はちみつ太郎 作
| １８ １０月を向かえ、運動会も無事に終わった。秋雨が続く中、笙子の生活は雨のやみ間ごとに変わっていく。 昇との愛の巣へは、一週間の内４日。残りの３日は、江藤のマンションで朝まで過ごし、早朝に自宅へ戻ると、身支度を調え出勤している。 たまに、近所の目をごまかすように、電気をつけたまま江藤の部屋に行くこともあった。週３回の遠慮ない交わりは、夫婦以上に成熟し、二人の性嗜好は徐々に露呈していく。 昇にも知られない笙子の性癖は、徐々にであるが江藤の喜びと同化していっている。 リビングのソファーでは、江藤が深く腰掛け、笙子はそこに膝つきながら一心不乱にしゃぶり続けている。 カーテンは、開き広げられ、網戸はされているものの、少し離れた１４階建てのマンションからは、双眼鏡で覗ける距離にある。 二人は、それを知りながら、見せつけるようにしていた。少しだけだが、笙子にはハードルを設けていた。江藤と笙子は、上半身には衣類をつけたままだった。 下半身だけは、露出し、生殖器どおしの交わりもそのまま行うのが、露出狂との境目だっただろう。エレクトが１００を越える前に江藤は、笙子の口元から陰茎を外させる。 言葉を交わすことなく笙子は、ベランダへ腰をかがめながら、四つんばいで向かった。首紐と首輪がないが江藤に連れられるペットのように笙子は牝犬よろしく尻を揺らせながらベランダへと向かった。 ベランダの床は、ＣＦシートが貼られているが１０月の夜は、少し肌寒い。笙子は、ベランダの布団干しの金物に手を預けると、江藤を視線で呼んだ。 「笙子、どうして欲しいん？」 「悟くんの・・・おち○ちん・・・入れて欲しい。」 「どこに？」 「笙子の・・・お○んこ・・・後ろからがいい。」 「ええよぉ・・・隣、おらんけど下の人、帰ってるからね。」 ゴムサックをすばやく被せると、笙子の洞穴に侵入者を送り込む。 「うん、・・・あんっ・・・。」 「声だしちゃ、だめだろぉ・・・ほらぁ、あっち見て・・・蛍族のお父さん・・・こっちですよ。」 「あ、あ、あ、あ、あ・・・くぅぅぅぅぅぅぅぅんっ・・・み、てるかなぁぁ。」 「あぁ、見てる。・・・だって、毎日、あのおっさん。この時間に、こっち見てるもん。・・・そろそろ、双眼鏡買っちゃうんじゃない？」 「は、恥ずかしいねぇぇぇ・・・で、でも・・・あんっ・・・き、もち・・いぃぃ、かもぉぉ。」 「笙子、声、大きいよ。・・・これ、咥えとけよ。」 「ぐっ・・・あふぅぅぅ。」 笙子は、通販で江藤が選び、同僚の保育士に更衣室で褒められたパープルのショーツを口に咥える。喘ぎをこらえる轡にはちょうどいい感じだった。 自らの汗の匂いは、左程気にはならない。ただ、女の匂いだけはごまかせない。酸味のある笙子の分泌臭は、一日染み込んだもの。今このときを期待していた一日の女のエキスは、自らをも覚醒させていく。 ベランダ手すりに手をつき、顔は何度も下を向く。その都度江藤に短い後ろ髪をつかまれると、顎を強制的に上げられ、蛍族のいる隣のマンションを向かされる。 揺さぶられている笙子の上半身は、背後の江藤とシンクロした揺れで性行為をしていることは、遠くからでも判りそうだった。 辺りが闇に落ちている１０月の７時という時刻が幸いしてか、完全に見えているとは考えていない二人は、笙子の上半身のＴシャツを脱がせると、背筋を大きく使い、手すりより上にへそから上の裸体をのぞかせた。 「み、みられるよぉぉ・・・あんっ、あんっ。・・・だ、だめだってぇぇ。」 「見えやしないよ、・・・いつもより、乳首ピンピンだし、笙子。」 「だ、だって・・・き、きもちぃぃぃしぃぃぃ・・・悟くんの、・・・おっきくっ・・なった？しっ。」 「いつもと、変わらないよ。成長期じゃないし、笙子のお○んこがキツクなった？だけじゃない？」 「え、えぇ、そんなことぉぉ・・・ないぃよぉぉ。」 「いや、だって、旦那くんと月１、もなかったのに、最近週２くらいで、４，５回エッチしてるし。」 「そ、そうかなぁ、・・・あんっ・・・べ、ベッド・・・で、・・・しようよぉぉ。」 「いいじゃん、夜は長いよ。・・・月を見ながらのエッチも風流だし、・・・虫の声と、笙子の声。いいコラボだよ。」 「だ、だって・・あ、あ、あんっ・・・こ、声出ちゃうからっ・・・ね、ね、べ、ベッドでぇぇぇ。」 「そうかぁ・・・じゃ、言ってごらんよ。」 