デートクラブの女・真知子

龍 晃一 作
第２章　与えられたクライアント


　社員寮の最上階が女達の調教する部屋になっていた。調教する男達は、この寮の管理人なのだ。社長が選りすぐった巨根で女達のスポットを知り尽くしている男達であった。真知子も快感の極限を何度も体験させられ男達の奴隷になり下がっていた。悦楽に導かれると逆らうことが出来なくなっていた。

　真知子の調教は、始まったばかりである。月曜の夜から金曜の夜まで５日間続けられる。彼らの３本の肉棒を入れられてしまうと女達の肉体は、肉体のあらゆるところが性感帯となってしまう。クライアントの甲斐信夫が真知子に求めていたことであった。

　信夫は、この旅行で真知子を後妻にしたいと考えていた。甲斐信夫が幾ら高額の金額を積んでも河野真知子を妻にすることは不可能である。お気に入りの若い女を妻にすることが５０歳を越えてからの夢であった。真知子に１千万円以上の金額を支払っても妻になることはこの金額も戻ってくると思えた。

　甲斐信夫との初めての夜は、淫乱にされた真知子は何度も失神させられ、何度も絶叫しながら果てた。
「甲斐様を愛しています」
　を何度も言わされた。

　最初は、仕方なく言わされていたが、何度も逝かされていると当り前のように、
「甲斐様を愛しています。私は甲斐様の妻の真知子です」

「愛しているのであれば、ご主人様の精液を飲ませてくださいと云って飲み干せ----」
「ハイ---ご主人様、ご主人様の精液を飲まさせてください」
　言われるままに亀頭を咥え、肉棒を扱きだした。亀頭を咥え、亀頭の溝に舌を這わせて、尿道に沿って舌で愛撫しながら陰嚢ごと睾丸を口に含んだ。濃い毛に覆われた陰嚢を咥えることは、長い毛が咽喉に当たってクシャミをしたいが咥えているのでできなかった。睾丸を舌で愛撫しながら目には大粒の涙が零れていた。

「愛している」
　はセックスをしているときの感傷的な言葉であると真知子は思っていたが、信夫は真知子の本心と捉えている。大学を卒業していた知的美人を抱けるとは思っていなかった。これまでは風俗の女しか相手にしてくれなかった。風俗の女は、金次第で靡いてくるが行為が終わるとすぐに帰ろうとする。

「愛よりも金」
　を重視する女には嫌気が刺していた。真心から愛してくれる知的な美人を求めていた。真知子を見たときこの女だと直感で閃くことがあった。その時は、こんな美人は靡いてくれないだろうと諦めていた。社長の美智子と取引を長年続けていた。

　商談をしているときに、
「海外旅行に行きたいが言葉が解らなくて-----」
　と美智子にぼやいていた。
「信頼関係が出来た会社の社長のような人に通訳兼秘書兼身の回りの世話をする女性を斡旋できますよ」
「本当に----」
「本当です。金額は高いですが---機密事項ですので---」
「それお願いするよ。幾ら高くても構わない」
「１日当たりの日当が５０万円になります。それは通訳もできますし妻としても活用できます」
「ヨーロツパに行こうと思っていた。３０日の予定だ。１５００万円で良いのだなぁ---」
「１５００万円になります。ホテル代と飛行機代も負担してくださいね」
「勿論だ-----あの河野真知子という女が私の好みなんだ。真知子は大丈夫か----」

「真知子ちゃんは可愛いですよ----あの娘は特別料金になります」
「真知子は社員なのです----社長がお望みならば、３０００万円で同行させます」
「３０００万円か----解った。その代わりに好きにさせたら俺と結婚しても良いなぁ---」
「勿論です。引き抜き料金が５０００万円になりますが-----」
「儂の弱音に付け込んで値上げしたなぁ---」
「いいえ、そんなことはないです。真知子は掘り出しものですよ。この前まで処女だった女です」

「本当に処女か-----」
「お客様にご迷惑をお掛けしない為に調教をしています。あなたのお好みの女になるために----」
「判った。契約しておく---」
「ありがとうございます」
　甲斐信夫はヨーロッパ行きの秘書として、３０日間の契約をして３０００万円の小切手を切った。

