第47話　涼子２


　涼子の絶頂と徹の暴発は、ほぼ同時であった。
　徹の激しい射精の噴出はマジックミラーを直撃して、意味深な音を響かせたのだ。

　ドルゥゥゥゥゥゥン♪♪

　シャワー音でもかき消されない鈍い低音であった。
「えっ　なに？」
　絶頂を迎えたばかりの空白の意識の中で、涼子は我に返った。
　咄嗟に浴室の入口のガラス戸に視線を投げかけた。
「いけない　徹さん待たしていたのに　わたしったら」
「いやだぁ　視線感じるぅ　まさか見られちゃったの」
「イヤらしい　エッチなわたし」
　幸い入口には人影が無かった。
「わたしって　最低　ロストバージン直前に　オナニーするなんて」
「急がなくっちゃ」

　徹はしばし放心状態の後、焦った。
　マジックミラーの衝撃音は間違いなく涼子に伝わり、彼女の行動に変化が現れたからだ。
　飛び散った精液をそのままにして、徹はゆっくりと鏡扉を元に戻して閉めてしまった。
「はぁはぁはぁ　どうしよ　今更　服を着ても不自然だし」
「まあ　いいか　まずはチンポ披露といきますか」
　既に朝から３度目の射精を行った肉棒は萎えることなく、その異様をそびえ立てていた。
　徹はテレビをつけると、ベットサイドに全裸のまま腰を下ろした。
　しばらくすると白いガウンをまとった涼子が戻ってきた。

涼子　「遅くなってごめんなさい　あの　えっマジ」
徹 　　「あんまり遅いから　ほら　こんなになっちゃったよ」
　　　　「まあ　涼子　初めてだから色々あったんだと思うけど」
涼子　「おっ　おっきい」
徹 　　「あっはぁ　誰と比べているの」
涼子　「しっ　知らないもん」
徹 　　「まあっいいか　じゃあ　僕もさっと浴びてくるから　テレビでも見てて」

　涼子は徹の肉棒から目線を外すことが出来ずにいた。
　幼少の頃からなんとなく目撃してきた父や大人達の肉棒とは全く別物の巨大なものであった。
　ネットなどで盗み見たものに比較しても明らかに太く長かった。
　友人に見せられたピンク色のバイブを遙かに凌ぐ大きさであり、驚きが先に立った。
　そのバイブですら自身の膣には到底入らないスケール感に感じられて驚愕したにも関わらず、それを上回る巨根でロストバージンを迎えようとしているという現実が信じられなかった。
　白馬の王子様は馬並みの巨根なんだという衝撃は言葉にならなかったが、それに貫かれるという自身の姿を妄想して秘部を濡らしてしまう涼子であった。
「うそぉ　徹さん　凄い　おっきいぃ」
「これなのね　直子が徹さん一筋になっちゃうって言っていた意味　分かった」
「徹さんとしたら　わたしも　忘れられなくなる」
「きっと　ずっと欲しくなっちゃう」
　涼子はフラフラッと徹が腰掛けていたベットサイドに座ると、うわの空でテレビチャンネルを変えていった。　
　もう涼子の頭の中は徹とのセックスの妄想でいっぱいであった。


　涼子がオナニーに目覚めたのは、中学１年生の夏であった。
　涼子は教育実習でやって来た新人男性教師に初恋をしていた。
　とっても笑顔が素敵な人で、なにかと交流するのが楽しくて仕方がない日々を送っていた。
　もうすぐ夏休みで、その新人男性教師ともお別れという間際のとある土曜日の夕刻に涼子は街中で彼を見かけて、涼子は声をかけようと後を追った。
　あと少しで追いつくという直前で、彼は彼女らしい女性と合流し楽しげに話し始めてしまった。
　涼子はショックであった。
　素敵な人だけに彼女がいても不自然ではなかったが、初恋の少女には受け入れがたい現実であった。
　涼子は２人の後を尾行してしまう。
　新人男性教師と女性は薄暗くなった神社の境内に消えていった。
　境内のベンチに座った２人はすぐに濃厚なキスを始めてしまった。
　涼子は近くの木陰からずっと覗き見てしていたのだ。
　いつしか涼子の妄想の中では、女性に置き換わり新人男性教師とキスしているのは自分となっていた。
　２人はキスだけで満足できなくなったのか、連れだって涼子の隠れる木陰の近く奥深いところまで分け入ってきた。
　そこには畳１枚ほどの開けた部分があり、うっすらと街灯の明かりが届く程よい隠れ家となっていた。
　なにが起きるのか、想像だにしない涼子は息を潜めた。
　女性がバックから青いレジャーシートを取り出すと、２人は手慣れた手つきで地面に敷き詰めるとその上にもつれ合うように倒れ込んだ。

