奥様は接待秘書
浩一 作
自供する女　３

　尿意、目覚めからトイレに行ってないからもう限界でした。

「お手洗いに行かせて…」と、村田には小さな声でしか言えませんでした。

「どうしたんだい緋紗ちゃん、なにモジモジしてさ。これからクリトリスの辺りを剃ろうてのに。なに…？なんて言ったの」
　大きな声で言えるわけがありません。

　恥ずかしくもう一度小さな声でオシッコと。

「オシッコぉ…！気がつかないでゴメン。どうしよう、縄を解くわけに行かないし。じゃ洗面器の中にする」
　想定外だったのかオロオロと、村田は泡の浮く洗面ボウルの湯を流しに捨て慌てて戻ってくる。
　洗面ボウルにオシッコ、そんなこと出来る分けありません。

「お願い…！お手洗いに行かせて、なんでも言うこと聞くから、お手洗いに…！」
　膀胱を押す腹圧にもう限界近くに思われて、わたしの必死の哀願でした。
『何でも言うことを聞く』その言葉は、村田にとって魅力的な提案だったみたいで、さすが迷ったみたいでしたが。

「やっぱしダメ…！女の子ってさ、みんな勝手都合にウソばかり言うんだ。今、縄ほどいたら、緋紗ちゃんはきっと心を許してくれない。分かるんだ。だってまだ、浩一の呪縛が解けてないからね」
　主人への思いを呪縛って、それだけじゃないけど、手足が自由になれば逃げる努力をするに決まってた。
　村田がそんな分かりきったことに、気付かないはずもないとあきらめたのです。
　けど、開いた脚の真ん前に置かれた、湯を捨ててきたばかりのほんのり温かい洗面ボウル。情けなくって、そんなとこ置かれたって。
　覚悟を決め、オシッコをしようとしたんです。

　お腹の苦しさに恥ずかしさをかなぐり捨て、しようとしたのです。でもこんな格好じゃ恥ずかしくて出るわけない。

「どうしたの出ないの。そうか、じゃ、さすってあげるね」
　と、モジモジするわたしの、ハサミに切られた恥毛がわずかに残る恥丘の上の辺りを、村田はさすり膀胱を押すように刺激するんです。それが苦しくって。

「どうしたらいい。まだ出ないんだァ…そうだ。ならね」
　村田はＫＹゼリーをまた取り出し、自分の右手の中指に垂らしたのです。

「なに、なにするつもりなの…！？」
　苦しさに恐怖に、村田を見たんです。

「緋紗ちゃん、俺ね、潮吹きって興味あったからさ、前にさＡＶ出た子に聞いたんだよ。したらさ尿道から出るのに、あんなのオシッコに決まってるでしょってさ」
　村田のゼリーに光る中指がニュルリとあまりにも簡単に膣口から挿入された。

「ああっ…！」思わず声が出た。
　指に犯される膣中程の上側のブツブツとした肉粘膜を、ヌルヌル中指でグリグリと指先で擦られたんです。軽くですけど最初は前後に、それからしつこく執拗に、マッサージのように捏ねられた。
　あはっ、それが心地よくって緊張の力が抜けた。

「どう緋紗ちゃん、ネットでさＡＶの男優さんも書いてたんだ。ちょうど指先に当たる上側だって、中指一本で潮吹きさせられるって」
　今から思えばＧスポットを弄られたんだ。指先が呼び起こす快感に、ネトネトゼリーに密着する手のひらは淫茎を、曲げた親指が恥丘からも適度に刺激するんです。

「あっ、あはぁ…はぁ…っ」
　中指の動きに合わせ、ピュピュって吹いたというより、尿漏れを防ぐ尿道括約筋が緩むんです。

「すごいよ緋紗ちゃん…！俺ぇ、緋紗ちゃんにさ潮吹きさせたんだぜ」
　単純に悦びを表現する村田。わたしはそれどころじゃなかったんです。一度ゆるむと後は腹圧に押されて。

