奥様は接待秘書
浩一 作
復讐の女 ２

　あれから一週間余り経ち、夕暮れ時の慌ただしいこの時間に、芹香が車で来るって言うんです。悪い予感がしました。
　環七を南に妙正寺川を越え、逆方向の一方通行を左に入ると理恵のマンション。歩きやチャリなら便利なんだけど、車は入れなくて早稲田通りの酒屋から入る道を教えたんです。
　予想の通りというのか、運転未熟の芹香は逆ギレ。乱雑な狭小の一方通行に時間を費やしたあげく、近くに駐車スペースもなくて、結局、元来た早稲田通りのコインパークに、ご駐車となりました。

　当たるなら家主の理恵に当たるべきで、わたしに文句を言う筋合いでないと思うのだけれど、長野拘置支所からの帰り、わざわざ立ち寄ったとのことで、弁護士様は甚くご立腹でございました。

「ホント、都の市街地整備部はさ、区画整理を何してるんだろ。あっちこっちと狭い道に、向こうから無灯火の自転車がわんさか。一方通行なのにさ危ないじゃない」
　パート帰りのママチャリが右往左往する逢魔が時に、危ないのはあんたの運転だよ。

「ねえおひさ、駐車料金って３０分２００円もするのよ。電車なら都立家政まで１８０円なのにさ、気が利かないわね、おひさお茶…！」
　はいはい、分かりましたよ。お茶くらい。

「ところで今日は…」
　と、用件伺い。

「そうだ、これ」
　芹香がバッグから出した封筒。中には緑の薄紙に書き添えられた、主人の名前にドキリ。心臓が早鐘を打ち付けます。

　勾留中の主人の元から署名された離婚届が戻ってきました。芹香が押収されていた香里奈の赤いスポーツカーを引き取り、乗って帰るのについでに届けに来たんです。

「先生ね、感慨深く香里奈の話をするんだ。香里奈に意に応える為にもけじめだと言ってさ。やはりいざとなれば先生、頼りがいのある男だよ」
　なにが、先生に離婚の話をしたらショックだろうて言ったくせにさ。なにがけじめよ、香里奈の意よ。そんな風に言われたら、わたしの方がショックじゃない。

「おひさ、明日届けに行こう。住所地はまだ横浜？」

「うんまぁ、帰国後いろいろあったからね、主人が西大井に住所を移したんだ」

「主人ってなんだよ。もう先生、おひさの良人じゃないからね」

「いいじゃない。まだ手に持ってんだから」
　やな女です。そんなに離婚届がうれしいか。

　そんなこんなで翌日の午前中、弁護士である芹香に伴われ、品川区役所に提出してきました。
　この６ヶ月、わたし自身の身勝手な振る舞いに、主人と顔さえ合わすことも出来ずにいました。別離の暮らしに離婚って思ったほど現実味もなく、それが主人に申し訳なくて。
　所用ある芹香に送られ帰ったものの食欲もなく、午後まで手持ちぶさた。

　わたしは、これから主人のことを理恵や芹香のように、他人行儀に先生って呼ぶのだろうか。まさか光田さんって名字で呼ぶ分けにもいかないもんな。決意を新たにか。

　名実共に主人の籍を離れ、遠山緋紗子と戻った今、この時を持って、わたしは修羅の道へ身を投じる所存で御座います。相州は鎌倉の生まれ、姓は遠山、名は緋紗子、通り名を緋牡丹お緋紗と発します。

　身は夜叉に心を鬼にしての作戦開始。今日、挨拶にお伺いすると理事長のじいちゃんに早速電話を入れました。緋牡丹お緋紗参上、お命頂きますとバッグに秘めた元主人のＥＤ治療薬、小さな青いタブレット。俗に言うバイアグラです。

　主人が自然な効き目だと言うシアリスにたどり着くまで、服用していた余り物、６時間しか効果はないが、主人のが一番固くなった１００ミリ錠です。これをじいちゃんに飲ませて、攻めて責めて攻め抜いて、腹上死させてやろうという秘密作戦です。

　中野区野方の理恵のマンションを出たのがお昼過ぎ、西武野方駅の方が近いけど新宿で便利だからとＪＲ中野駅へと歩きます。運動がてらというのか、逮捕前の不摂生に痩せて１６６センチの女が、体重もまだ４８キロも有りません。
　多いときより３キロ近く痩せちゃって、おとがいっていうか下あごがすっきり、近ちゃんなんか島谷ひ○みみたいだって。痩身のわたしに惚れ直したのかな。

