| 姉ちゃんは優等生 保留守人 作 |
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| ２０． 格式のあるホテルのバスルームのように思える。 “例の少女”がバスタブ両サイドのフチに左右の足を載せ、まるで和式便器を “作品４”……である。 “例の少女”とは、上半身だけにセーラー服を ただし足先に白い靴下と黒い革靴を履いていることは、他の作品と変わりない。 その白い浴槽は、あまり国内では見かけることがない、欧米でよく使用されている独立したバスタブ……“猫脚”の付いたスタンドタイプ ……であると思われる。 決して幅は広くないが、便器のように狭いわけでもない。 おさげ髪の少女はかなり大きく股を開いてしゃがんでいることになる。 革靴を履いているので、滑って転げ落ちてしまわないかと心配になる。 第三者である撮影者は三脚を“自撮り棒”などのように応用して撮影しているのだろうか、或は天井などにカメラを固定しているのかもしれない。 顔を両手で覆い隠し、 ただ、セーラー服の裾の切れ目から下に、白い肌の臀部が露わになっているのだが、アラビア数字の“３”を横に寝かせたような、丸い山が二つ並んだ形になって見えている。 ちなみに浴槽にはお湯、或いは水が張られていない。 そして“４”の 勿論、“例の少年”とは、白いカッターシャツに黒いズボンを履いた、あの“クソ野郎！”のことである。 少年の顔の位置は、ちょうど少女の体の真下になっており、人物が特定できないのもこれまでの作品と同様である。 しかし、“作品４”の鑑賞者は、それが卑劣であると自戒はしても、“クソ野郎少年”の視点に成り代わりたいと思わずにはいられないのである。 …………ここで読者の皆さまに、お詫びを申し上げなくてはならない。 なぜなら、あの日から三日経った今も、俊介と奈津子の間には我々が期待するような出来事が何も起こっていないからである。 “あの日”というのは俊介がデンタルリンス……いや、コンドームと監視カメラを手に入れた、あの日のことだ。 そして時は今、金曜も夜が更けようとしていた。 だが、筆者が最も頭を下げなくてはならないのは主人公、俊介に対してであろう。 モデルの少女が奈津子ではないかもしれないと期待が持てるようになったとはいえ、俊介は新たな“作品”を送りつけられ、疑惑と興奮の入り混じった不安定な精神状態にある。 その上、最愛かつ唯一無二のセックスパートナーを目の前に、“初夜”からまる四日間も肉交がお預けとなっているなんて、気が狂いそうなほど飢えているに違いない。 これが“パブロフの犬”であるならば、 “ 皆さまのご期待にも背かぬよう、当話にて、なんとか面目一新を図りたいところである。 続きは本編にて………… “初夜の日”以降も、奈津子の態度はそれまでと全く変わらぬ、淡々としたものだった。 塾から帰宅して、シャワーを浴びるか夕飯の支度をするか、日によってその順番が変わるだけで、あとは自室にこもって勉強に勤しんでいる。 俊介としては、どうしても姉との情交に至るきっかけをつかめないのだ。 恋人同士なら、さり気なく隣に腰かけたりして、その雰囲気を創り上げることもできようが、相手はずっと一緒に暮らしてきた“姉ちゃん”だ。 ひょっとすると奈津子はあの夜のことを一度だけの そう思うと、なおさら手が出せないでいる……。 “宝刀”となるはずの置時計型監視カメラは棚の上、長年に渡り だが、一度試し撮りをしたのを最後に、 この日も俊介はシャツイチでリビングのフローリングに仰向けになって寝転んでいた。テレビはついているが、特に番組を視聴しているというわけでもない。 枕替わりに組んだ両手を頭の下に敷き、膝を立てた片方の脚に、もう一方の脚を そういえば、“作品４”の浴槽の中にいた少年のポーズもこんな風だった。 ただ、着替えを済ませ夕食の支度中である奈津子の姿を、時折チラッと盗み見している俊介のペニスは既に勃起していた。 