、昔から好きな人のために作る料理にすぐに夢中になっていった。 徹の運転に身を預けながら紗弥は、徹との話に心を奪われていた。 なにより徹と郁美の出会いの話が衝撃的であった。 童貞を思い悩む若い男性を風俗という環境から救い出し、一人前の男に導いただけでなく、一流のオトコに育てのは郁美だと思い知らされた。 それはまだまだ世の中には徹のようなダイヤモンドの原石が埋もれており、郁美のような女性に出会い、磨かれて光り輝くのを待っているという事実に他ならなかった。 先日そういうオトコ達を発掘したいという話を亜紀から聞かされた時、紗弥はピンとこなかったのだが、それがこの時初めて理解した。 「それも 女子会のテーマなんだ」 「そして そのオトコ達に幸せにして貰う それがオンナの幸せ」 「それが 田原さん 徹 なんだ」 「パパも きっと」 徹は久々のドライブが紗弥と一緒に出来るという状況に心が躍っていた。 早くもホテル特別室に個別に設けられた露天風呂付デッキで、夜景を見ながら屋外で紗弥と性交に耽る自分の妄想に夢中であった。 間違いなく２人とも興奮するし、忘れられない一夜になるに違いなかった。 もともと郁美と過ごそうと、苦労して予約したホテルであった。 そういう意味で、シチュエーションとしては紗弥を惚れさせて夢中にさせるお膳立ては完璧に揃った状況となったので、若い徹としては自己満足に浸っていた。 「これはビッグチャンス 郁美と紗弥 従姉妹２人とも僕のモノにしてみせる」 徹としては早くホテルに紗弥を連れ込み淫交したいところであったが、有馬は観光地でもあるので一通り恋人気分で名所巡りした。 途中恋人同士のように写真など撮っているうちに、心で惹かれあっている２人はあっという間に、本物の恋人同士になるのにさほど時間を必要としなかった。 昼食は、わざとホカ弁を購入して、眺めの良い場所に車を止めて食べた。 紗弥はそんな経験がなく、それすら楽しく感じて、徹の発する息、声、体臭など全てに夢中になっていった。 「デート 楽しい わたしの話にあの笑顔 キュンとしちゃう」 「徹 好き 大好き」 楽しい時間が過ぎるのは早いというが、あっという間に昼過ぎとなり、早めに予約した有馬グランドホテルにチェックインした。 徹は部屋に通されたときの紗弥の反応が楽しみで仕方がなかった。 そこは有馬グランドホテル東館に設けられた２室しかないという、大人のプライベート感漂う、豪華な夜景ビューが一望できる専用露天風呂付デッキを備えた特別室であった。 まさに愛し合う男女のために設けられたスペシャルルームで、土日祝祭日の予約は極めて困難であった。 紗弥 「うわぁぁぁ綺麗 きゃあ 凄い専用露天風呂デッキがある きぁあ」 徹 「どうです 素敵でしょ」 紗弥 「素敵ぃ 徹 ありがとう うれしいぃ」 紗弥は少女の様にはしゃぎ回り、露天風呂に手をつけたり、デッキのチェアに座ったりしていた。 徹は内心にんまりであった。 「うん やっぱり女性には 素敵なシチュエーションが一番の贈り物なんだ」 「ここは 使える 今度こそ 郁美とも来よう そして亜紀、里奈、敬子 みんな１人ずつ」 「僕は なんて欲張りなんだ」 「今から僕は あの露天風呂で 紗弥を」 徹 「紗弥 せっかくだから 今から露天風呂入っちゃおうか？」 「夕食まで まだまだ時間あるよ」 紗弥 「うふっ 入っちゃう？」 徹 「じゃあ」 そう言うと徹は迷いもなくその場で全裸になり、露天風呂に堂々と歩いて行った。 そうされてしまうと紗弥としては、年上の女性のプライドとして、カマトトぶって躊躇したりタオルで秘部を隠したりしたら格好がつかない。 紗弥は観念して同じようにその場で全裸になり、スリーポイントは女の恥じらいとして腕で隠しつつ、露天風呂に向かった。 風呂に入った途端、徹はあっという間に紗弥に近づくと、紗弥の腕の自由を奪い秘部を曝した。 紗弥が抗議の声を上げようとしたが、あっという間に唇を奪われた。 決して乱暴ではない、実にスムーズに優しく奪われた。 徹舌が紗弥の唇を割り、歯も押しのけ口内に侵入すると、紗弥の舌が出迎えて激しく絡み合っていった。 それだけで紗弥は蕩けてしまった。 「あっあぁぁぁ 徹の見え透いた手口に乗ってしまった」 「見え透いているのに 厭らしさがない つい乗ってしまう それが徹」 「亜紀さんが言っていた もうその時は 徹のものになっている 手遅れよ」 「うふふ 徹 わたしの身体 あげるわ」 「全て 徹色に染め上げて欲しいの」 「わたしが 初めて好きになった人だもん あげる」 徹に抱かれたまま紗弥は露天風呂に身を沈めていった。 もはや紗弥はその身を徹に全て預け、徹の愛撫とお風呂の心地よさに溶けていった。 