| 堕（おと）された完熟桃 極楽とんぼ 作 |
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| 第２０章 最後も自分が跨って 「・・・もう・・ダメ・・・う・ご・け・ない・・・死ん・・じゃ・う・・・」 男に圧し掛かる体位になってしまった時、激しい息遣いの夫人の口から漏れた言葉だった。 突き込まれたままの怒張が、依然として固さを保っていることに気付いたからだ。 頬と頬とを合わせて喘いでいる夫人を、俊英の手が労わるように撫で廻していたのは５分程だった。 撫で廻す手付きは優しかったが、所々で止まっては欲情を刺激するツボを押していた。 「なぁ、頼みがあるんだけど・・・俺の乳首を由美さんの乳首で捏ねてよ・・・」 甘えるような声を掛けられたのは、荒い息遣いが少し収まり、逞しい肉付きとチリチリするような剛毛の感触を柔肌が感じ始めた時だった。 「良いけど・・・身体を起こせそうにないの・・・」 あそこ、藤堂君の弱点みたい・・・ 指先で抓んだり、吸ったりした時、凄く反応していたもの・・・ 翻弄されっぱなしだったが、今度は弱点を攻めてやろう！と言う、年増女の面子のような感覚が芽生えていた。 乳首を乳首で捏ねた時にどんな表情をするのか？、見届けたいという奇妙な欲情を刺激されていた。 女上位の此の体位なら、観察出来るからだ。 乱れに乱れ、翻弄された記憶が鮮明に残っているから、受け容れることができた。 乞われたから承諾できたが、女の方から仕掛けることは考えられない卑猥な性技だった。 「じゃぁ、肩口を手で支えて於くから、やってよ！・・・」 両手で支えて上体を起こしてやると、乳房を麓から絞るように握り、乳首を突き出して俊英の乳首と合わせた。 「ねぇ、これぐらいで良い？・・・」 「あぁ・・凄く気持ち良い・・・ビリビリ電気が走るぐらい感じる・・・」 「私も・・同じ・・・」 支えられている上体をくねらしながら乳首同士を捏ね合わせていたが、夫人の眼は俊英の表情を見つめていた。 若い男が弱点を攻められてどんな表情をするかを見たかったのか、単に男を悦ばせたかっただけなのか、夫人にも分らなかった。 ８回ものエクスタシーを味わった直後の夫人の感覚は、大きくずれていた。 乳首が受ける性感は、クリトリスのそれの９割だと言われているが、敏感な夫人の性感は平均値を超えていた。 硬度を保ったままの怒張を咥え込んでの戯れは、夫人の欲情を又もや呼び起こした。 その姿勢で乳首同士を捏ね合えば、動きが上体だけに止まる筈がなく、僅かではあるが腰をも動かさざるを得なかった。 グニュグニュと蠕動を繰り返している蜜壺は、咥え込んでいる固い怒張を揉み、そして摩るような動きに自然になっていた。 夫人の顔が少し歪んできただけでなく、息を凝らして何かに耐えているようになった。 それを見届けて、俊英は乳首同士の位置を合わせて肩を支えていた手を外し、夫人の背中を両手で優しく撫でまわした。。 互いの乳首を捏ね合う為には、上になっている夫人が主導権を取らざるを得ないのだ。 控えめだった夫人の動きが次第に大きくなるとともに、結合部から漏れ出す卑猥な音も次第に大きくなっていた。 ４発もの迸りを受けたまま一度も外されなかったから、溢れた互いのエキスが２人の密着した股間部をネトネトに濡らしていた。 部屋に立ち込める精液と愛液の隠微な匂いも、２人の欲情を刺激して加速させていた。 過剰なまでの摩擦を受け、蜜壺は少しの刺激にも反応してしまうほど過敏になっていた。 鏡で見なくても、括れた腰とむっちり張った白い尻が、妖しげにくねっていることは明白だった。 それに合わせて、僅かに腰を上げて怒張で突けば、夫人の腰もそれに呼応して上下動を加えてきた。 胸を合わせたまま腰を打ち込むのはきつかったのか、乳首の捏ね合いを放棄してしまい、上体を起こしてきた。 