はちみつ太郎 作
| ６１ 猪のように抱えられ、廃旅館に降ろされる。みぞおちに拳をくらい、首を絞められ、意識を飛ばしている。二人に抱え上げられ、５階の部屋に放り込まれ、散乱したふすまや障子を払いのけ、生贄を供するテーブルを作り上げた。 残されていた、和テーブルに笙子の手足をテーブルの足にインシュロックで縛り上げられる。首から上はテーブルからはみだし、意識の朦朧とした笙子は、頭に回ってきた血の気で臭気を感じ取る。 ハイエースに乗っていたカンテラは、二人の頭から提灯アンコウのように廃旅館の座敷を照らしている。一番きれいに片付けられた部屋は、何人もの女が毒牙にかかった証拠だった。 風を通していた窓とドアを閉めると、空気はよどみ埃とカビが入り混じり笙子の喉にまきついた。 「ごほっ・・・ごほっ。」 「お。起きたぞ！、かすやん・・・どっちが先だ？」 「アナルしたいん？」 「いや・・・この女保育士なら・・・お○こがいいな。肉付きが細身だし、便秘顔だし、アナルより、お○こだな。」 「いいよ・・・おれ、アナルもらう。・・・お○こ犯した後のアナルが好きなんだ。・・・腸液が染みてて・・・何ともいえんよ。」 「帰らして！・・・聞いたこと・・・何にも言わないし！・・・だから！・・・お、お願い。」 「お願いねぇ・・・どうする？なべちゃん？」 「聞いてやろうよ・・・溶かすには惜しいよ。」 「・・・。」 「だってさ、・・・溶かすには惜しい、なんて褒め言葉。」 春日は、小猪刀を曝け出すと笙子の股関節に這わせ、デニム越しに鋭さを示している。デニムの裾から刃をあてがい、スルスルと剥きにかかる。 右足、左足を露出させると、ホットパンツのように短くし、両足を露呈させた。刃をちらつかせながら、厚手の長袖シャツもわき腹から刃をあてがい剥いていく。 器用に笙子を剥き身にしていく春日。中のブラキャミはそのままにし、埃まみれの一室に白い女の肌が露出する。 ホットパンツ化したデニムは、股間の縫い目に小猪刀を突きたてられ、縫い目一つ一つが解かれていく。 「猪を捌いてる時と同じ興奮！」 「田舎でも思い出したか？」 「あぁ、・・・じいちゃんに習ったんだぁ・・・猪の捌き、これができたら一人前でなぁ。」 「まだ、お○こもアナルも拝んでねぇんだ・・・勝手に捌くなよ。」 「保育士の女なんか、ばばぁが多いと思ってた。これだけの上玉、・・・いくらで売れる？」 「生かして売るなら・・・３００。身元不明のメキシコ行きなら１５０がせいぜいか。」 「なら・・・溶かしたほうがいいな。・・・３００で足がつくなら、兄貴から貰える、捌き代の３０の方がいい。」 「じゃ・・決まりだ。・・・５時間犯して・・・朝になる前に・・・濃硫酸温泉。」 笙子は、閉じられない四肢をバタつかせている。 「ありたけのお金・・・３００万なら・・・ＡＴＭで。」 「顔が映る・・・明後日の昼には、留置所だ。・・・却下！」 「ぜったいにぃぃ・・・あぁぁ。」 「なべちゃん・・・田舎、思い出した。」 「なんだ、急に。」 「この保育士、・・・輪姦したら・・・捌いてもいいか？」 「猪みたいにか？」 「あぁ、そしたら、濃硫酸・・・少なくて済むだろ。」 「んー・・・血が飛ぶ・・・後々、面倒がついてくる・・・却下！」 「くそぉぉ・・・だったら、徹底的に・・・犯してやるわ！この女！・・・牝猪と同じようにぃ。」 小猪刀を残ったデニムの裾に切り込みを入れる。力強く切り先を持ち上げると、ベルトごと千切れ、破れたショーツも片方だけがめくれ上がる。 反対にも差し入れ持ち上げる。同じくベルトをも切り裂き、ショーツも繊維を破断させた。押さえを無くした下腹部の覆いは、生身の肉身と柔らかな繁茂だけだ。 カンテラで灯された笙子の生殖器は強張るように貝が閉じ、和テーブルに溶け込むように擬態化している。 首をだらりと垂らされたままの笙子は、下腹部で行われている田舎の儀式は目に届かない。泣き叫ぶこともなく、恐怖が支配した廃旅館の座敷には、死神が数人泊まりに来たように体が硬直する。 死神が笙子を天井から覗き込む、鎌を持った白目の無い男が笙子の首に鎌を振り下ろす。錯覚の錯覚は、笙子に正気を纏わせる。 渡辺が下半身を露出させている。笙子ににじり寄る姿は死神と同じ。鎌首は、笙子の口元に潜り込んだ。 あげるべき声は、間違っていた。春日が笙子の股の間で感嘆の声をあげている。 「小便、もらしよった。」 「喉を潤せ、かすやん。・・・死ぬ前のびびりしょん。・・・ワインより美味いらしい。」 「あぁ、・・・甘いもの好きだな。・・・小便に、甘さがある。」 「喉・・・どうだい？」 「あぁ、扁桃腺がいい具合に盛り上がってるな。・・・喉お○こ、おい、お遊戯の歌、歌ってくれよ。」 