はちみつ太郎 作
| ２７ 切腹を心待ちにしている配下の部下が別間で盛り上がっている。ＲＹＯが口に指をやり囃し立てる者を制している。 「ＲＹＯママ、この奥さん、いいねぇ。２９歳、３０前？」 「年齢はきいてないわ、でも、私、来店したときからビビッってきたのよ。」 「この男性は、旦那さんってことはねぇな。・・・もしかして、ご主人様かな？」 「他人棒ってとこでしょ、・・・かわいい奥さまを生贄にする旦那さま、お相手してみたいわぁ。」 「お、おっ・・・跨って、・・・あぁ、ゴム忘れてぇ。」 「いいねいいね、素人臭くて。・・・アイマスクはずして、ゴムつけて、・・・かわいぃぃ、ゴムちん咥えて、湿らせて。」 「湿らさんでも、良さげな感じの潮ふきだったのになぁ。」 「確かめたいんじゃない？他人棒の硬さを、旦那と比べるなんて、いやらしい奥さん。」 「アイマスクないほうが、かわいい顔おがめていいねぇ。・・・ほぉぉ、女子バレー選手にいなかったっけこういう顔？」 「あぁ、・・・いそうだな、身長も高そうだし、・・・スタイルもなかなかだ。」 「え、え、アイマスクしちゃうの？」 「仕方がないわ、こっちのこと気がつかれちゃうでしょ、初めての奥さまだったら、逃げられちゃうわ。」 「それもそうだな。・・・お、お、お、跨ったよぉ。・・・素直に咥え込んだねぇ。」 かいしゃくを受け入れた笙子は、黄泉の国へ向かう。三組いる男女のペアギャラリーの囃し立てる声はわずかにも聞こえていない。 笙子は勲の突き刺さり具合を確かめるように腰を左右に振っている。陰茎を余す余裕がないことを感じるくらい子宮の入り口は勲の亀頭の感覚を教えてくれる。 動きは止まった。笙子の背骨はくねっている。シャキと伸びきれない背骨は、芯を失っている。活をいれるように勲は少し腰を浮かし、フリーフォールのように自由落下させる。 「あぁぁ・・・奥にぃぃ。」 「浅いね・・・排卵日だったらアウトだね。」 体を折り曲げ、極力深い突き刺さりを回避している笙子。ストロークを抑え気味にしている勲には好都合だった。 ゆり子より若く、初物とあってか、より以上に射精へのカウントダウンが早く訪れると予感している。笙子の中は、狭いわけではなく纏わりつくような膣肉の絡みつきがゆり子とは違っていた。 先端が届ききっているのも影響してか、ストロークは遅い。笙子には、逆の影響があった。初めての男にじっくりと料理されていく感覚が昂ぶりにも影響している。 悟と離れている時間が延びれば延びるほど、戸惑いと不安が笙子の性的中枢を揺らがせている。自ら、欲するように腰を振ることはないが、揺さぶられ、子宮口を小突かれていく時間がじわじわ効いていく。 いつしか、ストロークを勲が止めると、バトンを受け取ったように笙子の体が前後に動き始めた。 「おぉ、かわいいねぇ、他人棒を咥え込んで腰をふる人妻。」 「ショートヘアってのが、たまらんよ。」 「髪の毛も染めてないし、・・・専業主婦じゃなさそ。」 「そうだね、化粧も薄めな感じだし、・・・お堅い職業かな？」 「そうねぇ、・・・公務員？・・・先生？・・・まさか、婦人警官？」 「ははは、手入れで来てる捜査員だったら、大笑いだね。」 「高浜署には、あんなかわいい署員いなかったよ。」 「腰つきがいいねぇ、大胆でも貪るようでもないけど、あなたごめんね、私、気持ちがいいんですって感じだ。」 三組それぞれのパートナーは、ソファーに座っている男の陰茎を含みながら、４０インチのモニターを見ている。天井付近から見下ろしているその画像に笙子は気がつくこともなく、勲の陰茎を自らの膣肉で絡み取っていた。 悟とゆり子の動きに大きな変化はなかった。悟の表情も柔和で、笙子が勲に責められているという悲壮感はない。ゆり子は、悟の陰茎をしごきながら会話を楽しんでいた。 「ねぇ、悟さん。」 「あ、はい。」 「ホントのこと言うのよ。」 「え、えぇ。なんですか？・・・とても気持ちいいですよ。」 「ううん、そうじゃなくて、笙子さん・・・奥さまじゃないわよねぇ。」 「え、・・・嫁、ですよ。