桃尻羞恥旅館 桃園元和 作
４．海運組合連合会員 「ここの女将は、飛び切りベッピンのようですなぁ…」柴田、藪下、剣崎の３人が、予約の連絡も入れずに押しかけ、桔梗の間に陣取って、菓子やスルメのおつまみをあてにして冷酒を煽っている。 　突然の事に身支度に時間が掛かっているのか、女将は、まだ姿を見せていない。 　先日のこと、旅館の亭主から金の話を聞いた剣崎は、さっそく藪下を呼び出した、 「…すると、金はどれくらい必要なんだ？　旅館の亭主からは１千万でも、と聞いただけだったが…」と親分肌の剣崎。 「あけぼの銀行の頭取、柴田の話によると最低５千万とういことで、銀行から１本、うちから１本ですから、まだ３千万は必要なんでしょうなぁ」と藪下が解説する。 「そうか、そんな情報が入るということは、銀行にも顔が聞くのかね、君は？」 「いえいえ、金を出すのに大損しても困りますから…、少し手を廻しまして、…それにしても、柴田という男もやり手のようですよ」とニヤつく藪下。 「…で、そこの女将が、なかなかの上玉だと？」 「そうなんですよ、見た目はもちろんですが、声と反応が…」言い過ぎた、と藪下の声が止まる。 「反応？…はんのうとは、頂けないねぇ、あははは。…解かった、残りは私が面倒みるとするか…、うむ、それじゃあ、その柴田とかいう男にも連絡をとって、月光園に押しかけようじゃないか」と剣崎が思案を巡らせる。 「押し掛けるんですか？、３人で…」 「そうだ、その方が面白いだろう」（一人では事が知れてるからなぁ）と考え深げにする剣崎だった。 　初対面で、やや控えめにしている柴田に、藪下が酒を注ぎながら、 「突然の事に無理をいいまして、すみませんね、…ところで、柴田さんは、剣崎さんと同じ趣味をお持ちのようで…」 「いやいや、月光園と聞いてはお断りするわけにもいきません、…同じ趣味というと？」　と問うニヤついた柴田に、藪下が片腕を握って上へ吊るような仕草をする。 「これ、これですよ、…ＳとかＭとか、…いい相手に巡り合うのは難しいそうですなぁ」 「あー、剣崎さんもそういうご趣味でしたか、…相手もそうなんですが、シチュエーションもなかなかですわ、…お遊びでビシバシやるより素直に股合わせた方がいいって時もありますからねぇ…」剣崎に酒を注ぐ柴田。 「今日は、よろしく頼みますよ」剣崎は上座から柴田に視線を絡ませる。 　３人共にお酒もまわって出来上がった頃。 「いらっしゃいませ、お待たせいたしました、…女将の綾子でございます」急ぎ足で息を荒くして頭を上げると、そこには、先日秘園を晒したばかりの柴田と藪下の顔が見え、…驚きを隠せないでいる綾子。 「なるほど、美人な女将さんですな、お世話になりますよ」綾子の驚いた様子など気づかぬそぶりで挨拶を返すと、藪下が、 「女将、こちらは、海運組合連合会の剣崎さんです」と紹介する。 「よろしく、お願いします」再び頭を下げる綾子。 「月光園さんが、困っておいでだと聞きましてなぁ、…私としては、入用なだけ支援させて頂けないかと考えとるんですわ…」と余裕の雰囲気でいう剣崎。 「剣崎さんは業界一の資産家でして、…女将の為にも、なんとしても紹介したいと、…大慌てで伺ったという訳なんです」と藪下が言うと、 　いきなり剣崎が、 「さっそくだが女将、その着物を脱いで白い肌を拝ませてもらいましようかね」とさらっと言ってのける。 「えっ」と躰を硬くする綾子に、 「二人からも話はよぉぉく聴いてますよ…、女将さんしだいでこの旅館も安泰と、そういうことですわ。