はちみつ太郎 作
| ３８ ストロークは甘くない。現役アスリートのスタミナは、昇、悟、勲の加齢から来るものらを凌駕している。最近、交わった男らのそれよりも、タフさを感じている。最初のおこぼれが効いているのか、二回目の交わりからは、壊す勢いで、笙子を責め立てている。 零れ射精から４５分が経過し、田沢の精管には渋滞が起きている頃だった。笙子の声はかすれ気味で、口を開けているが、首を振りしきり、声は少なめだった。 頭を振る笙子は、田沢のピストンを求め続けている。腰に手を廻し、自ら押し付けるように繋がりを求めていく。 何度もピストンを止めるたびに、笙子の汗を舐め取っていく田沢。両手を万歳させられ、処理の行き届いている脇汗を舌に乗せられる。 そのたびに聞かされる感想は、それだけで笙子の性感を参らせる。両脇を舐め、鎖骨に舌を這わせ、乳首にたどり着くと、口内に含まれる。舌で転がすのを省き、犬歯でこりこりと甘噛みすると、笙子は甘い声で鳴いた。 「あ、あ、あ、あ・・・コリコリ、・・・してぇ、それが、いいのぉぉ。」 「赤ちゃん、欲しいんじゃ、ないっすか？奥さんって。」 「ど、どうして、そんなことを？」 「体育学部ですから・・・そういう授業も、受けます。保健体育系で・・・乳首への刺激を求める女性って、母性本能なんです。・・・赤ちゃんに吸わせたいんだって・・・教授が言ってました。」 「中で出してもらう？」 「だ、だめだってぇぇ・・・ぜ、絶対、だめだかんねぇ。」 「あせってんなぁ・・今日、危険日だっけ？」 「危ないよぉぉ・・・だめよ、だめ。」 「僕も、だめだと思います。父親には・・・。」 「なれないよなぁ・・・まだ、２１，２じゃ。」 「そういうことじゃなくて、・・・僕の奥さんじゃないですから。」 「あ、そうか。・・・そうだった。でも、遺伝子レベルでいったら、若い精子のほうが・・・。」 「そんなことないっ・・・愛があるかないかだよ。・・・保育士とは、思えない。」 「え、保育士さんなんですか、旦那さん。」 「あぁ、・・・笙子もだよ。」 「い、言わないでよっ。・・・幻滅しないでね、・・・保育士ってこんな人間だけじゃないよ。」 「え、え、・・・奥さんって、笙子さんって、・・・あ、あぁ、なんか、興奮、倍増です。」 「職業聞いて、興奮するって・・・お若いなぁ。」 「あぁ、・・・も、もう、・・・・一回出しちゃって・・・いいですよねぇ。」 「あ、うん・・・いいよ。・・中は、駄目だからね。」 「あ、・・・顔とかって・・・駄目っすよね。」 「保育士の顔を汚したいのかぁ、ＡＶっぽいシチュエーションだなぁ。」 「旦那さん、だめですよね。やっぱり。」 「どうかな、笙子。」 「・・・ゴムしてても、中って、怖いし、・・・顔、でもいいよ。」 「おぉ、おれも、したことないぜぇ、顔射。」 「え、・・・じゃ、じゃぁ・・・遠慮なく。」 ためらいがちに田沢は、悟から視線を離し、精をぶっ掛ける前の笙子の唇を吸った。絡ませるように舌を中まで入れると、笙子は少しいたずら気味に舌を噛む。 田沢は、笙子の顔を見ると、陰茎の出し入れ速度を上げ、再び笙子に牝の声をあげさせた。悟は出し入れの部分をスマホの動画機能で撮影する。 泡だった笙子の陰唇周りは、田沢に陵辱され続け柔らかさを見せつけている。女の口は柔軟に出し入れを受け止め続ける。 動画撮影に気がつくことなく、二人は生殖の頂を追い求めていく。悟は、出し入れの続く生殖器を捕らえ続けながら、笙子の往き反応を示す足先を注目する。 声に力がこもった瞬間、笙子の足先には力が加わり、全ての指が折り曲げられる。首筋を仰け反らせた瞬間、吸いつかれるように笙子の膣道は収縮し、田沢の陰茎を絞り込んだ。 