はちみつ太郎 作
| ７７ 身支度を整える笙子は、一枚のプリントをカバンに押し込む。「しおり」と書かれたプリントは、慰安保育士への注意書きが書き込まれている。 『慰安保育士のみなさんへ』と題うたれたプリントには、笙子が行わされる行事の注意書きが記されている。子供達に見せれるイラストは一つもない。 今日すべきこと、してはならないこと、心構え、そして、行われる行事の検索動画の一覧など、見ることを躊躇わせるのに申し分のないものばかりだった。 帰宅し、もらったプリントを一度開くが、目を背けたくなるイラストのせいか自宅に帰っても見開くことなく就寝時間をむかえていた。 昇は夜勤に出かけ、風呂を出た笙子は髪を乾かし、Ｔシャツとショートパンツに履き替えている。バッグに明日の仕度を整えようと開いた時、封印の解かれたプリントとＭサイズに変化したア○ルプラグが顔を見せてしまう。 明らかにそれを覗き見るような開け方で、他の所持品には手を出さなかった笙子。誰も見ているはずのない寝室でプラグを取り出すと、シリコン素材を指で撫でさすり始め、恥ずかしさだけを覚えてしまう。 夕方まで嵌めていたＳＳサイズは消毒のために慰安保育所に預け、持ち帰らされたＭサイズの大きさは、ちょうど勃起前の昇のそれより少し小さめだが、根元付近の盛り上がりは睾丸ぐらいの大きさに見えている。 プリントを見開き、すること、しないことを自分に言い聞かせている。しないことは理解が出来た。しかし、することと書かれた部分だけは、躊躇を覚えてしまう。 パートナーのサイズに近いプラグでより長く肛門を解すことを推奨している。ワセリンもしくはバターなどの油分で湿潤させるのが効果的だと記されていた。 笙子は、保湿用の化粧乳液を取り出す。ベッドに横たわると掛け布団のタオルケットを敷布団の上に敷き、今はいたばかりのショートパンツを脱ぎ去り、ショーツの中に指を潜らせる。湿潤具合は、風呂上りの湿り気はあるが、指先には張り詰めた肌の感触があり、プリントのイラストに従うように乳液を指先に塗りこんだ。 寝転んだままでショーツを脇にずらす笙子。尻の狭間にエアコンの冷風を感じさせると、乳液を纏った指先が生殖器を越え、排泄口に触れてしまう。 中指、人差し指と一緒に回りに満遍なく纏わりつかせると、一本４０００円した化粧品を違う作用に使ってしまう。金額より大事なものがあった。準備と言い聞かせるが、どこか、求めてしまう部分があるのも感じ取っていた。 Ｍ字に開脚するとエアコンの冷風は直接、笙子の火照りをサーチしていた。ピンポイントで熱を感じ取るカメラセンサーは笙子の熱い部分を逃してはくれない。 風を感じながら、中指は揉みこみを加速させ、あまった親指は陰唇を割るようにし、前庭をまさぐっていく。順番を違えるように親指は、ピンクの柔肉を解し、中まで潜り込む。 中指は、負けじと爪先をくぐらせる。括約筋は、園での解しの効果か、いつも以上に門番のセキュリーティは甘い。 中指の仕事は速く、親指は引っ張られるようにして生殖器を離れさせられた。中指は排泄口を潜り、返しのようになった括約筋を慰めるように解し始める。 奥まで入れずに笙子は、括約筋のほぐれ具合を確かめた。隙間を感じさせる肛門。出し入れに速度を少しつけイチジクの果肉のような感触を改めて感じていく。 声は出ないが、下腹部を性行為とは違うものが襲っていく。背徳に混じる女の喜び。女の喜びには混じりけはない。 中指だけを動かしていると手の甲に疲れを感じてしまう。括約筋の纏わりつきは意識できない力に押さえ込まれていた。力を緩めるという動きを取ろうにも、排泄感が下腹部を襲い、出来ないでいた。 排泄へのカウントが始まってしまった笙子は、中断し指先を抜くと、トイレに駆け込んだ。排泄を催したが、便器の中には汚物が見当たらない。ウォシュレットの水流を極限まで引き上げ、流水を肛門にあてがうと、緩んでしまった括約筋の奥にまで流水がなだれ込んだ。 「あぁぁ・・・。」 とめることも出来る状況にある笙子。