「うん、・・・ベッドで、・・・エッチしてくださいっ。」 「いいよぉぉ。」 江藤は笙子から抜き去ることなく後背立位で繋がったままリビングを向いた。歩くたびに突かれる笙子は、リビングの奥にある寝室へ、急ぎたい。 抜けかけると、すばやく挿しいれられる。それを繰り返しながら、寝室までたどり着くと、寝転がることなくベッドの縁に手をつけさせられただけで、再び背後から喜びを加えられている。 笙子のくびれた腰から手を離すと、覆いかぶさりながら引力で下をむく両の乳首を転がした。つまんでのばし、挟み込む。これを繰り返していられるのが笙子の昂ぶりを早めることを習得した江藤。 首を上げ下げし、はりこの虎のように揺らし続けている笙子は、甘美な声をあげた。 「あん・・あん、あんっ・・・いぃよぉぉぉ。・・・いぃ、いぃ、・・・あぁぁぁぁっ。」 背筋、うなじに舌を這わせながら、乳首をつねりあげ、下の洞穴は侵入者に盗掘され続ける。三つの責めは、もう一つ聴覚と心を揺さぶり四つに増える。 「旦那くん、夕飯かなぁ、・・・笙子を思って、オナニーかなぁ。・・・どうだろう？」 「あん、いじわるぅぅぅ。・・・あ、あ、あ、・・・答えませんよぉ。」 「いいよ、答えは出てるもんねぇ。」 「出てないよぉぉぉぉ・・・・あぁぁっ。」 笙子は、江藤のいらだつような突き上げに耐えられず、ベッドに伏せた。江藤は、体を重ねながらベッドに笙子を挟み込む。 繋がりは解けぬまま、背面側位になった二人は、立位と同じように三ところを責め立てた。突き上げは遅くなり、その分江藤がする上半身への愛撫は、過剰気味だった。 なにごとか、笙子の耳に色々と詰問をぶつけている。その都度笙子は頭をふり、否定の言葉は出ないものの態度で示している。 何度も聞かれるうちに、答えは変わっていった。横に振る頭は、次第に何度か縦に振っている。笙子は全ての答えを変えられるのがとても怖かった。 江藤の詰問の最後の部分はいつも否定している。 「生、・・・だめ？」 「だ、めぇぇ・・・・赤ちゃんできたら困るしぃぃぃ。」 「そっかぁ、だめかぁ。・・・じゃ、こんど買うコンドーム、極薄にする。」 「そ、それなら、・・・うん、・・・あっ、あっ、あっ、あっ。」 ゆっくりとした江藤のピストンは、寝室に入ってから３０分がたっても同じストロークだ。そろそろ、二人は絶頂を迎えたくなっていることは、直感で感じる。 一度抜かず、笙子の右足を持ち上げた江藤。股関節の柔らかさを知っている二人は、上げた足を割り開き、フィニッシュへの体位に変わった。 正上位で向き合った二人は、長く会話だけしていた唇を重ねあう。腰のストロークを加速させていくと、おのずと笙子は、唇を離し、頭を左右に振っている。 唇の重なりがままならなくなると、首筋に這わせた唇で笙子の鎖骨の周りを真空にするほど吸い付いた。 赤くうっ血した肌は、江藤の唇の大きさに染まる。乳房の脇にも同じような紋様を浮かび上がらせ、二つの印が浮き出した。 笙子は、腕を江藤の首に廻すと、いつものフレーズで江藤の所有物と化した。 「あ、あ、・・・もっと、突いて、奥っ、がいいぃぃぃ、よぉぉぉ。さ、さとるくんっ。」 「あぁ、きもちいぃぃ・・・笙子の、グチョグチョだわ。・・・あ、あ、あ、そろそろぉぉぉ。」 「うん・・・あ、あ、・・・出して、・・・お口で・・・飲んだげるぅぅぅぅぅ。」 「あ、ぁぁぁあ・・・・あっ。」 正上位に変化してものの２分足らずで、江藤は笙子の顎から額に掛けて射精する。濃厚なその白い迸りは、ゴムの中に残ることなく、胸元にも垂れ下がる。 「はぁぁぁ、・・・いっぱい出たわぁ・・・はぁぁぁ。」 「は、は、は、・・・はぁぁぁぁ。濃いね。」 「４週間・・・ぶり、だもん。・・・これ、中で出したら、・・・アウトの量かな？」 「多分・・・アウトだよ。」 「今日って？」 「危なくないと思うけど、・・・ギリギリの日かな？」 濡れティッシュを笙子に渡すと、先端からの残滴を笙子に拭わせる。先端に触れられた江藤は、数度陰茎をビクつかせると、残りの射精管からのおちこぼれを笙子の胸元に落とす。 |
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| 2014.1.20掲載 |
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