はちみつ太郎 作
| ９３ 大型工作機を移動させているチェンブロックは東山組と書かれたヘルメットの従業員が握っていた。きれいな作業服で、位置を指示しているのは須山と昇だった。 「朝までにはいけそうだな。」 「えぇ・・・須山さん。」 そういうと午前０時を回った頃、須山のスマホは音を立てている。設置の合図やボルト締めの音の中、普通に短い単信の音階は、電話ではなく受信メールの知らせだった。 「くぅぅ・・人は仕事だってのに・・・親方は他人妻と・・・いいなぁ。」 「東山さんですか？」 「あぁ・・・見てよ、これ。」 「後ろからですか・・・どこかの温泉？」 「だね、・・・でもこれ、誰かにとってもらってないか？」 昇は覗き見た画像の端に指先らしき物を見つける。 「そうだよなぁ・・・じゃ、３Ｐかぁ・・・すげぇ、人妻だなぁ。」 「ですね、・・・どんな女なんですか、須山さん・・・したんでしょ、この女と。」 「あぁ、いい奥さんだよ。・・・すらっとしてて、・・・年のころなら３０前か、化粧を落としてても十分見れる、そんな女。」 「そうっすよねぇ・・・する時、すっぴんでこられると・・えっ、てなるときありますからねぇ。」 「君のところもそうかい？」 「あ、まぁ、うちは、どっちかって言うと、化粧してもほぼノーメークに近いんでね。」 「それが理想だよなぁ。・・・あ、また来たよ。」 須山は着信メールの画像をダウンロードしていく、少し時間がかかるため動画であろうと判断した。ダウンロードが終わると、再生のアプリが勝手に再生を始めた。 荒い動画のコマ送りに近いものは、臨場感だけを伝えているように見える。３０秒のうち、近づいて撮られたのは最後の１０秒だけだった。 東山の尻に次第に近づき、挿入先を映す為に畳ぎりぎりで寝転んでカメラを向けている。喘ぎ声は聞こえない、名前も、聞こえたのは撮影者の茶化す声だけだった。 「アナルでしてまーす。・・・少し、うん汁滲んでまーす。」 動画は何度もリピートで再生されるが、女のうめく声も聞こえてはいない。それは知られてはいけない事を知らせているかのようだった。 「そうなんだよ。・・・俺がしたときはなぁ・・・お○んこなんだけど、東山さんは・・・ここには触れないでくれって、アナルオンリーなんだ。」 「変わってますね。」 「だから、旦那とエッチするのも気にならないんだと。」 「自分用の穴を確保してるって事・・・ですか。」 「いびつな愛情表現・・・か、はたまた、独占欲か。まぁ・・・旦那は嫁さんがアナルで不貞を働いているなんて思っても見ないだろうがな。」 「でも、気がついてたら・・・興奮するかもしれんですね。」 動画から目を離した須山は、直球をぶつける。 「立川くんって・・・そういう？」 「あ、どっちかって言うと・・・そっちかも。」 「寝取られ・・・嗜好？」 「んー・・・されたことないからだけど・・・興味ないわけじゃないです。」 「そうなんだ・・・奥さんの写真とか・・・ないの？」 「え、持ってないですよ。」 「今度見せてよ。・・・ね、ね。」 「だめっすよ。・・・なんか須山さんマジですもん。」 須山は、手を合わせその時は是非といった顔で昇に笑みを浮かべている。須山の行動を知らぬ昇は、何度も再生されている動画をもう一度だけ覗き見。知らぬが仏な笙子の肛交を作業服を膨らませながら目の裏に焼き付けられていた。 撮影をしていたスマホをテーブルに置き、露出させた陰茎をぶらつかせながら笙子の前に仁王たちした野村は、首を何度か動かし東山に口交の許しを得る。 声に出さず、いいじゃないかという顔をしただけで、ありがとうございまーす、とチャラけた声で根元をつかみ、笙子の閉じている唇に亀頭を押し付ける。 前回したときと違い笙子はかたくなに野村との交わりを拒絶しているようにうつる。鼻をつまみようやく口をあけた時、亀頭をねじ込ませ舌の原に乗せ、自ら前後に動かし唾液でなじませている。 尻肉は東山にがっしり鷲づかみされ、後頭部は野村にホールドされている。二つの陰茎での串刺しは初めての行為だった。そうされただけで笙子の目には涙が溜まっていた。 喉を押しているだけでも、直腸を犯されているだけで溜まった涙ではない。もう一つ、デジタル画像として送信された自分の実態を須山を介して昇に見せられたことを感じての涙だった。 暮れていることで許されるわけもなく、午前一時前の響きの間は、くちゅくちゅと鳴る肛交の音と、畳に染み入る唾液の音がむなしく響いかされていた。 腸液のにじみ尻間にかいた汗で、括約筋の周りは十二分に湿潤し尽くしている。口淫を施させている野村も、覗き込むようにして東山の出し入れを上から視姦している。 「うぎぃ、ぃぃぃ・・・ひぃ、ひぃ、ひぃぃ、・・・・あぁぁぁ。」 口から戻してしまった陰茎には笙子の唾液が糸を引き、畳と睾丸の間にカンダタがぶら下がる糸を見つけた。