第48話　涼子３、そして旅立ち


　涼子は徹に跨がって夢中で腰を振っていた。
　まだ膣内がズキズキと痛みは残っていたが、肉棒に押し広げられている感覚に夢中になってしまった。
　下腹部の中で内臓が掻き回されるという経験したことのない感覚が、刺激的過ぎて頭の中が真っ白になってしまう。
　痛みを吹き飛ばす禁断の快楽、肉欲の官能的な誘惑が少女を支配してしまったのだ。
　それは少女のそれまでの考え方、価値観を一瞬に破壊して、オンナへ階段を駆け上がっていった。
　涼子は喘いだ。

　涼子の目線の先には、男優に跨がり狂ったように淫乱に腰を振るＡＶ女優の姿が大画面で流れていた。
　音声は消されているが、画面にリンクしたような喘ぎ声が室内に響いていた。
　徹が涼子が乱れるようにワザと映像を消さずに映していたのだが、思惑通りに涼子は淫乱なＡＶ女優となった。
　既に涼子は画面のＡＶ女優の姿に自分を重ねており、画面のＡＶ女優と同じ動きを再現していった。
　両脚を立てると、いきなり激しく腰を上下させて秘部を激しく打ち下ろした。
　肉棒が子宮に激突して、あまりの圧迫感の激しさに激痛と嘔吐感すら感じていたのだが、それすらも既に快感に昇華しておりメス犬そのままにＡＶ女優顔負けの喘ぎ声を漏らしていた。

　徹は自らの作戦通りに涼子の肢体を満喫していたが、郁美顔負けの激しい淫乱さに唖然としていた。
　先程、ロストバージンしたばかりの女の子なのに、もはやＡＶ女優の匂いすら漂わせるオンナであった。
　涼子の全身からは汗が噴き出し、涼子が激しく動くたびに四散した。
　これには徹も苦笑いであった。
　いつもは逆に徹の方が女性を汗まみれにする側であり、このパターンは初体験であった。
「可愛い女の子の汗って　悪くない　なんか僕の方が心奪われそうだ」
「それにしても　凄い汗だ　下のお口も大洪水だし　多汗症だけでなく　体液が凄い」
「なのに　締まりは凄い　キツイくらいだ　うぅぅぅん　最高」

　さすがに若い涼子といえども、これほど発汗すれば体力を消耗するのは当たり前で、徐々に動きが遅くなってきた。
　徹は両手を伸ばして、涼子のオッパイを掴んで愛撫した。
　オッパイも汗でベットリと濡れており両手が滑ると、汗が徹の両腕に伝って滴ってきた。
　可愛い涼子のものだから嫌悪感はなかったが、それにはさすがの徹も驚いた。
　そして不意に変態的欲望に取り憑かれた。
「涼子の汗　みんな飲みたい　舐めとりたい　美味しそう」
　徹は上半身を起こすと、汗だくの涼子を抱きかかえて押し倒して正常位で組み敷いた。
　そして猛然と涼子の肢体にむしゃぶりついた。
　口内に塩分を含んだ涼子の体臭が広がった。

涼子　「きゃっ　やあぁぁぁぁそんなぁん」
　　　　「汚いよぉぉぉ　駄目ぇぇぇ」
徹　 　「涼子ちゃんに　汚いところなんてない」

　オッパイから鳩尾、お腹付近、脇腹と巡ると首筋もまんべんなく舐め回し、涼子の両腕を上に押し上げると腋の下も舐め回した。
　むっと蒸れたような体臭が鼻腔を刺激し、味もグッと濃厚で塩辛かった。
　涼子のような美少女でも、そんな臭いがするというのが、逆に興奮させられた。
　とはいえ男のような悪臭とは程遠く、女の子の匂いだ。
　涼子は身をよじって嫌々するが、完全組み敷かれているので舐め回されてしまう。

　涼子は激しい女性上位のセックスで体力を使い果たし、全身虚脱感でグッタリであった。
　そこを不意打ちで、組み敷かれて全身にむしゃぶりつかれたので、為す術もなく舐め回された。
　たくさん汗をかいて身体が汚れていると自覚があり、恥ずかしくて顔から火が出そうであった。
　身体の汚れを徹に舐めとられて味を知られてしまったという事実は、若い女の子にとって衝撃であった。
　身体を舐められたことなどなかったのに、腋の下も舐められ匂いを嗅がれてしまった。
　腋の下を舐められると思わず喘ぎ声が出てしまい、次第に身体を舐められることにゾクゾクする快感を感じ始めていた。

