第五章．出奔、マゾ開花

　孝志が異変に気が付いたのは、祭りが終わって慰労会の席に当然美貴が居るものと思って連れ出しに行ってである。
　慰労会では美貴が姿をくらましてしまったのをいぶかしく思って、その話がひそひそとされていた。
　見知らぬ男が踊りの会場から美貴を連れ出すのを遠くから見ていた者がいたのである。
　それで孝志は家に戻っていないか、美貴の家に回って、美貴がそっちに帰っていないか調べて、孝志と美貴の両親は始めて美貴が行方不明とわかり青くなった。
　孝志と美貴の両親は大騒ぎすることもはばかられ、思いつく場所を車で探しながら夜を明かした。
　美貴が帰ってきたのは、翌日の１０時過ぎだった。
　何処でどうしていたかを両親に問い詰められても美貴は泣きじゃくりながらも、聞かないでくれ・・・の一点張りだった。
　美貴は孝志にも、何も聞かないで離婚してくれと、自分のことは忘れてくれと土下座するようにして謝った。

　美貴も、どうしていいかわからなかった。
　あれから玄一と一緒に一つの布団に入り、一晩中身体をまさぐられ続けた｡
　夜が明けてから、玄一のペニスに命じられるまま奉仕し、後ろから貫かれて気をやったあと、玄一に着物を着るように云われ車に乗せられて、まだぼうとした気分のまま家の近くで放り出されたのである。
　玄一に徹底的に陵辱され、メス奴隷になると誓約させられた身なので孝志とそのまま結婚生活を続けられる身体ではないと思っても、それを孝志や両親に説明できるはずがなかった。
　美貴の顔色と表情から、美貴がかなり消耗していることがわかるので、孝志はとりあえず美貴を強引に寝かせた。
　美貴は頭が混乱しているものの、疲労には勝てず、しばらく布団の中で悶々としていたものの寝入ってしまった。
　夕方になって、眼を覚ました美貴が身づくろいをしてリビングにいくと、孝志が憔悴した顔で待ち構えていた。
　それを見た美貴は、ハッとして石のように動けなくなってしまった。
「こっちへおいで」
　孝志がじれったそうに美貴を呼んだ。
　しかし美貴は孝志のところに近寄ろうとはしなかった。
　しかたなく孝志は美貴の手を掴んで引きずってきて、ソファで美貴の肩を抱いた。
　美貴はかすかに震えていたが、思いつめた顔で話を切り出した。
「孝志さん、私はあなたの妻でいる資格のない人間になってしまったのです・・・・」
　美貴は泣き出した。
　孝志はそんな美貴の肩を抱いて慰めていたが、そうしているうち孝志のほうは気分が出てきて軽く美貴を愛撫しだしていた。
　美貴はそんな孝志に困惑したが、もう全てが終りと思っている美貴は人形のように、そんな孝志の手に抗う様子がなかった。
　美貴の胸を揉んだり、太ももをさすっていた手が美貴のショーツの中に潜り込んだ。
　さすがに美貴は抵抗して暴れだしたが、強引にねじ込んでいた孝志の手がショックを受けて止まった。
　あるべきものが無いのに気が付いたからだ。
　美貴のあそこが無毛になっていた・・・・・。
　わあっと美貴が泣き出した。
　そして涙ながらに昨夜見知らぬ男に陵辱されたこと、一部始終をビデオに撮られていることも説明して、孝志の家に迷惑もかかることを説明した。
　孝志は激昂して、いきなり、していた皮のベルトを引き抜いて、美貴を叩いた。
「あうっ」
　ビシッ、ビシッと美貴の真っ白な背中に、みるみる赤い筋が増えていく。
「誰だかわからぬが、ほかの野郎にお前を渡してたまるもんか」
　と口走りながら、美貴を叩き続けた。
　美貴は、狼狽して頭を床にすりつけるようにして孝志に頼んだ。
「許してください、どうしようもなかったんです」
「うるさいっ。俺に大変な恥をかかして、いい気なことを云うな」
「どうすれば・・・・どうすれば許していただけるのですか」
　美貴は大変なことになったと、必死に孝志に許しをこうた。
　孝志は泣き顔をして美貴を叩きつづけた。
　叩かれているうち美貴には狼狽する現象が起こっていた。
　痛くてたまらないのに、何故か陶酔感が生まれてきて、美貴のおんなが熱を持って濡れてきている。
　このとき孝志がオスとしての本能が勝っていたなら、美貴を怒りに任せて犯すなどして、美貴をメスとして、よがらせて悦びを極めさせ、女として屈服させていれば、美貴の気持ちもまた孝志のもとに戻ったろう。
　なんと言っても美貴は孝志と結婚して幸せと思っていたのだから。
　だが孝志はお坊ちゃん育ちであったから、せっかく手に入れた素晴らしい珠玉が、何処の誰やらに汚されてしまったのに腹は立てたが、自分も泥にまみれて美貴を取り戻そうとは考えなかった。
　美貴はもう、自分以外の誰かのシミがついてしまった。
　放り出して、また綺麗な女をさがせばいいや・・・くらいの気持ちが頭のどこかにあったのだ。
　叩くのにも疲れた孝志は、思い切り美貴を蹴っ飛ばして、部屋を出ていってしまった。

