脱・童貞　下宿先の若妻と初体験した話
「佐伯ヤドロクの官能小説ブログ」佐伯ヤドロク 作
後編

　布団の上に、豊満な肉体をもった若妻が横たわる。
　大人の色香をもった唇、白く透き通った大きな乳房、そのくせまるで少女の様に小さく可愛い乳首。留美子の顔と肉体は、優太郎を獣にするには充分だった。
　優太郎は夢中で、留美子の唇に吸い付き、胸を揉みしだく。
　その股間の逸物は既に雄雄しく屹立していた。ものの五分前に射精したとは思えない姿のそれを見て、留美子は満足だった。
（若いっていいわ……）
　数年ぶりに若者とセックスできる喜びが、留美子の脳を支配する。
　優太郎は鼻息荒げに留美子を責める。童貞だけにテクニックも何もあったものではないが、その荒々しい愛撫がかえって新鮮で、留美子の性感を著しく高めていくのであった。
「ん、ふう……ふ、あ、はぁっ……！」
　留美子の喘ぎ声に、優太郎はさらに興奮して乳首を責めたてる。
　留美子はかすかに笑いながら、乳房の上にある優太郎の髪を撫でた。
「る、留美子さん」
「ユウ君、がっつかないの。私だからいいけれど、他の女の子にこんなことしたら、嫌われちゃうよ？」
「えっ。あ、す、すみません」
　素直に謝る優太郎の姿を見て、留美子はいっそう愛おしくなってきた。
　若者は、可愛い。
　性欲のことを除いても、この目の前の少年を、もっと気持ちよくさせてあげたいと思うようになってきた。
「留美子さん。あっ！　ううっ──」
　腹にくっつくほどに勃起している優太郎のペニスを、留美子は左足でしごきだした。
　足コキである。

　妖しげに上下する留美子の足が、優太郎の性感をさらに高めていく。
（き、気持ちいい……！）
　フェラチオも気持ちよかったが、足もまたたまらない。男として屈辱的な扱いをされていると言っても過言ではないのに、優太郎は抵抗もできず、留美子の足による愛撫に身を委ねていた。
「気持ちイイ？」
「はい、すごく、ああ、気持ちいいです」
「ふふ。嬉しいな。……でもユウ君、お手々が動いてないよ」
「えっ」
「私の体も触ってほしいなあ」
　そこまで言われて、優太郎は自分の愛撫が止まっていることに気付いた。
「一人エッチじゃないんだから、自分と一緒に相手を気持ちよくさせなきゃダメ。そうでしょう？」
「は、はい！　すみません」
　優太郎は慌てて留美子の胸に手を置いたが、しかしその両手は留美子に外されてしまった。
「えっ」
「もうオッパイはいいの。……ねえ、私はユウ君のオチンチンを気持ちよくさせてあげてるんだから、ユウ君は私のアソコを気持ちよくしてよ」
「えっ、えっ」
「脱がせて」
　そこまで言うと、留美子は足コキをやめて、両脚を上にあげたまま、動きを止めた。
　優太郎は生唾を飲み込んだ。
　そしてその両手を留美子のパジャマにかけると、一気に下ろして脱がせたのだ。
　白い、純白のパンティが現れた。
　さらに留美子の生ふとももが見える。
　白く、肉付きのいい人妻の太ももに、優太郎は目を奪われた。
　綺麗な両脚である。
「ユウ君、最後までいいよ」
　留美子は笑いながら言った。
　優太郎は黙ってうなずいた。もうここまで来たら、やることは一つしかない。
　留美子のパンティに手をかけ、ゆっくりと脱がせていく優太郎……。