「あっ…！やあ、やだぁ…！もれる。もれちゃうよぉ」
　そのとき、チョロチョロとオシッコが洩れ、恥ずかしさ以上の尿意に勝てず、すぐにジョージョロジョロと、小陰唇に乱れた水流が陰部を伝い、お漏らしのように洗面ボウルの縁から周りに飛び散って。
　お漏らしの恥ずかしさに、せめて洗面ボウルの中に出そうと、身を反らすようにしてお尻を持ち上げたんです。それが村田にオシッコを見せつけるような格好になって。

「アッ、ゴメン気がつかなくて、女の子は開かなきゃダメだったね」
　すぐに気付いた村田の指に、小陰唇の襞を左右に開かれたら、今度は噴水のようにアーチを描いて、恥ずかしくても出だしたらもう止められなくて。
　村田の顔を目の前に、上を向いた捻れるような水流が、ボーダボダボと洗面ボウルの樹脂底を、音を立てて叩くんです。
　ボウルの底にだんだんと、泡のような水面をこしらえたんです。

「ああっ、ダメぇ…！見ないでぇ…覗かないで…！」
　好奇に目を光らせる男の前で、限度以上に溜まっていたオシッコを放出する気持ちよさに淫靡な恍惚感に我を忘れた。

「すごい、すごいよ緋紗ちゃん…！。こんなに廻りにハネちゃっうよ」
　ジャージャバジャバとだんだんに音を変え、洗面ボウルに泡立つ黄色味を帯びたオシッコが、波打ち溜まって行くんです。
　溜めに溜まっていたオシッコを出す快感も、男の指に小陰唇を開かれ、なすがままにこんな恥ずかしい様を、男に見せるなんて言葉も出ませんでした。
　勢いがなくなり、垂れ伝いそうなオシッコをシャクるようにピュピュッと、出し終えたときの唇の震え咽の渇き、放心状態でした。

「すごいよ…！潮吹きの洪水だァ。エヘヘ、こんなに上手く行くなんてさ。ウフフッ、少し塩っからいかな。緋紗ちゃんのオシッコ」
　村田はそんな洗面ボウルに指を着け、その指を舐めたのです。その顔。

「すっきり爽やかだね。ねえ緋紗ちゃん」
　片づけられる洗面ボウル、シーツが思ったほど濡れてなくて良かったと、見送る村田の後ろ姿。排尿の心地よさとも違う淫靡な羞恥に呆然自失、そんな束の間。

　恥ずかしさが快いなんて、村田にティッシュで拭かれ、されるがままにとあきらめ、気を楽にしたら、鼻歌交じりに剃毛を続ける村田の指先の動きが感じるんです。
　指に度々と押さえられ、刺激されるクリトリスが固く膨れて来るんです。

　カミソリの鋭い刃が当たらないようにガードする村田の指の動きに、さっきから変な気分になってきて、裸に剃られた淫茎の周りを這う指の動きを、わたしから求めるなんて。
　きっと、主人とここひと月ばかりなにもなかった所為なんですね。

　目付きが変わった。と言うより村田も気づいたのですね。それからさっきとは違う意味で触られた。ネコがじゃれるように、指先でコリコリ固くなった、わたしのクリトリスを弄ぶんです。
　親指と人差し指、コリコリと二つ指に摘ままれ前後にも、ああっ、もうダメ。唇をギュッとかみしめ耐えるしかありません。

「ウフッ、ねえ緋紗ちゃん、僕の手で感じてくれてるんだね。ちょっと待ってて」
　そう言った村田はリビングルームから、縦長の全身が映る姿見を持ってきました。

「やめて…！そんな恥ずかしいこと…」
　カガミの角度を下向きにされたとき、両側に足を開脚された女の陰部、それも局部を剃毛されたばかりの、生々しい女性の成長した陰部を初めて見たのです。
　鳥肌たった大陰唇は薄茶色に半弓状に、左右に開かれた小陰唇のビラビラは端が薄紅色に淡く色づいて丸見え。これがわたしの陰部なの。
　カガミには今まで見たことのない、あらぬ角度から映るわたしの物が、かたく隆起し筒状に突き出した皮の先からピンク色のクリトリス先端が剥き出てるんです。

