個人授業で・・・

23．

　料理中は、玲奈さんがあまり構ってくれないので、トランクスとＴシャツ1枚で、テレビを見て待っていました。
　たまに、料理の様子を見るのですが、手際が良すぎて、惚れ惚れしてしまいます。

　美味しそうな匂いが部屋を充満していきます。

　男にとって、ある意味、一番幸せを感じる瞬間が、この時ではないでしょうか？
　正直、そう感じました。
　まだ社会人1年生ですから、結婚願望があるという程では無かったのですが、いきなりノックアウトです。
　この人と幸せになりたい、幸せにしたいという想いで、いっぱいになっていました。

「健ちゃん、出来たよぉぉぉ。うふふ」
「すっ凄い！！レストランに来たみたい。。。。。」
「玲奈レストランへようこそ、なんてね」
「ロールキャベツお代わりできるよ、うふふ。さあ、お召し上がり下さいな」

「どうぉぉぉ？お味、お口に合いますかしら？」
「・・美味しい！こんなに旨いロールキャベツ初めてだよ」
「健ちゃん、口が上手すぎ。ホントは、もうチョット良いキャベツがあったら良かったんだけどね」

「我ながら、なかなかの出来ね。やっぱり愛のスパイスが効いたのね。うふふ」
「美味しい。。。こんなのが毎日食べられたら、僕、幸せです」
「うふふ、作って欲しいのかな？」
「欲しいです！！作って貰えるなら、何でもします」
「ふぅぅぅん、よろしい。前向きに検討します・・・・なんてね」

　楽しく会話をしながら、食事をしました。
　それにしても、刺激的な風景です。
　玲奈さんは、裸のエプロンから、また僕のカッターシャツ1枚の格好になっていました。
　でもボタンを3カ所くらいしか止めていないので、白い胸からこぼれています。　
　気がつくと、僕の視線は釘付けです。
　玲奈さんは、気がついているようですが、何も言いません。
　見せ付けていたのでしょう。

「玲奈、誕生日っていつなの？」
「５月９日生まれの雌の牡牛なり、うふふ。健ちゃんは？」
「僕は8月30日の乙女座だよ」
「乙女座。。。。。へぇぇぇ健ちゃんがねぇぇぇ、血液型は何なの？」
「へへへ、自己中のＢ型だよん」
「えっマジでぇぇぇ、それマイナスぅぅぅ！うちの身勝手旦那と一緒ぉぉぉ」

「僕は、違うよ！！玲奈を独りになんてしないよ」
「あはは、ホントかなぁぁぁ？」
「そういう玲奈は何型なの？」
「Ｏ型でぇす、健ちゃん兄弟は何人いるの？」
「僕は、実は一人っ子なんだ」

「道理で、ママが定期的に来る訳が分かったなり、マザコンでしょ！」
「どうだろ？自分では分からないけど・・・玲奈は？」
「私は、素敵な兄が1人いるの。健ちゃんの生まれは何処なの？」
「僕は北海道札幌。でも数年に1回引っ越していたから地元無しだな。玲奈は？」
「私は、横浜市鶴見よ。」
「ハマっ子なんだ！！、格好いいなぁぁぁ」
「健ちゃん、一息したら、シャワー一緒に浴びようね」

　玲奈さんは、食事の後片付けを始めました。
　僕はロールキャベツ7個も食べて大満足で、ソファーに座り、テレビを見ていました。
　可愛いお尻をチラチラ見せながら、洗い物をする玲奈さん。
　でも日曜日が終わったら、玲奈さんは帰ってしまう。
　そう思うと、急に悲しくなってしまいました。

「玲奈、来週末も、いやずっと来て欲しいんだけど、駄目かな？」
「う～ん、どうかな？ちょっと時間貰わないと駄目かもね」
「このこと、旦那にバレないようにして、別れたいの。ゴメンね」

　そう言いながら、洗い物を終えた玲奈さんが、隣に座ります。
　直ぐに飛びかかり、押し倒して唇を奪います。

「分かったよ。でも授業の後は、毎日良いでしょ」
「うふっ、良いけどぉぉぉ」
「そう言えば、健ちゃん夕食って、どうしているの？」
「帰りにコンビニ弁当かな。。。。。」

「えっえぇぇぇぇ夜中に食べているの？それは駄目よ」
「そうだぁ、私が毎日、恋人お弁当作ってきてあげる。そして授業しながら、一緒に食べましょう」
「えぇぇ良いの！！嬉しい！！」
「そしたら授業終わったら、直ぐ頑張れるでしょ！」
「おうよ、ナイスアイディアだな、がはは」

　天にも昇る気持ちです。
　毎日、玲奈さんの手料理が食べれて、玲奈さんも食べれるとは、これをラッキーと言わずとして、何を言うのでしょうか？

　もう考えただけで、息子はいきり立っています。
　それに気がついた玲奈さんは、さっと立ち上がり、浴室へと誘います。
　誘われるまま、玲奈さんに手を引かれて、浴室に向かいました。

　その時、「人妻の奥義、体験記」という玲奈さんの言葉を思い出していました。

つづく

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2010.12.15掲載

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