…柴田さん、手伝いを願えますか」と、あの黒カバンを手にした剣崎。 「わかりました」と柴田は意を察して綾子の後ろに立って、両脇に素早く両手を差し入れてグイッと引き上げ立ち上がらせ、帯締め、帯と解いていく。 　人形でも扱うように着物を脱がせて、後一枚という時に、柴田は綾子の肩をクルリと捻って一回りさせると、頭をクラッとさせ、 「あぁっ、ゆるしてぇ…ゆるしてくださぃ」と柴田を見つめる綾子に、 「それは、剣崎さんにお願いしないと…」片手で首すじを押さえると、襦袢の裾を割ってひらひらさせる。 「柴田君、すべてはがして、これを使ってくれ」と剣崎は細い麻縄の束を柴田に投げ渡す。 「許して頂けないようですよ、女将、…必要な分全部用意して頂けるんですから…」と柴田は、最後の紐を引きほどき綾子を足袋一枚にしてしまう。 「おぉぉ…すばらしぃ、こんな姿は見られなかったんだすよ」と藪下は、まじまじと見上げて言う。 　柴田は、先日の猿回し状態とは違い、綾子の両腕を後ろ手に高く重ねて縛ると、交差させながら二本の縄を肩から胸へと回し、器用に結び目を作るとくるくると乳の上下に縄を廻して、脇の下辺りで搾り、余った縄を背中に垂らして仕上げる。 　縄を感じた綾子は、全身を赤く高揚させ、とろんとした瞳も充血し、キュっと股間を引き締めて「うぅっ」と言葉もなく、やっとの思いで立っている。 「上手いもんだな、柴田君、…そこの鴨居に吊ってはどうかね」手際のよい柴田の縄技に感嘆した剣崎。 「それはいいですねぇ」と、綾子の尻の割れ目に中指を割り込ませ、潤みだしている雌芯をこちょこちょと、いじりながら、 「さぁ、こっちだ」と鴨居の中ほどに立たせると、ぬめった指を気にもせず縄をつかんで鴨居に投げ通して、横の柱に結び付けようと長さを調整する。 「あぁん」軽く釣り上げられ胸が締まる綾子を、つま先立ちギリギリの半浮き状態に吊るして、柴田は役目は終わったとばかりに席に着くと、剣崎に目くばせして酒を飲む。 「縄が掛かると、表情がなおいいですねぇ、雑誌の画にでもなりそうだ」と満足そうな藪下に、 「寂しがらせちゃ、いかんだろう」と黒カバンからバラ鞭を取り出して、藪下に手渡す剣崎。 「こんな本格的な物、使ったこと無いんだが」と戸惑いながらも立ち上がる藪下に、 「ネットで買った安物ですよ」と柴田が答える。 「その、綺麗にくびれたウエスト辺りから試してみればいいだろう、すぐ慣れてくるさ」と剣崎は指導する。 　バサッとバラ鞭を一振りした藪下、本人にも弱すぎると分かったのか、さらにもう一振りして、綾子のウエストに８本の皮紐が巻き込むように纏わりつくと、 「あぁっ」と腰を引き、胸を揺らせる綾子。 　バラ鞭は、３０センチ程の棒に紐状の皮を取り付けられているだけなので、振り抜くだけでは空振りしてしまう、目標物の手前で急減速して皮紐を巻き込ませなくてはならないので必然的に力を抜くことになる。 　要領を覚えた藪下が、面白がって腰、背中、尻、腿へと鞭打ちを繰返えすと、反応の良い綾子は、硬い喘ぎ声が徐々に甘くなって鞭の刺激をうまくこなして、 「あぁぁぁん」と、ひと際強い刺激に、脚をきつく閉じて身もだえる綾子の様子を見た剣崎は、 「片足を吊ってくれ」と柴田に、また一本の麻縄を渡すと、柴田は、むくっと立上がる。 　綾子の右脚の膝上に縄を巻いたかと思うとスルスルと縄を引き延ばして、９０度まで引き上げて鴨居に留める。 