「ほらこの位置からなら見えるよね。クリトリスがピンだって、ピンク色の肉芽が覗いてるよ。ホラ…！」
　村田の二つ指に剥かれ擦られ刺激され、つるりと光り煮豆のように膨らんだピンク色の大豆のようでした。

「やぁ…いやぁ…！」
　といいながら、つい、目が行くのです。ゼリーを塗りつけヌルリとした村田の指の動きを目が追いかけてしまうんです。

　取り残した泡の白いスジだけが、なにもない陰部にあるだけで、村田の指先に開かれた小陰唇の先にクリトリスのピンク色の肉芽が、さらにも増して剥き出されていました。
　これがわたしなの、村田という男に剃り上げられた秘所の奥まで舐め見され、恥ずかしさの向こうにあるすべてを晒すという感覚に、欲情する自分自身がパニックでした。

「もうこんなの見るとさ、早く色んなことしたくなってくる。緋紗ちゃんはどうなの」
　それでも夢中に、迫る村田に動くだけ首を横に振りました。誰がこんなのと。

「そうなんだ。きれいにするまでダメなんだね」
　男の手の動き、恥丘に残るわずかな剃り残しにカミソリが進むのです。

「ホントにきれいな肌だけど毛根がさ。フフン…気になるんだなァ」
　村田の指の動きに変質なまでの丁寧さで剃り上げられた。それが分かるのです。
　下腹部に残る最後の泡もなくなり、温かい湯で絞られたタオルで、村田は陰部のジェルを丁寧に拭き取ります。

　人より多くて濃い恥毛、気にはしていたけどそれがツルツルに剃毛されるなんて、剥き出しの淫茎からピンク色の淫肉、カガミに映る村田の指で広げられた小陰唇のビラビラが卑猥すぎました。

「見てる、ねえ見えてる。これが緋紗ちゃんのオマ○コだよ。ほらもっと脚を広げるんだって、何度言えば分かるんだ！」
　村田は縄で括った脚を、思いの丈広げました。

「分かるよね。このさクリトリスの肉マメから下が、ミゾのように分かれビラビラの小陰唇になってる。緋紗ちゃんのビラビラは蝶の羽根のようになってるよね」
　村田の指に開かれた小陰唇、摘ままれた淫茎が指先で剥かれ、肉芽がプリっと豆のようにまた顔を出す。さらにもまして開かれたとき思わず顔を背けた。

「見るんだ、見るんだよ…！見ろ！」
　村田の指に広げられた中に見たのは、湿りを帯びた紅ピンク色のひしゃげた肉の固まりでした。
　もこりもこりとした内臓肉のような肉塊に小さな穴が、さっき噴水のようにオシッコを噴き出させた尿道口なんですね。
　気を緩めると収縮が緩み息をするように膣口が、主人の物を迎え入れてた暗い肉洞窟が息をするように開き、あわてて締め付けました。
　こんなのを目の当たりに見せるなんて。

「エヘェ、見たァ…！俺、緋紗ちゃんのをきれいにしただろ。じゃ今から研究したこと試してみるって言うのか、緋紗ちゃんをウン〜と愉しまさせてあげるね」
　村田があのカバンから取り出した物、今度は大きさの違うマッサージのバイブレーターから、男の物を模した超巨大な物など数種類でした。

「気持ち良くなればさ、きっと浩一の呪縛も解けるさ。きっとね」
　村田が手にした物、巨大な男の形を模した樹脂製の物でした。まさか、あんなのを。

「緋紗ちゃん、マッサージのバイブレーターって分かるよね。じゃあ、これ分かるかな」
　形見れば分かるけど、そんな大きくて太いの見たことなかった。

「フフッ…！その顔、知ってるんだ。これ快感太志君って言うバイブレーターなんだけど、そんじょそこらにあるのよりカリがデカいんだなあ。ちょっと試してもいいかな」
　目の前に持ってこられたそれは、長さが３０センチばかりで黒光り、太さはわたしの手首くらい有ったんです。

