いったい、何分間過ぎたのだろう。
　香菜子はソファーに突っ伏した状態で、目を瞑っていた。
「香菜、シャワーにいかない？」
突然、耳元で恵里の声が聞こえ、香菜子は我に返った。
　目を開けると、全裸の体を隠そうともせず、恵里がソファーの横に立っていた。
　香菜子は、まだ智明の精を膣に残したままなので、恥ずかしさで身を固くした。
「恵里、先に行ってて。すぐいくから……」と、やっとのことで答えたものの、ソファーから起きあがることもできなかった。
　恵里は、
「ほら、どうしたの香菜。恥ずかしがることなんかないよ。ほんとに、智明ったら、私との時は最後までいかずに体力残しておいて、香菜の中でいっぱい出すんだから」と言って、ティッシュの箱を香菜子に渡してくれた。
　香菜子は、ようやく少し体を持ち上げて、ティッシュを取り、数枚を自分の股間にあてがった。智明の精が流れ出してくるのがわかった。
　香菜子は急いでそれを拭き取り、ようやく立ち上がると、陰部と乳房を手で隠すようにして、バスルームに駆け込んだ。一度拭き取っても、立ち上がって歩くと、香菜子の膣の奥からは、智明の男の精がまた出てきて、香菜子の太腿をつたって流れた。
　香菜子はバスルームに入ると、水温もろくに調整しないで、慌てて陰部にシャワーを当てた。まだ少し冷たい水が、香菜子の一番淫らな部分を濡らした。しかし香菜子は、自分の火照りはそんなことでは静まらないと感じていた。
　
「智明って、やってみてどうだった？　そんなに悪くはないでしょ？」
　恵里がバスルームに入ってきて、香菜子の顔をのぞき込むようにして聞いた。
　香菜子は、いくら恵里であっても、陰部にシャワーを当てている自分の姿を見られるのは恥ずかしかったので、急に水の向きを変えた。シャワーは少し髪を濡らして、乳房から腰にかかりはじめた。
　恵里は、さらに、
「でも、山内さんのも凄いね。山内さんのあれって、先の方がほんとに太いじゃない。あんなのでつつかれると、かなりやばいわ。香菜がうらやましい。」と言って、香菜子の体を軽く撫でた。
　香菜子は急に触られたので、全身がびくっと動くのを意識した。

「ねえ、香菜。これからどうする？」恵里がまた聞いてきた。
「どうって？」
「決まってるじゃない。次のパートナーのことよ」
　恵里は、香菜子の乳房を撫でながら、
「香菜ったら、ほんとにおっぱい大きいわね。うらやましいな」と言った。そして、乳首のあたりまで指を滑らせながら、
「智明は、もう一度香菜としたいみたい。実は私も、また山内さんに抱かれたいな、って思ってるの。山内さん、さっき私の中で一度出したけど、私が彼の太いやつを舐めてあげたら、またすぐ復活するんでしょ？　それ、やってみたい。だから、香菜が嫌でないなら、今日はもう、あのペアのままで寝ることにしない？」と言った。
　香菜子が、何と答えていいかわからずに黙っていた。すると、恵里はその沈黙を香菜子の嫉妬と考えたのか、
「だって、香菜は山内さんとならいつでもできるでしょ？　今日くらい私に貸してくれたっていいわよね？」と言いながら、なおも香菜子の乳房を撫でた。
　いつしか恵里の指は香菜子の乳首を完全に覆い、それを優しく弄りだした。
「ぅ、うぅーん」
　香菜子はうつむいて、その快感を耐えた。

「香菜だって、智明と相性いいみたいじゃない。さっき、凄い声出してたの、聞いちゃったよ」
　恵里は片手で香菜子の乳房を撫でながら、もう一方の手を腰に回してきた。狭いユニットバスの中では、動きが取れない。香菜子は仕方なしにシャワーを止め、恵里と抱き合うような態勢になった。
「香菜、何度も『白井君、白井君！』って叫んでたでしょ。あれって、智明のあそこが香菜のここの中に入っていて、ぐちょぐちょにかき回している時でしょ？」
　恵里は、そう言いながら、香菜子の女の器を指で擦るようにした。
「ひっ、ぃ……、ぅ……、ちょっと、恵里……」
　香菜子は体をひくひくさせた。
「もう、香菜ったら、ほんとにうらやましくなるくらい肌がきれいだし……、あっ、ここの毛も、結構薄くて柔らかいんだ」
　恵里の指は、香菜子の陰毛を探り、そして、ついに大陰唇を割った。
「ぅあっ、え、恵里……、な、なにするの」
　香菜子はあまりのことに、ろくに抵抗もできないまま、恵里のするままになっていた。それをいいことに、恵里の指は香菜子の一番敏感な部分まで進んでいった。
「ゃ、やだったら、ぁ、ぁ、あぅ……、恵里、恵里！」
「あっ、わかった。やっぱり香菜って、感じ出すと、やっている相手の名前を口に出す人なんだ」
　恵里はそう言いながら、なおも香菜子の肉芽を軽く摘んだ。
「ぇ、え、恵里っ……、ぁ、ぃ、ぃゃ、いや」香菜子の声は自然と高くなった。

