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第57話 智久と佐紀子
飯田智久（26歳)は悠希の同級生で、最後の一線は越えなかったが、高校１年生の夏から卒業間際までまで付き合った元カレであった。
２人は典型的な美男美女カップルで、高校卒業後は間違いなく結婚するカップルだと思われていたほどであった。
進学、受験の忙しい時期に悠希の生家に生じた異変が２人の関係を一変させた。
悠希は水商売に身を投じる決意の中で、一方的に智久との関係で身を退いた。
智久は悠希との結婚を意識していただけに、理由が分からず混乱したままであった。
しかし智久は自分が悠希になぜ捨てられたのか自問自答しつつも、進学すると幼少からの夢である弁護士に向けて、勉学以外に全く余裕なく多忙な日々を送らざるを得なくなった。
その過程で、悠希の実家に生じた異変、そして悠希が水商売に身を投じた話を知って激しく動揺する。
悠希は自分の夢の実現を妨げないように身を退いてくれたのだと初めて気がついたのだ。
そして悠希を助けるには自分が早く一人前の弁護士となって、悠希を迎えに行くしかないと悟った。
その日から智久は鬼神のように勉学に勤しんだ。
その結果、全ての試験を一発でパスして、最短で弁護士となったのだ。
やっと司法研修が終わって、知人の紹介で大阪の比較的大きい弁護士事務所に勤めることが出来た。
余裕が出来た智久は悠希を探し始めるが、悠希の実家も無く、勤めていた筈の店も無くなっていた。
死にものぐるいで探す智久の元に、悠希が店の借金トラブルで神戸に移ったとの情報が入った。
それ以後の情報が全く入ってこない。
その日以来、智久は時間が許す限り神戸の飲み屋街を彷徨っていた。
ホステスは実名ではなく源氏名を使うし、実名で店に問い合わせても答えてくれる店はまず無い。
１人で足で探すにしても、駆け出しの弁護士である智久の給料では通える店の数は限りがあった。
大学、法科大学院、司法研修をストレートで学んだ新米弁護士、飯田智久はまだまだ自分が力不足であることを思い知った。
車で仕事帰りに神戸にやって来て、夜な夜な店を巡って車の中で一夜を明かすという週末を既に数ヶ月も送っていた。
そして身も懐も限界が近き続きつつあった、とある土曜日の夜に、佐紀子と出会ったのだった。
些細な通りすがりの関わり合いであったが、佐紀子から積極的なアプローチを受けた。
智久は大学時代には人並みに初体験も済ましてはいたが、多忙の中で特定の彼女も作らず、後は学友とソープランドで気分転換で楽しむ程度の性生活であった。
もちろん悠希への想いもあったから、女性への興味を控えていたというのもある。
しかし司法研修に入ってからの１年以上もの間、女性との関係は皆無であったので、若い欲望は限界に達しつつあった。
弁護士バッチを身に付ける立場との自覚が、もうソープランドなど風俗に足を向けづらいというジレンマがあった。
智久ほどの男であれば、その気になれば同年代の女性は引く手はあまたで、直ぐに彼女を作ることも可能の筈だが、７年間もの間ずっと勉学の虫であった為に、その機会を作る術が思い浮かばない有様であった。
思い立つのは盛り場で女性に声かける程度であったし、仕事場では気難しい年配の男女ばかりであった。
なので要領の悪い、うっかり者ぽく見えた佐紀子との出会いは新鮮であった。
心のどこがで、もう悠希との再会を諦めに似た思いがあったことも否定できないし、７年も経てば悠希にはもう彼氏が居たり結婚しているかもしれないと思い始めていた。
そう考えると今更自分が現れることが悠希を喜ばすとは限らないということではないかと、少々考えが後ろ向きになりつつあった智久にとって、明るさの中になにか陰を持った佐紀子は気になる存在であった。