　末端のリングをまわすと、先端の男のに模した人形首が身をくねらせる。ビビビビビビと強烈なバイブレーションの振動と音が目の前に。

「やめて…！ホントにそんなの使う気なの…？」

「見えるだろ。この頭のとこでＧスポットを刺激するんだけど、でも太すぎるから最初からだと無理かも知れない。お持ち帰りした安キャバの女の子でさ、試したんだけど太すぎるって不評でね」

「村田さん、何する気なの…？もうやめてったら…！」
　村田の顔が下腹部に、追いかける目が、村田と視線を合わせた。

「分かってるよ、そのまま入れやしないさ。ちょっと緋紗ちゃんのを舐めてみたくてさ」
　鼻息が吹きかかる。唾液に濡れた唇がブチョリブチョと陰唇を吸い、ムグムグネチョリと舌が差し込まれ、ベロリベロとクリトリスまで舐め上げられた。

「あはっ…あう…う」
　初めてされた口淫でした。愛撫する唇の感触、ネットリと淫口に絡む舌先、吸われるクリの肉芽が気持ち良く、身は自然にブリッジのように反り返る、痺れるような快感が突き抜けたんです。
　フレンチキスのように膣内に差し込まれた舌、鼻先がクリトリスをくすぐり、あまりの快感に目を向けると股間に動く村田の顔、目だけがわたしを見てるんです。
　ベロベロと跳ね上げる舌先、ベチョベチョと唾液を絡ませ、チュブチュジュブと吸い上げる唇に高鳴る鼓動、登り詰めていく寸前、あっダメえ唇が離れた。
　分け知りに笑いかける村田の顔。

「じゃ、試してみるね」
　呆けるわたしにそう言って、小陰唇をかき分け人工の亀頭が膣口に当てられたんです。
　音がくぐもりグイッと押し突けられた。バイブレーションの振動がまた快感が全身に響くんです。膣口が呑み込もうと開き、樹脂の亀頭を迎え入れようとしてもダメ、痛い。大きすぎるんです。

「やめてぇ…！お願いだから…」
　叫んでも村田は無言にギョロリと睨む。声を出してはいけない恐怖。丸い先が唾液に濡れた淫口に何度と押し入ろうと、痛い、また声が出そうになる。
　でもこんな緊張した状態に、無理に入る分けありません。幾度か試みた後、村田はあきらめたようです。

「クソ、馴れてねえからか入りもしねえ…」
　捨て台詞に良かったと、投げ置かれたバイブレーターに目をやると、膨らみの直径が６〜７センチもあるように見えました。

「冗談だよ…！、無理に全部使おうってつもりはないから、そんな恐い顔しないでさ。まずは対緋紗ちゃん用のお試しセットからかな」

　次に村田が取り出した物は、２つの小さなお椀のような吸盤に、短い棒のような物が付き、コードが伸びている分けの分からない物や、ピンクや水色カラフルな色をした半透明の樹脂で出来たカプセル状な物でした。

「これね、乳首用のローターって言うんだ。裏側の無数の突起で気持ち良くしてくれるんだけど、意外と強力だから外れやすいんだ。だからねオッパイの大きな緋紗ちゃん用にさ、オプションの大きい吸盤に変えてもらったんだ」

「本当にそんなの着ける気なの、呆れた」
　すぐに襲う気はないようなので、ホッとした部分もありました。

「緋紗ちゃんてさ、巨乳の割りに乳首がかわいいんだね」
　指先に少量のゼリー着け乳首の上でゴソゴソと、ヌルリとした男の指のこそばゆい快感にピン立つ乳首。
　吸盤の中の空気を抜かれるとゼリーのヌメリが柔肌にピタリと張り付いて、中の無数の突起が乳首の先から周囲の乳輪まで当たってるという感触です。
　手が離れると重さに乳房が左右に垂れ、スイッチが入れられると微震動になにかまた異物が触れる感覚、決して気持ちの良いものではなくて安心しました。