　上半身をほぼ舐め尽くした徹は、下半身も舐め尽くそうと考えていた。
　特に足を舐めるのを楽しみにしていた。
　とはいえ尋常でない発汗量であったので、涼子が脱水症状起こすのではないかと心配していた。
　疲労もあるだろうが先程からグッタリとしており、その懸念はあると判断した。
　徹は這い上がると、涼子を優しく抱きしめ引き起こした。

徹　 　「涼子ちゃん　しんどい？」
涼子　「うぅぅぅん　なんか怠いの」
徹　 　「やっぱり　ちょっと待って」

　徹はベットから飛び降りると、備え付けの冷蔵庫に駆け寄った。
　冷蔵庫を開けると、備え付けでポカリスエットの缶が常備されていた。
　それを手に取ると、涼子の元に急いで戻った。

徹　 　「良かった　スポーツ飲料あったよ」
　　　　「さあ　飲んで飲んで　でも冷たいから　ゆっくりね」
涼子　「うん」
　　　　「でもなんで　ポカリなの？」
　　　　「うっはぁっ　美味しいぃ　なんか染みるって感じ　すごいぃ」
徹　 　「だろ　セックスは　立派なスポーツだからね」
涼子　「あはぁはぁ　それ　変よ」
　　　　「でも　不思議　急に元気出てきた　うぅぅぅん　マジで美味しい」
徹　 　「とりあえず　一缶飲んでね」
　　　　「飲み終えたら　セックス再開」
涼子　「えっえぇぇぇぇぇ　まだするの　うふふ」
徹　 　「そりゃそうだよ　まだ足りない」
涼子　「うふふ　信じられない　えっ　マジ　もう　ここに来て　３時間過ぎてるの？」
　　　　「そっかぁ　もうお昼過ぎ　お腹減っちゃったぁ」
徹　 　「そっか！！　なんか頼もうか」
涼子　「うん　ご飯ものが食べたい！！　頼んで♪♪頼んで♪♪」
　　　　「わたし　今から　シャワー浴びてくるぅ」
徹　 　「えっえぇぇぇそんなぁ」
涼子　「これ以上舐め舐めは絶対駄目っ！！　恥ずかしいんだから」
徹　 　「涼子ぉぉぉ」
涼子　「あれだけ舐めておいて　まだ足りないの？　めっ！！」
　　　　「じゃねぇ　うふふ」

　徹は悲しげな目で涼子の後ろ姿を追っていた。
　ご馳走の女の子は浴室に逃げて行ってしまった。
「まっいいかぁ　時間はまだまだあるし　機会は　これからもあるさ」
「もう　涼子ちゃんは　僕のもの」
「涼子　可憐な容姿の裏腹に　超淫乱な女の子なんだ」
「きっと郁美のように　素晴らしいオンナになる」
　もうそう思うだけで、肉棒を堅くしてしまう徹であった。
　昼食を満喫した２人は、結局夕方遅くまで激しいセックスを楽しんだのだ。

　涼子は初体験特有の裂傷による強い痛みを感じていたにも関わらず、徹の愛情に包まれて、その痛みさえ快感に感じていた。
　その痛みは肉棒を咥え込んでいる間は昇華して強い快感となっていたが、肉棒を放してしまうと人並みの激痛に襲われたのだった。
　実際、まだ性交に馴染んでいなかった涼子の膣は、炎症を起こしていて、帰宅時は立って歩けないほどの激しい痛みでうずくまって動けなくなった。
　そこで徹はまたまた環にヘルプをお願いして、体調を崩した涼子を自分が車で送っていくという裏工作を演出して、自宅まで涼子を堂々と送って行った。
　娘の処女を奪った男と夢にも思わない涼子の母親は、一目で娘の将来の結婚相手になればと徹に羨望のまなざしを向けていたのだった。