佐紀子はわざわざ大阪の職場近くまで出向いてくれて、昼食を一緒に過ごしてくれた。
そんなことが繰り返されると、思わず休日のデートに誘ってしまう。
言葉に出さないが、行動、身振りが自分を好きだと直球にアピールされて、悪い気がする訳が無い。
佐紀子が両親を早く亡くして施設で育ち苦労した話や親の残した借金で苦労した話を知ってしまうと、智久は佐紀子を守っていきたいと考え始めてしまうのは自然な流れであった。
佐紀子のどこが陰のある表情は苦労したことの名残だと思う智久は、佐紀子の陰を打ち消せるのは自分しか無いと思い始めていた。
休日ごとに、映画館、食事、ウインドショッピングを楽しむ２人は見事な美男美女カップルであった。
佐紀子は智久に出会ってから、蕾が花開いたように、みるみる明るく美しくなっていた。
まだ２２歳になったばかりの佐紀子は、２６歳の智久にとっては眩しい天使のように思えていた。
２人の距離はあっという間に縮まり、セックスに向かって傾斜を深くしていた。
そんな中で、ドライブに行った帰りにホテルに行こうかという雰囲気になった時に、智久は佐紀子から涙の告白を受けた。
佐紀子 「智久さん 結ばれる前に話して おかなければいけないことあるの」
「それで 私のこと 嫌いに 汚らわしいって思うかもしれない」
「だからこそ 結ばれる前に」
智久 「えっ なに なんか怖い」
佐紀子 「前に 借金で苦労した話したと思うけど」
智久 「ああ ご両親の残した」
佐紀子 「そう それを返すために 私 ・・・」
智久 「なんとなく 予想つくよ まさか風俗」
佐紀子 「ごめんなさい 今は卒業できたけど ソープ、そしてＳＭ倶楽部のＳ嬢してたの」
「だから 私の身体 汚れているの」
智久 「ふう 参ったな 想定の最悪パターンだね」
佐紀子 「ごめんなさい もっと早く話せば良かった」
「でも 怖くって」
智久 「うぅぅぅん でも Ｍ嬢じゃなくて良かった あはは」
佐紀子 「えっ？？？」
智久 「辛かっただね そして悔やんでいるだよね でも当時はそれしか無かった だよね」
佐紀子 「うん ・・・・・」
智久 「確かに重い告白だけど その重荷 一緒に背負いたいな」
佐紀子 「智久さん」
智久 「もう佐紀子のこと 愛しているんだ 過去のこと もう良いよ」
「一緒にやり直そうよ」
佐紀子 「本当にいいの？」
智久 「汚れているのは俺もだよ 学生時代 ソープランドに何度通ったことか」
「弁護士志す者が お金で 女性を買うなんて」
「最低だと思うだろ」
「佐紀子こそ 俺のこと 汚らわしいと思わないか？」
佐紀子 「智久さん そんなこと」
「男性って そういうものでしょう そう思う」
智久 「じゃあ お互い様ということで この話は終了ということで」
佐紀子 「うふふ うん」
智久 「じゃあ あのホテル入るね」
佐紀子 「まあ そんなにしたかったのね」
智久 「うん」
佐紀子 「うふっ 分かりました 覚悟しました」
智久 「では」
佐紀子は智久に絶対に嫌われて、この幸せは消えると覚悟していた。
智久のようなエリートには、風俗をしていた女は最も軽蔑する存在だと思っていた。
智久に会えば会うほど愛してしまっている自分を実感していた。
だからこそ智久を傷つけたくないという思いで、まだ間に合うと思うタイミングで終わりを覚悟して告白したのだった。
智久が受け入れてくれたことに驚くと共に、佐紀子の中のなにかが変わり始めていた。
あの初めて風俗の世界の扉を叩いて、店長中山に半ば犯されるように処女を奪われたあの日、佐紀子の心は固く閉ざされたのだ。
あの恐怖、激痛は母親という先輩がいなかった佐紀子にとっては逃げ場無い地獄であった。
以来、佐紀子は男性の前では感情の無い人形になった。
