脱・童貞　下宿先の若妻と初体験した話


脱・童貞　下宿先の若妻と初体験した話「佐伯ヤドロクの官能小説ブログ」佐伯ヤドロク作

前編　木造二階建ての、一見ふつうの一戸建てに見えるその建物は、中に入って二階に上ると六畳の部屋が四つある下宿屋であった。　その名は坂本荘。　歴史は古い。既に開業して四十年になり、代も替わって現在は二代目である。　経営は厳しい。　二十一世紀のこんにち、風呂・トイレ共同で、下宿人と経営者が共にめしを食べる、家族経営的なこの下宿屋が繁盛するはずもないのだ。　おまけに、運悪く主人が病気になった。　四十代後半の主人は、もともと体があまり強くなかったが、経営がうまくいかない心労からか、ついに倒れてしまったのである。　が、結果的に見ると坂本荘のためにかえってこれは良かった。　主人の妻である坂本留美子が、家賃を大幅に下げて、さらにインターネットを使って積極的に安さをアピールしたため、入居希望者が現れ、なんとか部屋が全部埋まったのである。　留美子は若い。まだ二十六歳で、主人と結婚する前は大企業で働いていたやり手だったという。そして美人だ。　そんな若い美人がなぜ、零細下宿屋の、それも親子ほど年が離れた男と結婚したのかは解らないが、とにかく彼女のおかげで坂本荘はひとまず助かったのである。安いとはいえ部屋が全部埋まれば、後はなんとかなるというのが留美子の発想であった。　以上の経緯を、竹田優太郎は知らない。　一ヶ月前、大学生になったばかりの優太郎は、とにかく家賃の安さが魅力で坂本荘に入ったのである。（本音を言えばアパートで、完全に一人暮らしをしたかったけれど）　しかしこの不景気である。実家はお金がない。大学に進ませてもらっただけでも感謝しなければならないと優太郎は思っていた。　それに下宿暮らしも決して悪いものではなかった。　女主人と言っていい、坂本留美子。　彼女と一つ屋根の下で、暮らせるのだから……。（美人だよな……）　優太郎はいつも思う。留美子には大人の色気がある。　普段は、黒のロングヘアーを束ねたポニーテールの髪型をしている。　目つきはややネコっぽく釣り目で、口元の小さなホクロが、なんだか奇妙にセクシーな面立ち。　なにより、胸がとにかくデカい。　彼女が少しでも前向きにかがむと、シャツの間から、白い双乳が見え隠れしている。　また留美子が上半身をかがめたときに、後ろからその体を見ると、ちょうど大きなヒップを突き出すような形になっており、これもひどくいやらしい。　　服装によっては、彼女のパンティラインがくっきり浮き出ているときもある。若い優太郎は、そんな留美子の肉体を見ると、嫌でも胸が熱くなる……。　とにかく、こんな美女と同居できる幸せをかみ締めていた優太郎だったが、彼女を肉体的にどうこうしようとは考えていなかった。留美子は人妻である。手を出したりしたら、大変なことになる。　そう思っていた。　五月の半ば。大学生活が開始してから一ヶ月ほど経ったある日、優太郎は用事があって帰りが遅くなった。　事前に連絡はしておいたので、坂本荘の入り口はまだ開いているはずだ。　はたして、開いていた。　坂本荘に入るなり、優太郎は「ただいま」と声をかけてみたが、台所の電気はすでに消えており、反応はなかった。（無用心だな）　そう思いつつ、鍵を閉め、優太郎は自室に戻った。　そして休む間もなく、着替えとタオルを持って風呂場に向かった。　この日は蒸し暑く、優太郎は下着まで汗だくだった。とにかく風呂に入って汗を流したい。その一心だった。　風呂は沸いていた。「さすが留美子さん、気が利くね」　そんな独り言を言いながら、汗を流す優太郎。　やがて髪を洗い始めた。　だから、気付かなかった。　脱衣所から、留美子がこっそりと、彼の入浴を覗いていることを。　──留美子の視線は、優太郎の股間に集中している。（大きい……）　前々から立派な逸物を持っているのではないかと想像はしていたが、しかし実物は想像以上だった。優太郎の股間のそれは、高校を出たばかりの少年にしてはあまりに巨大だ。（それに、綺麗。まだ剥けたばかりなのかしら。先がピンクで、ああ……。あんな若くて綺麗なオチンチン、入れたい。入れられたい……）　留美子は目をとろんと潤ませて、甘い息をかすかに漏らしている。　──彼女がこんな行動に出たのは、もちろん初めてのことだった。　もともと留美子の性欲は強いほうだった。初体験は二十歳とやや遅いほうだったが、一度セックスの味を覚えてからは、当時の恋人と何度も何度も、浴びるようにセックスをしたものだ。　