はちみつ太郎 作
| １０９ 向山研究所の今日を記すカレンダーには、向山の描いたハートマークが記されている。笙子の自宅には、それといったマーキングはされていない。 昇のスマホには笙子がインストールしているコミュニケーションツールはだインストールはおろか、ダウンロードもされていない。メールが唯一のツールだがそこに笙子からの受信を待ちわびている。 土曜の夜、１１時前だった。食事の後、店を出たところでの電話を最後に１時間は音沙汰が消えている。映し出されている情報番組などは耳にも入っていない。 何度か、スマホのブラウザをつつき、どうでもいい情報を目にしていると、見逃せないトピックスが音で知らせてくれた。 『お部屋に着きました。もう、寝てる？』 『まだ起きてるよ。何時くらいに帰るの？』 『わかんないし、寝ててもいいよ。』 昇は少し間を置いて返信の言葉を考えている。少しいらだっているのは笙子も気がついただろう、その苛立ちを時間に変え笙子の返事を待っている。 『ごめんね。昇さんの治療だもんね、早めに帰るから、起きてて待っててください。しょうこ』 時間で知らせる苛立ちは効果があったのか、笙子の戸惑いを文字で訳し、昇の気持ちを文字にした。 『ごめん、ちょっと妬いちゃったわ。寝ないで待ってる、治療だし。』 ふてくされるような絵文字を送信すると、気の晴れない昇は、入力を切り替え、通販で購入していたＤＶＤを再生し始める。題材は、今置かれてる自分たち夫婦を描いているような設定のＡＶだった。 ２回目の訪問は、換えのショーツも持参している。少し大きめのバッグを松山は、食事の時には問いたださなかったが、部屋に入る前の車内での会話で明らかにしていた。 リビングのソファーにカバンを置くと、吸い寄せられるように松山に抱き寄せられる。してもいいか？などの承諾はそこにはもう不必要だった。 笙子の首筋の臭いを嗅ぎ、舌を這わせかすかな声をあげさせる。肩口、鎖骨、松山の舌はそれを舐め続けている。指先は胸元に近づき隙間に収まり、ねらい目の蕾みに指先は届いていた。 一日の汚れをすべて吸い尽くしている下着を着替えるための文言を松山に声をかけるが、無視され、感ずるままの声を吐かされていた。 拒絶ではなくやんわりと体を押し、はだけたままの胸元を少し直すと、鼻息の荒い松山に願いを告げる。 「シャワー・・・しましょ。」 「このままで、したいんだ。・・・これが俺の希望でもあったり。」 「えぇ、でもぉ・・・着替えも持ってきたしぃ。」 「そのまま、がいいんだぁ。今日も、手錠・・・で。」 笙子は断りきれないような顔で眉を細めている。そのまま、再び抱き寄せられ、簡易ベッドに寝転がらされるとフレアのスカートは簡単に肌蹴られていた。 まくられたスカートは、一日穿いたままのショーツを隠し切れず、松山の理想通りの形で露出している。上半身への愛撫をおろそかにし、太ももの間に顔を近づけると、笙子の手に圧迫されるが構うことなく、力で押し切った。 笙子は、押し切られた手を松山の頭頂部に押し当ててはいるが、極端な力は入れていない。鼻息が早いが、まもなく指先は、一日女の汗を吸い込ませたショーツに触れていた。 「ちょー、・・・いやぁ。」 「笙子さん・・・期待し過ぎだし。」 一撫でだけで松山は笙子の期待度を測り、目算と同じ湿度を指先に感じると、数回それを擦りつけ、脱ぎ去るだろうショーツに染みを押し付けた。 「朱印・・・じわじわ染みてるよ。・・・笙子さん、淡い色は・・・よくにじむねぇ。」 「今度は、黒にします！。・・・あぁぁ・・・洗濯機、貸してくださいよぉぉ。」 「いいよ・・・でも、乾くまで帰さんけど・・・いい？」 「あぁぁ、だめぇぇ・・・そこ、汚いからぁぁ。」 答えを導く気はなく、松山の指先はショーツの脇をくぐり、手探りで陰唇のぬめり具合を調査していく。擦るように陰唇を揺さぶるだけで笙子は顔を振りしきり、声をあげさせられてしまう。 「いぃ、だめぇ、だめぇぇ・・・あんっ・・・あぁぁ、ひぃ、ひぃぃ・・・。」 「ヌルヌル具合、半端なくなってきてるし・・・。」 「指入れちゃぁぁぁ、だめってぇぇ・・・手、洗ってないし、松山さんっ。」 「保育士さんだねぇ・・・笙子先生のヌルヌルで洗ってみるよ。・・・ほらぁぁ。」 二本の指を笙子に見せ付ける。揃えた二本の指を笙子の目の前でチョキの形にじわじわしていくと、女の粘液は糸を引きつり橋のように谷間を繋いだままだった。 見せつけを終えると、再びショーツの隙間に指先を射れる。突き刺すように二本の指は笙子の膣肉を味わうと、中に留まる悦に浸らせる犯人に投降を呼びかけた。 「無駄な抵抗はやめなさい。今なら、まだ間に合う。・・・大人しく、両手を頭の上にあげ、捜査員の指示に従いなさい。」 「あぁ、犯人じゃないしぃぃ。・・・あん、あん、抵抗してませんからぁ。」 笙子は松山の指示通りなのか頭頂部を押さえつけていた手を自分の頭の上に挙げる。 