　と、突然、バスルームのドアが開き、トランクス一枚の姿の智明が顔を覗かせた。
「何だ、香菜ちゃんの甘い声が聞こえるから、てっきり山内さんとしてるのかと思ったら、恵里とレズプレーしてるのか」
　智明が言うと、
「何よ。もう少しくらい待っていてよ。香菜は今日は、これから後、あなたと寝てもいいみたいだし」
　恵里はそう言いながら、なおも香菜子の肉芽から指を離さなかった。
「香菜のここって、私のより大きくてこりこりしているみたい」
　恵里は肉芽を指で転がした。
「ぁ、ぁ、あああっ、え、恵里！」
　香菜子はようやく自分の手を伸ばして、恵里の指を振り払った。
「恵里、続きは僕がするからさ。替わろうよ。あっちで山内さんが待ってるよ」
　智明が言うと、恵里は、
「もう、智明ったら香菜に夢中なんだから」
　そう言って、ようやくバスタブから出て、部屋に戻っていった。

　入れ替わるように智明が入ってきた。
「香菜ちゃん、さっき僕がきみの中に出したの、全部洗っちゃった？」
　智明はそう言って、ひざまずいて香菜子の陰部をのぞき込むようにした。
「あ、ぁ、白井君、やだ、やだ」
　香菜子は体をよじって陰裂を隠そうとした。
「うん、そんなに恥ずかしいなら、無理に見ないけど、そのかわり、香菜ちゃん、僕のここを舐めてくれないか」
　智明は立ち上がってトランクスを脱ぎ、肉棒を露出させた。それはすでに、力を回復しているように見えた。香菜子は、欲情の高まりとともに、智明の肉棒をよく見てみたい、という欲求を感じた。
　香菜子はすぐにバスタブを出て、バスルームの床にひざまずいた。智明はバスタブに腰掛けて足を開いた。香菜子は智明の股間に顔を埋めて、まずは両手で肉棒を持ち、亀頭を軽く舐めだした。
　そうしながら、香菜子は、今まで交わった男の肉棒のことを自然と思い出していた。

香菜子の処女を破った謙二のそれは、今思うとそれほど大きいものではなかった。いや、実はそうではなくて、あれくらいが普通のサイズなのかもしれない、と香菜子は思いなおした。
　というのも、香菜子は謙二の肉棒も、また謙二の後に交わった二人の男の肉棒も、交わりの中で口に含んだことがあったのだが、その形は少しずつ違うものの、大きさに関しては三人とも同じようなものだったのだ。
　だから香菜子はついこの間までは、男の肉棒はそれくらいなものだろうと考えていたのだった。
　その次に香菜子の膣にはめ込まれたのは、香菜子を強姦したあの男の肉棒だが、香菜子はそれを直接は目にはしていなかった。しかし、無理矢理挿入された時に香菜子は、膣の中で動かされる肉棒に、それまでの３人とは比べものにならないくらいの大きさを感じたのだった。
　ただ、それは、強姦されているいう恐怖感から来る錯覚なのだろうと思いこんでいた。
　ところが、その次に交わった教え子の和彦の肉棒を目にして、香菜子は自分の考えが間違っていたことがわかった。