「あぁぁぁ・・・・中は、だめ、・・・・か、顔にぃぃぃ。」 「あ、・・・いくっ・・・あ、っ・・・ドビュビュビュ。」 陰茎を抜き去り、ラテックスを摘み取ると、笙子の喉下に尿道口を近づけ、精管を通り抜けた若い白濁を顎から鼻先と、額にかけて、ぶっ放す。 射精は、回数にして５回放たれる。最後の迸りは、笙子の唇に近づけると、術士にかけられたように迷うことなく鈴口を口に含んだ。 目の周りまで、精液にまみれた笙子は、目を開けられず、手探りで口に運んだ陰茎を掃除していく。舌先に残った精液は、唾液と共に食道を通過させる。 下を覗き込むように田沢は笙子の掃除振りを眺めている。それだけで、射精が続きそうな感覚があった。尻の肉を引き締め、こぼれを止めようとしているのが悟に気がつかれた。 「お兄さんっ・・・笙子が、きれいにしたんだ。・・・露天風呂で・・・流してやってくれないか？」 「そ、そうっすね・・・汗も、かいたんで・・・あ、旦那さんも、一緒に。」 「いや、邪魔しちゃ悪い。・・・おれは、大浴場にでも・・・行っとくよ。ごゆっくり、笙子。」 「え、え、・・・悟さんっ・・・あ、・・・もぉぉ。」 目の開けられない笙子は、扉の閉まる音で、部屋を後にした悟を想像した。行灯が少し明るくされ、あけすけな露天風呂をのぞくようにしたスマホにも気がついていない。 目の周りだけを指先で拭うと、視界は開けるが、胸元に跨った田沢だけでやはり悟は外に出てしまっていた。 「流しましょ・・・風呂で・・・ね。」 「そうだね、・・・すごい量。・・・若いんだね。」 「一週間、してないんで・・・。」 「え、・・・今日のために？」 「あ、はい。」 「でも、彼女いないって・・・。」 「あ、あ、右手っす・・・一週間前の彼女は。・・・ハハハ。」 「そうかぁ・・もてそうだけどなぁ、お兄さん。」 「あ、・・・田沢です。・・田沢貫一です。」 「貫一君かぁ・・・。」 「風呂、行きましょ。」 「うん。」 田沢は笙子を抱き起こすと、汗まみれの肉体と男液まみれの笙子を露天へ手を繋ぎ移動する。ガラス戸を開けると、寒々とした空気が裸体を通り抜ける。 飛び込むように田沢は、湯に入ると、少し恥ずかしそうに前を隠しながら笙子は岩を跨ぐ。顔の精液は少し固まり始め、濡らしたタオルで拭い去り始める。 田沢は、手伝うようにもう一つのタオルを湯に着け、絞り、笙子に手渡した。 「すいませんでした。・・・顔にかけるって・・・厄介ですね。」 「ううん、中に出ちゃうほうが、厄介だよ。」 「あ、そうですよね。・・・たしかに。」 「貫一くんは、女の子の顔に出したいって、願望あった？」 「あ、正直、そうですね、・・・征服、したって感じになるんですよね。ＡＶの影響とかじゃなくて、おれの女なんだって、マーキングみたいな。」 「そうなんだぁ。・・・それ、なんとなく判るかも、・・・女の人も、それを許すって、征服された感をもとめてるんかもしれないよねぇ。」 「そうなんですか、でも、合意がないとやっちゃだめですよね。いきなりって、誤解されますよね、ＡＶ見過ぎって。」 「うん、そう思う。・・・してもいい？って聞かれると、駄目っていいづらいもん、女子って。」 「勉強になります。」 「こんなこと、勉強になる？」 「なります、女子に聞けないっすよ。・・・彼女にも聞きづらいし、あ、いないんですけどね。」 「ほんとにいないの？、でも、確かに聞けない。じゃ、逆に聞いてもいい？」 「あ、どうぞどうぞ。」 「人妻って、魅力ないんかなぁ？」 「それ、絶対、違います。・・・大学生あたりでは、・・・人妻好き、多いんですよ。」 「え、じゃぁ、大学生に人気？」 「そうですよ。・・・俺ら、年下って餓鬼っぽいでしょ。