なごり雪 『新・ＳＭ小説書庫２』二次元世界の調教師 作
１０．初夜セックスをしくじる失態と意外な援軍（４１２６字） 　隠していた性癖を要求した結果、SMなどと言う犯罪行為が好きな人とは、一緒にやっていけない、と母に逃げられた親父。その轍を踏むまいと、俺は勇気を振り絞り、SMと言う自分の趣味を、美里に打ち明けた。すると、美里は恥ずかしそうに「痛くしないでね」と言ってくれたのだから、大成功。こうしてお墨付きを得た俺は、勇気百倍、拘束用金具の付いた布団の上に、恋しい美里の美しい全裸を、大の字で仰向けに縛り付けていったのだった。 「恥ずかしいよ。そんなに見ないで」　 「無茶言うな」 　大の字拘束が完成し、改めて眺める恋人の体は、全く素晴らしかった。特に乳房が格別で、大きくて張りがある上に、両乳首がピンと屹立し、フルフルと震える様は、俺の欲望をこよなく刺激した。そして、もちろん、何隠す物のない女の花園に、俺の目線は釘付けだ。上品な薄毛で、恥ずかしいワレメも、興奮して膨らみ、包皮からクリトリスが顔を覗かせてるのまで、バッチリ丸見えなのだ。こんなに綺麗で魅力的な股間を見るな、と言われても無茶である。冗談じゃなく、縛られた美里は美しさが爆上がり。まるで、美の化身のようにさえ、俺には見えていた。 「美里！　好きだっっ！！」 　見てる内に、クラクラする程興奮が高まった俺は、正面から唇を奪うと、激情のままに、チンポをワレメに押し付ける。ところが、うまく入らない。俺は焦ったが、ままよ、と強引に挿入したのだが。 「痛いの。お願い、やめて」 「あ、ああ、ごめん」 　俺は慌てて離れたのだが、チンポの先には真っ赤な血が付いていた。本当に痛かったんだろう。美里は泣いており、俺は自分の余りの不甲斐なさに呆れ、胸が潰れる思いを味わっていた。頭を下げて、縛らせて貰って、このザマか。 　パニックに陥った俺が、どうすればいいのかわからず、頭を抱えていると、何と押し入れがガラリと開いた。 「もう！　何やってるの」 「これだから、初心者に任せちゃおけねえな」 「あ、すみません」 　２人で飲みに行ってたはずの、真理おばさんと正志さん。実は押し入れに隠れて、俺の初夜セックスを見守っていたのだ。俺はつい、謝ってしまう。今度パニックに陥ったのは、美里である。何しろ、女性器丸出しと言う、世にも恥ずかしい恰好で、拘束されてるのだから。 「嫌です！　恥ずかしい！　は、早く解いてえ！！」 「ごめんな。浩平が悪いんだ」 「しばらく辛抱してね。すぐ、嫌な事は何もかも忘れさせて、あげるから」 　俺はもちろん、すぐ美里の拘束を解いてやろうとしたのだが、止められた。そして、お前も裸になれと言われ、おばさん夫婦まで、さっさと服を脱ぎ始めたのである。数分後には、一糸まとわぬ姿になった3人が、やはり全裸で拘束されてる美里の前に立っていた。 「さあ、皆一緒でしょ。美里ちゃん、見てごらんなさい」 　何とおばさんは、しゃがみ込むと、正志さんのチンポを手で?んで見せる。美里はサッと目をつむったが、その逞しい雄姿は、目に焼き付いたに違いない。そしておばさんは何と、俺のチンポにまで手を伸ばす。 「ホラ、どちらも皮を剥いて、準備OKよ。どっくんどっくんしちゃって。ねえ、見ないの？」 　おばさんの吸い付くような、柔らかい手にソッと?まれただけで、俺は血が逆流するような凄まじい興奮を覚えていた。もし、しごかれたら、アッと言う間に出してしまっただろう。男の生理で、それはもうどうしようもない。だから、おばさんの手が離れて、俺は心底安堵していた。真理おばさんは、固く目を閉じたままの美里に迫って言う。 「じゃあ、目隠ししちゃうわよ」 「……やめてください」 「はい、ダーメ！」 　美里は弱弱しく拒否を口にしたけど、おばさんは手早く黒い手拭いで、目を塞ぎ、顔に巻いてしまう。 「浩平君。いろいろ準備したげてたのに、どうして使ってあげないの！」 「すみません」 「これだけで、女の子は、凄く感じ易くなるんだから」 　おばさんは、続いて毛筆を2本取ると、１本を正志さんに手渡す。無言だけど、２人はもう先刻承知とばかりに、美里の顔の左右に陣取った。そして、おばさんの持つ筆が、美里の耳元をスーッと撫でた。思わず悲鳴を洩らした美里は、筆を逃れようと反対側に首をひねる。 「ヒィッ！」 「おっと、逃がさないぜ、お嬢ちゃん」 「……駄目です。ア、ア、アア……」 　反対側に待っていた正志さんの筆に撫でられて、進退窮まった美里は、もう声が出るのも我慢できず、尾を引く悩ましい声で、苦悶し始めていた。さっき苦痛で引き攣り、蒼白だった顔に血色が戻り、たったこれだけの作業が、美里を性的に興奮させている事が、ハッキリわかる。 　 「何だ、美里ちゃんって、とってもエッチな女の子だったのね」 「違います！……あっ、ダメ、ダメえ！」 　気の強い美里は、否定したが、筆に軽くくすぐられるだけで、めちゃくちゃ悩ましく悲鳴を上げるのだから、全く説得力がない。正志さんもオバサンと協力して筆を操り、美里に言い聞かせる。 「お嬢ちゃんは、耳が弱点みたいだな。耳が感じる女は、全身が良く感じちまう、イヤラシイ女だと、昔から相場が決まってる」 「試してみましょ。浩平くーん。