　２人は野外セックスの常習犯らしく、この場もよく知っていて利用している様であった。
　２人は既に全裸同然となり、激しく愛し合い始めた。
　初めて見るセックスに涼子の興奮はピークに達し、思わず熱くなった自らの股間に手をやってしまった。
　自分で驚くほど股間が濡らしてしまった涼子は、自らの指で秘部をいじり始めてしまい、その快楽に溺れそうになっていった。
　２人の情交を覗き見るのは自分だけでないということに気がついたのは、その時であった。
　少なくとも他に３人ほどの中年男性が覗き見ていたのだ。
　涼子から見える１人は既に肉棒を取り出し、ワザと涼子に見えるように肉棒を掻いていた。
　我に返った涼子は後ずさりすると、不意に口を塞がれ後ろから抱きしめられた。
　パニックになりかかった涼子は、抱きしめた男の言葉で大人しくなった。

中年男性　「こらぁ　暴れないで　静かにして」
　　　　　　　「君も覗いていたんだろ　バレると困るだろ」
　　　　　　　「乱暴なことしないから安心して　同じ覗き仲間じゃないか」
涼子　　　　「うっうぅぅぅ」
中年男性　「ちょっと向こうに行こう　なにもしないから」

　「覗き仲間」という言葉に衝撃を受けた涼子は、従順にも中年男に従った。
　中年男は、身なりはキリッとした素敵なサラリーマン風で、笑顔も爽やかな男性であった。
　不思議と涼子は、その中年男に嫌悪感はなく、むしろ好感を持ったのだった。

中年男性　「いやはや　ビックリした　たまに女性のお仲間出会うけど」
　　　　　　　「君　ひょっとして中学生じゃないの？」
涼子　　　　「すいません　誰にも言わないで」
中年男性　「あっはぁ　心配しないで　俺も同類なんだから　俺に謝らなくて良いの」
涼子　　　　「でも　わたし」
中年男性　「ひとつ聞きたいんだけど　君　あの男の人と知り合いなの」
涼子　　　　「うん」
中年男性　「ひょっとして好きだったのかな」
　　　　　　　「だったら　アイツは止めとき　アイツは有名な青姦野郎だよ」
　　　　　　　「あの彼女以外とも　あちこちで姦ってるんだ」
涼子　　　　「そっそうなんですか」
中年男性　「俺が言う資格無いけど　あれは超弩級の変態だね」
　　　　　　　「ところで　君　セックス経験あるの」
涼子　　　　「ないですよ」
中年男性　「そっか　どう　俺と援交しない　処女なら１０万円いや２０万円出すよ」
　　　　　　　「おれ　上手いよ　どう」
涼子　　　　「そんなぁ　いやですぅ」
中年男性　「それにしても君　可愛いね　わかった　３０万円出すから　ねっ良いでしょ」
涼子　　　　「そんなに・・・・・でもまだイヤなんです」
中年男性　「そっかぁ　残念だけど　メルアド交換だけしてくれる？」
涼子　　　　「秘密守ってくれるなら　それくらいなら」

　涼子は不承不承ながらメルアド交換に応じた。
　今は到底援交など考えられない涼子だったが、３０万円という言葉に揺れてしまったのだ。
　メルアドをゲットした中年男性は、更なる要求を涼子に投げかけた。
　なんと５万円あげるからオナニーを見せて欲しいという無茶なお願いであった。
　涼子はオナニーはまだ未経験であったが、耳年増な女の子でもあったのでそのやり方、その良さについては知識は十分に豊富であった。
　それでも未経験だったのはオナニー行為自体に罪悪感があり、自制心が働いていたからであった。
　しかしすぐに中年男性の要求に応じざるを得ない状況に追い込まれた。
　不意に涼子の右手を掴むと、中年男性はクンクンと嗅いだのだ。
　そして羞恥心と驚きで身動きが出来ない涼子を良いことに、中年男性は涼子の右手の指をしゃぶった。