姉のルームウェアであるグレー色のスエットミニスカートに白いタンクトップという出で立ちは、以前ならそれほど意識はしなかったと思うのだが、一度関係をもった相手の姿としては刺激が強すぎる。 ノースリーブゆえに露出したふっくらとした二の腕と、チラチラ見える白い脇の肉を見ただけでも欲情を覚えてしまうのに、ミニスカートから覗かせているスタイルの良い健康的な脚には、今にも襲い掛かってしまいそうなほどの肉欲を感じてしまう。 もう、姉を想うマスターベーションだけでは心の平穏が得られないばかりか、禁断症状に拍車をかけるようなもの。 この上、もし両親が帰国するようなことになれば、目も当てられない。その滞在期間を考えれば必然的に最低十日間はセックスがお預けということになってしまうからだ。 ――これは精神衛生上にも非常に良くないことだ――と、自分に正当性を見出す俊介。 自身による“事前調査”……姉のベッド下に隠してあるサニタリーボックスを覗いただけ……により、奈津子がまだ月経期間に入っていないことは確認済みだ。 ――今晩こそ、モーションをかけよう――天井を見つめながらそんな事を考えているところへ、浴室へ向かおうとする奈津子が 半身を起こし、俊介は思い切って声をかけた。 「……ねエちゃん！」 自分の声が裏返って動揺するが、ここは踏ん張りどころ、 「俺、コンドーム、買ったんだ、火曜日に……」と、 ナマ脚の奈津子が立ち止まり、フリーズする。 俊介はそんな姉のスカート越しのお尻を、あと少し 今にも襲い掛かってパンツを引きずりおろしてしまいそうな衝動にさえ駆られている。 奈津子が息を吸い込みながら振り返り、言った。 「俊介…… 「へ？……」 少しズッコケそうになる。 「急で申し訳ないんだけど、いつもはお忙しい神崎先生のご都合も、 「……先生？ う……うん」 「それでね、 「ああ……あいつらならゼンゼン、大丈夫だと思うよ。予定なんて初めからあって無いようなモンだしね」 「そっ、よかったわ。時間は明日、もう一度打ち合わせすることになってるから、練習が終わった頃に、もう一度連絡するわね……」 「あ……うん、いいよ、何時でも」 「ありがと……」 「いや、俺たちの為にやってもらってることだし……」 「……」 奈津子は少し微笑んで、そのままバスルームへと向かった。 俊介の心臓は激しく鼓動している。 さて、この状況をどう解釈すればよいだろうか。 直接関係は無いのだから、神崎の名前が出てきたことに関しては良しとしておこう。 が、肝心の、コンドームの 完全無視か、それとも 願わくば、後者であって欲しい。 いずれにせよ、奈津子はもう脱衣室に入ってしまう。 俊介の焦りは限界に達していた。 床から立ち上がり、走り出す。 勿論、姉の姿を追って……。 走りながらTシャツを脱ぎ捨て、つまずきそうになりながらトランクスも脚から抜く。 もう、姉を襲う勢いで、全裸になって脱衣室へ飛び込んだ。 しかし、もう奈津子の姿はそこにない。 右手にある浴室の扉、すりガラス（実際にはアクリル製）の向こうに肌色の肉体が 今の俊介に事の良し悪しや、 その扉を押し開け、突入する…………！ 「キャーッ！」 鋭く短い悲鳴だった。 同時に《ガチャン》と音を立て、奈津子が放り投げたシャワーヘッドが、お湯の張られていない、空のバスタブの中へ落ちていた。 ノブを 時間が止まったように感じた。 俊介の目に飛び込んできた光景は、シャワーフックの付いた壁の前に立ち、右手で胸を、左手で股間を覆い隠して 浴室のシーリングライト自体の光は電球色で柔らかいのだが、すりガラスを通した脱衣室からの白昼色ライトが広いバスルームを明るく照らしている。 つまり俊介は全裸の姉の“斜めうしろ姿”を 視覚的に姉の全裸を捕らえることは、初めて姉弟が繋がった挿入時に負けず劣らず、激しく興奮するものだった。 クリンと、やや内側にカールしたショートボブの髪の裾から覗く白い首、それに続く丸みを帯びたなだらかな肩のラインは言葉を失うほど美しく、それが“大人の女性”の肉体であることを改めて実感させられる。 