眞由美　so-ji 作
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眞由美④


「もう…」
　眞由美は素っ裸で腰に手をあてて、脱衣場から飛び出して行った翔太を見送った。このまま追いかけて、とも考えたが流石に思いとどまり、浴室に入って勢いよくシャワーひねる。
　冷たい水が熱くなるのを待ち、頭から浴びる。シャワーヘッドを頭から首筋、胸から下半身へと移動させながら今日の出来事を思い出す。久しぶりのセックスは眞由美を、身体の芯から解きほぐし痺れさせた。その余韻がまだ身体の中に残っている。
　手が自然に乳房を揉むように動き、指が乳首を摘まむ。
「あぁ…」
　思わず声が出てしまう。
(翔ちゃん…)
　息子と歳の変わらない雅彦とのセックスが頭をよぎる。
　少年らしい倦む事のない執拗な愛撫と、果てても果てても復活し求めてくる精力は大人の男にはない初めての経験だった。綾乃が夢中になるのも分かる気がする。
(綾乃さんが変なこと言うから)
　別れ際に言われた一言が耳から離れない。
(翔太君と、ね)
　そう言ってウインクした綾乃の真意は分からない。けれど夫を同じ病気で亡くし、仕事をしながら一人息子を育てているという共通点は、多くを語らなくても感覚で分かる気がする。
　綾乃も眞由美も性欲は人一倍強い。
　仕事などで起こる様々なストレスをセックスで発散する、いわばセックスは眞由美のストレス発散解消法だ。それが伴侶を病気で亡くし、子供の為に他の男を受け入れずがむしゃらに過ごしてきた。そしてそれなりの成功をおさめた今、今更他の男を伴侶に迎える気にもならず、かと言って独り寝の寂しさは禁じ得ない。
　それを紛らわす為に様々な大人の玩具などを駆使して慰めていたが、今日改めて生身のオトコを味わった身体は、もう大人の玩具などでは満足出来ないように思えてきた。
　そして息子と変わらない歳の少年との交わりは、最も身近なオトコである息子を性の対象として意識させた。
　近親相姦への禁忌は充分わかっていたし、血を分けた息子を性の対象として見るなんて事は、世間一般の常識では考えられない事である。
　しかし、そんな世間一般の常識とはかけ離れた世界を見てきた眞由美のような人種には、そのような禁忌すら禁断の麻薬にも似た快楽への期待へと高まっていく。
（翔ちゃんならどんな風に抱いてくれるんだろう？）
　最近の翔太の行動を見ていても、こちらから誘えば間違いなくのってくるだろう。求められれば眞由美も拒絶する気はなかったが、まだ中学生になったばかりの少年に性経験があるとも思えず、翔太から何かしら行動を起こしてくるとは考えにくい。せいぜい偶然を装って触れてくる位だろう。
　ならば眞由美から行動を起こさなければ、これ以上の進展はないようにも思える。2人が結ばれるのは時間の問題に思えるが、そう急ぐこともないだろう。眞由美はそう判断し、流れにまかせることにした。
　眞由美はバスルームから出ると、髪をドライヤーで乾かしバスタオルを巻いただけの姿でリビングへむかう。
　時計を見るともうすぐ18時になろうとしていた。窓からは夕焼けの光が部屋を赤く染めている。
(晩ご飯の用意しないと…でも今日は流石に疲れたわ…)
　眞由美はソファに深く腰掛けると、脚を組み眼を閉じて今日の出来事を思い返す。そうしているうちにいつの間にか寝てしまった。



「ママ、ママ！」
　身体を揺さぶられ、眞由美がゆっくりと目を開けると翔太が顔を覗き込むようにしてる。
「ママ、こんな恰好で寝てたら風邪ひくよ。」
「あら、ママ寝ちゃってたのね」
　バスタオルを巻いただけの裾は脚を組んでいなければ内腿の奥がのぞけるほど捲れ、胸元で止めたバスタオルは外れかけ乳首はかろうじで隠れているものの膨らみのほとんどが見えるほどにはだけている。
　時計を見ると19時を回っていた。
「もうこんな時間！晩ご飯の用意しなきゃ」
　眞由美は慌てて立ち上がりキッチンに向かう。
「！」
　眞由美が立ち上がろうと屈んだ態勢になった時に、バスタオルが外れ前が大きく開いて素肌がのぞいたのを翔太は見逃さなかった。眞由美はバスタオルを巻き直し、キッチンへと向かう。
　夕飯の用意は、通いのお手伝いさんがしてくれているので温めるだけで済む。
「先に服着てきたら？温める位なら僕でもできるから」
　翔太が後ろから近づいて来てそう言ってくれたので、
「じゃあお願いしようかな。ごめんね。」
　そう言って頬にキスをして自分の寝室に向かう。
　翔太はバスタオル1枚だけで隠された尻の盛り上がりを見送り、冷蔵庫から取り出した皿を電子レンジに入れて温める。
(それにしても…ママの身体っていやらしいよな…)
　ソファでうたた寝している眞由美の肢体を思い出す。
　実はすぐには起こさずにゆっくりと眞由美の身体を視姦した後、起こすフリをして内腿と乳房をそっと触っていた。その柔らかさがまだ掌に残っている。
(もっと触ってみたいな)
　そんな事を考えていると、また下半身に血が流れて行くのが分かる。
(ダメだダメだ。また収まりつかなくなっちゃうよ)
　眞由美がシャワーを浴びている間に2度自分で抜いていたが、少年の性欲はそんなものでは収まりがつかなかった。
(こりゃあご飯食べてからまたしないといけないなぁ)
　ぼんやりとそんな事を考えていると、いつの間にか眞由美が戻ってきて翔太を背後から抱き締める。
「ありがと。後はママがするからテーブルの上を拭いておいて。」
　一瞬身体を強張らせた後、翔太は頷いてふきんを濡らしてテーブルを拭きながら眞由美を見る。
　眞由美は胸元が大きく開いた身体に吸い付くような白のタンクトップに、白いスパッツを履きスウェットの上着を羽織っている。
　身体を動かす度に乳房が揺れ、尻の肉が揺れている。
(下着のラインが出てないって事は、またＴバックかな？ひょっとしたら履いてなかったりして…)
　丸味をおびた尻の形がハッキリ分かる、ぴっちりしたスパッツを見ながら想像力を巡らせる。
　以前から翔太の前では無警戒過ぎるほど開放的に振る舞う眞由美は、下着姿をも翔太の目に晒していた。その為に翔太は眞由美の身に着けている下着がどのようなものか、そこまで想像する事が出来るようになっていた。
　前を開けたままの上着の中では胸の頂きがぷっくりと盛り上がりノーブラであることを示し、大きく開いた首回りは胸のふくらみの半分ほどのぞかせている。
　先ほど間近で見た裸体が翔太の脳裏をよぎる。
(ママ、最高だよ)
　翔太は眞由美が母であることを誇りに思い、いつかその身体を心ゆくまで自由にしたいと考え、どうすればそれが叶うのか思い巡らせた。
　しかしその日はこれ以上の進展はなく、お互いの感情だけが高ぶっていった。