　涼子と長く激しいセックスを終えて、徹は大満足であった。
　既にメルアドも携帯番号も交換して、定期的な再会を約束する有様であった。
　涼子はオナニーで逝きを知っているだけに、性感への欲求は人一倍強く乱れに乱れた。
　涼子は妄想癖があり辱められる状況に萌えるタイプだと徹は見抜いていた。
　徹は容姿はドストライクの美形でありながら、１度セックスモードになってしまうと淫乱になってしまうという生涯に渡ってパートナーとなる女性をまた１人手に入れた。
　そして涼子は徹を野外セックス、カップル喫茶などのアブノーマルな世界に導く存在になっていくのだ。

　直子も涼子も、徹に盲目的な愛を捧げて、その目的のために別人のように学業に励む２人であった。
　その状況に危機感を抱いた妹の環は動揺した。
「このままでは　友達みんな　兄、徹の女になっちゃう」
　環は堪らず郁美と敬子を訪ねて、その不安を隠さずに相談した。

環 　　「どうしよ　もう　直子も　涼子も　お兄ちゃん一筋になっちゃった」
敬子　「やっぱりね　わたしには分かる」
郁美　「あらら　麻薬だったのね　まあ徹が立派なオトコになった証拠」
敬子　「わたしの場合　お姉ちゃんいるから　まだ冷静よ」
　　　　「もし　お姉ちゃん　いなかったら　どうなってるか考えるだけで怖い」
郁美　「そんな　大げさな」
　　　　「女の子にとって　素敵な男性に処女捧げるって　素晴らしい思い出になると思うわ」
敬子　「そうだけど　女の子って本能なの」
　　　　「抱かれて一瞬で分かっちゃう　ああ　この人が最高の人だって」
　　　　「これは確信ね　そして　ほぼ間違いない」
郁美　「うっ　その感覚　否定できない」
環　　 「そうなの　お兄ちゃんは　まさに直球ど真ん中」
郁美　「そうよね　亜紀　里奈ですら　徹に夢中だもんね」
　　　　「まさにオンナ殺し　あはぁはぁ」
環　　 「このままでは　お兄ちゃん　わたしの友達　みんな独り占めしちゃう」
郁美　「有り得るね　とはいえ　もう他の子　我慢させること出来ないでしょう」
環　　 「うっ・・・・・そうなの」
敬子　「極上の男見つけた　女の迫力と団結力凄いもんね　恐」
郁美　「まあ　ここは　徹に任せましょ」
　　　　「いざとなったら　年上彼女の涙で　徹を操るわ」
敬子　「これまた　恐」
環　　 「でも　直子も　涼子も　なんか許せないの　悔しい」
郁美　「あらら　マジで　嫉妬してるのね」
　　　　「環ちゃん　あなた　徹にオトコ感じているのね」
敬子　「えっえぇぇぇぇぇマジ」
環　　 「そうみたいです　最近　朝　マンション行かなくなったじゃないですか」
　　　　「そしたら」
郁美　「あらら　徹のあれが忘れられなくなっちゃったの？」
環　　 「うん　わたし　変ですよね　実の兄妹なのに　変態かも」
郁美　「そうかな　不道徳なことだけど　愛情という点では間違ってないと思う」
　　　　「いっその事　一回しちゃう？」
　　　　「実は　徹も　環ちゃんとしたがっているの　夢に出るらしいわ」
敬子　「うわ　お姉ちゃん　暴走　それはマズいよ」
　　　　「兄妹だよ　おかしいよ」
　　　　「環ちゃん　駄目よ　武史さんいるでしょ」
環　　 「あっはぁ　やっぱり郁美姉さんって　凄い」
　　　　「そう言われて　初めて　本気で自分は嫉妬してるんだって自覚しました」
　　　　「そして　お互い惹かれあっているんだ　って再認識しちゃった」
郁美　「うふふ　何事も　自覚することから　前に進める」
環　　 「そうですね　焦る必要ないですよね」
　　　　「妹のわたしですら　惹かれちゃうのが　兄なんです」
　　　　「そりゃ　直子も　涼子も　夢中になっちゃうの当たり前ですよね」
敬子　「女修行じゃなく　もう女狩りになってるよ」
郁美　「へへへ　確かに　もう独り占め出来る状況ではない？」
敬子　「お姉ちゃんしか　徹さん　止められる人いないのに　放置プレイ？」
郁美　「うぅぅぅん　わたし　祐司　凌　もいるから　徹に駄目って言う資格無い」
敬子　「まったく　困ったもんだ　もう」
環　　 「それに　武史さんとも」
敬子　「えっ　知らなかった　もうお姉ちゃんモテすぎ」
郁美　「ごめん　敬ちゃんに　隠すつもりは」
敬子　「それより　環ちゃんに謝ったの」
環　　 「はい　色々教えて貰っちゃった」
敬子　「環ちゃんも凄いよね　なんか大人」
環　　 「郁美姉さんだけは特別　絶対ライバル視出来ない」
　　　　「もう負けそう　憧れの人だもん」
敬子　「うふっ　環ちゃんもそうなんだ」
郁美　「もう　また　褒め殺しするんだから」
敬子　「だってお姉ちゃんが興味示さない男なんて　大したことないんだもん」
郁美　「えっ・・・・・」
環　　 「そうなんですよ　わたしなんか　ますます武史好きになっちゃった」
郁美　「もう負けそう　わたしは尻軽なだけなのに」
敬子　「また　卑下して　わたし達　本気でそう思ってるの」
　　　　「わたし　ずっと　お姉ちゃんについて行くもん」
環　 　「わたしもです　郁美姉さん」
郁美　「えっえぇぇぇぇぇ　ふたりとも　変よ　あん　だめぇん」
　　　　「まだ　お昼間なのにぃ　あぁぁぁん　ひぃ」

