父・隆三の見つめるなか、とうとう美鈴は禁断の領域へと足を一歩踏み入れた。
　今年５８歳になる隆三だが、性器の衰えはまったく見えない。いきり起つ肉棒は、まるで鉄の心棒でも入っているかのように硬く、勇ましい。美鈴は、父親の後ろへ回り込むと、横から中腰の姿勢で股間にタオルを当てた。できるだけ父親と目を合わせたくなかったからだ。だが、この姿勢はさきほどにも増して隆三の理性を狂わせる原因となった。
（むむ、・・・な、なんて柔らかそうな乳房だ・・・この手で娘の成長を実感してみたい）
　タオルからはみだした丸い乳椀を前に、隆三は、鼻息がかかるくらいにまで顔を近づけた。

　胸元に熱い吐息を感じながらも冷静を装う美鈴は、右手で怒張したペニスを押し下げておいてタオルを陰毛へと這わせた。ペニスを押さえている美鈴の手は、わずかだが震えていた。隆三のペニスがものすごい力で右手を押し上げてくるからだ。美鈴の緊張が父・隆三へも敏感に伝わってくる。浴場内の空気はみるみる淫靡めいたものへと変わりはじめていった。
「ハアハア、そ、そこの裏もしっかり洗ってくれないか、そこが一番汚れやすいからな。そ、それと、そこは敏感な部分だからタオルじゃなく手で洗ってくれ。・・・タオルだとどうも痛くてな」
「えっ、う、うん、わかった」
　ハアハアと、父の荒い吐息をダイレクトに受けている美鈴にとって、もはや父親の性的興奮は無視できない。胸の奥で罪悪感にも似た奇妙なざわめきを感じながらも、言われるまま、人差し指を器用につかって亀頭の裏部分をゴシゴシと扱く。
（な、何をやっているんだろ、わたし？　結婚式の前夜に勃起した父親のおチンチンを洗ってるなんて・・・あ、やだ、カウパーがこんなに・・・ど、どうしよう）
　隆三のペニスからは、先端の切れ目から透明色のネットリとした液体がダラダラと遠慮なしに垂れ流してくる。あからさまな肉棒の反応に、美鈴の真っ白い肌はみるみる上気して赤く色づいた。
「ハアハア、おお、そ、そこだ、そこをもっと強く擦ってくれ」
　興奮した隆三が腰を思いっきり突き出す。
「ハアハア、・・・うむむ、も、もっと、こ、こんなふうに」
「あっ、」
　下半身を襲うじれったい痺悦感に、しびれをきらした隆三が美鈴の手のうえに自身の手を覆いかぶせてきた。そして、娘の柔らかな手をクッションがわりに力強く肉棒を握り締めて、激しく上下運動を開始した。
「お、おとうさ・・・ん・・・や、やめ・・・」
　性欲に満ち溢れた父の眼球に、拒絶する言葉がおもうようにでてこない。戸惑う娘をよそに、隆三は血走った目をとろけさせながら一心不乱にペニスを扱きたてた。
「ハアハア、あぁ・・・ぐむむ・・・んあ、ハアハア、き、気持ちいいよ美鈴」
　クチャ、クチャ、チャ、ヌチャ、・・・
「お、お父さん、・・・そ、そんなに激しく・・・」
「う、うぐっ、も、もうちょっとだ」
「きゃっ！」
　激しく揺さぶられる美鈴の身体から、肉体を包んでいたバスタオルがパラリとほどけ落ちた。
「ちょ、ちょっと待ってお父さん、タ、タオルが・・・」
　ヌチャ、ヌチ、クチャ、・・・・
「う、う、ふんん・・・・ぬおっ！」
　ビュ、ドピュ、ビュルビュル、ビュ、・・・・
「！？」
　美鈴の目がおおきく見開いた。実父のペニスから吐き出される白濁液の塊が、頭の中を真っ白にさせていく。
「ハアハア、・・・あ、ありがとう美鈴」
「・・・・・・・・」
　美鈴は、無表情のまま手に付着した生温かな液体に目をむけた。
（お父さんの精子・・・・お父さんの・・・・）
　気持ちが悪い、嘔吐感がこみ上げてくる、なのに身体が火照りだしているのはなぜ？
　困惑する美鈴は、いま自分が全裸であるということすら忘れていた。
「ああ、気持ちよかったよ、美鈴。よし、今度は父さんが美鈴を洗ってやろう」
「えっ？」
「ハハハ、いいからここへ座りなさい」
「えっ、何？」
　隆三は、放心気味の美鈴を強引に洗面イスへ座らせると、ピンク色に火照ったなめらかな肌にボディソープの液体を直に落として塗りつけていった。