はちみつ太郎 作
| ３７ 動きは遅い。笙子の腰の動きは、動いていないに等しかった。前後にかすかに動かしてはいたが、太さに負け、上下動は出来ないでいる。 笙子は、その緩慢さを紛らわすように大胸筋がたくましい田沢の胸元に顔をうずめ、されていたように黒く小さな乳首を舌で転がす。 田沢の反応はわかりやすく、背筋を反射させ、敏感な反応を見せる。 「きもちいいっす、動いても・・・いいですか？」 「あ、ま、まって、ちょっと・・・引っ張られる感じがするからぁ。」 「お○んこがですか？」 「う、うん、・・・君の、ちょっと、おっきくて、・・・ちょっと、このままに。」 「あ、はい・・・僕も、乳首とか、気持ちいいっすっ。」 「うん、もっと・・・チューしていい？」 「もちろんっすよ。・・・深いのが、・・好きですっ。」 「じゃ、・・・ジュジュジュッ。」 笙子は体を重ね、乳首を舐め終えると半目を閉じながら田沢の舌を飲み込むように口に含む。タバコも、口臭もない若い男の舌は、第二の生殖器のように笙子の口内を侵し始める。 舌を絡ませる動きと共に数分の時間が過ぎる。笙子の中に嵌った田沢の分身は、突っ張る感じがなくなった頃合を見過ごさなかった。 「あぁぁ、あぁぁ・・・・ゆ、ゆっくりぃぃぃ。」 「気持ちいいっす。・・・も、もっと、突いてもいいですよねぇ。」 「うんうんっっ・・・で、でも、ゆっくりだよぉぉぉ・・・まだ、準備・・・中っ、だからぁぁぁ。」 「これで？・・・ぬるぬるして、あ、あ、あ、・・・出そうっ・・・あ、あぁ。」 脊髄反射の後、田沢はゴムの中に射精してしまった。笙子は、ぬるりと田沢の肉棒を押し出すように体を変える。 射精後の肉棒は、ゴムの周りから湯気を立たせているが、その蒸気は笙子の分泌液がもたらすものだった。まだ、勃起したままの田沢のゴムを取り去ると、片手に持った濡れティッシュでドクドクとした精液を拭い去った。丸め終え、ゴミ箱に投げ捨てると、田沢は笙子に照れ笑いを繰り返す。 枕元のゴムの束をもう一つ切り、寝転がったままの田沢の肉棒に再度、被せをしていく。まだ少し尿道口から透明な液体がにじみ出ている。 笙子は、少し戸惑った。この零れですら、若さあふれる精子たちが混じっているのではと感じたからだった。 危険日ではないが、完全なる安全日でもない笙子は、一息つき、そのこぼれを口に含むことにする。亀頭の先端を丹念に舐めまわしていく笙子。田沢は覗き込むように首を曲げ、腹筋を使い、笙子の口淫を眺め見る。 丁寧な舐めあげのためか、ジュボジュボとした淫らな音は期待でいない。だが、舌先で鈴口をなめる人妻の風情を夫の前で楽しめるのは、快楽以上に悦にいる。 笙子が舌先をすぼめ、覗き込まれている田沢を見つめ返すと、暗黙で視線で会話している。２枚目のラテックスを亀頭に被せると、肉茎まで覆う。同じように、よだれをゴムの外側に塗りつけると、もたれかかるように割れ目に陰茎を擦りつけ、タイミング良く、膣穴に潜り込ませた。 悟は眺める角度を変えている。横から二人の交わりを見つめていたが、突発的な射精の後、真後ろから二人の交わりを見つめるように寝転んでいる。 行灯の暗さがよりリアルに笙子と田沢の愛しあいを淫らに引き立たせている。悟は、自らの陰茎がいつも以上の硬さと、睾丸の張りを感じたまま、布団の中でしごいていた。自慰を見られることを隠すわけでない。このまま、笙子に咥えさせることも考えていたが、負け犬感がぬぐえない悟は身をさらすわけにはいかなくなっていた。 最初の咥えこみよりも、潤滑の具合を良とした笙子は、太目の陰茎をグラインドさせている。抜き差しが如実に見え隠れをしているのは悟の手の動きでもわかる。 