| ６. セックスを終えた母と男が、風呂場へと向かったのを確認した私は、風呂場の様子を覗くために、駆け足で玄関へまわった。 私は、玄関の外で靴を脱ぐと、音をたてないように細心の注意を払いながら、しかし早くシャワーの中の2人を見たいという気持ちにせかされながら、玄関の扉をゆっくりと開けた。 玄関には男の靴が並べられていた。革靴などほとんど履いたことのない私にも、それが高級なものだということが分かった。 家の中に入った私は、玄関から、2人がまだ脱衣所にいないか耳をすませて様子をうかがった。廊下の先にある風呂場からは、かすかにシャワーの音が聞こえた。 私は、忍び足で廊下を進むことにした。心臓の鼓動は、庭にいたときよりもさらに激しくなっていた。 風呂場の中の様子がうかがえる場所に早く行きたいと思いながらも、音を立てぬよう、ゆっくりと歩を進める私にとって、短いはずの廊下がとても長く感じられた。 風呂場が近くなるにつれて、シャワーの音が大きくなってきた。風呂場の中の物音も少し聞こえてきた。 私は、脱衣所の扉にたどり着くと、影が映り込まないように注意しながら、すりガラスになっている部分から中にいる2人の様子をうかがった。 浴室の中の2人の姿は見えなかったが、中の物音はよく聞こえてきた。庭からのぞいていたときは、音があまり聞こえてこなかったので、ちょうど反対の状況になったわけである。 私は、聞き耳を立てた。しかし、シャワーの音が聞こえるだけで、2人の話し声などは聞こえてこなかった。 確かに、人が動いている気配は感じられる。しかし、会話はもちろん、体を洗ったりする音も聞こえてこない。私は、不思議に思い、耳を扉にあてるように近づけた。 その時、突然、男の声が聞こえてきた。初めて聞く男の声は、風呂場の中で反響していた。 私は、突然の声に心臓が飛び出るほど驚き、扉から離れた。男の声は「こっちも舐めて」と言っていた。 男は、母にフェラチオをさせているのだ。いや、母が自らすすんでフェラチオをしているのかもしれない。いずれにしても、母が、風呂場の中でも、男のペニスを口で愛撫していることは間違いない。 私は、極度の緊張の中に、嫉妬と興奮が入り混じった感情が再び湧き上がってくるのを感じた。 母がフェラチオをしている様子を想像すると、ペニスをしごきたくてしかたがなくなってきた。 しかし、ここでオナニーを始めてしまっては、2人のシャワーが終わった時に、素早く逃げることができなくなる。ここは何としても我慢しなければならない。 ズボンの上からでも触れてしまっては我慢ができなくなってしまうだろう。私は、ペニスに刺激を与えないように注意しながら、中の物音に耳をすませた。 すると、男が息を大きく吐き出す音も微かに聞こえてきた。男は、母の奉仕が、確かに快感を与えていることを伝えていた。 母の声は全く聞こえてこなかった。シャワーの音に混じって、唾液のこすれるような音が聞こえてくるような気もした。男のペニスが母の口に出入りする音ではないかと思ったが、確信はもてなかった。 母は、どのような格好で、どのような表情をしながら、男のペニスを舐めているのだろうか。 私の家の浴室は広くない。男は立ったままで、母がひざまずく態勢になっているのではないだろうか。母の白い乳房は、頭の動きに合わせて揺れているのだろうか。 私が必死で母が奉仕する様子に思い描いていると、再び男の声が聞こえてきた。その声は「あぁ、百合子、出そうだ」と射精が近いことを告げていた。 男が母の口に射精するであろうことは、私も予想していた。いや、私は、男が口内射精をすることを期待さえしていた。ただ、男が母を呼び捨てで呼んだことが、私の嫉妬のような感情をさらに強いものにした。 もちろん、考えてみれば、何度も肉体関係をもち、膣内射精まで許している女に対して、「○○さん」などと呼びかけるほうが不自然なのかもしれない。 しかし、私には、夫や恋人のように、母のことを呼び捨てにする男性がいること自体、少しショックであった。 そうこうするうちに、男は、先ほどよりも少し大きな声で、再び母に放出を伝えた。「あぁ。いくぞっ！！」という声が、廊下の私にもよく聞こえた。 母は、動きを止めて、男の迸りに備えているのだろうか。私は、目を閉じて、その様子を頭の中で思い描いた。 その後しばらくの間、風呂場の中では人の動く気配がしなかった。男の肉棒と睾丸だけが、母の口の中に子種を放出するべく脈動を繰り返しているのだろう。 私は、母の口にペニスを咥えさせた状態で男が射精する様子を想像しながらも、音をたてないように注意しながら、ゆっくりと後ずさりを始めた。男が射精をした以上、2人がしばらくすると風呂場から出てくることは明らかだったからである。 私が玄関へ向けて2歩ほど歩を進めた時、風呂場の中から再び男の声が聞こえてきた。精を放って落ち着きを取り戻した様子が、声のトーンから伝わってきた。しかし、その内容は、私が想像していないものであった。 男は、母に対して「全部、飲んだか？」と尋ねていた。私は自分の耳を疑った。しかし、母に、精液を飲みこんだのかを確かめていることはすぐに分かった。 母の返事は聞こえなかった。