　しばらくは表面的には無風の日々が続いた。
　仕事から帰ってきた孝志は、美貴が用意した夕食を黙々と食べて、食べ終わるとどこかに外出してしまい、深夜まで帰宅しなかった。
　美貴は孝志に済まないと思う気持ちから、孝志に尽くそうと思ってはいたが、孝志は冷たい目をして美貴を睨んでいた。
　ある日、美貴が買い物から帰ってくると孝志がテレビの前でビデオを見ていた。
　孝志のもとに、誰からか判らぬがビデオが送られてきて、それを見ていたのだ。
　画面では美貴が玄一のペニスを夢中になってフェラしてた。
　美貴は悲鳴を上げた。
「許してくださいっ・・・・私にはどうすることもできなかったの・・・・」
　孝志は返事の変わりに、ベルトで美貴を打ちのめした。
「くそっ・・・メス犬め。お前は誰のペニスでも喜んでむしゃぶりつくんだな」
　美貴の背中で、ビシッビシッと重い音が続いた。
　孝志は美貴の髪を引き釣り回し、着ているものを引きちぎっていった。
　美貴の半裸の身体を蹴った。乳房を指で握りつぶした。
　尻を足で踏みつけ、ベルトで打った。
　美貴の身体は汗ばみ、紅潮していった。
　美貴の顔は涙でぐっしょりと濡れた。
　孝志は美貴を四つんばいにして、尻をかかえて後ろから貫いた。
　美貴のおんなは熱く濡れていた。
「お前はメス犬だよ・・・・ふしだらなケダモノだ・・・・」
　孝志はわめきながら、美貴のおんなを突き続けた。
　美貴は泣きながらおとなしくしていたが、美貴のおんなは熱く孝志のものを咥えて締めつけていた。

　美貴は孝志に貞操帯をかけられてしまった。
　美貴はなにがなんだかわからぬままにかけられたのだが、その後孝志からそれがどういうものか告げられると、あまりなことに、泣いて訴えた。
　こんなことをするより、離婚して私のことを忘れてくれと。
　しかし孝志は冷笑して、美貴を誰にも渡さない。
　お前は俺のものなのだから、誰かに奪われるのもしゃくにさわる。
　こうしてお前は私が奴隷として飼い殺していくのだと告げた。
　美貴は日が経つにつれて、最初は孝志に対して済まない気持ちが強かったのだが、次第に自分を人間として扱ってくれない孝志に対して、恨む気持ちが芽生えていった。

　ある日美貴が買い物に出て、駐車場で自分の車に向って歩いていると、一人の男が前に立ちはだかった。
　美貴は一瞬で蒼白となった。
　玄一だった。
　玄一は美貴の手をとると、強引に車に引っ張り込んだ。
　町のはずれの公園の駐車場で玄一は車を停めた。
　美貴は不思議なことだが、玄一の顔を見て張り詰めていた気持が融けていくのを感じていた。
　そして、いまの私をこの男が救ってくれるのではないかと直感した。
　玄一の顔を見つめながら美貴は訴えた。
「私を奪ってください」
　孝志との、いまの状況を説明し、家にはもう戻りたくないと。
　貞操帯のことも話した。
「お傍に置いて欲しいのです」
　幻一は、いまの美貴の説明と、自分を見つめる真剣な、訴える美貴の眼で納得がいった。
「俺に縛られたいか」
　そう云われた美貴は、ぴくっと肩を震わせ、顔を赤らめてうなづいた。
　幻一はだいぶ前に、交通事故で妻を亡くして以来独身であり、美貴を奴隷として迎えるのにはなんの支障もなかった。
「よし、これから服を買いにいこう。下着もだ。ぜんぶ新しいのにして、今夜は美味しいものを食べさせてやる」
「でも、貞操帯が」
「なんとかなるだろう」