ソープランドで男性から受ける行為の全てが、なにか絵空事・他人事のように感じていた。
なので男性との行為では、性的興奮や充足感は皆無であった。
やがて男達からは「不感症の女」と言われて中傷された。
もはや生きているだけの人形となりつつあった佐紀子を、極限ギリギリのところで守って可愛がってくれたのが亜紀であった。
亜紀がいてくれなかったら、佐紀子は自ら命を絶っていたかもしれなかった。
男達の行為に恐怖している佐紀子を優しく抱きしめてくれた。
佐紀子にとっては亜紀は母親のように思えたのだ。
亜紀のスパルタ的教育で、佐紀子は言われるままＳＭ倶楽部のＳ嬢になると、佐紀子の抑圧されていた心が爆発した。
男性に対する裏返しの思い、その殺意にも似た暴力が限界無しに噴出した。
佐紀子はもっとも過激で残酷なＳ嬢として、「神戸に女王瑠菜あり」と言われるほど、その世界で知らない者はいないほどの存在になったのだった。
「瑠菜」は佐紀子の源氏名である。
以来、亜紀達と一緒に過ごす時は普通の女の子として過ごしたが、夜に店に出ると別人化したのだ。
佐紀子の「不感症」は深く傷ついた心に原因があり、それは亜紀達が考えたとおり、佐紀子が恋い慕う男性にしか癒すことが出来ないものだった。
ホテルに入ると２人は激しく求め合うように抱き合った。
優しく背中を這うように滑る智久の手が愛おしく感じる佐紀子はその感触を楽しんでいたし、ゾクゾクする興奮に身を焦がしていた。
もうそこには「不感症」と言われた佐紀子は消え去り、愛する人に抱かれたい、身を預けたい、１人のオンナがいた。
「智久さん 大好き わたしの全てあげる ずっとそばに居たいの」
腕の中の佐紀子の肢体は今にも折れそうであった。
智久に熱い感情が沸き起こってきた。
佐紀子は孤児となり、この細い身体ひとつで親の残した借金という理不尽な社会の荒波の中を生きてきたのだ。
若く美しい佐紀子には幸せが似合うし、そうじゃなければ成らない。
世間では風俗という道を歩んだ女性を蔑む風潮があり、それなりに力ある者が守ってあげないと佐紀子には決して幸せは訪れない。
そしてそれが出来るのは自分しか無いと確信していた。
「佐紀子を守りたい そして幸せにしたい」
その夜、２人は固く結ばれた。
智久はまだ２６歳の若者であり、セックスは人並みの経験しか無かったが、とても情熱的で貪欲だった。
佐紀子はその日初めて女の悦びに包まれた。
智久自身女性を逝かした経験など無くて、それを初めて叶えた感動は若い底なしの欲望に火をつけた。
佐紀子にしても愛する人に抱かれる悦びで夢中になり、自らもっとと求めてしまう状態であった。
その日、お互い初めて避妊具無しのセックスを経験した。
智久の興奮は尋常ではないものであったし、愛する人の体液を受け入れる佐紀子の悦びも例えようのないほどのものであった。
もともと避妊具を使うとした智久であったが、郁美からこの日のためにとアフターピルを託されていた佐紀子にナマで結ばれようと誘われたのだ。
智久はナマの誘いに落ちた。
そしてナマの良さを知ってしまい、佐紀子とのセックスに溺れていった。
２６歳の若者が年下の２２歳の女性とのナマセックスは麻薬であった。
まして相手は愛しく思っている佐紀子だ。
その魔力は智久のこれまで抑圧して抑えていた性欲を爆発させた。
大学時代にはラグビーで鍛えた強靱な肉体に裏打ちされたスタミナは肉棒にパワーを注いだ。
智久は身長１７６㎝と平均的身長であったが、ガッシリとした肩幅で逞しい胸板が魅力であった。
それでいて、顔は雑誌モデルかと思うほどの小顔のイケメン好青年であった。
肉棒は長さ１５㎝位と平均より大きめ程度であったが、その硬さが驚くほど鋼鉄のようになるのが特徴であった。
なにより智久には尋常ではないスタミナがあった。
智久だけでなく佐紀子もセックスの悦びを知って、すっかり溺れていた。