喉を犯されるたびに体は揺さぶられていく。インシュロックの締め付けが肌に食い込み、裂傷を白い肌に記していく。 春日は、盛り上がった笙子の恥丘の繁茂に小猪刀をあてがい、クリームなしで摘んだ毛を剃り上げている。恥丘は、丸みを見せ、虎刈りのまま肌を露出させている。 「剃ったよ・・・喉、代わっておくれよ。・・・お○こ、犯した後・・・アナル刺すからぁ。」 「おうよ、・・・グロッキーだな。・・・勝負ありか、観念したか？」 喉の奥から抜き取った渡辺の陰茎は笙子の鼻の横を匂いをかがせるように通り抜ける。刃物を持った春日と場所を変えると、同じように春日は笙子の喉奥に屹立を覚え始めた先端を突き当てる。 「猪の牝と同じだなぁ。・・・これ、扁桃腺？・・・グリグリ当てて・・・猪の牝と同じ！」 「一緒にしてやるなよ。おい、ま○毛、剃りやがったな。・・・かすやん、剃り残し多すぎるぞ、ちくちくしやがるじゃねぇか。」 「猪の毛なら硬いんだが。女保育士の毛は、柔くていけねぇ、餓鬼のおつむと同じですわ！」 「お前のおつむも同じだけどな。・・・よーし、いただくかぁ。・・・ほほ、濡れとるやない。犯され前のお○こにしては珍しい。・・・よく、解して・・・アナルも頂いてもらいなさいよぉぉぉぉぉ。」 ずぶりと渡辺の陰茎が、笙子の割れ肉を裂いていく。その感触は、錯覚を通り越していた。リビングの丸テーブルの上に置かれていた４つ房のバナナは、３本を残し、１本は笙子の手に握られ、剥かれた皮をテーブルに残し、果肉は笙子の割れ肉に喰いこんでいた。 熟れる前のバナナは、程よく硬さを残したまま笙子の汁を吸いつけながら割れ肉の奥まで到達する。二本の指で滑る果肉をつまみ、妄想の中の渡辺と一体に形成されつつある。 力が入ると、バナナは中ほどで折れる。折れたほうを摘み取ると、口に含み、唾液を垂らしながら春日を妄想し舌で転がした。 割れ肉に完全に埋没したバナナは、力を抜くとたやすくソファーに転げた。再度、挿入を繰り返すと、埋没させた果肉は、淫液で溶け出したのか、熱を帯び、形体を変えてしまう。 笙子は、体を曲げ、生殖器を天井に向ける。腰をソファーの肘掛にあて、自転車こぎのように足を天に向けると、皮付きのバナナを房から外し、皮のまま割れ肉に潜らせていく。 固い先端を通り抜けると、陰茎の持つ堅さ同様に保持力を感じさせる。妄想の中の渡辺は笙子の意を汲むことなく喉奥同様につきたて、自らだけの快楽を貪った。 笙子も同様だ。バナナの果肉と皮には、意思が無い。自らの快楽を貪るにはちょうど良い物質だった。 若く、青臭いバナナの臭いは、どこと無く妄想した、田舎臭い春日の陰茎とマッチしている。笙子は、噛み付くように歯を立て、歯形の食い込みに舌を当てがい、果肉を分断する。 喉を犯す春日は、小猪刀の切先でブラキャミに切り込みを入れ、赤紫に硬直させた乳首を弄っている。気をそちらに集中した時、果肉のように陰茎は分断された。 「いてぇぇぇぇぇえぇぇぇ・・・あ、な、なべちゃん！・・・噛み切った！、あぁぁぁぁ。」 「どうした！・・・くそ、あま！・・・大丈夫か？」 「あぁぁ・・・血が・・・とまらねぇよ・・・きゅ、救急車。」 「呼べるかよ・・・あぁぁ、くそっ・・・なんて事をしやがる。」 渡辺は、笙子の膣肉をそれでも犯し続けている。笙子の顔は赤い射精液のように染まっていく。笑みでもない不思議な顔をしたままだった。死神でも取り付いたと錯覚した渡辺は、なおも笙子の性器を貫き通す。 「あ・・・、目が・・・見えねぇ・・・さ、さむいぃぃ。」 「かすやん！・・・おい、しっかり・・・しろ！」 千切れた陰茎を探すように床に崩れ落ちた春日は、数分後に絶命した。渡辺は、前後不覚に笙子を突き続け、首を絞めたまま精を放出させた。 魂の抜けた二つの肉体は、廃旅館の浴室に重ねられる。バスタブ手前まで重なり合わせた男女の体は、迎えに来た死神に見送られながら、濃硫酸のシャワーを浴びせられていく。かけられた濃硫酸に、魂の抜けた笙子はビクッと跳ね上がる。 「あぁぁぁぁぁぁ・・・だめっ、またぁぁ、いぃぃぃくぅぅぅぅぅ。」 皮つきバナナは、膣圧に負け、笙子の淫液とともに毛足の長いラグマットに転がった。濃硫酸を頭に浴びせられた妄想のなかの笙子は、死神に連れて行かれるが、現実の立川笙子はどこの世界にたどり着くのか。それを想像しているのは生ける死神の佐々木副園長だけだった。 |
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| 2014.5.19掲載 |
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