すかさず俊英の両手が乳房に当てがわれ、それを揉むだけで、夫人は躍るような勢いで腰を打ち付けてきた。 つい先ほど俊英の膝の上で狂うほど躍ったが、もうその動きを身体は覚えていた。 白くて弛みの無い乳房がプルンプルン揺れ、括れた腰を支点にして、むっちり張った下腹部が俊英の目の前で妖しく卑猥な動きを繰り返していた。 「色白の美人が髪を振り乱し、赤く染まって悶える姿は美しい」と村田は言ったが、この姿は死ぬまで記憶に残るだろうと思った。 俊英がピッチを上げて腰を突き上げると、躍るような動きが収まり、５分も経たない間に下腹部一帯が震え始めた。 「・・また・・いっ・ちゃ・・う！・・・」 仰け反りながら悲鳴のような声を出した夫人を、両手を掴んで支えながら激しいピッチで突き上げた。 「・・・ウグッ・・ウッ・・・」 「合わせるぞ！・・・」 呻きと掛け声とが重なり、夫人は少しばかり口を開けたまま陶酔に浸っていたが、俊英は蕩け切ったその顔に心を奪われていた。 夫人は今度も倒れ込んできたが、しばらくすると、俊英の喉元に涎が伝わってきた。 汗ばんだ柔らかで熱い身体は心地良かっただけでなく、精魂使い果たして応えてくれた女を愛おしいと感じていた。 ハァー・・ハァーと言うより、ゼイゼイに近かった夫人の息遣いが少し静まった時、俊英の方から口を合わせて涎を舐め取ってやった。 キスを求められたと思ったらしく、濡れた唇を合わせてきたが、次には、自分の方から舌先を入れてきた。 舌を絡め合っては舐め合う濃厚なキスがしばらく続いたが、俊英が強く吸い始めると、夫人は求められるままに唾液を注ぎ込んでいた。 俊英が飲み下す音を何度も耳にしていたが、歯止めなど既に外れていた。 夫人の中には、愛する男に対してだけという頑固な信条があり、高校時代の戯れの相手にも、そして「あの男」にも、唾液を吸わせることはしていなかった。 「ねぇ・・もう無理よ・・・」 長く濃厚なキスの後、夫人が口にした最初の言葉だった。 咥え込んだままの怒張が、一時は萎えかかったように感じていたが、又もや固さを取り戻していることに気付いたからだ。 「由美さんのを呑んだら、又元気になっただけじゃ・・・今夜みたいなのは、初めてじゃ・・・一生忘れんと思うぞ・・・」 暗に打ち止めにしようと仄めかし、又したいとは言わなかった。 「そんなこと、言っちゃぁダメ・・・ねぇ、どうしたら良い？・・・外すと洩れちゃいそう・・・」 これ以上応えられないという心配も無くなり、次の機会を迫られなかったことで、ホッとした夫人は、甘え声を出していた。 「ちょっと、待って・・・確かこの下に畳んだタオルが有る筈じゃ・・・」 夫人を乗せたまま身体をずらし、ベッドの下から４枚のタオルを取り出した。 そのまま体位を入れ替えると、まだ濡れていないタオルケットの位置に移れた。 怒張を抜くと、かなりの量が溢れ出してタオルを濡らしていた。 怒張と股間周辺をタオルで拭いた後、夫人は足を投げ出した状態のまま起こした。 「このままの姿勢で待っていてよ・・・しばらくすると、殆んど抜けるから・・・俺は、風呂の用意をしてくるから・・・」 「嫌よ・・・そんなの恥ずかしい・・・」 「髪まで洗えとは言わんけど、由美さんを綺麗にしないと、帰せないよ！・・・」 「・・・」 返事が出来なかったのは、風呂場でどう対応したら良いのかが、分からなかったのだ。 俊英が差し出した紙袋に身に着けていた物を一纏めにし、裸のまま抱き抱えられる様にして階段を下り、風呂場に向かうことになった。 「由美さん、背中を向けて！・・・シャワーを掛けてから洗うからな！・・・」 やはり、洗われるんだ！と思うと、ドキドキしたが、背中からと言うことで素直に従った。 初体験の未亡人に仕込まれたのだと思ったが、耳の後ろから後れ毛に沿うように丁寧に洗ってきたし、腰や尻にタオルを当てる場合もふざけたりはしなかった。 