　敬子と環は２人かがりで郁美を押し倒した。

郁美　「駄目ぇ　今は駄目ぇ　紗弥　お見送りしないと駄目でしょ」
敬子　「あっそうだった　残念」
環　　 「今日でしたっけ？　やば」
郁美　「もう　てっきり　知ってるから環ちゃん来たのかと思ってたのに」
環　　 「忙しくて　忘れてました　ごめんなさい」
敬子　「へへへ　そう言えば　朝もその話したのに」
郁美　「もうすぐ　凌が迎えに来るの」
　　　　「環ちゃんも　一緒に来るでしょ」
環　　 「お兄ちゃんは？」
郁美　「徹は　なんかどうしても出席しないと駄目な講義があって来れないみたい」
　　　　「半泣きだったわ　うふふ　罰が当たったかな」
敬子　「うん　でも　どっちかというと　紗弥さん　かわいそう」
郁美　「確かにぃ　でも最近　凌がとっても良くしてくれるから　満更でもないみたい」
環　　 「凌さんって　亜紀さんという　あんな美人な若奥さんいるのに」
郁美　「まだ　環ちゃんには分からない　大人の事情ってやつ」
環　　 「うぅぅぅん　わたしには　ただの欲張りさんとしか思えない」
郁美　「それが　凌の魅力なのよ　そして甲斐性がありすぎ　あっはぁっ」
敬子　「そうそう　わたし　凌さんに　今度食事行こうって言われた」
郁美　「マジ？　とうとう　敬ちゃんまで狙ってる？」
敬子　「紗弥さん　しばらくいないから　物足りないのかな」
郁美　「ごめん　敬ちゃん　わたしが忙しすぎて」
敬子　「祐司さん　お姉ちゃんに会えないとマジ泣きするから　かわいそう」
郁美　「うふふ　罪作りな女ね　わたしって」
環　　 「ほんと　郁美姉さんって　まさに大人の女　色香凄いもん」
　　　　「憧れちゃう」
郁美　「環ちゃん　まで　褒め殺しなんて　勘弁してよ」