しかし、ソファでの奉仕の様子からしても、母が男の精液を嚥下することを嫌がったとは思えなかった。 男の口調も、精液を飲むことができるかと尋ねるものではなかった。むしろ、飲み込むことは当たり前であり、ちゃんと飲んだのかを母に確認している様子だった。 母と男の間では、風呂場で奉仕するだけでなく、口に出された白濁液を飲み込むことさえ、当然のことのようであった。 次から次へと見せつけられる、いや正確には聞かされる、普段とは全く違った母の姿に改めて衝撃を受け、私のペニスは痛いほど堅く勃起していた。 私も、オナニーをした後に、ティッシュに溜まった自分が出した精液の匂いを嗅いでみたことがある。それは、何とも言えず生臭く、到底、飲み込んだりできるものではなかった。それを、女性に飲んでもらうというのは、どのような気分なのだろうか。 本来、口という器官は射精されることを予定したものではない。そこに精を放つだけでも、男としては興奮するだろう。それだけでなく、女性が、あの生臭い精液を飲み込むのである。 それは、女性が自身の意思で精液を体内に取り込むという行為であり、男性が一方的に精液を送り込む膣内射精よりも、さらに卑猥で、男の支配欲を満たしてくれるもののように思えた。 フェラチオさえ経験したことのない私にとって、その感覚は、もちろん、未知のものであった。それでも、私の中の雄の本能が、堅く勃起しているこのペニスから、女性の口に、そして胃袋に精液を送り込んでみたいと思わせた。 母は、どのような表情で男の精液を飲み込んだのだろうか。私は、少しおっとりとした母が、男に求められるままに、精液を嚥下する様子を想像した。 男の子種を胃袋におさめた母は、2度目の「お掃除」をしているのだろうか。そのようなことを考えながら、私はペニスを刺激するのを必死で我慢していた。 1分ほどすると、男は、今までで一番小さな声で「もういいよ」と母に声をかけた。その声は、母に対して、奉仕を止めるように言ったのだろう。母は、やはり、男が精液を放った後も、フェラチオを続けていたのである。 母にかけられた声は、私には、早く玄関へ向かったほうがよいという忠告のように聞こえた。男が満足した今、2人がシャワーから出てくるのは時間の問題だろう。ここで見つかる訳には絶対にいかない。 私は、さらに興奮するような事が起こるのではないかという期待に後ろ髪をひかれつつも、ここは我慢して、退散することにした。 私が、玄関のほうへ歩を進めたその時だった。私のズボンの右ポケットに入っていた携帯電話が突如として鳴り出した。 心臓が飛び出しそうなほど驚いた私は、慌てて携帯をポケットから取り出した。少し無機質な音質の着信メロディーが静かだった廊下に響き渡った。 あまり電話のかかってこない私の携帯に、よりによってなぜ、今かかってくるのだろう。私は、運の悪さを恨めしく思いながら、慌てて音を止めようとした。 動揺で震える手で携帯を開けようとしたものの、携帯は手から落ちてしまった。着信音だけでなく、携帯の落ちる大きな音が反響した。私は、さらに慌てて、携帯を拾おうと廊下に膝をついた。 風呂場の2人も、廊下の物音に気がついたようであった。母が、男に何やら声をかけて、脱衣場に出てきた。母は、慌ただしくバスタオルを体にあてると、脱衣場の扉を少しだけ開けて、廊下の様子をうかがった。 母が廊下に顔を出した時、私は、脱衣場の扉の近くで、携帯を拾い上げたところであった。私に気がついた母が、「まあ、ゆう君っ！？！」と大きな声を出すのとほぼ同時に、私は、携帯のボタンを押してようやく着信音を止めることができた。 限りなく気まずい沈黙が私と母の間を支配した。それは短い時間だったのかもしれないが、逃げ出したくてしかたのなかった私には、ものすごく長く感じられた。 私は、しゃがんだまま、視線を上げることができなかった。あまりの動揺で手足は大きく震えていた。顔がとても熱く感じられ、真っ赤になっているのが自分でもよく分かった。 「ゆう君・・・」母も、私の名前を再び呼んでみたものの、しばらく、どのように声をかければよいのか分からずにいた。その時の私には、母のことまで考える余裕は全くなかったが、母も、激しく動揺していたことは間違いがない。 しばらくすると、母の呟くような声が頭上から聞こえた。「自分の部屋に行っててくれるかな・・」。 私は、視線を母のほうへ向けることができないまま立ち上がると、逃げるようにして、小走りに私の部屋へ行った。 部屋に入った私は、ベッドの上で布団にくるまった。気がつくと、ペニスは勃起したままであった。これからどうすればいいのか懸命に考えようとしたが、動揺、後悔、そして興奮の入り混じった状態で、私の考えは全くまとまらなかった。 そのまま、どれくらいの時間が経ったのか定かでない。部屋のドアをノックする音がした。「ゆう君・・入っていいかな・・？」という母の声が聞こえてきた。声のトーンからも、懸命に自らを落ち着かせようとしていることが伝わってきた。 私が返答できずにいると、母は、もう一度声をかけてから、ドアをゆっくりと開けて入ってきた。 |
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| 2010.3.20掲載 |