恋人と別れてからはオナニー三昧の日々だった。誰もが振り返る美貌と肉体をもっていた留美子だから、彼女が望めばセックスの相手はいくらでもいたが、彼女は、性欲が強いくせにそういったことにはまじめで、きちんとした恋人とでなければ、そういうことをしてはならないと思っていた。　やがて坂本荘の主人と出会い、朴訥な人柄に惹かれ、年の差も考えず付き合いだした。　そして結婚した。　最初は不満などなかった。坂本荘の主人は別にテクニックがあるとか絶倫だとか、そういうのではなかったけれど、若い女房をもらったという歓びで、励みに励んだ。留美子も喜んでセックスをした。　だが、やはり年齢が年齢であった。主人は次第にセックスをしなくなっていき、ついには病気で倒れてしまったのだ。　若い留美子の性欲は、発散する場所を失ってしまった。　毎晩のようにオナニーをした。ネットの通販で、大人のオモチャと呼ばれるものを買ってまで、オナニーを繰り返した。　それでも根本的な発散にはならない。彼女の性欲は溜まる一方で、この日は昼間からトイレでみずからの性器を慰めたほどだった。　二十六歳人妻の、寂しき絶頂。　それでも一時間もしたら、また体が疼いてくる。（私、病気かしら）　とさえ思った。　この日の夜、また股間がむずむずしてきたが、とにかく今日はオナニーをもう我慢しようと決めた矢先、「ただいま」　と声がした。（ユウ君だわ）　留美子は直感した。──彼女は優太郎のことをユウくんと呼ぶ。　優太郎は自室に入って、着替えを用意すると風呂場に向かったようだった。（今からお風呂に入るのね）　そう思った瞬間、留美子はフラフラと脱衣場に向かったのだ。　魔が差した、とはまさにこのことだろう。　見たい、と思った。　優太郎の若い肉体を、ペニスを、見たいと思った。　そして今、見ている。　主人が病気で倒れてから数ヶ月。二十六歳の肉体は、からからに乾いていた。　水をはじく、優太郎の若い肉体。　赤く初々しい、優太郎の肉棒。　留美子はもう、貪りたくて仕方がなかった。切ない吐息が、色っぽい唇から漏れる。大きな乳房の頂にある乳首は、既に、男に吸われたがっている。痛いばかりに屹立しているのだ。　股間の女陰は、白くぬめった愛液で満ち始めている。（男の子の裸を見ただけで……はしたない……）　理性はそう思う。　だが、肉体は男を求めてやまない。　──水音がした。　優太郎が、髪を洗い終えた。　何気なく腰を浮かす優太郎。　留美子の双眸にはっきりと映った、若い肉棒。（ああっ……！）　そのときであった。彼女の理性は、ついに弾け飛んだ。　ガラリ！　留美子は風呂場の扉を、思い切り開けたのだ。「うわっ？」　突然の侵入者に、優太郎は奇妙な叫び声をあげた。が、留美子と解ると困惑した表情を見せて、「る、留美子さん。どうしたんですか。こ、こんなところに。僕、ハダカですよ」「うん……」　聞こえているのかいないのか。留美子は返事というより、呻き声をあげると、そのまま上に着ていたパジャマを脱ぎ始めた。　下は白いタンクトップだった。「ユウ君。私ね、寝るときはブラしていないの」「えっ」「だからね、この下、もうオッパイなの」　優太郎はごくりと唾を飲み込んだ。「る、留美子さん。酔ってるんですか？」「酔ってないよ。……切ないだけ」　それだけ言うと、留美子は優太郎の右手をつかみ、自分の乳房にあてがった。　まだタンクトップは脱いでいない。だが、布地の上からでもわかる、留美子の胸の大きさと柔らかさ。そして、その頂上にある乳首の感触。女を知らぬ優太郎にも、それが通常より硬くなっていると、はっきり解った。「ユウ君。私のこと、どう思ってる？」「ど、どうって」「嫌い？」「そんなこと！　ないですよ……」「じゃあ、いいよね？」　留美子の左手は、優太郎の右手を自分の胸に誘導している。　だが、右手が空いている。　空いたその手は、ゆっくりと優太郎の股間に近づき、ついに、それを握った。　細く柔らかな留美子の指が、勃起したペニスを包み込んだ。「うっ……」　童貞の優太郎には、もうそれだけで大きな刺激だ。「大きくなりかけてるね」　留美子は妖しく笑った。「ユウ君、女の人とこうするの初めて？」　優太郎は戸惑いつつも、こくりと頷いた。　状況はまったく飲み込めないが、しかし憧れていた留美子とこんな事ができるという喜びが、彼の脳を支配していた。　何かの罠とか間違いであっても構わない。留美子としたい！「留美子さん、僕……」「大丈夫、緊張しないで。