| ２１． 私からも結合部がよく見えるように腰を浮かし、両足で体を支えながら、母を後ろから貫いていたＴは、射精へ向けて、最後の数回、ペニスを叩きつけるように腰を打ち下ろした。Ｔは、最後に、おそらく私に対して、「いくぞっっ！見とけっっ！」と叫ぶと、ペニスを最も奥深くにまで差し込んだ体勢で、腰の動きを止めた。 いよいよＴは、私の目の前、１メートルも離れていないところで、低い雄叫びをあげながら、母の胎内に精液を送り込み始めた。叫び声のようだった母の喘ぎ声が止み、「あっ・・・あっ・・・」と、か細い声が部屋の中に響き渡った。 私が手を伸ばせば届くところで、Ｔの生殖器が、私の母を孕ませるべく律動を始めた。子種を植え付けるために、少しでも多くの精液を、少しでも奥深く届けようと力強く脈動するＴの肉棒。それを受け止め、自らの卵子と結びつけようとする母の女性器。両者が深く結び付いている、目の前のこの光景こそが、私が見たいと望み続けていた光景であった。 至近距離で２人の結合部を見つめていた私には、Ｔの睾丸から肉棒の付け根の部分が、母を孕ませようと脈打つ様子が手に取るようによく見えた。 私が、この瞬間が訪れることを待ち焦がれており、母とＴがつながっている部分を食い入るように凝視していたためか、私には、Ｔの生殖器の運動がスローモーションのように見えた。 射精に備えてせり上がっていたＴの陰嚢は、それ自体が雌を孕ませるという使命を理解しているかのように、収縮と弛緩を繰り返し、勢いよく子種を送り出していた。Ｔの肛門は空気を吸い込もうとするかのように何度もすぼみ、肌の下ではＴの括約筋が力強く動いているのが分かった。 ペニスの付け根部分は、子種が放たれる度に、ポンプのように大きく脈を打った。肉棒の本体は母の中に突き刺さっていたが、陰嚢とつながった尿道の最も太い部分が、精液の通過する度に、ボコっと大きく膨らんだ。 太くて長いＴの肉棒は、１秒ほどの間隔を空けて、何度も、逞しく、勢いよく精液を放出し続けた。その間隔の長さ、陰嚢から尿道かけての膨らみの大きさは、一回の収縮で、いかに大量の精液が母に送り込まれているのかを物語っていた。 私は、興奮という言葉では到底表現できないような、陶酔感を味わいながら、自分の物とは比べ物にならない逞しい肉棒が、母の中に精液を注ぎ込む様子を凝視していた。 頭の中で渦巻いていた興奮や嫉妬は、私の肉体の限界を超えてしまったようで、私は、宙を浮遊しているかのような感覚を味わっていた。脳内で麻薬のような物質が大量に分泌されているのか、時間の間隔も麻痺し、何とか正気を保っているという状態であった。 私は、快感と呼んでいいのか分からない、不思議な感覚に包まれながら、２人がつながっている部分を見つめていた。Ｔの生殖器がその子種を母の卵子に届けようと動く光景は、神秘的にさえ感じられた。 他ならぬ私自身、いま目の前のＴのペニスと同じように、私の父のペニスが母の中へと送り込んだ精子によって誕生した命に違いなかった。その時以来、約２0年ぶりに母は命を宿そうとしていた。 １0分ほど前に射精したばかりであったにもかかわらず、Ｔのペニスの律動は、２0回以上にわたって続いた。最後のほうになっても、依然として、尿道部分が大きく膨らんでいることからして、Ｔの生殖器が快感の余韻を楽しむべく空砲を放っているのではなく、母を妊娠させうる生殖子が送り込まれ続けていることが分かった。 長時間に渡る放出がおさまっても、Ｔは、なかなか肉棒を抜こうとはせず、ペニスをさらに押し込むような動きをしていた。自らの精子が、確実に子宮口を通過し、母の卵子へと届くように腰を動かす様子は、母を妊娠させるのだというＴの執念を感じさせた。 Ｔは、ぐったりしたまま動こうとしない母の様子をうかがった後、大きく息を吐き出しながら、ゆっくりと腰をあげて、その巨大な肉棒を母の中から引き抜いた。 ２人の体液でまみれた肉棒が姿を現すと、母の膣からは、Ｔが注ぎ込んだ大量の精液をこぼれ出した。Ｔは、自らの子種があふれ出ることのないように注意していたが、膣の中を満たしていた大きな肉の塊に代わって、大量の空気が流れ込んだため、ボコッという卑猥な音がした。 普通ならば、その音を恥ずかしがったに違いない母は、腰だけを浮かした状態でうつぶせになったまま、全く動かなかった。肉棒の抜けた後、母の膣のピンク色の柔肉だけが、大きな穴を空けたまま、パクパクッと収縮するような動きを繰り返していた。 母の肉体は、快感に包まれながら、生殖器以外の全ての活動を止めて、注ぎ込まれたばかりの優秀な雄の子種を胎内に取り込み、受精させることに集中しているかのようだった。 交わりを解いたＴは、大きく息を吐き出しながら、母の横に倒れ込んだ。Ｔも、仰向けになったまま、ぐったりとした様子で、手の甲で額の汗を拭ったほかは、ほとんど動かなかった。