　和彦の肉棒は、それまで見たどの男の肉棒よりも大きかった。香菜子は最初、それは和彦の体が大きいせいではないかと思った。
　だが、その次に達夫に抱かれて、その肉棒を目にしてまた驚いた。達夫はそんなに体が大きいわけではなかったが、肉棒の方は、長さが長いだけでなく、和彦のに比べて明らかに亀頭の部分が大きくて、全体が太かった。
　達夫の肉棒は、完全に勃起すると、香菜子が両手で握ろうとしても余るほどの長さになり、亀頭は口に含むのが苦しいくらいの大きさになった。
　また、それは香菜子の膣の中で抜き差しされるたびに、亀頭の傘のところが逆立つように香菜子の膣壁に擦りつけられ、香菜子に耐えられないような快感をもたらした。
　香菜子は、男の肉棒にもそれぞれに違いがあり、そして当たり前のことだが、太くてたくましい肉棒から与えられる悦びの方が大きいということを、体で知ってしまったのだった。
そして、今、香菜子が銜えようとしている智明の肉棒は、長さや太さだけからいうと、達夫のよりは少し小さいようだったが、実際に手にしてみると、最初に感じた通り、竿の部分も傘の部分も、とても硬かった。
　舌を這わせると、まるで乾電池にラバーの外皮をかぶせたのを舐めているような気にさえなるのだった。
　
　香菜子はわざと音を立てて智明の肉棒を吸った。
「ああっ、香菜ちゃん凄い！」
　智明は香菜子の頭を両手で包んだ。香菜子は左手で陰嚢を持ち上げるようにして撫で、右手で竿を前後させながら、口を激しく動かした。
「ああっ、よ、よすぎる、よすぎるよ。ここまま、出したくなっちゃうくらいだ」
　智明はそう言いながら腰を引いて、香菜子の口の奉仕から逃れるような仕草をした。
　香菜子はなおも顔を突き出し、智明の肉棒を吸い続けた。
「ああっ、香菜ちゃん、もうあっちの部屋に移ろうよ」
　智明は自分から立ち上がり、香菜子も立たせた。
　二人は全裸のままでバスルームを出て、廊下の反対側の部屋に入った。そこは恵里の寝室で、セミダブルのベッドが置かれていた。二人は体を拭くこともせず、そのままベッドにもつれ込むように横たわった。

　智明はすぐに香菜子の乳房を吸った。香菜子は、それを受けながら少しずつ体をずらして、自分も智明の肉棒を手に持った。そして、すぐにそれを手でしごいた。
「ううっ、香菜ちゃん、凄い攻撃的だね。じゃあ、上になって僕のを銜えてよ」
　智明は女性上位のシックスナインを求めた。香菜子はすぐにそのポーズになった。
「あっ、香菜ちゃん慣れてる。てことは、いつも山内さんとこの姿勢で舐めあってるんだ」
　智明は香菜子の恥部に舌を這わせながら言った。
　香菜子はすぐに智明の肉棒の先端にしゃぶりついた。智明のそれは、達夫のよりも少し赤黒かった。そして、完全に勃起した時の反りがあまりなく、まっすぐに屹立していた。

「香菜ちゃん、どう思う？　僕のチ×ポは？」
　智明はゆっくりと陰裂に舌を這わせながら聞いてきた。
「今まで香菜ちゃんが舐めたのと比べて、どう？」
　香菜子は、前に和彦と交わった時、同じような質問をされたことを思い出した。でも、あの時の和彦は、本当にその答えを求めていたが、智明は別に答えを知りたいのではなく、ただ、香菜子を刺激しようとしているだけなのだと言うことが、香菜子にはわかっていた。
　そこで、香菜子はこんなふうに答えてみた。
「硬い……。凄く硬い。今までで一番硬いかも」
　智明はすぐに、
「香菜ちゃん、チ×ポ舐めるの、これで何本目？」と聞いた。
「うーん、六本目かな」香菜子は正直に答えた。
「何だ、少ないじゃん。恵里なんか、もう何本舐めたかわからないぜ」
　香菜子は少し驚いた。
「えっ？　だって、恵里の最初の恋人は白井君で、その後もずっと付き合ってるんじゃないの？」
「とんでもない。僕が恵里と知り合ったのは大学に入った年で、会ってすぐに抱いたんだけど、その前に恵里は何人もと経験していたみたいだよ。僕だって、恵里が最初じゃなかったけど、恵里は僕との初めてのエッチの時から、僕のチ×ポを上手く舐めたんで、僕もびっくりしたもの」
「でも、その後は白井君とだけ付き合ってたんじゃないの？」
「うん。付き合い始めた頃はそうだったけど、すぐに今日みたいなスワッピングデートもしたよ。でも、そのおかげで、僕もそれからいろいろな女の人とやれたけどね」
　智明は香菜子の陰部を舐めるのを少し休んで、指だけを膣の入り口当たりで動かしながらそう言った。