中年男性　「ほらぁ　エッチな匂いもするし　味もするよ」
　　　　　　　「良いのかな　お父さん　お母さんに　言っちゃうよ」
涼子　　　　「ヒドイ　そんな」
中年男性　「そんなことしたくないから　ねっ良いでしょ」
　　　　　　　「気持ちいいこと続けて　お小遣いも貰えるんだよ」
　　　　　　　「絶対　俺は手出ししないって約束するから」
　　　　　　　「だって俺　覗き魔だよ　そんなことするんなら　こんなお願いしない」
涼子　　　　「うぅぅぅん　わかった　でも　ここじゃ」
中年男性　「よし　じゃ　これ５万円」
　　　　　　　「ほんとは　あそこの公衆便所が個室で良いんだけど　それじゃ怖いだろうから」
　　　　　　　「こっちにおいで　そしてこれ使って」

　涼子は小さいアルミ製のレジャーシートを手渡されて、別の木陰に招き入れられた。
　そこにも先程と似たように開けた場所があり、そこでするように促された。
　そうして中年男性は木陰に消えていった。
　しばし思案に暮れた涼子であったが、風に乗って新人男性教師達の激しい情交の声が聞こえてきて、彼女の理性が崩れて手淫を始めてしまった。
　レジャーシートを地面に敷くと、デニムスカートのホックを外して地面落とした。
　薄水色のパンティのクロッチ部分は既に恥ずかしい染みで黒く変色していた。
　まだオナニーすらしたことのない秘部は、涼子の性的興奮に敏感に反応して愛液を溢れさせていた。
　その滑りに違和感を感じていた涼子は迷いもなくパンティを脱ぎ去り、中年男性が消えた方向に向けて脚を広げてレジャーシートの上に寝そべった。
　うっすらと聞こえる新人男性教師達の情交の声が涼子を狂わしていった。
　興奮は熱病のように涼子を包み、身体が火照って熱かった。
　興奮と暑さが更に涼子を大胆にした。
　Ｔシャツも脱ぎ捨て、パンティとお揃いの薄水色のブラすらも取り去って投げ捨てたのだ。
　もうＣカップまでに生育していたオッパイがプルンと姿を現し、木陰に天女が舞い降りたようであった。
　全裸となった涼子の肢体は、アルミ製の銀色のレジャーシートの上で躍った。
　既に涼子の中では、自分はあの女性に置き換わっていて新人男性教師に抱かれていたのだ。
　涼子の初めてのオナニーは大胆な野外での公開の場であった。
　いつの間にか、覗き魔達が涼子の周りに集まってきて少女を視姦していた。
　彼らにとっては既に見飽きた新人男性教師達の情交より、無垢な少女のオナニーショーの方がご馳走であった。
　涼子はたくさんの視線の中で乱れに乱れて、初めの絶頂を迎えた。

　逝きを迎えて全身の虚脱感が落ち着いてくると、自分の行動の破廉恥さに我に返る。
　慌てて身支度を調えようとするが、パンティとブラは既に中年男性に奪われて無くなっていた。
　やむなく下着無しでＴシャツとデニムスカートを身にまとい、逃げるようにして帰っていた。
　涼子の誰にも話していない初めてのオナニー体験は大胆なものであったが、本人はそれより初恋が思いもよらぬ形で裏切られたことのショックの方が重大事であった。
　こうして涼子の初恋も終わりを迎えたのだが、野外で獣のようにセックスする新人男性教師の姿はその目に焼き付いていて、同級生や同世代の男の子では到底満たせない男性像が残ってしまったのだった。

　中年男性との不可解なメール交換はその後続いて、涼子の処女の値段は最終的に１００万円となった。
　結局、その日以来会うことも無かった２人だが、メール交換は今でも続いて涼子の不思議な相談相手となっていた。
　中年男性の方は涼子の初めての男性になる事を夢見ていたのであろうが、いつしか本気で彼女に恋していたのかも知れない。
　結果、涼子は有り余る性への興味と身体の欲求がありながら、高値のついた処女をかえって頑なに守るという数年間を過ごしたのであった。