自分が垂らした糸を上り行く笙子は、粘液にからみ取られ、切れるでもないその唾液のなかに巻き込まれていった。 目の前にいる野村に助け舟を求める笙子。首を振り、唾液を振りながら、声に出した。 「も、もぉぉ・・・だめぇ、・・・お、おねがいぃ・・・・お、おわらしてぇぇ。」 すると、唾液は切れ、笙子は再び元いた地獄に落とされていった。覗き見ていた釈迦は、悦に落ち往く笙子の姿を哀れむことなく蔑視しているようだった。 見放すはずの仏にもそっぽを向かれたような感じの笙子には、際限なく注ぎ込まれる直腸内への射精が行われてしまっていた。終わらしての言葉もむなしく、潤滑代わりに注ぎ込まれた腸内への射精は２回目にして量は変わることなかった。 三度目の東山のストロークは衰えを見せている。変わって欲しそうな顔の野村には、いい顔をしない。 「佑介だったな。」 「あ、はい。」 「がまんづえぇなぁ・・・４０分は咥えさせてるだろぉ。」 「あ、・・・昨日、１２３人目と、５発してるんで・・・薄いかも知れんのです。」 「わけぇな。」 「いえ、・・・今日の相手が笙子さんなら・・・オナ禁っすよ。」 「そぉか。どれ・・・その１２３人目・・・写真とかないんか？」 「あるっす。・・・これですよ・・・大学の隣の保専の娘ですよ。」 「ほせん？・・・鉄道関係か？」 「冗談うまいっす。」 「保育士の専門学校です。・・・そこの２年生を、合コンでＧＥＴしたんでぇ。」 「いいじゃねぇ・・・動画は？」 「あ、ないっす。」 「２０万やる・・・３０分以上のやつ・・・取って来いよ。」 「え、まじっすか。・・・この子以外のだったら何本かありますよ。」 「お、どれだ、・・・いいな、顔は鮮明でなくてもいい。」 「お願いがあるっす。」 「笙子としてぇ・・・だろ。・・動画一本で、してぇときは・・・１５万減額・・・これでどうだ？」 「えぇ・・考えちゃいます。」 「保育士の女・・・何人嵌めたって言ってたか？」 野村は、笙子の頭を押さえつけながら口内を蹂躙しつつ、気のない振りで人数を弾いていた。 「まぁ、最近、コンタクトのあるので・・・専門生いれて・・・９人。」 「よし・・・その動画と・・・そいつらの番号・・・。」 「え、まじっすか？」 「おおマジだな。」 「・・・じゃ・・・今晩・・・このまま・・・笙子さんとって・・・可能なら、スマホ貸しときます。」 決まりだと言わんばかりの行動力を見せた東山は、野村からスマホを受け取ると、めぼしの保育士らの番号を送信した。番号と下の名だけを確認すると、三度目の射精の前に肛門から陰茎を抜き出してしまう。 「グゥゥポッ。」 空気の抜ける音が肛門から響くと、抜き出した陰茎を尻で拭っている。野村は東山の視線を察し、笙子の口から自分の物を抜き出して、場所を譲るように手招きした。 「気が利くな・・・クリーニング。」 笙子は声を出すことなく、差し出された汚れた陰茎を口に含む。肛内の臭いは自分のものとはいえ、嗚咽を止めることは難しい。 「おうぃぃぃぃ・・・えぇっぇ。」 「自分の尻の臭いだろ・・・とっとと掃除しろよ。」 「うぇぇぇぇぇぇ・・・ぇぇぇえっぇぇっ。」 胃液に近い唾液をあごの下から畳まで伝えると、しかたなしに亀頭の周りの汚れを舌で舐め取っていた。その笙子の顔には、視界を落とさず野村の撮っていた動画のギャラリーを断片的に眺めている。 ある程度の掃除をし終えると、東山は笙子の口から抜き去り、カバンから一つの金属を取り出した。ガチャガチャとした二つの輪は、後ろ手に笙子を締め上げるように拘束していく。 手錠から繋がる鎖の先には、フックが加工され、東山はそのシリコンラバーを笙子の肛門に押し込むと、鎖の長さを調節していた。 「や、・・やめてっ・・・こんなことされなくても。」 「おれの、アナル使われたら困るじゃん。佑介・・・のどかわかねぇか？」 「ビール飲むと・・・萎えちゃうんで・・・遠慮します。」 「いや・・・これ、高いんだけどよ・・・冷蔵庫に入ってる・・・エナジードリンク、試供品代わりに・・・飲んどけよ。」 「朝まで、いけるやつ。・・・ですか？」 「あぁ・・・これは３日はいける。・・・でもな、笙子に飲ますなよ。・・・ギラギラの目で保育園にいかせるわけに行かないからなぁ。」 「了解っす。・・・鍵は？」 「あ、・・・尻は俺の門だ。」 何もいえない野村は、四つんばいの笙子の尻を撫でながら、東山が部屋を出て行くのを待っている。動きのままならない笙子は、交わる穴を絞られ、野村をそこで受け入れるしかなかった。 |
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| 2014.8.2掲載 |
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