　プップゥゥゥゥゥゥゥゥ♪♪

敬子　「あっ　来たみたいよ」

　３人がマンションを出て行くと、田原が日産エルグランドの運転席から手を振って待っていた。

田原　「おう　おはよう　今日は３人も美人さんが揃っているなんて　嬉しいな」
郁美　「うふふ　未成年は駄目よ」
田原　「あれ言われた」
　　　　「さあ乗って　亜紀と悠希はもう乗ってるよ」
郁美　「もう　手が早いんだから」
敬子　「おはようございます」
環 　　「おはようございまぁぁぁす」
亜紀　「おはよう　今日は３人揃っているのね」
郁美　「おはようぉ　悠希　早いのね」
悠希　「へへへ　ちょっと亜紀さんと会ってたから」
郁美　「うふふ」
悠希　「それより　環ちゃん　初めまして　わたし　藤村悠希です　よろしくね」
環 　　「あっ　わたくし　山田 環です　徹の妹です」
悠希　「うん　わかるぅ　うふふ」
郁美　「そっかぁ　まだ会ったことがなかったんだっけ」
悠希　「だってぇ　わたし　夜の女ですから」
敬子　「わぁ　そのフレーズ　格好いい　わたしも言いたい」
郁美　「駄目っ　お父様からお預かりした責任が　わたしにあるんだから」
敬子　「だってぇ」
亜紀　「郁美に心配掛けたら　駄目よ」

　車内はあっという間に賑やかになり、とりとめない井戸端会議が始まった。
　田原はニヤニヤしながら、ハンドルを握っていた。
「あはっ　俺って幸せ者だな」
「亜紀と出会ってから　良いこと尽くし」
「まさに　俺の天使様だよな」
「紗弥と半年会えないのは辛いけど　この隙に　敬子ちゃんを」
「ああ　俺って　なんて女好きなんだ　ごめん　亜紀」
　オンナ達の喧噪をよそに、田原の野望は膨らむばかりであった。

　あの日以来、田原は紗弥のマンションに通い詰めていた。
　田原の性欲、精力は日に日に増大し、もはや亜紀以外止める者はいなかった。
　その亜紀が自身の思惑もあり手綱を緩めるので、田原の女好きは花盛りを迎えようとしていた。
　私生活の充実は、そのまま事業の充実に繋がり、なにもせずに収益は数倍に膨れあがっていた。
　まさにやりたい放題と言えたが、その裏腹に常に亜紀の顔色を窺ってビクビクしていた。
　亜紀は亜紀で、女子会のこと、そして徹のことを引け目に感じており、その代償として田原が女子会メンバーに手を出すことには寛容であった。
　女子会メンバーは亜紀にとって家族同然、我が分身と言って良いほど可愛く愛しい存在であった。
　そのメンバーに田原が惹かれるのは、亜紀にとっては自慢の子ばかりでむしろ自尊心を擽られて嬉しい展開だったのだ。

　紗弥のマンション前では、既に紗弥が青いキャリースーツケースを持ち待っていた。
　その横には涼子がいて、２人は会話に華を咲かせて、しばしの別れを惜しんでいた。

涼子　「紗弥姉さん　気をつけて行ってきて下さいね」
紗弥　「大丈夫　語学得意だから　うふふ」
涼子　「違いますって　イタリアやフランスの男性に」
紗弥　「あっはぁ　まあ　ホドホドにするわよ」
　　　　「それにしても　わたし達の関係　知ったら徹　驚くでしょうね　ふふふ」
涼子　「あっはぁ　それは当分内緒にするつもりです」
紗弥　「でも亜紀さん達には話しておかないとね」
涼子　「はい　そのつもりで今日来ました　大発表」
紗弥　「それにしても　叔母様達って　ホントにもう駄目なの？」
涼子　「駄目だと思います　もう弁護士入ってますし」
紗弥　「そう　涼ちゃん　どうするの？」
涼子　「一応　ママと一緒に暮らすつもりです　でもパパの面倒は見るつもり」
　　　　「いわゆる　通い娘ってやつ　わたし自由ですから」
　　　　「それもこれも　紗弥姉さんが助けてくれたから　感謝してます」
紗弥　「再従姉妹同士じゃない　当然よ」
　　　　「涼ちゃんは妹みたいなものよ　うふふ」
涼子　「あっ　あの車じゃないですか？」
紗弥　「そうみたい　運転している人が　凌よ」
涼子　「カッコイイィィィ　やり手の実業家って感じするぅ」
紗弥　「そうよね　凄いのは　見た目のままホントにそうだから　あっはぁ」
　　　　「涼ちゃん　目移りしちゃ駄目」
涼子　「うぅぅぅん　徹さんライバル多すぎて　あはぁ」
紗弥　「まあね　ホントそうよね」