　そこに颯爽と登場したのが、白馬に乗った王子様、徹であった。
　女性達と楽しく、そして激しく愛し合う徹は、まさに涼子の理想ピッタリの存在であった。
　ラブホテルのテレビチャンネルをうわの空で変えていた涼子は、突然テレビから漏れてきた女性の喘ぎ声に固まって、画面に釘付けになった。
　５０インチはあろう大画面に、男女が激しく愛し合う情景が映し出されていた。
　男性が女性の両脚を抱え上げてのし掛かり、上から激しく腰を打ちつけていた。
　既にオナニーをして高まった肢体は容易に映像と嬌声に反応してしまう。

　それは徹の罠であった。
　涼子の浴室での大胆行為を目撃した徹は、そうなるようにと有料チャンネルの課金処理を終えて、ＡＶチャンネルが映るようにしていたのだ。
　処女の女の子でなにより苦労するのが、身体の準備を整えることにあった。
　性的な経験がある女性なら、その準備はそれほど苦労するものでは無いが、未経験な女の子は性感すら未開発であり、性的な興奮もそれほど経験が無いケースが多い。
　まして徹ほどの肉棒を持つ者にとって、秘部を挿入可能なように濡らして解すのは非常に大切なことであった。
　無理をすれば女の子に激痛を与えるだけであり、自身も決して気持ちよくはならないし、女の子大好き星人の徹にとっては重大関心時であった。
　ローションぺぺなどはあくまでも補助的なものに過ぎない。
　先日の直子では、それなりに苦労した記憶があったので、涼子のオナニー行為に便乗することは徹にとって願ったり叶ったりの展開であった。
「あんなに可愛い女の子が　とってもエッチ好きだなんて最高！！」

　徹は手早くシャワーを浴びて、忍び足で部屋に戻ってきた。
　気づかれないように覗くと、徹の策略に引っ掛かった涼子がＡＶに見入っていた。
　そして両脚を切なげに揺らしていた。
　徹はそのまま忍び足で涼子の背後に近づくと、急に涼子に抱きついた。

涼子　「きゃっ」
徹　　 「涼子はエッチな女の子だな　そんなに食い入るようにＡＶ見て」
涼子　「えっだってぇ　すごいのぉ　あんなの　ひぃぃっ」
徹　　 「あんなこと　今からするんだよ」

　徹の右手があっという間にガウンの中に忍び込み、涼子の秘部に潜り込んだ。
　涼子は咄嗟に脚を閉じて抗おうとするが、徹の手が一歩早く男をまだ知らない秘肉を弄った。
　徹の指がかなり粘性を含んだ生暖かい液体でヌルンと濡れた。
「すごい　濡れ濡れじゃん　郁美に負けないくらい濡れてる」
「ぺぺなんて必要ない　もう入れても大丈夫なくらいだ」
「なんてスケベな女の子なんだ　ホントに処女なの？」

　徹は涼子のガウンを剥ぎ取って全裸すると、ベットの中に引き込んだ。
　徹は疑念を確かめることにした。
　肉棒へ涼子の顔を誘った。
　その瞬間、涼子の顔に困惑の表情を浮かぶのを徹は見逃さなかった。
「うん　涼子は　経験が無い　男への奉仕の仕方を知らない」
「やっぱり　妄想先行形のエッチな　ただの女の子だ」
　徹は丁寧に男の願望、して欲しいこと、気持ちいいことを包み隠さず、涼子に伝えた。

　涼子の表情は一転明るくなり、興味津々で肉棒を弄り始めると不意にパクッと口で咥えた。
　涼子の脳裏では先程見たＡＶ嬢が至福の表情で肉棒へ奉仕する姿が浮かび、それに自分を重ねていった。
　徹が至福の声を漏らすまで、さほど長い時間を必要としなかった。
　初めてのフェラチオだというのに、それは情熱的で教えもしてないのに玉袋まで舌で解きほぐすものであった。
　涼子の可愛いお口に肉棒が飲み込まれる情景に徹は興奮した。
　思えば、まだあの可愛い口を味わっていない。
　ならば先に下の口とばかりに涼子を誘導して、シックスナインの体勢に持ち込んだ。
　
　一番恥ずかしい部分の真下に徹の顔が迫っていたので、涼子は焦った。
　思わず逃げようと腰を持ち上げようとしたが、次の瞬間に秘部股間に経験したことのないような快感が走った。
　一瞬にして身体の力が抜けてしまい、ガクガクと腰を振るわせてしまった。
　
涼子　「あっあぁぁぁぁぁぁぁん　いっいぃぃぃ　あんあんあん」
　　　　「そんなとこ　舐めるなんて　あっあぁぁぁん」

