僕の青春ものがたり

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龍晃一作

第二部「愛の遍歴」

第７章　　雅美と熊太郎の結婚式

　森田熊太郎は、
「雅美と結婚式をしたい」
　と山﨑武士に連絡してきた。
「勿論、戸籍上の夫婦は山崎さんですがこんな素敵な雅美と形だけの結婚式をして写真を残しておきたい」
　ロマンチストの森田先輩が考えることだと思った。
「どこで----」
「国内ではできないのでグアムかハワイでしたい。私は年甲斐もなく雅美に惚れてしまいました。私が死んだときは全財産を雅美に相続できるように弁護士に手続きを依頼しました。ですから宜しくお願いします」

「ハワイは１週間は必要になりますのでグアム島であれば、３泊４日か４泊５日で行けます」
「その４泊５日で予定を組まして下さい」
　又しても熊太郎の思惑を承諾していた。雅美とは週１回会うを週２回会うまで許してしまっていた。

　雅美は子供のいない熊太郎から会うたびにブランドの時計やバッグ、洋服、アクセサリーまで買って貰っており、会うたびに何かをプレゼントさせることに上機嫌であったがそこに熊太郎の魂胆が見え隠れしている気がしていた。それが何なのかが解らなかった。

「年甲斐もなく雅美を愛してしまいました。これまで何十人と遊んできたがこんな気持ちになったのは初めてのことのような気がしている。子孫を残せなかったことを後悔している」
「奥様は妊娠しなかったのですか」
「妊娠したことで結婚したが、流産してしまい、その後は妊娠しなかった。私の女遊びが過ぎたことが天罰で子供が造れなかったのかも知れない」
「最近は妊娠しない夫婦が増えているらしい----」
「夫婦は、子孫を残すことも大切であるが一人で生きる事ほどつまらないことはない。そこに夫婦の存在価値を感じている」

　雅美と２人だけの時、熊太郎のマンションの玄関を一歩入ると雅美と熊の夫婦関係は認めている。セックスでも、口付けでも、食べものを食べさせることまで山崎武士以上の夫婦ぶりを行っている。嫉妬を通り越えた屈辱を味わうこともしばしばである。

　熊太郎のマンションはオール電化であり、２４時間快適温度が保たれている。雅美はマンションに行くと全裸にエプロン姿でいつもいる。来客が来たときにはどうなるのかと心配するが来客は来ないと平然と言う熊がいた。
　雅美が愛されることは嬉しいがそれも度が過ぎると気にかかる。

　熊太郎の趣味はカメラである。最初は恥ずかしいから駄目と拒否していた雅美であったが撮影されることに慣れると洋服を着て撮影していたことが、それが下着になり、全裸になっていった。今では花弁を拡げての撮影まで許してしまっている。慣れるということよりも、「綺麗」「美しい」と言われていると裸になることに自信が湧いてきていた。卑猥な写真と美しく撮影する写真を熊太郎は区別していた。

　卑猥な撮影は、熊太郎の慰めであり誰にも診せることはなかったが美しく撮影した写真は全角に拡大して額に入れて屋敷の中に展示している。最初は３枚であったが庭で撮影したもの等３０点余りが展示されている。そこまで展示されると雅美も乳房の容の良さ、お尻のハート型などこれまで気付かなかった美しさを感じる様になった。

　そうなってくると熊太郎がカメラを構えると撮影ポーズを摂るようになってくる。惜しげもなく股間を拡げ陰毛を風に靡かせるポーズを摂る。そこには満面の笑みがあり、モデルになる悦びを感じている。撮影されていると子宮が疼いてくる。ポーズを摂りながら愛液が湧き出して、その愛液が太腿を伝い流れる。その愛液の流れた痕跡を撮影することに関心があり、庭で雅美を貫くこともしばしばある。

　雅美が悶えているときに膣を貫くと雅美はその瞬間で逝ってしまう。それほどまでに感じている。雅美は夫がいる。夫とするよりも不倫相手とすることに異常な興奮と快感を味わっている。夫がいるのにこんなに悶えて「はしたない」と思うほど悶えていく。その異常な興奮の中で知らないうちに熊太郎に身も心も許してしまっていた。夫が公認してくれているので不倫ではないと思っているが、「不倫」という言葉に愛液が溢れてくる。

　熊太郎は、雅美が敏感に反応してくれることが嬉しいのだ。雅美とのグアムでの結婚式で、固めの杯に熊太郎の精液を飲ませる事を考えている。ドレスを着て撮影を行い、雅美を全裸にして頭だけベールを付けて撮影を行うことを考えていた。こんな機会は一度しかない。ウエディングドレス姿で乳房と陰毛を出した撮影も絵になると考えている。グアムに行く前に結婚式を考えることもロマンチックで楽しかった。

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2015.8.15掲載