　真知子には多額の投資をしたが、真知子が懸命に肉棒も睾丸も愛撫してくれることに満足した。これであれば、３０００万円も安いし、引き受け代の５０００万円安いと思った。今夜は存分に真知子に奉仕させ、真知子を徹底して逝かせようとパワーがあるのにバイアグラまで飲んでいた。朝まで抜かず１０発はしたいと思っていた。

　真知子の舌を存分に吸い、唾液も啜り、自分の唾液も存分に飲ませた。次に乳房、お腹、背中まで舐め廻して、股間の愛液を啜った。若い女の唾液は甘くて美味しいと思えた。溢れる愛液も美味しいと思えた。
　クリストスを啜りながら真知子を妻にしょうと決心した。

　存分に股間を啜り、膣の中に一発精液を放出してから真知子に奉仕をさせている。１時間も肉棒と睾丸から蟻の渡りまで舐めてくれている。可愛い女だと思い、真知子を妻にすることを決心していた。真知子も歓んで同意してくれるものと確信していた。

　真知子に与えられた初めての仕事が甲斐信夫とのヨーロッパの視察旅行であった。真知子が通訳してくれなければ、右も左も分からなかった。英語もフランス語もまったく覚えようとしたこともなかったので真知子がいなければ、食事もトイレも行けなかった。その点、真知子は海外旅行慣れをしていた。ヨーロッパもアメリカも美智子の資金提供で体験していた。

　イギリス、ドイツ、スイス、フランス、イタリアと視察してきた。信夫を連日連夜真知子を抱いた。真知子は逆らうことを禁止されている。この男の脂ぎった執念深いようなセックスは嫌いであった。日を追うごとに嫌いになっていた。そのことは態度にも言葉的にも表さないように努めていた。

「疲れています。休ませて欲しいです」
　の真知子の言葉を無視していた。真知子の肉体の反応が鈍くなっていることにまったく気が付いていなかった。連日、真知子の膣の中に精液を放出できることでご満悦であった。それに反比例して真知子は心身共に疲労のピークに達していた。

　イタリアにローマに入国した時、真知子は３９度の熱を出していた。信夫はこのときになって初めて真知子が疲労困憊していることを知った。

　慌てた信夫は、フロントで日本語の解る担当に医者を頼んだ。
「一回の診察で１０００ユーロ位請求されるかもしれない」
　と云ったが、
「お金のことは大丈夫だから早く医者を呼んでくれ」
　と急かせた。

　医者が注射をしてくれたことで、終日ホテルで眠っていた。それで何とか快復することができた。その日だけは信夫も求めてこなかった。このことで体力が回復して元気になった。その翌日は、ホテルの近くを散策して、元気の出そうな料理を食堂で食べた。

「真知子を欲しくなった」
「お願いです。今夜だけは勘弁してください。身体の芯が怠いのです」
　この一言で信夫は、諦めた。

　二日目に、ローマのコロッセオ、トレヴィの泉、スペイン広場などの史跡を巡り、バチカンに行った。
　三日目にボンベイに行き、火山の噴火で火山灰に埋もれた石造りの街並みを歩いた。単に石造りの道と思っていたが月夜に道幅が解るようにと光る貝が埋められていることを知った。

　三日目はナポリで泊まった。朝真っ青な海を高速艇に乗り、カプリ島に渡った。カプリ島では小型のボートに乗り「青の洞門」に突入するスリルも味わった。真知子が発熱したことで信夫の態度も優しくなり真知子の膣に精液を放出すればよいというセックスも減少した。

　真知子もコツを覚えた。ホテルの食事ではワインを何本も飲ませて酔わせた。酔わせたこと、信夫も３週間に及ぶ長旅で体力を消耗していたこともあって夜の行為を減少させることができて体力を少なからず回復させることができた。３０日に及ぶヨーロッパ旅行もミラノとベネチュアで終わる。後３泊４日で日本に戻ることができる。
　　　　　
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2013.10.23掲載
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