──私もいま脱ぐから」　留美子はそう言うと、タンクトップを軽やかに脱ぎ、その場にふわりと放り投げた。　出てきたのは、大きく、綺麗で、形が良い二つのオッパイだ。　まさに理想的と言っていい巨乳。まともな男なら確実に、むしゃぶりつきたくなるような乳房だ。「る、留美子さん、僕、たまらない」　優太郎はそのまま留美子を押し倒して、彼女の乳房を舐めまわしたかった。　だが、留美子は微笑んでいるだけだ。「そんなにがっつかないの。ちゃんと最後までしてあげるから……」　そう言うと、留美子は中腰になった。　優太郎は立っているから、ちょうど彼女の唇のあたりに肉棒があることになる。　彼女の下半身はまだパジャマのままだが、乳房を露わにしたまま、今度は両手で優太郎の肉棒をしごくその様子は、たまらなくエロチックだ。「留美子さん」「落ち着いて。そうね、まずは最初に出しちゃおっか。一回出したら、初めてでも、ちょっとは余裕出るでしょ」「余裕って……あうっ？」　優太郎が歓喜の叫び声をあげた。　留美子が、彼の肉棒を口に含んだのである。（フ、フェラチオ……！）　その技術の存在は知っていたが、初めての感覚に、優太郎はもう言葉もなかった。　──ちゅる、にゅる、るる、じゅるる。　いやらしい音が風呂場に響く。　顔を振る留美子。それほど激しい動きやテクニックでもないのだが、優太郎にはこれでも充分すぎるほど、たまらない動きだ。　うごめく舌先が、優太郎のペニスを責める。その上、風呂場なものだから、セッケンの香りが部屋中にしている。心もちは、まさに桃源郷だった。　優太郎は、もはや我慢がならなかった。「るっ、留美、留美子さん。僕、僕、もう、あ、ああ……」「ふふっ、出していいよ。いっぱい」　優しい留美子の声が聞こえる。　瞬間、優太郎のすべてが股間のあたりに集中した。　──びゅるっ！　びゅる、びゅるる、ぴゅるるーっ！　物凄い勢いで、優太郎の肉棒から発射された精子。「る、留美子さん……あ、ああっ！」　さすがに留美子は人妻である。経験がある。フェラチオで優太郎を絶頂まで導くと、すぐに顔を横にずらして精子を回避した。　しかし彼女の右手はそのまま、優太郎の逸物をしごき続けて、最後の分までちゃんと射精に導いてくれた。「出ちゃったね」「あ……」　人生で初めての快感に、優太郎は意識が朦朧としていた。　まったく、ほんの三十分前まで、自分がこんな経験をするとは考えもしなかった。　――それは留美子も同様だった。　こんな、もはや旦那に見つかれば言い逃れもできない行動を自分がするとは。しかもこの風呂場から数メートル離れた夫婦の寝室には、病身とはいえ主人がいるのだ。　そう思うと、留美子の良心はちくりと痛んだ。そしてわずかな後悔とためらいがあった。　だが、もう彼女の肉体はおさまらない。　優太郎の肉棒が、早くも復活の気配を見せているのを見ると、留美子はかすかに笑って、「ユウ君。続き、しよっか」　と言った。　優太郎はただただうなずくだけだった。　彼に異論があろうはずがない。　留美子はちょっと周りを見て、「ここじゃやっぱり落ち着かないよね。誰か来ちゃったらまずいし、ユウ君の部屋にいこう」「僕の部屋に？」「ええ。お布団の上でいっぱいしよ」　いっぱい、という言葉に優太郎は生唾を飲み込んだ。　留美子の乳房は、まだ露わのままなのだ。（今からあのオッパイに吸い付ける。あの巨乳に。そして、最後までってことは）　当然、留美子の下半身に視線がいく。　まだそこはパジャマがあったが、その下は当然、下着があり、そしてその下は……。「い、いきましょう、留美子さん」　優太郎は留美子の右手をぎゅっと掴んだ。「あん、もう、がっつかないの。逃げないわよ、私は。……ね」　留美子の妖しい笑顔と色っぽい唇に、優太郎は鼻息を抑えるのに必死だった。　……二人は素早く風呂場を片付けると、急いで、しかし足音を殺して優太郎の部屋に向かった。　先に留美子が入り、後に優太郎が入る。　──優太郎は、部屋に入るとすぐに鍵をかけた。　すると、ほとんど獣のように、留美子をその場に押し倒したのであった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（後編に続く）
【後編】
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2015年7月18日掲載
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