もたれかかるようにした笙子は、吐息と喘ぎをごまかすように田沢の舌に吸い付いた。固めのタンを根元まで舐めまわし、大きく喘ぐの堪えている。 「うぅぅぅぅぅぅ・・・あっ・・・・あっあっあっ・・・・・うんっっっっっっ。」 「あ、あ、あ、・・・・いいっす。・・・お、奥さんっ・・・すっげぇぇ・・・気持ちいいっ。」 「あ、あ、んっ・・・・い、言わないっ・・・でっ・・・あんっっっっ。」 首を羽交い絞めにするように細めの笙子の腕は太目な田沢の丸首に絡みつく。耳元で聞こえ始める笙子が漏らす喘ぎは、若い田沢には精力剤以上だった。小刻みに漏らす笙子の吐息と甘い匂いは、耳と鼻に届き、離れたくない衝動を覚えさせる。 陰茎と膣道を繋ぎあわせたまま、腹筋と背筋を使い笙子を持ち上げるように、座り込む。対面座位の格好で笙子と対峙すると、両手を床に着き、腰の動きだけで笙子を反動させる。首にもたれかかったままの笙子は、跳ね上げられるたびに、高い声をあげる。 首裏に爪を立てられるように感じた田沢は、突き上げを小刻みにしながら笙子の反応を楽しんだ。年上の人妻という、年功はどこかに消えかけていく。 田沢は、対面座位の向こう側に見える悟の姿を目に入れる。半笑いながらも、胸の葛藤は、なんとなくだが伝わっている。 「お、奥さんっ、旦那さん、扱いてます。・・・奥さんのエッチ、見ながら・・・すげぇっすね。僕は、出来ません。」 「あ、あ、あ、・・・も、ぉぉ・・・は、はずかしぃぃ・・・あぁぁぁ、ぁぁぁぁ、あんっ。」 「笙子っ・・・もっと、・・・してもらえよっ。俺に、遠慮しなくてもいいよ。」 「う、うんっ・・・・お、お兄さんっ。・・・奥まで・・・突いてっ。笙子、・・・せ、正上位のほうが・・・しやすいよねっ。」 「あ、はいっ・・・入ったままで・・・寝転がります。・・・・ヌルヌルしてきました、ゴムしててもわかりますよ。」 「あぁ、・・・だ、だって・・・気持ちいいもんっ。・・・見られてるのも、あるかもぉぉ。」 笙子は少し悟へ視線を向けた後、田沢に繋がったまま仰向けにされる。繋がった生殖器を田沢は覗き込み、少し赤みがあり包皮から顔を出しているクリトリスを親指で擦った。 「あぁ・・・そこはぁぁぁ・・・こ、声、でちゃったぁぁ。」 「奥さんって・・・あ、笙子さんって、・・・中と、クリ、どっちがいいんすか？」 「奥だよ・・・・笙子は、奥を小突かれるのが一番さ。・・・なぁ、その次は・・・クリ・・・でも、本当は？」 「いや、言わないでってぇ・・・。」 「奥っすかぁ・・・僕、短いから・・・届かないかもっ。」 田沢は、繋がったままの生殖器同士を覗き込みながら、笙子の体を折り曲げるように重なっていく。太股の裏側に両手を添え、笙子の尻を少し浮かせる形を取った。 膝立ちで笙子に押し付けるように陰茎を押し込み、引き出しを繰り返す。粘々とした笙子の分泌液は、ラテックスに纏わり突きながら出し入れを繰り返される。 「ヌル、ヌルッ。」 秩序よい繰り返しが、笙子を昂ぶらせていく。小気味良く甲高い声を出し始めた笙子。子犬のように喘ぎだけでご主人様の仕打ちを喜んでいる。 腹で笙子の太股を押し、田沢の両手は敷布団に着き、腰を打ち付けていく。暖房の効きがいいのか、汗ばんだ田沢は、額からと胸元から仰向けの笙子に汗を落とす。 スポーツマンの汗は、どこかサラサラとしている。べたつく感じのないその汗は、交尾というスポーツを楽しんでいるように思えた。 笙子は、スポーツと割り切りたかった。結婚してからはどこか、生殖行為という感じがしていた。気持ちよさを教えられるほど昇はエッチをせず、数ヶ月に及ぶ悟との交わりからだったのだ、昂ぶりを感じられたのは。 