・・・だから、笙子さんくらいの女性って、人気です。」 「そうなんだぁ、自信湧いたぁ。」 「だって、４回生くらいだと、人妻と付き合いっていうか、セフレみたいなのいっぱいですよ。」 「えぇぇ、・・・信じられないねぇ。」 「仕事してない、人妻って、・・・家で、してるみたいです。」 「ふーん、貫一くんは・・・いないの？」 「あ、笙子さんがなってくれるんなら・・・遠距離でも・・・お願いします。」 「ハッハハ、ありがと、・・・その時が来たら・・・声かけるわ。」 「でも、今日だけっすよねぇ・・・あぁぁ、笙子さんみたいな奥さん、ほしぃぃぃぃ。」 「今だけ、奥さんだよ。・・・貫一くんの、・・・悟さんいないし、・・・ね。」 「セフレっすか？」 「ううん、・・・年上の奥さん・・・嫌い？」 「・・・たまんないっす。」 笙子は湯の中で貫一の睾丸をまさぐっている、合図のように貫一の指先は笙子の蜜壷をとらえ、中指を潜り込ませた。 指をくいっと曲げられると、かき回されるような感触がある。肛門まで力を入れ、抜けないようにではなく、漏れる声をとどめるために力を入れた。 押しつぶすまでは行かないが、擦り合わせるように睾丸を転がすと、陰茎の先端に引っ張られた皮は収縮し、睾丸の付近の血管まで手触りでわかる。 「あ、あ、・・・。」 「まだ、出そうだね。貫一くん、・・・フェラ、好き？」 「嫌いな奴、いないっしょ。・・・笙子さんは、好きなんですか？」 「うん・・・おっきいのが・・・好き。」 「旦那さんのは・・・？」 「う、・・・うん、好き。」少しためらったのは、昇なのか悟なのかで、返事をだしあぐんだ。貫一にはそう捉えてはくれないでいた。 「旦那さんのことって・・・どうなんですか？・・・他の男と、エッチさせるって・・・僕には・・。」 「考えられなくても・・・やっちゃうんだぁ。」 「あ・・まぁ、そうなんですけど・・・僕には・・・出来ないって言うか、させられないって言うか・・・浮気とは違うんですか？」 「浮気、・・・では、ないのかな。夫婦になるとわかるのかなぁ・・・信頼の次に来る感じかなぁ、言葉の信頼の裏づけみたいな。」 「気持ちいいのに負ける感じ、ですか？」 「ううん、延長線上に気持ちいいがあるの。信頼の裏づけのあとのおまけかなぁ。・・・ま、気持ちよくなかったら、しないんだろうけど。」 「彼氏、彼女のときにされても、受け入れました？」 「質問ぜめだぁぁ・・・それは、・・・ないのかなぁ・・・ちょっと、答えにくいし。」 「夫婦像的には、お二人は素敵です。・・・そこからくる好奇心と猜疑心・・・なんか、まぜこぜですね。」 「そうね、・・・その通りかも。」 「答え方と、はぐらかし方が上手です。・・・やっぱり、保育士さんって感じです。子供目線になって答えてくれる。」 「お仕事、思い出すじゃないっ。・・・あぁぁ、みんなごめんね。」 「子供達には見せれませんねぇ・・・旦那さんとは、職場恋愛？」 「あ、・・そう、そんな感じ。・・・もういい、ご質問は？」 「はい、笙子先生・・・じゃ、お願いしまちゅ。」 檜の風呂縁に貫一が腰掛けると、笙子は湯船に膝立ちし、湯気立つ陰茎を布団の上と同じように亀頭をぱくりと咥え込んだ。 手を太股に添えさせ、頭だけを動かしながら舌を絡めていく。貫一は、首を曲げ天を見上げると夜空には、輝く星が笙子の担当する園児の笑顔のように輝いていた。 |
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| 2014.3.8掲載 |
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