笙子は。」 「それは、あなたのじゃなくてぇ、・・・よその誰かさんの奥さまよねぇ。」 「・・・。」 「やっぱり、・・・パパは気がついていないみたいだけど、・・・女の目はごまかしきれないわよ。」 「・・・。」 「だって、・・・これ、・・・これよ。」 ゆり子はしごいていた指を止め、悟の左薬指を摩った。そこには、笙子がしている指輪と同じきらめきはなかった。 「え、僕が外しているだけですよ。」 「うそ、おっしゃい。・・・悟さんの日焼け具合からして、いつもしてたら、色が変わってないの、おかしいわよ。」 「・・・。」 「私と同じ境遇？」 「いえ、僕は、・・・独身です。夫婦じゃないと参加できないと・・・思ってたんで。」 「また、またぁ、・・・笙子さん、ここに来るの知らなかったんじゃないの？」 「・・・。」 「でしょぉ・・・パパには黙っておくのよ。じゃないと、笙子さんに猛プッシュで悟さんの前から居なくなっちゃうかもぉ。」 「え、困りますねぇ、それは・・・でも、そうしたら、ゆり子さんと・・・。」 「あら、上手。・・・もしかして、笙子さんに恋愛感情は・・・ない？」 「い、いえ、・・・好きですよ。・・・旦那がいなければ・・・。」 「そうよね、・・・エッチだけの相手なら・・・いくらでも、できそうだし悟さんの顔なら。」 「ゆり子さんは、旦那さんとは？」 「ん、まだ、戸籍上は夫婦。でも、夫公認よ、パパとの主従関係は。」 「金銭的な、感じですか？」 「最初はね、・・・夫の借金の肩代わりから・・・パパの会社に私が就職をさせられて・・・今に至ってる。他にも、何人か同じ感じの奥さんがいたけどね。」 「その方々もまだ？」 「いえ、体で返した方々は、もういない。・・・私も、終わってるの返済は、でも・・・離れられないの。」 「そんなに、いいんですか。」 「うん、・・・鎖をつけられてる感じがするのよね。・・・それが、私にはたまらなくて。」 「笙子も、ほっておいたら？」 「うん、そうなると思う。だって、悟さんの物でもないのに、不倫中の男に他人棒を進められて貸し出されて拒否しないのよ。だから、・・・悟さんに首輪をつけていて欲しいの。」 「笙子に、取られてしまう？勲さんを。」 「そう、見てる間ならいいの、・・・二人きりにしてしまうと。」 「ゆり子さんにも同じ感情があると・・・。」 「そうね、パパの許しでこうして悟さんみたいな男性といるのって、実は初めてなの。ってことは、そろそろ、私にも飽きが。」 「ゆり子さんも僕に・・・？」 「うん、愛され続けた女が、距離を置かれると・・・穴が開くの、そこに刺さった鍵はなかなか抜けないのよ。」 「旦那さんから、僕に・・・僕から・・・勲さんにってことですか？」 「何ヶ月？・・・笙子さんとのエッチのお付き合いは？」 「え、・・・５ヶ月・・・ですね。」 「知り合ってから？」 「いえ、知り合ったのは・・・４月なんで、８ヶ月です。」 「危ないよ、私も、・・・パパにしてもらい始めたころと同じ。そろそろ、あなたとの関係に疑問を感じ始めるの。」 「・・・。」 「笙子さんくらいならきっとそう。いつまでも続けられないし、旦那のもとに戻りたくなるの。私は、縛りを掛けられてるから戻るにも戻れない。戻るくらいなら、別の場所に逃げるしかないけど、パパ以上の男がいなかっただけ。」 「勲さんは、僕以上ですか？」 「えぇ、悪いけど、・・・エッチの技量、それに金銭的にも・・・。」 「そうかぁ、・・・じゃ、ゆり子さんを・・・僕の物に出来るのであれば・・・笙子も離れられないくらいになる。」 「楽天的ねぇ。・・・でも、そういう考え方嫌いじゃないわ。」 耳元でしていた会話にピリオドを打つとゆり子と悟は抱き合いながらベッドで縺れ合いはじめた。 |
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| 2014.2.10掲載 |
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