「２３時１５分・・・犯人隠匿の容疑で立川笙子、あなたを現行犯逮捕します。」 「え・・え、・・・本気ですか？」 笙子はあっけに取られていく、腰のホルダーから二つの手錠を取り出すと、簡易ベッドのパイプに手錠をはめる。右手、左手とすばやく笙子を絡め取り、両手首は互いに簡易ベッドと一体化させられてしまう。 「ガチャガチャ。・・・え、え、もぉぉ・・・このまま？」 「あなたには、、刑事訴訟において、終始沈黙し、又は個々の質問に対し陳述を拒むことができる権利があります。」 「黙秘権ですか？」 「そう、・・・黙ってられんよね？」 フレアスカートの腰に指をかけ、ショーツ姿をさらけ出していき、往生際は悪くなく、太ももに掛けられた手を振りほどくようなことはしないでいる。 「十分な反省が見られないようですね、ジュクジュクしてる。」 「あんっ・・・だめぇ、あひぃぃぃ。」 笙子は簡易ベッドのパイプを握り締め、コントロールできない感じぶりを松山に知られていく。 「黙秘権は使わないようです。・・・供述調書・・・書き手がいないから録音させていただきますね。」 「あぁ、あぁ、・・ろくおんってぇ・・・あんっ。」 スマホアプリを利用して録音ボタンを松山はタップする。音ともに開始の秒数が数字を刻んでいる。わかりやすいように笙子の顔の横にスマホを置き去りにすると、指先を鍵状にし、Ｇスポット周りの膣肉を柔らかくするように揉みはじめていた。 「いぃぃぃぃぃ・・・だめぇぇぇぇってぇぇ・・・あん、いくっ・・・ああぁぁぁんっ・・・ひ、ひ、ひぃぃ。」 「可視化されてるよ、笙子さん。今は被疑者にも優しくなければいけない時代だし・・・。」 「あぁぁ、・・・も、漏れちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅ、からぁ、指、・・・・・ぬ、ぬいてぇぇ。」 「困ったなぁ、おトイレに行かせないのは、逆告訴になるかもしれないが・・・。」 「あんっ・・・じょじょっ。」 指先に感じない笙子の前立腺液は、湿り気を多くし、粘性をしみこませているショーツに押しとどめられた。粘性を染み込む様に、ショーツは乾いている部分を少なくしていた。 「もぉ、白状して・・・染み込む部分・・・ゼロだし。」 「あぁぁ、いじわるぅぅぅ。・・・脱がせてくださいっ・・・ね、おねがい、洗濯機に入れておいて。」 「あぁ、いいよ。・・・でもまだ、回さない。」 「うん、・・・いやぁ、汚れてるからぁ・・・見ない。もぉぉ、恥ずかしいよぉぉぉぉ。」 松山はショーツを抜き取ると、濡れそぼる部分をひっくり返し、鼻を近づけクンカクンカと嗅いでいる。深く吸い込むようにし、ショーツを丸めると、ベッドを離れ、洗濯機に放り込む。 すぐさま、Ｍ字に拡げた太ももの隙間に鎮座すると、指を重ね、Ｇスポットの周りの肉を解し、供述を引き出していく。引き出された供述はスマホの録音機能に克明に記されていく。 松山は、笙子の足を待ち上げる。その隙間に顔を押し当て、指先で沸いた淫汁を掻き出し、舌でそれを舐め取っている。汁気の多さは、笙子の供述どおりだった。 「あんっ、いぃぃ、・・・だめぇ、だめぇ、。うん、うんっ・・・力がはいらないぃぃしぃぃ。」 「認めるんですね・・・いやらしい人妻だってこと。」 「うぅぅん、・・・み、みとめますぅぅ・・・だからぁぁぁ。」 「だから？」 「エッチぃ、してほしくなるぅぅぅぅぅ。」 「楽になりたい・・・そういうのですね。」 「はい、・・・認めますぅぅぅ。」 「このままでいいのですか？」 「あるんなら、してほしぃぃ。」 「ないといえば・・・そのままでも？」 「はい、大丈夫だと、思います。」 「じゃ・・・参考人でもなく、被疑者供述調書を送検させていただきます。」 「ど、どこにおくったんですかぁぁぁぁ・・・あぁぁんっ・・。」 重なるように肉身を押し当てると、拒むことなく膣肉は先端を呼び寄せている。ズブズブめり込んでいく姿は、松山の目に焼き付けられていき、スマホの音声は、地検と表した、向山の携帯に音声データとして送られてしまう。 次の録音は、なされないまま笙子は、確実に捉えられた性癖を露にされていく。手錠を取り除くような要求はなく、半開きの口は、視線と舌先で松山を欲していることを告げている。 犯人しか知りえぬ事実を笙子は、取調べの警部に吐き出されてしまっているようだった。笙子の持つ性癖から、夫との交わりの感触まで、松山はそれを聞き取り、架空の検察官である向山に報告すべく、聞き取りを続けていく。 「笙子さんには余罪がありそうだ・・・勾留延長の申請をしておくよ。」 |
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| 2014.9.10掲載 |
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