はちみつ太郎 作
| ６７ ゴングに救われたのは笙子だった。佐々木は、最後の園児を見送り機械室に戻って来たのだった。時間を告げると、１９時４０分過ぎ。 「まだまだ、これからじゃねぇの？」 「だぁめ、ルールはルール。・・・園児が帰ったら、慰安保育士も帰るの・・・怪しまれたら、お楽しみもそこまでよ。」 「ちっ・・・笙子先生っ・・・俺の嗜好、理解できたよなぁ・・・避妊要らず・・ってことだ。」 「あらら、・・・早めにばらしちゃって、いいの？」 「あぁ、・・・そうだ、・・・寺、Ｏｋだそうだ。」 「そう、・・・ありがと。」 「じゃぁな・・・笙子先生っ・・・尻の穴、これからは俺がウォシュレットより綺麗にしてやるから。」 東山は、口内に発射することなく溜めきった性欲を持ち帰るように立ち去った。笙子はベッドの上で体を折り、尻に手をあて涙ぐんでいた。 佐々木は照明を一つだけにする。浴びせる声は、副園長の声だった。 「先に帰るわよっ・・・戸締り、お願いねぇ。」 佐々木は機械室から消える。照明は、笙子のいるベッドではなくシャワーヘッドがかかるだけの洗い場だけが明るい。 誘蛾灯のようにそこにたどり着くまで２，３分ベッドで横たわっている。気が晴れることはないが、ナメクジのような東山の舌の痕跡を洗い流すため、シャワーのカランを回す。 井戸水は冷たく、刺すように肌にかかる。エプロンを取り、ベージュのブラを外す。かいている汗は、汗腺の多いところを中心ににじみ出ている。 尻肉の間は汗か、唾液か、淫液か笙子にはどれが多いのかわからないくらいＭＩＸされていた。シャワーヘッドはまず最初に肛門の周りに流水をかけていく。 「つ、めたっ。」 ぬるぬるした尻間を指で拭い落とすと、汗ばんでいる股間の付け根にも流水させた。上半身は、舐められることもなかったが、東山の汗はエプロンの隙間から垂れ落ち笙子を汚していた。 胸元に流水を当てる。汗は簡単に落ちているが、見えない淫念が胸元で渦を巻く。腋を流し、首元を流し終えると再び尻間に指を潜らせ、流水をかける。 指先は、舐め続けられていた皺の数を確かめるようにゆるゆると触る。中指の腹は菊門の入り口を丁寧に揉みこんだ。呪文をかけるように笙子は呟いた。 「傷・・・ないよね。・・・ないよね。・・・あんっ。」 中指は呪文と共に立ち入り禁止の菊の御門に侵入する。第二関節を通り越えた辺りで、笙子の下腹部に変化を示す。冷水で冷やされた体は、排尿によって体温を調節している。 「じょぉぉ・・・じょぉぉっ。」 前側から手を入れていたためか、がに股になっている笙子の足の間に黄色かかった放物線が腕にかかる。シャワーヘッドは引っ掛けられているため、流水に左手を近づけ掛かった尿を流し去る。 イチジクの果肉を指先で触れたままの笙子は、扉の閉まる音で、我に帰った。 「・・・。」 地上に抜ける方の扉は、締められたようだ。佐々木が鍵を掛けに来たのだろう。アヌスから中指を抜き去ると、流水で丹念に洗い落とすと、鼻に近づけ臭いを確かめる。 カランを閉じると、エプロン、ブラ、ショーツの順に取り上げ、Ｃ更衣室のハッチに歩いていく。ショーツを裏返すと、穿けなくもないが滲んだ粘つく淫液が気になり、汚れを目にいれると覆い隠すように丸めてしまう。 笙子はＣ更衣室のロッカーを開けると、一枚の連絡事項の紙が貼り出してあった。 『児童、幼児虐待の早期発見に関する研修会のお知らせ』 と、題うったプリントだった。ひかり保育園から２人、他の社会福祉法人からも参加の予定と記されている。日時は、土、日。今週末だった。 笙子は、据え置きの椅子に腰掛けると、ショーツを穿かぬままジャージに足を通し、ブラをつけ、Ｔシャツを着る。カバンには、汚れ物用のビニール袋を押し込み、汚れたショーツとエプロンが人目を避けるように隠れた。 