| １３． 高校の最後の半年の間、私は、週に2回ほどのペースで、風呂上がりの母を待ち受けた。母がパジャマのボタンを外してくれると、その美しい乳房を心ゆくまでまさぐった。そして、その後、私は、部屋に戻って勃起したペニスをしごいた。 高校生であった私は、もっと頻繁にオナニーをしていた。しかし、あまり頻繁に母に乳房を見せるよう頼むと断られるかもしれないと考えて、週に2回ほどに我慢していた。 その後、私が母のセックスを見るのを止めてから2か月ほどすると、Kが事業に行き詰まり、夜逃げ同然の状態で行方をくらましたという噂を耳にした。母や我が家の様子などからしても、Kは家に出入りしなくなったようだったが、母に確かめることはしなかった。Kは、羽振りの良いときに手に入れた物、近づいてきた様々な人と同時に、女、つまり母を手放さなければならなかったようだった。 その後、私の大学進学が決まった。私は、スポーツと同様、勉強もそれほどできるわけではなかったが、都内の某私立大学に何とか合格することができた。母は非常に喜んでくれた。 大学は、実家から電車で２時間ほどの距離にあり、通うことも不可能ではなかったが、私は1人暮らしを希望した。もちろん、実家を離れると、風呂上がりに母の乳房を味わうこともできなくなる。しかし、大学生活への期待、憧れは大きく、私としても、いつまでも変な関係を続けることはできないという思いを抱いていた。 母も、息子の親離れを喜ぶかのように、「ちゃんと勉強するのよ。仕送りはしてあげるから、心配しないで」と言ってくれた。今になって思えば、母は、Kに代わる男を見つけて、私の1人暮らしのための資金を調達しようと考えていたのだろう。その時の私は、新しい生活への期待に浮かれて、母の決意には気がついていなかった。 下宿での大学生活は、私の期待に違わず楽しいものだった。私は、多くの大学生と同じように、勉学には身が入らず、サークル活動、バイト、恋愛、友達づきあいなどに明け暮れた。大学に入学して2か月ほど経ったころ、同級生と比べると少し遅い初体験もした。 そんな生活の中で、母のことを思い出すことは、徐々に少なくなっていった。母からの電話や、送られてくる荷物にも、どこか邪険に対応するようになっていった。 私が1人暮らしを初めて3か月ほど経ったある日、私の携帯に母から電話がかかってきた。いつものように、大した用事もないのだろうと思っていると、母が少し低い声で「次の週末、ゆう君、帰って来れるかな？」と尋ねてきた。 私が「どうしたの？」と聞くと、母は「ちゃんと聞いてほしい話しがあるんだけど」と言った。私は、何気なく「別にいいよ。じゃあ、土曜の昼に帰るね」とだけ言って、電話を切った。 約束どおり、私は、次の土曜日の昼過ぎに実家に帰った。私が実家に帰るのは、5月の連休以来、約2か月ぶりだった。母は「おかえり。ちょうど良かったわ。」と言って、台所から出てきて私を迎えてくれた。 2か月ぶりに見る母は、綺麗に化粧をしており、どこか雰囲気が違って見えた。私は、少し長くなった髪のせいかななどと考えながら、家の中に入った。 私が食卓に座ると、母は、思いがけないことを言い始めた。「今日はね、ちょっと話しがあるの。もうすぐね、会って欲しい人が来るから、ちょっと待っててくれる？」そう言うと、母は、台所で飲み物の準備などを始めた。 事情の分からないまま、私が少し戸惑っていると、インターフォンがなった。母は「あっ、お見えになったわ」と言って、玄関へと向かった。玄関からは、母の声の合間に、男の声が聞こえてきた。私は、少し緊張して、食卓に座ったまま待っていた。 部屋に入ってきた男は、母と同じくらいの年齢で、一見して良いものだと分かるスーツをさわやかに着こなしていた。かつて、同じ場所で出会ったKとは違って、羽振りがよいというよりも、社会的地位の高い人間だという印象を受けた。 男は、自分からTと名乗った。Tの口調は、私に対しても非常に丁寧で、その仕草も上品だった。自信と、他人が与える評価や社会的な地位が、一致している人間であることが私にもよく分かった。 Tは、挨拶をすますと、母と並んで食卓に座った。Tは、しばらくの間、天候などの世間話をしていたが、大人の男性と話すことが得意でなかった私は、Tと母の会話に入ることができずにいた。 男性の来客があるなど、全く予想外であった私は、Tと母が私に話したいことは何なのだろうかと思いをめぐらした。真っ先に思いついたのは、母が再婚するつもりではないのかということであった。そう考えた時、私は少し悔しいような気がした。そして、そのように思ってしまう自分が嫌でもあった。 Tは、時計を気にすると、改めて私のほうを向き、話しを切り出した。「今日は、ゆう君に聞いてほしいことがあって、時間を割いてもらったんです。せっかくの週末に申し訳ありません。」そう言うと、Tは、言葉を区切って、母へと視線を向けた。母は、軽く頷いてTに答えた。 この瞬間まで、私は、Tが母と結婚すると言いだすのだろうと思っていた。しかし、Tの言葉は、もっと衝撃的であった。「話しと言うのは・・・単刀直入に言うと・・お母さんに、私の子供を産んで欲しいということなんです。」 私は、一瞬、自分の耳を疑ったが、Tと母の様子から、Tが真剣なのだということが伝わってきた。母は、やはり気まずいのか、私のほうを見ることなく、机の上に視線をやっていた。