徹は、紗弥を癒すように優しく口づけをし続けていた。 徹は２日前の深夜に郁美の訪問を突然受けた。 そこで紗弥の境遇、事情を聞かされ、そして徹に求められる役割についてもお願いされたのだ。 徹は紗弥の行動を不潔だと思わなかったし、これから郁美が行うということについても異議を唱えなかった。 そして全力で紗弥を愛して、可愛がることを郁美に誓ったのだった。 徹は紗弥の行動を否定することは、愛する郁美を見放すことに繋がると考えていた。 0 肉親同士の愛情が誤って男と女の関係になる可能性は否定できないと、身をもって経験していたからだ。 徹の実妹、山田 環（16歳）にロストバージンを求められて、ベッドに侵入された経験は１度や２度ではなかった。 １度は濃厚なフェラチオされて、その気になりかかった経験があっただけに人事ではなかったのだ。 「一体 あんなこと 誰に習ったのだ それを兄に施すとは 誘惑に負けてしまうではないか」 悩んだ徹は、郁美に相談したいと考えていたが、自身の多忙さに後々になっていた。 妹、環のアプローチは、徹が郁美と出会い成長し始めた途端に発生し始めた。 もともと兄信者だった環が、真っ先に徹のオトコとしての成長に反応した女であった。 山田 環は、徹、西川夫婦（義則・里奈）出身の高校に通う天真爛漫ピチピチ女子高生であった。 顔は女優、松下○緒似で、身長168㎝ Bアンダー70のＥカップ，W62，H90という、その肢体は既に大人顔負けのナイスボディで、兄同様にルックスも抜群で身長もモデル級であった。 彼女自身、幼少の時からチヤホヤされ何不自由なく育ったせいもあるが、彼女は自分の肢体に絶対の自信があり、自分に釣り合う男がいないと感じていた。 なので普段からモテモテで、公然とナンパされ援交すら求められることは日常茶飯事で、ロストバージン相手には不自由なかったはずだが、彼女の求める男性には遠く及ばない相手ばかりであった。 一応憧れて好きではあるが兄ということで対象外であった徹が、突然オトコの魅力を放ち出すと環の女の嗅覚が反応した。 そして自分のロストバージン相手は徹しかないと思い行動に移しつつあり、虎視眈々とそのチャンスを伺っていた。 徹自身は充実した性生活を満喫していたので、女に飢えているわけでもなく、まして妹を女として見るなんてという自制心が働いていた。 しかし１度意識して妹を見ると、モデル並みの女に成長していることに驚かされていた。 気がつくと、妹の胸元やお尻を目で追ってしまう自分に困っていた。 環は、一人暮らししている徹の世話係でもあって、徹のマンションに毎週のようにやって来て、掃除など世話を日頃から面倒を見てきた兄思いの妹であった。 そんな妹だから、兄の変化、成長を敏感に感じ取ったのだ。 そして郁美の存在を知ると、兄を盗られたような錯覚に陥り、オトコとしての魅力が眩しい兄を女として見始めていたのだった。 徹は妹がロストバージンしたがっているという事実は、兄として無視できず、かといってどうすれば良いのか分からず悩んでいたのだ。 紗弥は男性とお風呂に入ったのは初めての体験であった。 今までの彼氏には、明るいところで裸体を見せるなんて、恥ずかしくて許してこなかった。 紗弥自身、何故今回徹に許したのか分からなかったが、徹には見て欲しいと真逆の感情があった。 亜紀と出会って本人も自覚が無く分からなかったが、紗弥の何かが変わったのだ。 徹に耳元で「綺麗だよ」って囁かれただけで、天にも昇る浮遊感あった。 まだ身体を一度も許していない徹に対して、紗弥は長く付き合った恋人のように、美しい裸身の全てを晒し委ねていた。 紗弥自慢のバストは後ろから思うがままに愛撫されて乳首も摘まれて弄ばれ、首筋には徹の唇と舌が這いずり回って、玉のように溢れ出る汗を舐めとられてしまう。 不意に耳たぶを囓られて吸われると、声が漏れて紗弥の身体に痙攣が走った。 紗弥 「はぁあぁぁぁん あっ」 その瞬間、徹は驚きと共に、例えようのない喜びの感情が沸き起こった。 「うわぁぁぁ 郁美と性感ポイントが全く一緒だ！！」 普段は香水の匂いで気がつかなかったが、体臭もそっくりだ。 「従姉妹というだけで、そんなにそっくりだなんて、お互いは知っているのだろうか？」 「いや 気がついていない違いない」 「ということは いつも通り濃厚に 僕って幸せ者？」 そう考えた途端、徹の肉棒は一気に猛々しくそそり立った。 当たり前のように、紗弥に背後から擦りつけ、その存在をアピールした。 「ほらぁ 僕のモノ 欲しいだろ」 そして徹は唐突に立ち上がると、紗弥の手を引いて浴槽の外周に連れて行き、自分は外周枠に腰を下ろし肉棒を突き出すように後ろ手をついて仰け反った。 紗弥は徹が急に立ち上がったので驚いたが、手を引かれてついて行くと、目の前に極上の肉棒を差し出された。 