　そんな光景を見ていると、留美子は胸がどんどん昂ぶっていくのを感じた。
（旦那以外の人に私のアソコを見られる。旦那はすぐ下の一階、私達の部屋で寝ているのに。ああ──）
　一瞬、理性が戻った。
　今ならまだ引き返せるかもしれない。
　最後の一線まで越えずに済むかもしれない。
（今ならまだ……）
　留美子は主人を愛している。かなりの年の差婚で、周囲は猛反対した。両親もだ。
　美人で、世間が羨む大企業に入社した留美子だ。わざわざ零細下宿の主人と結婚せずとも、他にいくらでも良い縁談がある。仮に結婚しなくても、仕事に精を出すのも良いだろう。
　周囲はそう言った。
　だが留美子は反対を押し切って結婚した。それだけ旦那を愛していた。
（私、とんでもないことしようとしているんだわ）
　一時の性欲の昂ぶりに身を任せて、とんでもないことをしようとしている自分に、留美子は気付いた。
（やめよう）
　優太郎には悪いが、やはりもうやめよう。ここまでにしよう。
　そう思った瞬間──
「あふっ！」
　電撃のような快感が、留美子を貫いた。
　留美子の下着を脱がせた優太郎が、彼女の股間に顔をうずめている。
　旦那への愛と理性に目覚め、考え事をしていた留美子は気付かなかったのだ。優太郎が留美子の性器を舌で愛撫していることに。
　──ちゅるちゅる、るぶ、にゅる、るぶ。
　既に愛液で満ちていた留美子の陰部、その女そのものと言っていい露わなその箇所を優太郎が必死に責めたてる。
　優太郎は桃源郷の中にいた。憧れていた留美子のオマ○コを、いま自分が舐めている。ぐにぐにと柔らかい、ハマグリのようなその場所は、よく洗っているのだろうか、石鹸の匂いがした。
「あふっ！　ああっ、あっ、あああっ！」
　ほとんど不意打ちだったその愛撫に、留美子は惜しげもなく声を出した。
　まさに奇襲としか言い様がないクンニ攻撃。
　童貞とは言え、動き回る舌の激しい動きは、性に飢えていた若妻にとって、耐えられるものではなかった。
「あっ！　や、やあ、イヤッ！　ああ……」
　留美子が発する拒絶の言葉――
　だが優太郎は止めなかった。
　無理もない。パジャマやパンツを脱がせるように指示したのは留美子なのだから。
　優太郎の愛撫はなお続く。
（き、気持ちいいっ！）
　一時は冷静になった留美子だったが、性器への直接の愛撫を受けて、再び性欲に火がついた。
（もう、どうなってもいい！）
　この甘い感触に、身を委ねたい。
　委ねなければ耐えられない。
（セックスしたい！　イキたい！　イカせて、イキたいの。オチンチンでイキたいの！）
　留美子の戻りかけた理性はいま、完全に吹き飛んだ。
「ユウ君！」
　突如、留美子は起き上がって、優太郎に抱きついた。
　そのまま、倒れる優太郎。
　体勢が逆になった。ちょうど留美子が優太郎を押し倒したような形になる。
「留美子さん」
「もう我慢できないの。ユウ君、いいよね。挿れちゃっていいよね？」
「はい」
　優太郎は頷いた。
「ユウ君、私が初めてでいいのね。後悔しないね？　いいのね」
「いいです。留美子さんだからいいんです」
「うれしい」
　留美子は少し涙を浮かべながら言った。
　その涙はなかなか複雑である。
　女として優太郎に認められてという喜びの涙と、旦那を裏切って申し訳ないという背徳の涙。──両方だった。
（浮気しちゃうのね、私）
　また少し、心が痛んだ。
　しかし身体はもう止まらない。止まるには、留美子の肉体は火照りすぎている。
　仰向けに倒れている優太郎。股間の肉棒は、その先端が下腹部にくっつくほどに反り返っている。
　その優太郎のチンポを、ちょうどよく立たせるために、手で位置を調整する留美子。
　──良い具合に立った。
　ペニスの角度を保たせながら、留美子はその上にまたがり、少しずつ腰を沈めていった。
　騎上位の形だった。
　留美子の腰が沈んでいく。