私の心臓の鼓動は、ドクンドクンと強くなっていった。 「驚いたよね・・当然だよね・・すまない・・」Tは、少しくだけた口調になって続けた。「でも、心配しないで欲しいんだ。子供は、私の子供として引き取って、責任をもって育てるし、君やお母さんに迷惑をかけることは絶対にない。お母さんの体調面についても、万全のサポートを用意する・・○○病院の産婦人科の部長とは、高校の同級生だからね。ゆう君にも、ぜひ安心して欲しいと思ってるんだ。」 私も、もちろん、母の体調なども心配であった。しかし、Tの言葉が意味していること、つまり、Tが母を妊娠させると言っていることのほうがはるかに気になった。そのことについて、母がどう思っているのかも気になった。 私の内心を察したのか、母が割って入ってきた。「Tさんにはね・・何か月か前から本当にお世話になっているの。今度のお話もね、Tさんは、お母さんをちゃんと助けて下さるのよ。だから、ゆう君も、安心してね。」母の言葉を聞いたTも頷いた。 母の言葉を聞いて、私には、母の言おうとしていることが分かった気がした。つまり、Tは、何か月か前から、母を抱いて、金銭的援助をしてきた。妊娠・出産についても、Tが相応の対価を支払うと申し出ているということなのだろう。母の口調からは、母の強い覚悟が伝わってきた。私は、母が自らの体の全てを、金銭と引き換えにTに与えようとしていることに、打ちひしがれたような気がして、何も言えずいた。 「驚かしてすまない・・でも、ゆう君に隠しておくわけにもいかないし、きちんと話しをしておきたかったんだ。」私は、返事をすることができず押し黙った。その後もTは、私が心配しないように色々な話をしていたが、次の用事があるらしく、15分ほどすると家を後にした。私は、母と2人、家に残された。 私は、食卓で、Tを玄関まで見送って戻ってきた母と向かい合った。2人とも、何を言えばいいのか分からず、しばらく沈黙が支配した。私は、恐る恐る母に話しかけた。「か・・母さんは・・その・・心配じゃないの？」母は、笑顔を作って「大丈夫よ。心配しないで。」と応じた。 私は、さらに思い切って、Tからの支援について尋ねようとした。「やっぱり・・Tさんは・・そのぉ、お金を・・」聞きにくそうにする私を遮って、母は、わざと茶化すように「そうよ〜・・でも、ゆう君が、心配する事じゃないわ」とだけ言って、台所へと向かった。 母を捕まえて、さらに色々と尋ねる勇気のなかった私は、自分の部屋へと向かった。数か月前まで生活していた部屋で、私はベッドの上に寝そべり、色々なことを考えた。 母はTと、これまでに何回くらい関係を持ったのだろう。立派に見えたTが、Kと同じように、母の乳房に夢中になり、母の中に欲望をまき散らす様子を、想像することは難しかった。 Tは、どのくらいの金銭を母に支払ってきたのだろう。これまでも、母は、かなり多額の援助ができる男性しか相手にしてこなかったようだったが、母はセックスの相手だけでなく、Tの子供を妊娠・出産しようとしている。Tが、はるかに大きな金額を申し出ていることは想像に難くなかった。 色々と考えている間に、Tに対する嫉妬のような感情も、私の中で湧きあがってきていた。母がTの子供を孕むことを想像すると、1年ほど前に母とKとの関係を知ったとき以上の嫉妬を感じた。母が、どこか遠くへ行ってしまうような、Tのものになってしまうような気さえした。 次から次へと、色々な感情が私の頭をよぎった。しかし、ベッドの上で眠れない時間を過ごす中で、自ずと、私の中で1つの決心が固まった。私は、この件に関する要望を、母にはっきりと伝えることを決めた。 私は、一晩実家に泊まり、次の日、家を出る間際に、母に声をかけた。「母さん・・昨日のことだけど」と私が話し始めると、母の顔に軽い緊張が走った。 私が「母さんが、いいって言うなら、僕も応援するよ。でも、体には気をつけてよ。」と言うと、母は、安堵の笑顔を浮かべた。母は、ほっとした口調で、「良かった・・ゆう君が、そう言ってくれて」と応じた。 「でも、一つだけ、お願いがあるんだ。」私は、少し間をおくと、はっきりとした口調で、「母さんが、Tさんと会うとき、僕にちゃんと見せて欲しいんだ・・言ってること分かるよね？」と言った。 母は、少し狼狽した様子で、困ったような表情を浮かべて「・・だから、ゆう君、そういうことはもうしないって・・」と細い声で言い始めた。それは、私が想像していたとおりの反応だった。 私は、母の言葉を遮り、決意の固いことを伝えるべく母の目を見つめながら続けた。「これは、僕からのお願いなんだ。これ以上、母さんを困らせるつもりはないよ。でも、母さんが、Tさんと遠くへ行ってしまうんじゃないって、僕の母さんなんだって、確かめたいんだ。だから、ね？」 母は、私の強い口調に驚いた様子だった。視線をどこにやってよいのか困った様子で「でも・・・Tさんにも聞いてみないと・・」などと返事をした。私は「うん。Tさんにも、ちゃんと事情を説明して」とだけ言うと、家を出て下宿へと戻った。 2日後の晩、母から電話がかかってきた。その電話は、母がTと会うところ、つまり、母がTとセックスをし、妊娠させられるところを見てもよいというものだった。 |
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| 2010.12.19掲載 |