　玄一は家に美貴を連れて帰り、友達を呼び出した。
　美貴の顔は分からないように、黒皮のマスクで顔を隠して、手首から吊って恥ずかしがって逃げぬようにしておいた。
　玄一が呼び出した男は、趣味で鍵を開けるのを研究しており、またＳＭも同好の士だった。
　男は美貴のスカートをいきなり捲り上げて、貞操帯を一瞥するや、つぶやいた。
「なんだ、これはどこかのオトナのおもちゃショップで買った安物じゃないか」
「だけどいちおう、薄いスチールが入ってるし、鍵が開かなきゃどうにもならんね」
　そう云いながら、美貴の細腰を抱きながら貞操帯の鍵穴を点検し始めた。
　美貴は思わず悲鳴をあげて逃げようとしたが、吊られているため、どうしようもなかった。
　ただ、じっと眼をつむって耐えた。
「しかし、いい女だな。この綺麗なアンヨはどうだ・・・・」
　男は美貴の下半身を舐めるように眺めまわしながら、
「で、これを取ったら、俺もこの女を味わってもいいのかい」
　と男は玄一を振り返って言った。
「ひいっ・・・・」
「おいおい、この人は俺の大事なパートナーになるんだぞ」
「じゃあ、謝礼はどうなるんだ」
　そう云いながらも、男の手は美貴のふとももを撫でている。
「わかった、わかった。これからブティックロマネスクに行くから、あそこのマダムに話をつけておいてやる。
　一回プレイできるようにな。あとはお前の腕次第だ」
　その約束を聞くと、男はあっという間に手製の針金状の道具で鍵をパチンと開けてしまった。
　貞操帯をとろうとする男を、玄一があわてて押しとどめて、帰した。
　玄一が貞操帯を取り去ると、なかからあらわれた美貴のおんなは、ぐっしょりと濡れていた。
　いまの男に、貞操帯を取るためとはいえ、下半身を視姦されたせいだ。
　幻一は美貴のマスクを外してやって、美貴の瞳を覗き込みながら揶揄するように云った。
「知らぬ男に下半身を晒して感じてしまったな」
　美貴は唇を噛んで顔を赤らめた。
「ぐっしょりだぞ」
　玄一の指が美貴のおんなに潜り込んで、中の構造を吟味するように動いた。
　美貴の身体がうごめく。
　最後に玄一はしゃがんで美貴の女を眺めながらつぶやいた。
「まったくお前はいい道具を持っているな」

　美貴をほどいてやり、おんなからあふれ出た雫をティッシュで始末させたが、美貴に穿かせてやるものが無いので、スカートの下はノーパンのまま、美貴を連れ出した。
　２００ｍほど歩いたところに洒落たフティックがあって、そこに幻一は美貴を連れ込んだ。
　出てきたマダムは、すっきりしたドレスを着こなして品がいい感じだった。
「珍しいわね・・・・」と云いながら近づいてきたマダムにうなずきながら、玄一は美貴に「この女も昔は俺の奴隷だったんだ」と説明した。
「私はいまでもお慕いしてるのに」と軽く睨みながら苦笑いしている女主人に、幻一は簡単にいきさつを話した。
「これから美味しいものを食べに行くから、このひとを飾り立ててくれ、それと当面暮らせるように着るものと下着をな」
　マダムは「そうすると今夜は結婚式みたいなものだから、白がいいわね」とつぶやきながら、美貴を奥に案内した。美貴の身体の寸法を簡単に測ってからつぶやきながらドレスを取りに行った。
「貴女にぴったりの、ちょうどいいのがあるわ」
　マダムが取り出したのは、肩が細いストリングのみのすっきりした純白のドレスで、身体にぴったりフィットするものだった。
「そうすると下着も白ね」
　奥のコーナーは下着のコーナーになっていて、様々な綺麗な下着が並べられていた。
「着けてみましょうね」
　マダムは下着をさっと選びながら､美貴を試着室に連れこんで、裸になるよううながした。
　美貴はもじもじしている。
「パンティを穿いてないのが恥ずかしいのね」
「どうしてわかるのですか」
「ふふふっ､そりゃ貴女の歩き方見たらわかったわよ」
　マダムは笑いながら､美貴の肩を抱いて､脱ぐのをうながした。
　裸になった美貴の身体を見ながらマダムはため息をついた。
「貴女が玄一さまの奴隷になったら､わたしなんかにもうお呼びはかからないわね」