「なんだ、あんまり感じてくれないんだね。まあいいさ、これからだもんね」
　村田のこと、もうどっか変だとしか思えませんでした。

「これ、可愛いいだろう。エッグローターって言うんだ。このピンク色の小さい方をお尻に、水色の先の曲がった大きな方を前の方に入れるんだ。ウフッ、気持ちいいよ、きっと…！」
　村田はＫ-Ｙと書かれた小箱からまた樹脂容器を取り出し、剃毛したばかりの淫丘にタラリタラと垂らし、ツルツルの陰部からお尻の肉蕾にまでに塗りつけました。
　その指先の動き、お尻にヌルッとしたゼリーのマッサージ、快い初めての感覚でした。

「いよいよ、緋紗ちゃんに入れちゃいます」
　明るく言われれば、返って言われるほど恐くもなります。先にスイッチが入れられ、音に振動に楕円の樹脂が揺れていました。

　お尻の肉蕾に当たる丸い異物のブブブブブっと震える感触。押し広げられる感覚に反射的に抵抗しようと肉蕾がギュッと締まり、村田の指に無理やりギュリっと押し込まれる。

「緋紗ちゃん楽にするんだよ」
　と、言われても。便秘の時の固い排便が逆流するような感覚に身を震わせて、異物への抵抗はいっときで、ついにゼリーの助けでニュルリと侵入し体内で震えていました。
　気持ちいいという分けでなく振動が排便を誘うような変な感覚です。

「どう、思ったより痛くなかったろ。緋紗ちゃん、お尻って初めてだったんだね。あんまり肛門括約筋を絞めるんだもの、可笑しくてさ。これ見える」
　村田が目の前でブラブラさせる薄青い色のローターは、主人の物より小さいくらい。曲玉のように先が曲がっていた。
　滑らかそうで、それでも振動で蓑虫のように揺れていて、今から入れられるんだと思うと、なんか緊張が走ります。

　ビビビビ、音、振動はお尻のより大きめ、今にも入れられそうな位置にあるのに耳に音がします。思わずカガミに目が行き見てると、ローターの曲がった先端を、村田は目の前に晒した淫茎の皮に当てました。ビビビと全身を突き抜ける快感の刺激に、小さいながらクリちゃんは固くなり勃起状態に、あはっ…。

「アララ…ッ、緋紗ちゃんのが、フフッ…またまん丸ピンクが顔出ししましたね。小指の爪くらいあるのかな。よく発達しているね。ウフッ…オナニーの経験者さんなんだァ」
　村田の指にローターに散々もてあそばれ、頭はパニックさすがにこんなとこ、意志とは別に肉体が火照って行くのが分かります。

「ねえ緋紗ちゃん、カガミ見て…！オナニーしてたよね。いつぐらいからなのかな？。小学生、中学生？」
　まさか？。
　カガミに映る村田の親指と人差し指の間に、剥かれたピンク入りのクリの肉芽が。

「ねえ、教えてよ。教えてくんなきゃ、これ…！」
　ローターの曲がった先を、指先に剥かれたピンク色の肉芽に当てたんです。

「あはぁ…っ…あうっ…う」
　ビビビビビと突き抜ける痛みにも似た快感の刺激に声がでます。

「あはっ…やぁ…やあっ…っ…！」

「教えてくれるよね。言って、さあ言うんだ！言え！」
　言える分けない。ただその快感から逃げたいのか、欲しいのか、パニックとはこのことです。

「こ、高校のとき…はっ、初めて…」
　主人にも話したことがないことを、言ってしまうなんて。

「そう、高校生のときなんだ。どんな風にしてたのかな」

「ゆびで、指で包むようにして…」
　淫茎のクリトリスの肉芽、村田の指に剥き出された肉芽への刺激が微震動に、続く快感が欲しくて、それが心地よくて村田の問いに答えてました。

「そう、擦るようにしてたんだ。指を中に入れたことは…？」

「そ、そんなことしてません！」

「フ〜ン、緋紗ちゃんはクリトリス派なんだ。じゃ、もう一度カガミを見て、見るんだ！」
　催眠術のように村田の声に逆らえないんです。
　ローターを当てながらの刺激に、カガミの中の村田の指が淫茎を、撫でるように摘まむようにもて遊ぶんです。

