「んふっ、・・・んあ、・・・むむ、」
「うむ、前のしっとり感とはまるで違う、この粘着性を帯びたベタベタ感がいいな。ふふふ、まさかこんなに早く順応するとはな。・・・この肉感といい締め付け具合といい、お前のここはまさに名器だぞ、美鈴。どれ、そろそろこの名器を体感してみるか」
　指を引き千切らんばかりに締め付ける括約筋のつよさに、隆三はゾクゾクしながらも二本の指をアナルからぬるりと引き抜いた。
　そして、興奮によって真っ赤に充血している目で、さっきよりも穴が大きく開いているようにも見える美鈴のアナルをジッと見据えながら、再起した己の一物にボディソープの原液をまんべんなく塗りつけた。
（・・・・未開拓の淫靡穴はおそらく想像以上に窮屈だろう・・・・）
　隆三が、ペニスの強度をさらに高めるべく、スピーディーに手首を動かし激しく肉棒を扱きたてていく。
　チャ、クチャ、チャ、チャ、・・・・・・
「ハアハア、美鈴、美鈴、い、いくぞ、美鈴、ハアハア」
（あああ、・・・と、とうとうお尻に入れられてしまうのね・・・こ、こわい・・・）
　美鈴は、隆三の猛々しい巨根がいつそこに押し入ってくるのか胸をドキドキさせながら息をひそめていた。意識がアナル一点に集中していく。そして、隆三の動く気配を感じた瞬間、ついに亀頭の先端部分が怯えるアナルへ触れた。
「ゴクリ、・・・い、入れるぞ、美鈴。か、体の力を抜いておおきく深呼吸するんだ」
「ハッ、ハッ、・・・んくっ、ハッ、ハア、」
　なめらかな薄紅色の唇がわずかに震えた。
　グイッ、・・・グググ、・・・・
「んはっ！・・・あ、あぁ・・・あ、んあ」
　グロテスクな青黒い亀頭が、かたく閉じられた可憐なアナルを強引にこじ開けていく。
「うむむ・・・がんばれ、美鈴。最初はちょっと痛いかもしれんが、お前の尻なら大丈夫だ。ゆっくりと慣らしていけばすぐによくなる」
　とは言え、並以上の巨根、痛くないはずがなかった。
　次第に幅広くなる傘状の亀頭が、狭い肛門を傷つけぬようにして慎重な動きで突き進んでいく。
「うぐっ、・・・あうぅ・・・い、いたい・・・」
「がんばれ美鈴、もうちょっとだ。この先端が入ってしまえば後はなんてことはない」
　隆三は、苦悶の表情を浮かべる娘にやさしい声をかけながらも腰の動きを止めようとはせず、押しては引き、引いてはまた押しこむ、といった動作を頻繁に繰り返した。
「・・・よーしよし、そうだ、力を抜いて・・・ふん！」　
「んはっ！」
　ふいに、ビリリッとした鋭い痛みが臀部に走った。
　ここまでジワジワと小刻みな動きを見せていた隆三が軽い一突きを放ったのだ。
　その弾みで亀頭はすっぽりとアナル内へ埋め込まれていた。
「うぐっ、・・・い、痛い、・・・ぬ、抜いて、・・・い、痛いの」
「ハアハア、だ、大丈夫だ。痛みはすぐに快感に変わる。・・・にしても、お前のここ、とっても厭らしく父さんのチ○チンに絡みついてくるぞ」
　ビリビリとした鈍痛がアナルを中心にひろがっていく。
　だが、その痛みは、美鈴が思っていたよりもたいしたことはなかった。それよりも圧迫感のほうが強い。
　しかし、そんな不快感も次第にハッキリしなくなっていく。
　年季のはいった隆三のテクニックが痛みを最小限にまで抑え、アナルの快楽を鈍足ではあるがじっくりと確実に引き出しているのだ。
「あっ、いや、・・・あはぁ・・・」
　すでに半分以上は埋め込まれている肉棒が、いまも慎重にアナル拡張をつづけている。
　ゆっくりと押しては勢いよく引き抜く。
　まるで、キュッキュッと、肉棒と狭い腸壁がこすれあう軋み音が聞こえてきそうである。
　ヌチ、ヌチョ、ヌチ、ヌチ、・・・・・・・
「あう、・・・んぐっ、・・・あっはぁ・・・」
　知らず知らずのうちに、美鈴の悲痛は甘ったるい喘ぎへと変わっていた。
（あ、あう・・・や、やだ、気持ちいい・・・んはぁ、か、感じちゃう・・・わ、わたしどうしちゃったの・・・あ、あぁ）
　不気味でありながら肉体をとろけさせるような臀部の痺悦感に、美鈴は完全に恍惚状態となっている。そんな、娘の変化を伺いながら、ここまで慎重にことを進めていた隆三もまた、ねっとりと夢幻的に絡みついてくる直腸の感覚に、うっとりとした表情で下半身に力を込めていた。
「ハアハア、ど、どうだ？　い、痛みがひいてきただろう？　ハアハア、じゃあ、ここからは少し早く動くからな」
　この言葉を待ちわびていたかのように、美鈴は自ら腰を高く突き上げた。
　微弱ながら強烈な愉悦に、激しいジレンマを感じていたのだった。
　枷をはずされた隆三のペニスも、待ってましたとばかりに直腸内でのたうちまわり、激しく摩擦を開始してきた。
　ヌチ、ヌチョ、ヌチャ、ヌチ、・・・・・・
「あ、んふ、・・・あはぁ、・・・んあ、」
　腸壁を擦りながら押しはいってくる圧迫感と、適度なスピードで引き抜かれる快美さが混ざり合い、なんとも心地よい快楽で痺れさせてくれる。
　美鈴は、髪を振り乱しながら甘い吐息を腹の底から搾り出すようにして発した。
　ムッチリとした尻の狭間で太い肉の杭が何度も打ち込まれていく。
　狭かった穴もいまではすっかり馴染み、愛液にも似た潤いさえ分泌させている。
　その粘り気のある濃厚な淫液にまみれた肉棒が、おおきな動作で肛門を行き来する光景はなんとも圧巻だ。
「ハアハア、き、気持ちいいよ、美鈴のお尻・・・お、思ったとおり最高の尻だ」
「ハアハア、あ、あん、・・・お、お父・・・さん、・・・わ、わたしもなんか変な感じなの・・・あぁ・・・んふ、・・・ああ、いい・・・き、気持ちいい」
　ヌチャ、ヌチャ、グチョ、ヌチャ、クチャ、・・・・・・・
　ねっとりとした汗を全身に浮かべ、もう躊躇なく悶え狂っている美鈴は、なりふりかまわず自ら腰を淫らにくねらせ隆三の腰に自身の尻を打ちつけた。

　翌日、雲ひとつない晴天のもと美鈴の結婚式は恙無く執り行われた。
　大勢の参列者をまえに、新婦の父親として謝辞を述べる隆三。娘を送り出す父親の想いがいっぱいに詰まった言葉を切々と綴っていく。だが、その目に涙はなかった。

「あなた、行ってくるわね」
「んっ、ああ、お父さんによろしく伝えといてくれ。あ、それと、たまには僕も一緒に呼んでくださいって」
　美鈴は、玄関ドアを開けながら顔だけを横に向けて返答した。
「それは駄目よ。これは私とお父さんのデートなんだから。じゃあね」
「お前たち、本当に仲のいい親子だな」
　結婚式前夜の禁じられた情事は、いまもなお続いていたのであった。

完