Ｔは、その任務を終えた肉棒を隠すこともなく、大きく肩で息をしながら目を閉じていた しばらくすると、母も、腰を横に倒して、赤子のような体勢で横になった。母は、いつものようにお掃除フェラをしようとすることもなく、横になったまま動かなかった。母の肉体にとって、後戯で男性に快感を与えるよりも、今、膣の中で溢れかえっている無数の精子を確実に卵子に届けることのほうが大事だと感じられたのであろう。 ベッドの上では、２つの肉体が、生殖という活動を終えて、最も無防備な状態でその余韻に浸っていた。先ほどまでの激しい交わりが嘘かであるかのような平穏さが、一室を支配していた。ただ、２つの肉体が先ほどまで結びついていたことを示すように、母の陰部からは、白濁液がゆっくりと垂れ落ちていた。 目の前の光景が現実のものなのかさえ分からずにいた私も、徐々に落ち着きを取り戻していった。すると、自身の中で、欲望が解放して欲しいと訴えていることに気がついた。私は、ベッドルームを出て、トイレに駆け込み、自らのペニスをしごいた。すぐに大量の精液が迸り、私は慌ててティッシュを手にとってペニスを覆った。 射精の快感は、確かに素晴らしいものだった。しかし、自分でも驚いたことに、Ｔがその精液を母に送り込む様子を目の前で見つめていた時に感じた高揚感、浮遊感のほうが心地よかったような気がした。 自分の肉体の反応にとまどいながら、私は、もう一度ペニスをしごき射精させた。２度目の射精も確かに気持ち良かったのだが、大切な母が、手を伸ばせば届く距離で、男に組み敷かれ、孕まされる様子を見つめるとき、脳内で分泌された麻薬がもたらしてくれた感覚には遠く及ばなかった。 私が、慌てて目を閉じて、その時の様子を思い浮かべると、ペニスが3度目の射精を求めるかのようにピクンと動いた。軽く刺激を与えてやると、私は、ようやく、あの時の高揚感に近い感覚の中で放出を迎えることができた。 私の脳は、さらなる射精を求めていたが、肉体は、高度の緊張と興奮で疲労を感じていたようだった。私は、便器の上で座ったまま、しばらくの間ぐったりとしていた。私が、目を閉じて、膣内射精の光景を思い返していると、シャワールームから音が聞こえていた。母が使っているようだった。 母のシャワーが終わり、バスルームから物音が聞こえなくなると、私は、２人のいるベッドルームへと戻った。Ｔはすでにいびきを立てて寝ており、母も布団の中で目を閉じていた。 静かになったベッドルームで、私も、２人とは別のベッドに入り、横になった。色々なことが頭をよぎって眠れないのではないかと思っていたが、高度の緊張と興奮の反動なのか、予想に反してすぐに眠りに落ちた。 私が目を覚ますと、部屋の中はすでに明るく、隣のベッドには、誰もいなかった。誰かが寝たあとこそ残っていたものの、何時間か前に、１組の男女が激しい交わりを繰り返したとは思えなかった。 私は、ベッドルームを出て、広い部屋に行ったものの、そこにも誰もいなかった。私が、テレビをつけて、ソファに座ると、部屋の入口で音がした。母が小さなコンビニの袋を手に部屋に入ってきた。私を見つけた母は、「ゆう君も、やっと起きたの？」とだけ言って、袋を持ったままトイレに入っていった。時計を見ると、すでに9時を回っていた。Ｔの荷物はなく、Ｔはすでにホテルを去った後のようだった。 トイレから出てきた母は、「朝ごはんは、どうする？」などと聞いてきた。私は、適当に返事をして、顔を洗う前に用を足そうとトイレに入った。 トイレの中で、私は、完全に眠気から覚めないまま、用を足した。用弁が終わり、手を洗おうとした際、トイレの隅にあった汚物入れのふたが傾いていることに気がついた。私は、なぜかそのことが気にかかり、汚物入れを覗いてみた。 汚物入れの中には、生理用のナプキンが入っていた。状況からして、母が使った物に違いなかった。汚物入れを閉じようとした次の瞬間、私は、昨日は母にとって、いわゆる危険日であったはずだということを思い出した。 急に眼のさめた私は、汚物入れの中にあるナプキンを、その端を指でつまんでゆっくりと取り出した。生理用のナプキンをじっくりと見たのはその時が初めてであったが、ナプキンはずっしりと重かった。 たたまれていたナプキンを、恐る恐る広げると、ナプキンの布地の部分には、血液などではなく、白く粘性の強い液体が大量についていた。私が顔を少し近付けると、鼻をつくような雄の匂いがした。母の中に注ぎ込まれた精液が、溢れ出してきたものであることがすぐに分かった。 私の手の上にあるナプキンは、私の脳裏に刻み込まれた昨晩の光景が夢などではなく、現実であるということを物語っていた。 |
| あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。 |
| 2011.5.22掲載 |