「クリトリスでオナニーしてた。そうだね緋紗ちゃん、言ってごらん。言え…っ！」

「クリ、トリスでオナニーしてた、していましたァ…」

「そう、これからも逆らわずに話すんだよ。緋紗ちゃん。オナニーのおかず、誰かを想ってしてたとか。ジャニーズの誰かかな、そうだよね言って、言うんだァ…」
　クリを弄ばれる快感、潜めた声が暗示のようでした。

「せんせぇ、み、みつたせんせい。あはぁ…ああう…うっ…ううっ…」
　あの頃の主人です。淫靡な心地よさに、裏切りにこんなことまで言うなんて。

「やっぱりヤツかよ…オナニーにヤツの名を言って興奮か…！」
　別人のような捨て台詞に、薄青い色のローター押し込まれたのです。そのときは異物というよりヌルリとした挿入感でした。

　主人のが入ってくるのと別な感じに下半身に広がる快感の振動。膣壁を挟んでアナルとの２重奏です。ああっダメえ、わたしおかしくなる。
　感じていくのが分かるんです。その内に、乳首の振動までが主人の舌先や唇のように感じられて来て、アナルや膣中のバイブの振動が、悦びに打ち震えて行きそうです。

「このままでも気持ち良いだろうけど、緋紗ちゃんクリトリスが敏感そうだから大サービスしちゃいます」
　猫かぶりの声にそう言って、村田はマッサージ用の大型バイブレーターを手に持ちます。

「どう、緋紗ちゃんローターっていいもんだろう。俺ってセックスに自信なくて、早漏だって金で買ったお持ち帰りの女にまでバカにされてさ。それでさ、そんなときＡＶ見てたらこんなのも有りだって教えられたんだ。笑った女には復讐してやらなくちゃねえ。このマッサージのバイブレーターが見える。その女ったらさ縛り付けて一晩で、このバイブレーターが恋しいって、狂ったようになったよ」

　スイッチが入るその大きな振動の音。恐怖に村田が持つバイブレーターその先の動きをカガミに確認する。それが薄青いコードだけが伸びる陰部に、剥き出しのクリトリスに当てられた。
　衝撃でした。強烈というより適度すぎる。思えば村田は他の女で試していたんです。

「あううっ…！ああっ…やぁ…！」
　ブリッジのように身を反らしたり、のたうち回る痛みにも似た快感に打ち震え。身をよじり、すぐに絶頂に登ってしまった。
　村田の指に散々と剥かれ、恥毛という防御をなくした陰部に当たる電マの刺激。
　主人との結婚後、忘れていた少女時代のオナニーのときの快感より、更にも増しての快感に、指先でしたオナニーと違って襲い来る快感が制御出来ないんです。

　必死に中にあるローターを排出しようと、膣を開いたり閉じたりとしたのです。なのに電マに塞がれた膣口にローターは、さらに居心地のいい奥へと侵入し、振動はブルブルと子宮口辺りで震え快感は全身を突き抜けたんです。

「ああっ…だめえ…あうっ…うううっ…」
　気が狂う、果てることない人工物がもたらす超絶な快感から、縄で拘束された身に逃げることさえ出来ないんです。

　気を飛ばした後のまた襲い来る絶頂、休むこともなく拒否できる分けもなく襲い来る快感の津波に、初めて知った高みの向こうにある長々と続く恍惚感。
　超絶頂というか壊れたというのか、鳥肌が立ち皮膚感覚が研ぎ澄まされ、下半身すべてがバイブレーターの振動に反応し、身体中が性感帯になった感覚。
　長々続くエクスタシーに時を忘れ、汗まみれに気がつけば声も嗄れていた。

「すごかったよ、緋紗ちゃんの乱れ方さ。１時間から逝きまくり、顔相から淫欲が深いって、親父が言った通りの女だった」
　村田が言う親父って学園理事長のこと？淫欲が深いってどういうことか、その時のわたしにはまだ、言葉の意味ぐらいしか分かりませんでした。
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あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
2015年11月28日掲載
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