　翌日からの急な気温の上昇と共に眞由美の家での服装はどんどん軽装になり、ゆったりしたタンクトップにショートパンツへとますます薄着へと変化していった。もちろんノーブラなので胸元や脇から乳房が動く度に見え、時には乳首までが見えた。
　翔太はそんな眞由美の姿を目に焼き付け、自慰に耽る毎日が続いた。そして翔太の眞由美へのボディタッチは度を増していき、いつの間にか頬へのキスは唇になっていた。
　眞由美はそれを許し、翔太のしたいようにさせていた。風呂の一件で全てを息子の前に晒した眞由美の行動はより大胆になり、以前はあまりしなかった風呂上りにバスタオルを巻いただけの姿でリビングに出てきたり、時には翔太の目の前でわざとバスタオルを巻き直したり落としたりして素肌を見せつけた。
　しかし、それでもそれ以上の進展はないままもどかしい思いを抱えていた金曜日の夜、最近では珍しく家の固定電話が鳴った。

　ちょうど風呂に入っていた眞由美に代わり、翔太が電話をとると受話器の向こうから、
「あら？翔ちゃん？久しぶり～」
　と、しっとりした女性の声が聞こえてきた。
「分かんないかな？綾乃よ、眞由美さんいる？」
　そう言われて、電話の相手が藤綾乃だということに気がついた。
「あ、お久しぶりです。ママは今お風呂に入っていて…ちょっと待ってください。代わります。」
　そう言って保留にし、バスルームに向かいドアの外から眞由美に声をかけた。
「ママ、綾乃おばさんから電話～」
　すりガラスの向こうで眞由美がシャワーを止めてこちらに近づいて来るのが見える。
「綾乃さん？ちょっと待って」
　眞由美は濡れた身体のままドアを開け脱衣所に出てくると、バスタオルを身体に巻き翔太から電話の子機を受け取った。
「翔ちゃんありがと。あ、綾乃さんお待たせしました。ちょっとシャワー浴びてたの…」
　一瞬だが眞由美の濡れた身体を目にして、翔太はご機嫌にリビングへと戻った。
　暫くしてまだ濡れたままの髪をアップしてタオルを巻き、バスタオルを巻いただけの姿で眞由美がリビングへとやって来た。大判のバスタオルとはいえ、背の高い眞由美が巻くとお尻がギリギリ隠れるかどうかという長さである。翔太はテレビを見ているふりをしながら、眞由美の後ろ姿を目で追った。
(もう少し短かったらお尻が見えるのにな)
　見えそうで見えないギリギリの長さが、翔太の興奮を誘う。
　そんな息子の様子に気付きながら気付かないフリをして、眞由美は子機を元の場所に戻すとソファに座ってテレビを見ている翔太の隣に座った。両腿のほとんどが露出され翔太の目に眩しくうつる。
「翔ちゃん、明日のお昼に綾乃さんが雅彦君と一緒に家に遊びに来るって」
「ヘェ～久しぶりだね。雅彦兄ちゃんも一緒に？」
　綾乃はテレビなどでよく見かけるが、実際には長らく会っていない。
　父親が生きていた頃はよく一緒に家族で集まり、ホームパーティーなどをしたものだったが、それぞれの父親が亡くなってからは、そういった交流は絶えていた。
「なんでも美味しいワインが手に入ったとかで、一緒に飲みましょうって」
「エェ～、ワインじゃ僕は飲めないじゃん」
　その言い方に眞由美は笑いながら、
「美味しいスイーツも持って来てくれるそうだから大丈夫よ」
　そう言って立ち上がると、もう1度シャワー浴びてくるわとバスルームに戻って行った。
　座って立ち上がった為にバスタオルは少し上にあがり、お尻を半分以上露出させたまま歩いていく後ろ姿を食い入るように翔太は見送り、股間を大きく膨らませた。
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2014年11月8日掲載
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