　田原は紗弥に付き沿う美少女に目がクギつけになった。
「誰だ　俺がまだ知らない子だ　紗弥の妹？　まさかそんなことが」
「いやはや　亜紀の周りは　いい女が吸い寄せられるように集まってくるな」
「環ちゃんも　いつか　そしてあの子も　がはぁはぁ！！」
　紗弥と涼子が加わって、車内は更に賑やかになった。

環　　 「涼子なんで　なんで？」
涼子　「うふふ　実は大発表があるんです」
紗弥　「うふふ」
亜紀　「なにかある？」
涼子　「実は　わたし　紗弥姉さんと　再従姉妹なんですぅ」
一同　「えっえぇぇぇぇぇ　再従姉妹ぉ」
涼子　「森田涼子です　皆さん　よろしくお願いします」
亜紀　「あらまぁ　紗弥と親戚なんだ　ということは郁美とも親戚なの？」
紗弥　「わたしの母方なんで　郁美とは　遠い親戚」
郁美　「そっそうなんだ　知らなかった　こんな可愛い子が」
環　　 「ちょっとビックリ　紗弥姉さんの」
涼子　「ということで　紗弥姉さんの妹みたいなものです」
悠希　「これまた　新たな展開ねぇ」
　　　　「わたし　藤村悠希です　よろしくね　涼子さん」
郁美　「どうやら親戚の　峰 郁美です」
敬子　「郁美姉さんの妹分の　原田敬子です　ということで親戚みたいなもんです　涼子さん」
郁美　「もう　敬ちゃんたら」
亜紀　「うふふ　田原亜紀です　よろしくね　涼子さん」
涼子　「さんつけは　無しでお願いします　まだ小娘ですから」
悠希　「亜紀嬉しそう　環ちゃん　涼子ちゃんも　女子会に入会させちゃう？」
亜紀　「まだ高校生でしょ　まだ早いわよ　準会員ね」
敬子　「そしたら妹会ということで　ギャル会結成しちゃう？」
環　　 「うん　それいい　結成！！　会長は敬子さんで決まり」
涼子　「賛成！！」
敬子　「えっえぇぇぇなんで？」
郁美　「だって　わたしの妹なんでしょ　そしたら会長に適任だわ」
亜紀　「そうね　確かに」
悠希　「うんうん　それが良いかも」
紗弥　「わたしも　良いと思うよ」
亜紀　「徹の活躍次第では　入会増えそうね　うふふ」
郁美　「頑張れ！！　徹ぅ！！」
紗弥　「とんでもない彼女がいたもんだ」
亜紀　「うふふ」

　田原は運転しながら興奮していた。
「そうか　そうなんだ」
「徹が可愛い女の子を見つけて　ギャル会に集めてくれる」
「そして１８歳、成人したら　女子会に　そしたら　がはぁはぁ」
「俺のものだ　なんて俺は幸せな男なんだ」
「やっぱり亜紀は　俺の天使だ」
「亜紀も　郁美も　紗弥も　敬子も　悠希も　そして環も　涼子も俺のものだ！！」

　とても賑やかな一行であったが、空港の出発ロビーに着くと途端にしんみりしたものになってしまった。
　既に紗弥は女子会の主要メンバーであり、みんなにとって欠くことが出来ない姉妹同然の存在であった。

亜紀　「紗弥　待っているね　ぐすん」
紗弥　「うん　頑張ってきます」
郁美　「元気でねぇ　ぐすん」
敬子　「ぐすん　えぇぇぇん　淋しいよぉ」
紗弥　「敬ちゃん　泣かないでよぉ　ぐすん」
悠希　「行ってらっしゃい　楽しみに待ってるから」
紗弥　「うん」
涼子　「紗弥姉さん　ガンバ！！」
環　　 「兄貴も半泣きでしたけど　頑張れって言ってました」
田原　「みんな心配するな　俺のサポートは完璧だ」
　　　　「それに紗弥には　特別な国際対応の携帯を持たしてるから　電話掛け放題だぞ」
　　　　「代金は気にするな　俺が持つ」
亜紀　「そうよね　毎日電話しようね」
紗弥　「うん」

　そうして紗弥は半年間のヨーロッパ研修の旅に出かけて行ったのだった。
　その留守を嘆き悲しむ達木祐司を宥めるのに、郁美が相当苦労したのは言うまでもなかった。
　
つづく