　驚いたことにマダムは首輪まで取り出してきた。
　中は皮で、表にベルベットの美しい布が巻かれた綺麗なものだった。
　マダムは玄一に何色がいいか尋ねた。玄一は美貴に何色がいいか決めろと言った。
　美貴は赤い顔をしながらコバルトブルーのものを選んだ。
　着替えて出てきた美貴は輝くような美しさだった。
　しかし、美貴は鏡の前に立って自分の姿を見、そして後ろに玄一が立つと、その美しさを誇るのではなく、こんな目立つ格好に恥じらいを見せていた。
「美貴、ほんとにお前は美しいな」
「わたし・・・こんな素敵な格好したの初めてなんです。恥かしい・・・・」
　マダムが、さっき選んだ首輪と同じ色のベルベットのリボンを持ってきて、美貴の首に巻いた。
　知らない人が見たら、単に綺麗なアクセサリーに見えるだけだが、このリボンを巻かれた途端、美貴は玄一に繋がれた奴隷になったと感じて、こころが強く震えた。

　玄一は美貴を車に乗せて金沢駅前の駐車場まで行き、そこから歩いてすぐの、航空会社が経営するホテルの最上階のレストランに連れて行った。
　美貴の肩を抱いて道を歩いていると、純白のドレスに身を包んだ美貴を行き交う人が思わず見とれている。今夜の美貴は美しかった。
　純白のドレスにクリーム色の薄いショールをまとっている姿が一目を惹いたし、人目を意識して恥かしげにしている美貴は、上品な顔とスラッとした肢体で、なんともおんならしい風情をたたえていたからだ。
　美貴の着ているドレスが前にスリットが割ってあるため、歩くときに美貴のきれいな脚が見え隠れするのにも眼をそそられるためでもあった。
「美貴が綺麗だから、みんな見ているぜ」
　そう玄一に囁かれた美貴は、黙って身体をすりよらせた。
　ホテルのロビーに入っていくと、そこにいた泊まり客たちの注視をあびた。
　ここまで歩いてくるあいだも注視をあびていた美貴は上気して桜色の顔をしていたが、それが更におんならしい風情を増す効果になっていた。
　そこにいた若い男の中には、誰かタレントだろうかと近づいてきて顔を確認する者もいたほどだった。
　このホテルのレストランは３９階にある。
　エレベーターに乗り込む。美貴と二人きりだ。
　肩を抱いていた手を､下にずらす。お尻から､もっと下がり・・・・ドレスをたくし上げる。
　もちろんパンストという野暮なものは着けていない。
　ドレスのスリットから入り込んだ手は、太ももから上がってパンティに指がかかる。
　シルクの肌触りだ。上から撫でる。
　美貴がため息をつく。
　エレベーターが止まる。
　レストランはすぐ近くだった。玄一は美貴にささやいて命令した。
「トイレでパンティを脱いでおいで」
　ちょっと赤らんだ顔でトイレから戻った美貴が､そっと手渡した。
　玄一の手の中にすっぽり握られた､まだ暖かなホワイトのシルクのスキャンティ。
　玄一はそのちっちゃい布きれをポケットに入れた。
　二人が入っていくと、ボーイが飛んできて席に案内した。
　テーブルは､窓に沿った場所だ。
　街の夜景の向こうに､海が見えるはずだが、いまは黒い闇の中にひっそりしている。
　眼下には､広い通りを行き交う車の明かりが綺麗に見える。
　スープを飲んでいるとき､向かいに座っている美貴の膝を､玄一が脚を伸ばして､開かせる。
　都合のいいことに美貴のドレスが前にスリットがあるのだ。
「見せるんだよ・・・・」
　と美貴に声をかけてから､スプーンを拾うふりをして覗き込む。
　美貴の膝はぶるぶる震えていたが､膝が充分に開いていなかった。
「見えないよ」
　玄一はポケットから､スキャンティを取り出し､これみよがしにくちづける。
　ボーイが料理を運んでくる。
「ボーイにこのスキャンティを見せちゃうぞ」
　そうでなくても、美貴の美しさに惹かれてボーイがさっきからチラチラと見ていたのだ。
　美貴は真っ赤になる。
　もう一度､声をかけてから､スプーンを拾う。
　今度は､美貴の膝は大きく開いており､美貴のおんなが濡れて光っていた。
　・・・・・わたしは、こんなところで、あそこを男に見せている。ああ、どんどん堕ちていく・・・・
　胸がふたがれる思いと共に、おんなの愉悦が熱く身体の芯から湧いてくる。
　美貴は、いまや何をしていてもおんならしさがあふれている。
　玄一は美貴が食べている様子も見ていて楽しかった。
　美貴の可愛いくちびるがちょっと濡れて飲み込む。
　くちびるについたソースを、ピンクの舌が､ちろっと舐める。
　デザートのアイスクリームを美貴が美味しそうに食べる。
　美貴のくちびるがアイスクリームで濡れる。
　玄一は､美貴にだけ見えるように､スキャンティを取り出し､くちづけた。
　舌で舐めた。
　美貴がためいきをつく。