「うん、今度はこっちを向いて！・・・」 足の踵まで洗われた後に声を掛けられたが、舐められて身を捩りながら呻いた処を曝すのが恥ずかしく、夫人は両手で顔を隠してしまった。 「やっぱ、綺麗じゃわ！・・・ヴィーナス以上じゃ！・・・」 「・・ふざけて悪戯したらダメよ・・・恥ずかしいんだから・・・」 夫人はソープを手に付けて撫で回されると思っていたが、少しヒリヒリしていた陰部は素通りしたし、乳房や脇の下や下腹部は、全て柔らかいタオルで丁寧に洗われた。 「なぁ、今度は由美さんの番じゃ・・・頼むよ！・・・」 タオルとソープを渡され、背中を向けられると、嫌だと言える筈も無かった。 自分がされたのと同じようにしようと心掛けたが、胸の乳首辺りに差し掛かると、頬から火が出る程赤くなるのを感じていた。 いきり立っている怒張をどうすべきか躊躇ったが、やり過ごすことは出来ず、手が当たらないように気を付けながらふぐりまで洗ってしまった。 夫と付き合いだして子供を産むまでの４年間、風呂場で洗い合いながら昂ぶり、その場で再び交わる経験を繰り返して来た夫人にとって、その場の進行は奇妙な感じさえした。 「優しく犯してやる・・」と言って挑んできた男の男根は、目の前でいきり立っていたし、それを自分がタオルで洗うのは、扱いているのと変わりないのだ。 「どうして？・・・」 もう身体の方は対応できそうにないと分かっていたが、挑まれても仕方無いことをしているのに・・・ 「もう湯がいっぱいじゃ・・・由美さん入って温まれ！・・・少しは疲れが抜けるぞ！・・・」 老夫婦用の仕様なのか、湯船は足先まで伸ばしても背を斜めにできる程の大きさだった。 壁の取っ手を握りながら湯船に入って身体を沈めると、直ぐさま俊英が背後から入ってきた。 後ろから抱かれて、乳房を揉まれるのかしら？と思ったが、それも違っていた。 「背中を前に屈めてくれる？・・・腰のツボを押すからな・・・」 ２人が入れるほど広くは無いので、俊英が伸ばした脚の上に夫人の尻が座る形になってしまう。 当然、怒張は夫人の尻の背骨にピッタリと添っていた。 「腰の方は、何とか上手く出来たぞ！・・・次は太腿とお腹のツボじゃ・・・」 そうなると、夫人は仰け反る姿勢にならざるを得ず、俊英の肩に頭を預けて抱かれる姿勢になった。 太腿の内と外のツボを押されると、痛いのだけど心地良く、身体は又もや火照っていた。 下腹部のツボは任脉と呼ばれる経絡で、会陰から臍、そして喉を通り口の下まで連なっている。 茂みの中のツボを次々に押され、夫人は陶然を通り越して喘ぐほど昂ぶってしまった。 肩に預けていた頭は頬を摺り寄せていたし、背中の肉棒を何度も尻で押していた。 「由美さん、もう済んだぞ！・・・俺は先に上がっているから、後５分ほど浸かって出たら良いよ・・・」 期待していた訳ではなかったが、俊英はいともアッサリ湯船から出てしまった。 「どう？・・・足元もちゃんとしたじゃろう？・・・これを飲んで帰ったら良いよ・・・」 夫人が服を着て居間に入ると、炬燵に入った俊英が蜂蜜入りのレモンティを用意していた。 この場面でどんな顔をしたら良いのか、どう返事すべきなのか、夫人には見当もつかず、黙って紅茶を飲むことしかできなかった。 「私・・・帰る・・・」 夫人は、やっとそれだけの言葉を出せた。 「あっ、これを忘れたらいかんが！・・・」 初めて作ったＤＶＤのコピーを差し出され、受け取ろうとした瞬間、夫人は息が出来ないほど強く抱き締められた。 「由美さん、好きじゃ・・・」 耳元で囁かれて、口を合わしてきたが、夫人は避けなかった。 そして、そっとだが、夫人の手も俊英の腰に廻されていた。 舌を差し込まれると、同じように応じたが、しばらく絡めながら舐め合うと２人は離れた。 