そして今日は、１０歳近く若い男に腰を振られている。昇との夫婦関係では体験し得ない事柄だった。悟と生殖器を重ねるうちに、淫らな自分を知らされているのは自覚していた。それを声に出してしまう自分にも、唖然としている。 「あぁ、・・・つ、突いてっ・・・おねがいぃぃ・・・も、もっとぉぉぉ。」 「は、はいっ・・・こう、っすかぁぁ？」 「うん・・・うんっ・・・そこぉぉぉぉ・・・・はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁぁぁぁぁっ。」 田沢は、笙子の足に精がないのを感じると、再び太股を持ち上げ、割り開く。繁茂は、田沢の汗と、笙子の淫液で湿り、腰を打ちつけながら陰核包皮を剥き上げる。 額の汗を指でぬぐうと、その湿り気でクリトリスを剥き、転がし、弾く。指先を止めることなく田沢は、体を笙子に重ねるように乳首を吸い上げた。 牝の性感三点をセットで責めあげられると、短期間で笙子は人妻であることを放棄するような言動を放つ。 「あっ、・・・いくっいくっいくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・あぐぅぅぅぅ・・・いぃぃぃ。」 悟は笙子の最高点を確認する。足の指は完全に折り曲がり、力が抜けないでいる。いつも見せる笙子の往き姿を悟は楽しみ、田沢に声をかける。 「往かされたか、笙子。お兄さんっ・・・一度、抜いてみてよっ・・・面白いからさぁ。」 「え、・・・は、はい。」 「ジュォォォォォォォォォォ・・ジョッジョッ。」 田沢が陰茎を壷から引き抜いた瞬間、圧力を失った笙子の穴の中の秘穴から、牝の射精が迸る。悟には届かないが、まじかまで吹かれた潮は、敷布団を濡らし、たたみにも線を染み込ませている。 「潮？・・・っすか？」 「あぁ、潮、・・・なぁ、笙子・・・気持ちいいんだよなぁ。」 「あぁ・・・あぁぁぁぁぁ・・・・ご、ごめんなさいっ・・・ごめんなさいっ、汚れちゃった？」 「あぁ、畳も染みてるよぉ・・・笙子、新記録じゃね？」 「あんっ・・・言わないで。・・・タ、タオルで拭きます・・・。」 「いいですよっ・・・旦那さん、これって、今、指でやったら・・・ビュゥゥって・・・なるんすか？」 「どうかなぁ、指で噴いたこと・・・あまりないし・・・なぁ、笙子。他の男となら・・・あるんか？」 「な、ないっ・・・ない。・・・そんなこといわないでっ。」 「ごめんごめん・・・恥ずかしそうだから・・・・お兄ちゃん・・・続き、やってよ。」 「あ、・・・はい。」 田沢は悟から視線を笙子にうつす。大の字に横たわる人妻は、先程までのリードを忘れ、田沢のいのままに体を預けている。 陰唇の割れ目にあわせながら擦りつけ、笙子の体の反応を楽しみながら、お預けをしているように見える。顎を浮かし、目をきつく閉じた笙子は、懇願するように口だけを開いた。 「お、おねがいぃぃ・・・さ、さいごまで・・・い、いかせてぇ。」 「往かせてください・・・じゃないっすか？・・・笙子さん。」 「い、往かせてください・・・。」 「誰をですか？」 「しょ、笙子を・・・往かせてください。」 「旦那さんの前ですよ・・・いいんですか？」 「う、うん・・・悟さんの前で・・・いきたいぃぃぃぃ。」 笙子が大きく喘いだその時、田沢は上と下の口を同時に塞ぎ、その奥の牝の臓物を再び支配下に入れる。 |
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| 2014.3.5掲載 |
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