「その中でも、香菜ちゃんは凄いよ。今までで一番よかったかもしれない」
「どう違うの？」
　香菜子は、実はそれを聞いてみたかった。それは、今まで達夫には聞きたくても聞きにくかったことなのだが、今、智明になら気軽に聞けるような気がした。
「うん、そうだな……、まず、おっぱいが大きくて、形がいいでしょ。それに、オ××コの締まりが最高。それに、中はざらざらしてて、刺激があって、動かすともう我慢できなくなるくらいだよ。ほんとに、コンドーム付けないでやると、それがよくわかるんだから」
「やっぱり、付けないでする方がいいの？」
「そりゃそうだよ。特に香菜ちゃんはそう。山内さん、そう言わない？」
「そんなこと、話さないもの」
「じゃあ、話もしないで二人でひたすらやりまくってる、ってわけか」

　そんな会話をしているうちに、智明は気持ちが高まってくるようだった。
「ああ、また香菜ちゃんのここに入れたくなっちやった」
　智明はそう言って、香菜子の膣に指を入れてきた。
「あっ……、ああぁぅっ」
　香菜子はそうされると、すぐに体全体がぴくっと反応するのを感じた。
　その反応は、智明にも伝わったはずだった。
「香菜ちゃんは、本当に底なしだね。何度しても、またすぐに欲しくなるタイプじゃないのかな」
「そ、そんなことないもの」
　香菜子はそう言いながら、今日の午前中に達夫にもそう言われたことを思い出した。
「ああ、僕も本当に香菜ちゃんが欲しくなった。ねぇ、もう入れてもいい？」
　智明は体の位置を変えながら、そう言った。
「う、うん」
　香菜子は、自分自身の中の性欲の高まりを自覚しながら答えた。

「で……、もし香菜ちゃんさえいいなら、部屋を移動しないか？」
　智明は香菜子の口を吸いながらいった。
「えっ？」
　智明はすぐに、香菜子の乳房に唇を移動させながら、
「ほら、さっきリビングでやった時、恵里と山内さんもすぐ隣でしてたろう？　あんなふうに、お互いの姿が見えたり、声が聞こえる方が興奮しない？」
　香菜子は、すぐに智明のいっている意味が理解できた。自分が智明に抱かれ、大きな声を出している姿を達夫に見られるのは、香菜子にとって、とても恥ずかしいことなのだが、その恥ずかしさが快感を深めるということを、今の香菜子は知ってしまっていた。
「どう？　いや？」
　智明が聞いた。
「うーん」
　香菜子は「いや」とも「いい」とも答えなかった。しかし、そのこと自体が一つの答えになっているということにも、香菜子は気づいていた。
「よし、じゃあ行くよ」
　智明は、香菜子の反応に拒否の気持ちがないことを覚ったのか、すぐに移動を開始した。

　二人は全裸のまま廊下を進んだ。部屋の入口で、智明は香菜子を抱きしめ、また唇を吸った。二人は恋人のように抱き合いながら、リビングに入った。
　リビングのソファーでは、すでに達夫と恵里が絡み合っていた。香菜子はそちらが気にならないようなふりをしながらも、智明の肩越しにじっくりと見た。
　今、恵里はソファーを背に、股を大きく広げていた。達夫は、その上に乗って、恵里の乳房を吸っているようだった。達夫の肉棒は、恵里の中に挿入されているらしいが、腰を激しく動かすまではいっていない。
たぶん達夫は、いつも香菜子にするように、あの太い肉棒を恵里の膣の中でゆっくりと動かして、次のステップに進む時期を窺っているのだろう。
　恵里は、
「うぅっ、うっ、うっ」と、声を出して、仰け反るように首を後ろに倒しながら、両手で達夫の背中を撫でている。
『あっ、恵里はもう、あの絶叫するような興奮のちよっと前まで、進んでいるんだ』　
　そう思うと、香菜子はもう我慢ができなくなった。
「し、白井君」
　香菜子は、自分から体を智明に密着させて、彼の手を自分の陰部に誘った。
「香菜ちゃん」
　智明は火が点いたように興奮して、香菜子を和室に連れ込み、布団の上に押し倒した。

　香菜子は、すぐに足を開いて、智明の腰を受け入れた。
「ああっ、香菜ちゃん、もう、入れていいね」
「は、早くして」
　香菜子の欲情は限界を越えた。
　香菜子は今はもう、セックスのことしか考えられなくなっていた。　

（以下、次回に続く）