誰もいないトイレには流水の流れる音と、狭い空間に反射する笙子の抑えた声と、機械的なウォシュレットの音が混ざっていく。 洗浄を終えるまでいつもより長く掛かっていた。ペーパーで拭うとむずむずとした感触が笙子の排泄口から消えることはなかった。 寝室に向かい、ショーツを脱ぎ捨てるともう一度乳液を指にくぐらせ、菊門の皺を数えるように揉み、湿潤を感じると、Ｍサイズのプラグを手に取り尻を持ち上げるように犬のような姿となった。 尻穴にプラグを当てたとき、押し入れることに躊躇を感じるが、もう一つの性口はプラグの受け入れを期待しているように涎をたらしそうになっている。 括約筋を押し込み、乳液の力を借りると押し入れるではなく、咥え込み様にしてプラグは最大部を飲み込んでしまう。あげる声は最小限で、塞がれた肛門は最後まで飲み込もうと必死にプラグを飲み込んだ。 つまみの部分が尻肉の狭間に収まると笙子は一息つき、出し入れではなくつまみの位置を気にし向きを変えている。 尻肉の狭間のつまみは肉に挟まれるように平行とした。犬のポーズで太股の隙間から手を差し入れている笙子は、風が当たるもう一つの性口に指をあてがった。 熱を帯びているのは触れる前に感じ、指先は自ずと陰核に触れ、湿潤具合を確かめた。中指と薬指は互いに重なると冷えた皮膚を温めようと前庭をすべり、性口にもぐりこむ。 「あぁぁ、あぁぁぁ。」 ようやく女の声をあげる。尻を気にしていたせいか、声をあげる余裕もなかったのか、指先が膣肉をかきむしると女の声を解放させた。 プリントに書かれていたすることの方を実践している。括約筋を締め、性口を掻き毟る。背中を細かい蟲が走り回るようにざわつくと、仰け反りを大きくし、耐え切れない声をあげてしまう。 「あひっぃあひぃぃぃぃぃ・・・あんっ。」 堪えきれず指先から腺液が噴出すると、感知していたエアコンの温度センサーは熱量を感じ再びその一点に冷気を吹き出した。 膣道を直感的に締めこむと自ずと締まった括約筋がプラグを大きく飲み込もうとし、笙子の背筋を仰け反らす。何度も繰り返すたび、指先の動きは激しくなり、求める声をあげていた。 「あぁぁ、あぁぁぁ・・・・悟さんっ・・・・。」 昇への助け舟でもない。船から突き落とした張本人の名前を呼んでしまう笙子には、未練の二文字だけが瞼の裏に点滅している。 指先の動きは、緩慢になり、吐いた喘ぎも小刻みなものは減っていく。指先をタオルケットで拭うと、プラグのつまみに指を添える。 意を決するようにつまみを引き上げる。排便と同じ感覚が笙子を襲っている。卵を産むめん鳥はこんな感触があるのかと錯覚した笙子は、下腹部の力を抜き、最大部分だけを抜き取った。先端の部分を残し、再び押し込むように力を入れると、薄くなった乳液の潤滑を借りずとも痛みのないまま飲み込んでしまう。 抜き差しを１５秒おきに行い、引き波のような感触は背筋を渡る蟲の増加を感じ取っている。腰を大きく反らせ、胸元をタオルケットにつけ四つんばいでなく尻を天に向けるような姿勢の笙子は、中指につまみの穴をくぐらせ、それに支配させた。 １５秒は１０秒、５秒と時間を縮めている。 「ニュポ・・・ニュポッ・・・ニュポッ。」 ３秒間隔に出し入れが早まると、染み出始めた腸液を肛門の外に感じてしまう。一度つまみから中指の支配を外すと、中指は皺を数え、乳液と混ざった腸液を指紋に感じさせる。 「はぁぁぁ・・・・はぁぁぁぁ。」 腸液の滲みを知ると、性衝動は笙子の中で最大になりつつあるが、その衝動は抑えるほうに向いた。プリントに書かれていた「しないこと」の方を重要視したようだった。 『パートナーの保護者さんに解していただく前日は、プラグはそのまま埋め込み、なるべくア○ルオナニーはしないこと。お尻から汁が滲む程度でプラグをそのままにしましょう。』 |
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| 2014.6.25掲載 |
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