「電気を消すからな・・・眼が慣れてから出た方が良いぞ・・・勝手口のドアは俺が閉めるからな・・・」 火照った身体に夜風は心地良かったが、外に出た夫人は、辺りの様子を覗うことに精一杯で、急ぎ足で庭の木影を伝って家に戻った。 帰った夫人はまず時計を見たが、日付は変わっていて、２３日の０時３０分になっていた。 急いでトイレに入り、ウオッシュレットビデを使って陰部の洗浄を繰り返した。 猛々しい匂いの濃い精液を５度も注ぎ込まれ、捏ね回されて塗り込められ、あの匂いが何時までも残るのでは？・・・と心配だったのだ。 気怠い身体に鞭を打つ気分で浴室に入ったが、打ち身やアザが出来ていないか心配だったし、呑み切れなかった精液で濡れた髪を洗う必要があったからだ。 着ていた下着を洗濯機に入れてスイッチを入れ、朝食の段取りだけを確認して１時過ぎに寝室に入った。 腰は怠いのに蜜壺はまだ蠢いていたし、あの太くて固い男根の感触は鮮明に残っていて、容易には眠れそうになかった。 ぼんやりしている頭で記憶を辿ったが、灯りの消えたベッドへ連れて行かれたのが９時ごろだったことを思い出していた。 それに抗えなかったのは、乳房を揉まれながら乳首を吸われたからではあったが、抜身の男根を握り、殖栗を揉むと言う、恥ずべき行為をしていたからだ。 そこでしゃぶり合いをさせられたが、アクメの後も吸い続けられたし、自分も怒張を離すわけにもいかず、咥え続けていたことを思い出していた。 その後に圧し掛かられて「犯された」が、最後まで男根は萎えなかったし、体位を変える時にも抜かれることは無かったような気がした。 とすれば、２時間半もの間交わり続けた計算になるし、その間のアクメが１０回近くになることは覚えていた。 思い出すのも恥ずかしかったが、最後は跨ったまま腰をくねらせ、そして弾み、達した後に倒れ込み、震えながら抱かれた。 それだけでなく、合わせた口を吸われると、求められるままに唾液を注ぎ込み続けた。 これは心を許した相手にだけ許される行為だと、夫人はずっと思っていた。 更に打撃を受けたのは、アクメの後に沁みだすと言う愛液を吸われたことだった。 その液こそ、膣に放出された精子を、子宮内の卵子の処まで誘引する働きを持った特別な体液だと知っていた。 性交と妊娠に係るメス特有の体液を若い男に呑ませ、オスのエッセンスであるスペルマを呑み込みながら歓喜に身体を震わせていたことになる。 淫らで飢えている女だと思ったに違いない・・・ だとしたら、ずうずうしく呼び出しを掛けてくるに違いない・・・ 毎日のように呼び出されるのではないか？・・ 不倫をした直後の人妻が誰しも抱く恐怖が、ジワジワと湧いてきた。 ふしだらで淫乱な女と思ったに違いなく、味を占めて言い寄って来るに違いないと思った。 岡山に恋人が居ないとなると、旺盛極まる精力が自分に向けられることは、自明の理だったからだ。 事の発端は、自分が男の指を握って突かせて、乳房の弾力を体験させた事に起因していた。 ズボンの上から怒張に触れさせられたのに、乳房を揉まれて昂ぶらされてしまい、気が付かぬ内にトランクスの中に手を入れていて、抜身の怒張を扱くという破廉恥を演じ、その隙を突かれたのも覚えていた。 「由美、もう・・グチョグチョ・・・こんな凄いの初めて！・・・」 「もう・・いき・そう・・一緒に・・来て！・・・」 「もう、死んじゃう！・・・合わせて、いって！・・・」 こんなことまで口にしたのを思い出し、恥ずかしさと後悔、それに恐怖が交じり、神経は昂ぶっていった。 夫が睡眠導入剤を持っていたのを思い出し、それを飲んでやっと眠りに入った。 気怠い腰が物語っていたが、交わりの激しさが熟睡をもたらせた。 |
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| 2017年4月29日掲載 |
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