あなたも、コチョコチョしてあげて」 「浩平、嫌よ。お願い、止めてえっ！」 「あれえ？　美里ちゃん、何を慌ててるのかしら」 「イヤよ、イヤよも、好きのうち、って、言うんだぜ」 　うろたえて、俺に救いを求める美里。だけど筆くすぐりと言う、地味でソフトな責めが、身を固めてしまってる処女のカラダを、優しく開かせる事がわかってしまった。俺は一切容赦しないと決意して筆を取り、聞こえないようヒソヒソ話での打ち合わせに、耳を傾けた。 ーーなるほど、マ○コやおっぱいは後回しか。俺１人なら、絶対我慢出来ないな 　いきなり挿入しようとして、拒絶された俺には、耳に痛い打ち合わせだった。肝心な股間や乳房は放っておき、離れた場所から、手足をくすぐる、と言う打ち合わせが終わる。そして、各自が２本、合わせて６本の筆が、美里の色白な柔肌を、くすぐり始めたのである。美里は変な声が出ないよう、必死に唇を噛み締めて我慢していたが、何でもなさそうな部分に筆が当たるだけで、ビクビク反応すてしまい、とても平静じゃいられない様子だった。 「浩平君、指の股を開かせて、柔らかい所をくすぐってみて」 「…あ！　いやっ！　ダメですう、う、う、ううう…」 「かわいい声が出ちまったな、お嬢ちゃん。遠慮なく声を出せばいいよ。たまらないんだろ？」 　両脚に取り付いたおばさんと正志さんは、足の指を１本１本開いて、筆を使い、もう１本の筆は、他所をくすぐっていた。が、指股くすぐりが美里には１番応えてるのは明らかだ。俺は手指を開かせて筆でくすぐり、美里がますます悶絶し、悲鳴を上げるのに、ゾクゾクするような興奮を覚えていた。 「汗がたまって、汚れてそうな場所ほど、良く効くのよ、浩平君」 「お嬢ちゃんの脇の下をくすぐってやりな。きっとイチコロだぜ」 　もうコツを?んで来た俺が、「イヤあっ！　許してえっ！」と訴える美里を無視して、脇の下を筆でくすぐると、美里は猛烈に悶えてしまい、屈辱のあまりグスングスンと涙ぐんでいた。目隠しでよくわからないけど。 「そろそろ、イカせてあげましょうね」 「そうだな。お嬢ちゃんの頭がバカになっちゃいけねえ」 「浩平君」 　再び呼ばれて、内密の打ち合わせ。が、俺はまず休んで、見ていろ、と言われる。内心不満だったけど、この変態夫婦の手管がどんなものか、興味深々だった。２人はまず乳房だけで、イカせて見せる、と豪語するのだ。 「再開するわよ。美里ちゃん、我慢しないで、どんどん声出してねえ」 「お嬢ちゃんのカラダは、もうイキたくって、ウズウズしてる筈だぜ」 「…そんな事、ありません」 「もしかして、イッタ事がないの？」 　無言でコクリとうなずく美里。セックスはもちろん、オナニーすら経験がないんではないか。俺は年上の彼女に、そんな不遜な事を考えていた。 「大丈夫よ。こんな立派なオッパイしてるんだもん」 「任せな」 　そう言い放った２人の筆が、いよいよ放置していた乳房に襲い掛かった。まず裾野付近に筆を当て、その柔らかく繊細な感触が、螺旋を描くように、ゆっくりと雄大な膨らみを這い上がっていく。焦れったくなるくらい、時間を掛けた左右の筆が、申し合わせたように、同時に頂点にたどり着くと、先端で充血し、ピッと屹立していた、ピンクの蕾を、スルスルと数回撫で上げた。 　それから筆を置いたおばさんと正志さんは、大きくて柔らかそうな乳房に手を掛け、ゆっくり揉み解す。美里は気持ちいいのか、「アッ！」とエッチな声が出始めた。そして左右から顔を寄せた２人が、乳首を唇に含み、一斉にチューッと吸引すると、美里は大きな声を出して、胸を突き出しガクンと後ろに頭を反らせていた。すぐに手を引いた２人は、美里に確かめたが。 「あーっっ！！」　 「美里ちゃん、イッチャッタのね？」 「……違います」 「素直じゃねえな。も一回味わってみるか？」 「止めてえ！」 　すぐさま乳房に手を掛けられて悲鳴を上げる美里。やはり乳房を揉まれて悶絶し、乳首を吸われて、又も明らかなアクメを晒してしまう。ところが、それでも２人は許してくれないのだった。 「美里ちゃん、イク時はちゃんと、そう言わなきゃダメよ」 「良い所のお嬢ちゃんは、親に教わらないみたいだな」 　そんなの、親に教わるわけがない。理不尽な言いがかりを付けられた美里は、もはやこの変態夫婦のオモチャであった。なおも続けられる乳揉み責めの心地良さに、アンアンよがり声を聞かせ、乳首吸引で気をやると、蚊の鳴くような小声で、「イキマス」と告げたのだった。 　 「オッパイだけで気をやるなんて、やっぱり美里ちゃんは、とってもエッチな子だったのね」 「……はい」 「やっと素直になったじゃねえか」 「それじゃご褒美をあげましょうね。浩平くーん」 　再び呼ばれた俺は、ヒソヒソ話の打ち合わせで、美里がさらに辱められると知ったが、その悪辣な手管と裏腹に、俺は黒い歓びをハッキリ感じていたのである。 ――悪いな、美里。この人達は、セックスのプロなんだ。もう俺にはお前を助けてやれねえよ。
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新・ＳＭ小説書庫２
2025年2月22日掲載
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