「うふふ 咥えろ フェラチオしろ という意味なのね」 「喜んで 頂くわ」 紗弥は迷うことなく、パクッと食い付き濃厚にフェラチオを施していった。 「すごい パパに引けを取らない逸物だわ」 「普通より長いけど長すぎない そして太いけど太すぎない まさにベストサイズ巨根ね」 「おっきすぎて 全部口に入らないわ それにしても なんて硬いの」 「これが わたしの中に あぁぁぁん濡れてきちゃった」 「徹って完璧 ルックスも良くて 優しくて 女心も分かってくれて オチンチンも満点」 「みんなが好きになっちゃうの当たり前」 次第に紗弥は夢中になってしゃぶりついていく、徹を責めてたて始めた。 緩急のつけ方、吸い方、リズムが郁美のものとよく似ていて、そのパターンが肉棒に染みついている徹は非常に脆くなっており、気かついて慌てたが手遅れであった。 一気にヒートアップすると、叫んだ。 徹 「うわぁやばぁ ごめん 逝っちゃう 出るぅぅぅぅぅぅぅ」 グコッィバシャルゥゥゥゥゥゥゥ！！ 紗弥 「ごくっさぐげぇぇぇあぐぅぅぅぅ」 「ゲホッゲッ はぁはぁはぁはぁはぁ」 徹 「ごめん ごめん」 紗弥 「今のは なに 凄かった こんなにすごいの初めて」 徹 「うわぁ 紗弥ごめん 顔ベタベタだよ」 紗弥 「すごくて 飲みきれなかった 噴きだしたか思ったら顔面シャワーに」 「きゃあぁぁぁぁぁぁ素敵ぃ♪♪」 徹は精液で顔をベタベタにした紗弥があまりにハイテンションなので困惑してしまった。 徹にしてみれば、不本意な射精であり、紗弥の喉に詰まらせてしまうわ、噴射に耐えかねた紗弥の顔面シャワーしてしまったのだから、申し訳ない気持ちで一杯だったのだ。 徹は女性が大好きで大切だと思っていたので、アダルトビデオの演出でよくあるような女性を汚す行為は趣味ではなかった。 特に顔面シャワーは嫌いで今まで誰にもしたことがなかっただけに、トラブルとはいえ初エッチする紗弥にしてしまったのはショックであった。 徹は慌てて洗面器に湯をすくいタオルを浸し搾ると、急いで紗弥の顔から精液を拭き取りにかかった。 徹 「ごめんよ そんなつもりじゃ ごめん」 紗弥は過去に何度も顔にかけられた経験があり全く気にしていなかったが、逆に徹のその行動に驚いた。 徹は涙を浮かべて、謝りながら、優しく丁寧に拭き取ってくれたからだ。 言葉に出来ない感動と喜びが紗弥の心に広がっていた。 「この子 なんて優しい 素敵な人なの」 紗弥 「大丈夫よ ありがとう」 徹 「駄目だよ すぐ洗わないと パリパリになって肌痛んじゃうよ」 「クレンジングは あのバックに入っているの？」 紗弥 「えっ いや わたしのハンドバックに」 徹 「わかった」 紗弥は唖然とした。 徹はもの凄い勢いで湯から上がると、荒々しくバスタオルで簡単に身体を拭いて部屋に走ると、またもの凄い勢いで戻ると紗弥にクレンジングを差し出した。 紗弥は徹の前でスッピンを披露することになるので躊躇したが、髪にも精液が付着していたので、それを洗い流そうとシャンプーの用意をする徹に押し負けた。 「なんて純粋な人なの こんなに大切にされたの初めて」 まさかこんなに早く、まだ明るいうちにスッピン披露になるとは全くの想定外で、紗弥の切ない女心は千々に乱れた。 「恥ずかしいぃぃぃ 徹 がっかりするんじゃ えぇぇぇぇぇん」 紗弥はスッピン目元は目チカラが無く淋しいと自己分析しており、目元しっかりメイクしていたので動揺は小さいものではなかった。 今まで付き合った男性はもちろん、父親にすら見せたことが無かったのに、いきなり心寄せる徹に見せることになるとは想像だにしない事態であった。 そもそも男性とお泊まりは初体験であり、今回は見せてしまう事態は覚悟はしていたのだが、女心はそう単純に割り切れないものであった。 そんな懸念は杞憂であり、恥ずかしがる紗弥はかえって徹に「スッピンの方が可愛い」と言われて顔中ペロペロされてしまった。 そして紗弥は優しくシャンプーリンスされ、髪を解かして乾かして貰い、至福の時を過ごしたのだった。 「なんて わたし幸せなの 徹 わたし 本気で好きになっちゃったみたい」 「ずっと２番目 ３番目でも 構わない あなたのそばに 居られるだけで幸せだわ」 「徹 あなたって まさに天使よ 最高の 素敵な 年下の男の子」 「郁美 あなたって すごいわ 徹を見ていて 分かる」 つづく |
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| 2011.7.30掲載 |
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