　徹は夢中になって愛液を舐め取り、クリトリスを優しく舌で転がした。
　秘部からは粘り気がとても強い愛液が涼子の可憐な容姿には不似合いな淫猥な臭気を伴いつつ、止めどなく溢れ出てきていた。
「すっ凄い　郁美も真っ青　大洪水だ　溺れそうだ」
「それにして　似てる　郁美の味に似てる　この子は」
　その途端、肉棒は急に激しく膨張し、血管を浮かび上がらさせて堅くそそり立った。
　急に太くなった肉棒を涼子は唖然と見つめた。
　先程までの大きさでも涼子知識の範囲を超えたものだったのに、眼前のそれはもはや凶器であった。
　涼子は思わず「ひいっ」と息を呑むが、徹の動きは速かった。

　あっという間にベットに組み敷かれた涼子は、抗う術も無くその凶器の前に秘部を晒してしまった。
　大きな亀頭が涼子の下腹部の茂みに隠れると、経験したことのない凄まじい圧迫感が膣口に襲いかかり、猛烈な勢いで押し広げられた。
　ズンという衝撃と共に膣口付近に裂けたような痛みが走ったが、肉棒は潤滑が良くて留まる事もなく押し入ってきた。
　そしてドルゥンという感覚で涼子の膣内に徹の太い亀頭が潜り込んだ瞬間、涼子を激しい裂傷の痛みが襲いかかった。

涼子　「ひいっぐう　痛いぃぃぃぃぃぃぃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

　涼子の全身に破瓜の傷みで緊張が走り、手脚が痙攣するのを見てとった徹は容赦なく涼子を抱き上げて、正対座位の姿勢で肉棒を奥深くまで沈めていった。
　痛みで逃げようとする涼子だったが、手脚には力が入らず、そのまま為す術もなく自分自身の体重で肉棒を奥深くまで咥え込んでいった。
　メリメリバリバリッと体の中で凄まじい音が鳴り、同時に下腹部内で広がる凄まじい圧迫感とそれに伴う激痛の狭間で、涼子は悶絶した。
　涼子の頭部は後ろに仰け反らないように、徹の左手が支えて優しく抱き寄せた。
「涼子ちゃん　ゴメンね　乱暴なようだけど　これが一番女の子に楽な方法なんだ」
「ジワジワゆっくりも１つの方法だけど　それだと痛い時間が長すぎる」
「特に僕のは初めての子には大きすぎる　だからこそ　この方法が一番良いんだ」
「直子も　納得してくれた　きっと君も　そう信じてる」
「ずっと大事に　愛してあげるからね　可愛い涼子ちゃん」
　徹は痙攣を続ける涼子の肢体を優しく抱きしめた。
　この無意識の愛情たっぷりの熱い抱擁が女の子を痛みから救い出して至福に導く魔法なのだが、当の徹はその事実に気がつくことはなかったのだった。

　激痛を通り越して裂傷のピリピリ感に涙が溢れてくる涼子であったが、ずっとなにも言わずに優しく抱きしめてくれる徹の熱い抱擁に心の中で言葉で言い表せない幸福感が広がった。
　涼子の心の中で、もはや誰にも入り込めない徹への絶対的な信頼感と共に、盲目的な徹への愛情に灯がともった瞬間であった。
　涼子に熱く語った直子の言葉を噛みしめていた。
「徹さんに抱かれたとき　この人しかいないって思ったの」
「徹さんの子供　産みたいの　結婚できなくても良いの」
「ずっと　徹さんの　そばに居たいの」
「だから　徹さんにとって必要な女でありたいから　わたし頑張る」
「直子　ほんとね　わたしも負けないわ　わたしも頑張る　徹さん大好き」

　徹はまた１人生涯に渡ってパートナーとなる女性を手に入れた瞬間でもあった。

つづく