「いゃぁぁん」雌芯に涼しい風を感じた綾子は、脚を閉じようと左足を上げれば完全な宙吊りとなって胸がきつく締まってくる、たまらず、つま先立ちに戻すと、秘園をさらして思わず声を発してしまう、 「やめてぇぇ」と叫ぶ綾子に、ここぞとばかりに、 「いいんですか、女将、そんなこと言って、…入用なだけ、…それ以上でもいいんですよ」と剣崎の声に合わせて、バサッと藪下が鞭を振る。 「あぁぁん」いっそう甘い喘ぎを上げる綾子が雌芯をキュキュと収縮させると、小さな一滴が腿を静かに伝い落ちていく。 「女将さん、いけない躰してますねぇ」と、滴る雫を見とがめていう柴田。 「どうなんです、女将の本心は、…やめるんですか」と剣崎。 　剣崎は、また黒カバンから羽子板状の物を取り出して、 「これなら、もっと楽だろう」力かげんも判ってきた藪下に、少ししなる程度の木製パドルへ取り換えさせる。 　パシッと綾子の丸い尻からいい音が、桔梗の間に響き渡ると、 「あぁっ」綾子の喘ぎ声が、それに続いてこだまする。 「ほぉら、これもなかなかいいでしょ？…やめるんですか？女将」と剣崎は追い詰める。 　パシッ「あぁっ」 「どうなんです？」 　パシッ「あぁぁぁ…や、やめないでぇ」パシッ「あぁぁっ、もっと」… 　藪下が、パドルの扱いにも慣れたころ、 「いよいよ、足袋か汚れそうだな女将、どうする？」柴田は、おしぼりを持って綾子のピンと伸ばした脚へと走り寄り、糸のように伝う雌汁を吹き上げていくと、雌芯に近づく毎にビクビク痙攣させて、 「あっ、いゃっ…」と雌芯をいっそうきつく引き窄めて身もだえる。 「えぇ？、女将さん、せっかく拭いてるのに」と量を増して滴る雌汁をとがめる柴田。 「あははは」柴田の言動に笑いを堪えられない剣崎が、 「こんないい躰のマゾ雌が埋もれていたとは、…わしらも幸せ者だが、わしらに出会えた女将こそ一番の幸せ者だな」鞭とスパンキングで濡らしてしまう感度の良いＭ雌への、剣崎流の褒め言葉である。 「柴田君、そろそろ君らも限界だろう…少し縄を緩くして楽しんだらどうだ」と終焉を告げる剣崎、楽しむネタはまだまだ有るのにと思いながらも柴田は、 「わかりました」と綾子の釣り上げた脚の縄を解いて、自分の腰辺りにまで綾子の腰の高さを調整すると、 「藪下さんどうぞ」とニヤついて、綾子を尻をパチンと平手て打つと、藪下はパドルを投げ捨て、浴衣も脱ぎ捨てて綾子の尻に食らいつくと、 「お先に…」と綾子の濡れそぼった雌芯に竿を押し付けると、ヌルッと難なく埋没させる。 「あっ、あぁぁぁぁん」 「女将、歯当てないでくださいよ」柴田が綾子の口に自慢の巨根を含ませる。 「うぐっ」 　剣崎の眼には、真横に貫かれた綾子が端から端まで見えるよう調整して、二匹の雄が抽挿すると、くぐもった雌の喘ぎ声が鳴り続く。 　５分を計って３匹の雄はローテーションすると、朝方になってやっと雄達は放出する。 　剣崎は、吊縄、熱蝋、浣腸、剃毛、ラブピアス、タトゥと突然に降って湧いた上玉のＭ雌の調教に思いを巡らせる、 「今日の所は、引き上げよう」と解散を宣言する。 　その後 　獣達の淫欲の檻と、化した「桔梗の間」は空くことがなく、綾子が夫に抱かれる日はいつのことなのか… 　　　おわり
【前】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
桃園元和さんの作品集→
2016年2月20日掲載
Copyright (c) 2016 桃園元和 All rights reserved.

▲