智久に身体の隅々まで愛撫され舐め回されて、愛される悦びに浸っていた。
そして経験しことがないほどに恐ろしく硬い肉棒が奥深くまで貫いてきて、あまりの気持ち良さに身体に痙攣が走った。
何度も意識が弾けて、佐紀子を絶叫した。
郁美が徹に抱かれて絶叫する光景を見たときは、セックスの快感がそれほどのものとはにわかに信じられない佐紀子であったが、今は自分自身が無意識に絶叫していた。
もう下半身が蕩けて身体がフワフワ浮いて、現実感があるものは自身を貫く硬い肉棒と抱きつける智久の逞しい身体だけであった。
「あぁぁぁぁん こんなに気持ちいいなんて 溶けちゃう」
激しく求め合う２人は結局ホテルに宿泊し、夜通し愛し合ってしまう。
そんな一夜を過ごしてしまった２人にとって、離れ離れで生活することすら苦痛になった。
ほどなく佐紀子の仕事を考慮した智久が神戸にマンションを借りて移り住んで来て、２人はラブラブな同棲生活を始めたのだ。
佐紀子は智久にとっては肉体関係が伴う初めての彼女であり、男として自信を持たしてくれた女性でもあり、セックスの素晴らしさを教えてくれた女性でもあった。
そのラブラブぶりは、亜紀達が嫉妬するほどのものであった。
あまりの急展開に亜紀達は唖然とした。
一番困ったのは名乗り出るタイミング逸した悠希であった。
とはいえ、佐紀子が女の幸せを掴んだ朗報は女子会全員を喜ばせた。
女子会はそろそろ悠希が智久と再会する機会を作ろうという話で纏まった。
司法研修の同窓生は智久より年上の３０歳前後から４０歳代が中心であった。
彼らは過酷な法曹界の狭き門に長く挑んできていたが、それなりに人生経験豊かな人達だ。
若くしてストレートで司法試験にパスしてきた智久に皆驚きと羨望のまなざしを向けていた。
司法研修とは実際の事件をモデルに、法律の専門家としてお互い議論を戦わせる場である。
いくら勉学が優れても、事件は人と人、人間関係の衝突で起きるものである。
必然的に男と女の感情のもつれ、人はどういう時に怒りで我を忘れるのか、など洞察出来なければ、適切な判断、法律運用できない。
智久は脇目もふらず司法試験を目指してきた故に、そういった当たり前のことが欠落していた。
人は恋愛を通して、知らず知らずのうちに他人とのつき合い方、相手がなにを思う、考えているかなど思いやることを学ぶものだ。
それが無かった智久は司法研修で予想以上に苦労して苦闘したが、そんな若い智久を年上の同窓生達は暖かく支援してくれた。
最年長格５１歳の同窓生が智久に優しくアドバイスした。
「飯田さんは 早く本気の恋をした方が良い」
「それが飯田さんに足りない無い なにかを教えてくれるはずだと思う」
その時、智久の脳裏に浮かんだのは自分から去っていた悠希のことだった。
悠希は自分のことで智久の夢を潰さないように身を退いてくれたのだと信じていた智久であった。
だから智久は自分の失われた恋を取り戻すために、悠希を探し求めたのだった。
悠希は当時は智久の推察通り、自分のことで智久の夢を潰さないように身を退いたが、彼女の夢は普通の女の子の夢である「お嫁さん」ではなかった。
経済を勉強して、巨額の資本を動かす投資ファンドで働きたいと夢見ていた。
夜の水商売に身を投じたのも短期間に大金を稼げると思っただけでなく、昼の時間が自由になり予定していた進学も可能で、勉学の道と自身の夢を諦めたわけでなかったからだ。
智久のことは好きではあったが、彼女の夢の実現の為には諦めて切り捨てるしかない部分であったのだ。
そして悠希は自力で大学進学を果たして、二足のわらじで見事経済学部を優秀な成績で卒業した。
本来は大学院に進みたいところであったが、勤めていた店のトラブルもあり思うようにいかなかった。