　食事が終わって､レストランを出てエレベーターホールに向かった。
　玄一は思いついて上に上がった。
　屋上に出る。
　このホテルの屋上は庭園となっており、暖かい季節なら散歩する人がわりと多いのだが、今のように晩秋の夜だと、散歩にはちょっと寒いので、誰もいない。
　玄一は美貴の腰を抱きながら庭園を突っ切っていった。
　突き当りの手すりに手をかけて外を見ると、眼下には街の明かりが広がっている。
　二人が立っているところは、後ろにこんもりした植え込みがあり、後ろからは二人の下半身は全然見えない。
　横からは玄一の身体にさえぎられて美貴の姿はほとんど見えない。
　美貴側のほうは人が来れないようになっていて、いわば死角となっている。
　そういう、うまい場所に玄一は引っ張ってきたのだ｡
　玄一がドレスの下をまさぐると､美貴のおんなの雫がふとももに､溢れてきている。
　指ですくい取り､美貴に見せながら舐める。
　もう一度美貴のしずくをぬぐった指を､美貴のくちびるに持っていく。
　美貴の舌が､指を舐める。
　玄一の眼を見つめながら、美貴の瞳が濡れている。
　玄一が美貴のドレスの肩ひもをはずす。
　怪訝そうにしていた美貴が小さく悲鳴をあげた。
　いきなりブラごとむしり落とし、乳房を露わにしたからだ。
　ショックで身体が震えているため、乳房も一緒にブルブル震え、剥き出しになった身体の部分は羞恥のため桜色に上気している。
「ほら、あの車から美貴を見ているぞ」
　眼下には大通りが走っていて、夜だからこの建物に向かって走ってくる車もライトだけ光っていて、中に乗っている人間は全然見えない。
　それだけにどんな人間が見ているか判らないし、そのライトを浴びて自分は晒されているような錯覚が生じる。
「美貴の素晴らしい身体をみんなに見せてやれ」
　玄一は、美貴の耳にささやきながら、続いてスリットの入った前からドレスの裾をたくし上げる。
　美貴のおんなの部分も露出した。
　美貴はあわててドレスを下ろそうとするが、その前に玄一が美貴のおんなをえぐっているため、その手が邪魔しておりない。
「いやあっ、かんべんしてくださいっ・・・」
　美貴は身を揉む。
　玄一はもう片方の手で美貴の乳房を握り締めた。
　もう美貴の乳首は固く起こっていた。
「お前は私の奴隷じゃなかったのかい。俺のいう事を黙って聞くんだ」
「お前はこういうのが好きなのさ。ほら嫌だ嫌だと云いながら、どんどん濡れているじゃないか」
　玄一に耳元で囁かれ、玄一の指でおんなをかき混ぜられて、美貴の抵抗はなくなっていった。
　・・・ああ、みんなに見られてる。あそこをみんなに見せてるなんて、なんて恥かしい・・・・
　美貴は身体じゅうが熱くなり、どうしようもない快感が玄一の指から押し寄せてきた。
「さあ、みんなに見せてやれ。あの車からびっくりして見上げているぞ」
　玄一の言葉が引き金となって、美貴は身体をガクガクさせて昇りつめた。
　・・・ああ、また堕ちた。こんな恥かしいことするなんて。・・・・
　美貴のおんなは、きゅうっと玄一の指を締め付けた。

（続く）