プリントはそのままロッカーに置き、立ち上がると、喰いこみ気味のジャージの尻を直し、Ｃ更衣室を後にした。 警備システムを作動させ、車に乗り込んだ笙子。疲れきったようにため息を吐くと、アクセルを踏み、自宅へと急いでいる。 昇はもう出勤している時間。２０時半を過ぎた頃だった。買い物をすることもないし、買う食材も思いつかない。昨日の夕飯の残りを温めるだけの本日の夕飯は、ハンバーグとコーンスープ程度だ。 コンビニを曲がり、路地を進み車をバックで自宅の駐車場に入れる。後方を走っていた車は笙子の軽自動車のななめ前で停車する。右側のスペースが開いている駐車場。笙子は扉を開けようか迷っていると、国産高級車はバックで笙子の右側の開いたスペースに駐車した。 「誰？」 一言以上発する間も無く、見覚えのない顔が、笙子の口を塞ぐ。右手で口を塞いだ後、笙子の左わき腹のＴシャツのめくれた辺りに致命傷にならぬ程度の電流が走った。 暗い２１時前の夜空より暗い部屋に視界が消えていった。発せられた声は、そこから耳には入ってこなかった。 「兄貴・・・０時ごろ・・・迎えに来ますわぁ・・・足は着かんようにしてますから。」 「おぉ・・・。」 「あ、それと・・・尻・・・俺のもんなんで。」 「おぉ・・・。」 笙子を肩に担いだ男は、左手で合図すると笙子の自宅に担いだ荷物と共に消えていく。靴をぬぎ鍵を掛け、担いでいた目を閉じたままの笙子をソファーに降ろす。 小さなスポーツバッグから、ＨＤタイプのカメラを持ち出し、キッチンのカウンターにリビングが写る様にセットすると、リビングの照明を灯した。 そして振り向くと、水を汲み、『アモバン』と記された経口タブレットを取り出す。半開きの笙子の口に二粒放り込み、座らせると水を口に流し込む。むせ返るように目覚めた笙子。 １９０ｃｍの大男を見上げると、息を飲み、動きを止める。声を出そうと口を開け息を吸った時、再び電流がわき腹をつねる。 崩れるようにソファーから頭だけを垂れ下げる。笙子の半開きの目と口は、作業し始めた大男の視界からは安心して消える。 大男は時計を見つめる。「２０時５０分」と野太い声を出す。だらりと伸びた笙子の腕からグリーンのＴシャツを抜き取る。万歳したようにぶら下がった手は、意識の薄れている証拠のようだった。 ブラのホックは、外すことなくジャージに手をかける。体の位置を横たわるように直すと、腰のゴムにに指をかける。奥に食い込ませるが、かかるはずのショーツのゴムは指先にない。大男はにやっと笑みを暗闇に浮かべる。 「ノーパン嬢。」 スルスルと剥かれたジャージ。足首から抜かれると、大男はそれを几帳面にたたんでいく。重ねるように脱がせたＴシャツも同様にジャージの上に重ね置いた。 上向きにソファーで意識を飛ばした笙子は、力ない体のまま遠のいていく意識すら忘れていた。操り人形のように大男に体を操られ、ブラを残したままソファーから下半身を下ろされる。 上半身をソファーにもたれさせ、尻をカメラに向ける。四つんばいではないが、尻だけを向けた笙子に大男は挑んでいく。 上半身だけ着たままの男は、陰茎に唾液をまぶすと背後のカメラを気にしながら、笙子に覆いかぶさった。挿入部分を見せつけるように、陰茎を擦りつけ、頃合を確かめようとするが、東山の舐め責めから数時間の笙子の蜜つぼは、大男の想像を裏切っている。 「おぉぉ・・・３年ぶり・・・お○こっ。」 声を拾ったカメラのマイクは、これから数時間、野太い声だけを拾い続けていく。 |
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| 2014.6.2掲載 |
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