左右の肩甲骨の間に薄っすらと生えた Ｓの字を描いた背中からヒップにかけてのラインは女子特有の“エロかわ”を象徴するものであり、憧憬の的でもある。 また、シミやデキモノの全くない、白く艶っぽい尻肌は格別だった。 学校での水泳の授業がないという奈津子の肌は、元々ほとんど日焼けの跡が無いのだが、お尻の肌は際立って白く感じられた。 なんとも美しい創造物であることか。 そんな奈津子の白い臀部に陰影を落としている“割れ目”の部分を見下ろしていると、気を失いそうなほど頭がクラッとした。 その割れ目の奥深くには、“鑑定対象”である奈津子の肛門がひっそりと隠れ潜んでいることを強く意識したからだ。 衣服等の布に たとえ一瞬でも、 だが……、 「こんなの……困る……」 悲鳴のあとに続いた長い沈黙を破り、奈津子が弱々しくも、困惑した声を出した。 それは弟の“乱入”を厳しく非難するものに他ならない。 やはり歓迎されることはなかった、ということだ。 冷水を浴びせられたような気持に陥る。 俊介としては、互いの肉体を重ねて交歓した“あの夜”は一体何だったんだ、という思いさえ沸き起こる。 しかし、バツが悪くなった俊介は、 「いいじゃん、別に……」と、少し、ふて腐れたテイで言ってみせた。 それでも、状況が変わるわけではない。 焦り、困惑、落胆……、 俊介の脳裏には様々な感情が複雑に作用していたのかもしれない。 次の瞬間、発作的にも驚くような行動を起こしていた。 ≪パチン≫…… 「キャン！……」 あろうことか、俊介にとっては頭の上がらぬ偉大な姉のお尻に平手で一発、スパンキングを食らわせていたのである。 うら若き乙女の尻肉は、ギュッと引き締まった肉塊であるにもかかわらず、プヨンとわずかに波打っていた。 顔だけ振り返った奈津子の、弟を見る目は悲しげだ。 しかし、そのあとも続いた奈津子の沈黙が、さらに俊介の居心地を悪くさせる。 「ご……ごめん……」 結局、謝るしかなかった。 もう、二度と姉とのセックスはないかもしれない。 ふたりの間に漂う空気が俊介をそんな気にさせた。 ならば、はっきりと拒絶されるまで――行けるところまで行こう――と気持ちを切り替える。 背後から、奈津子の両肩にそっと手を添えた。 くびれた腰からなだらかなカーブを描いてボンと張り出した二つの尻山を真上から見下ろす。 垂直にそそり立っている俊介のフル勃起、その下にぶら下がっている睾丸が奈津子の真っ白な尻タブに触れそうなくらい近づいていた。 息を飲む俊介。 奈津子に正面を向かせる為、添えた手で肩を回すようにする。 奈津子が逃げ出せば、それまでのつもりだ。 力は、そんなに入れていなかった。 だが俊介の意図を察知したのか奈津子は意外にも、簡単にこちらを向いてくれたのだ。 ただ、恥ずかしそうに そんな奈津子の両手首を俊介は掴む。 「はぁ〜」…… このとき、息を吐いたのは俊介である。 そして、その手を祈るような気持ちでゆっくりと奈津子の体から剥ぎ取って、左右に開いて彼女の両腕を宙に浮かせた。 さほどの抵抗は見せなかったものの、奈津子が、 「あっ……」と、小さな可愛い声を出した。 さらに、きっとそれは恥ずかしさを紛らわす為だと思うのだが、俊介の顔を見てプゥと頬を膨らませるのだ。 そんな、年上である姉の、わざとらしい表情が無性に可愛い。 だが今の俊介にはもっとそそられる“景色”があった。 明るい場所で露わになった姉、奈津子の乳房……。 さらに、５００円玉よりひと回り以上は大きそうな乳輪が、暗闇の中で見た時には色の濃い影のように映っていたのだが、実際にはサーモンピンクの美しい色をしていたのだ。 （……姉ちゃんのオッパイ、きれいだ） 心の底からそう感じたが、言葉にするのは恥ずかしいばかりか、陳腐にも思えた。 そして、くびれた腰の中央に細く縦長のヘソがあり、それに続く下腹は、ほんのわずかにプックリとしているが、それも女子ならではの特徴として、愛おしく思えてしまう。 だが、どうしても視線が集中してしまうのは逆三角形の形に広がっている姉の陰毛である。 