　──にゅ。
　柔らかく、熱い感触が優太郎自身の先端に当たった。
（る、留美子さんの──）
　今まさに、童貞を喪失しようとしている優太郎。
　心臓が激しく動いていた。
　腰のあたりがざわざわする。
　どこか冷静に、優太郎は考えていた。それは先ほど、風呂場で射精していて良かったということだ。もしあそこで留美子にフェラされていなかったら、こうして彼女のオマ○コにチンポを当てただけで、射精してしまいかねない。
　──にゅるる。にゅる……
　先端のカリの部分が沈み始めた。
　中は愛液で溢れんばかりだ。
　留美子は、小さく息を吐くと、
「入れるね」
　と言った。
　そして一気に、腰を沈めた。
　──ずぶーっ……！
「あ！　はふっ！」
　一気に襲ってきた熱い快感に、思わず声をあげる優太郎。
「あっ！　はあ……っ！」
　留美子もまた、満足げな喘ぎ声をあげる。
「あふ！　はあ、はふ、はあっ……！」
　留美子は、腰を動かし始めた。
「お、おおっ……あっ！　る、留美、あああああっ……！」
　生まれて初めての快感。
　ぬるぬると熱く、柔らかく、そして締め付ける感覚。
（こ、これが女の……ああ……！）
　ぎゅっと締め付けるオマ○コの感触。
　最高だった。
　優太郎は知らなかったが、長い間セックスしていなかった留美子の陰部は極めて狭くなっていた。だがそれと同時に、成熟した女性の生殖器としての機能も備えている。暖かく優しげに、優太郎の男性器を包み込んでくれるのだ。
　二十六歳、女盛りの留美子の女性器が、優太郎を快感に導く。
「あっ、あっ、あっ」
「留美子さん、僕、あふ、もう」
　留美子が腰を振る度に、快感が腰からお尻のあたりに溜まっていく優太郎。
　オマ○コは柔らかく、かつ強く優太郎を包み込む。また留美子が上下する度に、プルンプルンと大きく揺れる白い双乳。
　留美子のすべてが優太郎を快感に導いていた。

　また逆に、若くそそり立つ優太郎のペニスもまた、久々のセックスであった留美子の性感を容赦なく高めていく。
（固いっ……！）
　若いだけに、一度射精してもなお、優太郎のチンポは硬い。ガチガチである。
　留美子は上下するたびに、快感が一段、また一段と高まっていくのを感じた。
（ひ、久しぶりだったから、私、私、もう）
　もっと色んな体位をしたかったが、しかし優太郎も留美子も、もうそんな余裕はないようだ。
「ユウ君、ごめんね。私、私ね、もうイッちゃいそう」
「留美子さん。僕も、僕ももう限界」
「うん、じゃあね、一緒に、一緒にいこう」
「はい、一緒に。あっ、あぅ、あふ」
　留美子の腰の動きがさらに激しくなる。
　優太郎も、本能の赴くままに腰をつきあげる。
　妊娠するかもしれないとか、そういった発想は、既に二人の中になかった。ただただ、射精したい、射精されたいという、男と女の本能がそこにあった。
「あっ、あっ、あっあふっ、あーっ！」
「はあ、はあ、はあ、はぁっ！」
「い、いく、イクイクぅっ！」
「留美子さん！　出す！　出ちゃう！」
「あああああああああっ！」
「うああああああああっ！」
　──ずぴゅ、ぴゅ、ぴゅ、ぴゅるうるるるるるーっ！
　熱い精子が、留美子の中に発射される。
　久々の精子を受け止めようと、留美子の子宮が蠢いている。
　優太郎は最後の一滴まで留美子の中に注ごうと、腰をさらに突き上げた。
「あふっ！　ああ……あぅ……」
　久々の快感が、しびれるように全身を襲っている。
　留美子はよだれを垂らしながら、絶頂を感じていた。
　──二人は達した。
　ややあって。
　留美子は腰を浮かせて、優太郎のペニスを抜いた。
　その陰部からは、確かにそれを行った証とも言うべき、白濁液がこぼれ落ちた。
　一瞬、後悔が留美子を襲う。
　しかしその体を包んでいる甘い快感は、そんな後悔を吹き飛ばすほど素晴らしいものだった。
「留美子さん、僕」
　優太郎は複雑な顔をしている。
　童貞を卒業した歓びと、セックスの快感、そして中に射精してしまった後悔。いろいろな感情が彼を包んでいるのだろう。
　留美子はかすかに笑って、
「いいのよ」
　と言った。
　もし妊娠したらどうしよう。──わからない。でも、その時はその時だ。
（そう思うしかないわ）
　留美子は開き直って、そう考えるようにした。
　それにしても、気持ちよかった。
　若い性が爆発した。
「ねえ、ユウ君」
「はい」
「今度はゴムつけてしようね」
「は、はい」
　留美子の妖しげな言葉に、優太郎はうなずくばかりだった。
　留美子は後悔しながらも、だがセックスの誘惑には勝てなかった。
　また、したい。
　また、セックスで絶頂を迎えたい。
　二十六歳の、女の部分に火が付いてしまった。
　留美子は次のセックスを思い浮かべ、優太郎に何を教えようかと考えるようになっていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（了）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
【前編】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2015年7月25日掲載
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