それでも語学も必要と、英会話も日常的な会話には支障ないレベルまでマスターしており、夢の実現への歩みは着実に進めていた。
悠希も８年にも及ぶホステス生活で人並み以上の男性経験を経て、女としての人生観にも変化が生じつつあった。
そんな時に三井 剛に出会った。
そして悠希は三井の為に、女として運命を共にしたいと強く願うようになる。
悠希の決意は、三井を絶対死なせないというものであった。
悠希は自身の夢を諦めたり放棄したわけではないが、自身の女として気持ちを優先させた。
その決意をさせたのは、亜紀との出会いであった。
亜紀の自分が愛して共鳴した男にはどこまでも付き合い、支えていくという女の王道ともいえる生き方に悠希は自分が探していたなにかを気づかされたのだ。
悠希の中では智久とのことはもはや終わった恋であり、智久の居場所は無かった。
だから佐紀子から智久との出会いを聞かされた時、困惑した。
今更再会したくない、会ってなにを話せば良いか分からないが正直な気持ちであった。
そんな悠希の思いは杞憂で、佐紀子と智久は惹かれ会って、話を聞いている方が照れるほどのラブラブな関係になっていった。
悠希はホッとしたし、友人として祝福したい気持ちで一杯になった。
智久は悠希のことを忘れたわけでは無かったが、佐紀子の存在が日に日に大きくなり、いつかお互い元気で楽しく会えればいいなと思う程度に落ち着いてきた。
佐紀子に出会って智久は、男として、そして人としてグッと成長した。
それは仕事面でも良い影響を与えて、事務所のオーナーである大先輩弁護士からも期待される存在となっていた。
智久は仕事も精力的に取り組んでいたが、セックス面でも貪欲といえるほど精力的であった。
毎朝のように佐紀子を求め、夜は何度も求めるという日々であった。
佐紀子の方も鬱積していたものが爆発したように、智久を求め、その求めに喜んで答えていた。
まさに相思相愛のラブラブカップルで、時間が許す限り２人で過ごしている智久と佐紀子であった。
女子会では女を美しくするのはやっぱり「恋」かと盛り上がっていた。
智久と佐紀子が同棲して数ヶ月経ったので、そろそろ悠希登場も良いじゃないかとなった。
理由は簡単。
イケメンで前途洋々な若手弁護士、そして絶倫な男を見たい触りたい品定めしたいという女子会特有な感情が全員一致したのだ。
今では三井との関係も安定した悠希も、自ら手放した智久の性の才能に興味津々だったのだ。
佐紀子としても、いつの間にメンバーとなってしまった女子会の中で感化されて、智久をお披露目したいとウキウキしていたのだ。
佐紀子 「ねえぇ ともっち 今度の休みの日 女子会の集まりに一緒に来て欲しいの」
智久 「うぅぅぅん そうだね 亜紀さんへの挨拶が遅れていたからね」
「いつも さっちゃん が お世話になっているのに うっかりしてた」
「こちらこそ よろしくって 伝えておいて欲しいな」
佐紀子 「うふっ でも ともっち 目移りするかもね きっと驚く 美人ばかりで」
智久 「ばかな そんなこと」
「よし 証拠見せたげる」
佐紀子 「はっ？？？」
智久 「ホントはレストランでもって 考えていたんだけど 早く言いたいから」
「はい これ」
「佐紀子さん 俺と結婚して下さい」
佐紀子 「えっ これ指輪」
智久 「俺とじゃ嫌かな」
佐紀子 「とんでもない こんな私で良いのなら 喜んで はい です」
「嬉しい ありがとう ともっち」
智久 「さっちゃん 愛しているよ ずっと一緒にいて欲しい」
「絶対 幸せにするよ」
佐紀子 「うん」
この数日後、智久は悠希と感激の再会をする。
そして女子会は、２人の婚約記念会と化して、田原と徹も参加して大いに盛り上がったのだった。
つづく
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