健康的にムチムチとした太ももの、付け根ともいうべき薄っすらとした筋がＶの字に見え、その真ん中に黒々と生い茂っている様をまじまじと見下ろしていた俊介。 向い合って立っている自分の、下腹に張り付くように垂直に勃起したペニスの先端は、奈津子のちょうどヘソ辺りに位置していた。 四日前の夜、姉の ――もう一度、入れさせて欲しい―― 「もう……恥ずかしい……」 泣き出しそうな奈津子の声で我に返る。 姉の恥毛を結構長い時間、見つめていたようだ。 息が荒くなり始めた俊介が、掴んでいる奈津子の手首からゆっくりと手を離し、拘束を解いた。 それは、姉の意思を尊重しようとするものだ。 すると奈津子の両手は一瞬迷いを見せ、宙を泳ぐが、結局は自分の陰毛を両手で隠し、恥ずかしそうに視線を落とした。 だがそんな仕草は、俊介の興奮に一層拍車をかけるものだ。 また、奈津子がそれ以上には今の状況から逃れようとしていないことも、一筋の希望となっていた。 ――この先の行為も受け入れてくれるといいが―― 明るい浴室、全裸で向い合った高校生姉弟に沈黙が続く。 姉の裸の肉体には一カ所たりとも幻滅を感じさせるような部分は無かった。 俊介は、奈津子を抱き寄せようと一度は腕を上げたが、躊躇してしまい、動きが途中で止まってしまう。 しかし、ここでうれしい誤算が生じた。 奈津子の方から急に抱き付いてきたのだ。 「ね……姉ちゃん！？……」 皮膚全体に姉との密着を感じる。 特にギンギンに勃起している熱い肉棒が、奈津子のプヨプヨとした柔らかな下腹部に押さえつけられているのが刺激的だった。 また、鼻先には奈津子の頭部が密接していたが、もはやシャンプーの香りは そんなニオイにも、決して嫌悪感は生じない。 奈津子が顔を上げ、真顔で言った。 「……いけない弟ね」 「……うん……そう……だよね」 改めて見つめ合うと、奈津子が目を閉じた。 そこで俊介が唇を重ねにいったのは、無理のない、全く自然な流れであった。 感無量の俊介は姉の唇を貪るように舌を差し込んで、グチュグチュと粘りのある音を浴室内に響かせる。 再び姉と“合体”できることを確信した。 沸き起こる歓喜と安堵感……。 唇を離すと今度は中腰になってオッパイを貪る。 ≪プチュッ、ブチュッ、チュ〜≫ 「今度はこっちのオッパイ……」などと言いながら、俊介は左右の乳房をまんべんなく吸いたてた。 「キャハハハッ…アン、ヤッ、ハハハ…ちょっと…ヤッ」 その時にはもう、奈津子も嫌がってはいなかった。 互いの笑い声も混じり、姉弟はじゃれ合うようにエッチなスキンシップを楽しんでいる風になっていた。 俊介は さりげなく左腕で姉の動きを拘束しつつ、右手でスベスベな背中を撫で、その手を徐々に腰から下へと移動させてゆく。 そしてプリプリの臀部に到達しても愛撫することを止めなかった。むしろ奈津子の白い尻肉がプニプニと変形するほど、 恥ずかしそうに奈津子が言う。 「や……やだ、なんか痴漢されてるみたい」 「そう？ それじゃあ、こっちは……どうかな？」と、調子に乗った俊介が、奈津子の臀裂の上部（腰に近い方）に人差し指を這わす。 サラサラとした臀部表面とは違い、割れ目に 「待って！」 奈津子が慌てた。 「へへッ…ちょっと、触るだけ……」 「ちょっと待って！……そこは……」 「女の人ってお尻の穴も感じるって……誰かが言っ……」 「ダメッ！ そこは、いいの！ ね？……ね？……お願い、俊介っ……」 腕の拘束を力いっぱい その真剣な目つきに圧倒され、さすがに俊介もそれ以上強引には出来ない。 「まだ……お尻……洗ってないから……」 弱々しく目を伏せ、言い訳のように補足した奈津子に、俊介はなぜか激しい興奮を覚えていた…………。 ……つづく |
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| 2016年8月20日掲載 |
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