　世の若き女性には申し訳ないけど、痩せてもＧカップのオッパイに、小さめで買ったスカートのウエストラインも超余裕、細腰に手を当てると両手が届きそうな気さえします。

　早稲田通りを渡ると桜の街路樹、春に来ればきれいだろうなと中野通りを歩けば、駅はすぐ目の前に。白い三角のサンプラザが右に、わたしはサンモールの細い路地をなぜか左に道を取る。
　雑多な飲食店街の狭い道、まだ昼休みだからか、サービスランチを食した中年サラリーマンの３人連れと行き当たっちゃいました。
　相手は道に広がったまま避けるでもなく、一人歩きの若き女と侮ってか、眉をしかめ口に咥えた楊枝をそのままに、足下から胸の辺りをジロジロ舐め見る下衆な目線。

　わたくし良人の仇を討つ身の女、関わりはご免と、一旦緩めた歩きに身を躱し、脇をすり抜け行き過ごせば、男らは振り返りタイトミニの後ろ姿をねちこく見てる。
　凝視しても確かめるすべもない。残念だけどヒモＴのお尻だからパンティラインは分からないわよ。と、男の視線を意識すればするほど、不自然にヒップラインを気にしての歩きになります。

　背に龍の刺青を背負った鉄火肌、刺客として世間をあざむくスーツ姿に違和感もない。靴下のシームも歪みはないはず、目立たぬようにとガーター使いの黒ストッキングに踵の高さが１０センチもないパンプスのハイヒールです。
　襟ぐりのゆったりとした白のカットソーに、Ｇカップの黒ブラがわずかに透ける程度。誰が見ても普通のＯＬか良くてキャリアウーマンってとこ、地味な紺色の膝上１５センチのミニスーツなんて社長秘書以来です。

　久しぶりに故郷へ帰るとなると、外へ出るのは気持ち良くて、この冬一番の暖冬に大きく開いた襟首をくすぐる１２月初冬の風さえ爽やかです。
　それでも、もう主人と呼べなくなったあの人を、獄中の先生のことを考えると胸が苦しいんです。

　少しまわり道したのは心の癒やし。お腹が空いちゃって。

　名物の中華そばをと青葉中野本店へ足を伸ばしたんです。まだお昼の行列が半端なかったけど、せっかくだからと券売機で先に食券を買い列に並びました。
　魚介と豚骨のふた味も違うスープに絡む太目のやや縮れ麺、美味しく完食させて頂き、ＪＲ中野駅に着いたら目的まで忘れそうでした。

　わたしにとって懐かしの湘南の海。新宿から快速急行で藤沢へ、江ノ島へ直通で行けるのが１時間に１本あるかないかだなんて、さすが小田急さんですね。
　トラウマの西大井を通るのがイヤだったから、湘南新宿ラインを避けこっちにしたのに。１時間余りの小旅行、２９分発の快速急行か。まァ藤沢で乗り換えるのもいいかも。

　理事長のじいちゃんがひとり住むのは片瀬東浜のマンション。以前わたしが身の回りのお世話をした頃は、片瀬の小高い丘陵地の、そこそこ広いお屋敷の離れにひとりお住まいだったんです。
　それが今年引退し、学園から離れひとり住むにはマンションが便利なんですって。
　そのじいちゃんが言うことにさ。

『もう理事長を辞めたんだから、今は只のじいさんだ』だって。
　電話を入れたときの弾んだ声、やる気満々としか思えませんでした。このスケベじいちゃんが。

　見ておれ南野社長、将を射んと欲すれば先ず馬を射よか、まずはじいちゃんからと勇んで鬼ヶ島へ。

　竜宮城のような片瀬江ノ島駅から、片瀬川に架かる弁天橋を渡って江ノ島方面へ、南に開けたマンションの７階がそう、中古でも高いんだろうな。
　大理石にピンヒールの靴音を響かせ、エントランスをエレベーターに７Ｆ。回廊を吹き抜ける風はさすがに冷たいか。

　ピンポ〜ンとチャイムを押すなりガチャリとドアが開いた。

「やっと来たか、遅いのう」
　うふふ、じいちゃん待ちきれなかったんだ。

「さあさ中に入れ。奥が居間になっちょるからのう。今日は帰らんでもええんじゃろ」

「いいけどさ、薬物の保護観察中だから、じいちゃんから理恵に一言、泊めるって言っといてよね。そのくらいの信用、まだあるんでしょ」
　無駄に広い玄関で前屈みになりハイヒールを脱ぎ揃える。セクシー度は控えめのスーツの上着、襟ぐりの大きなカットソーからチラリと緋牡丹の刺青が見えたみたいで、じいちゃんは動揺してた。

「どうしたの、じいちゃん」

「いやそのなに、そうか、あの川上君がなあ」
　のぞき見た照れに、じいちゃんは隠れるように奥に行き、わたしも付いて入った。広いリビングルームの向こうは湘南の海。

　ガラス戸近くに寄るとさすが高級マンション、リビングの南東側が切れ込み段になり、東は江ノ島までが借景に。ソファーに腰掛け、もう１２月の空と海を眺める。

「すごいよねえ…！海の見える３ＬＤＫか、でもこんなとこでさ、じいちゃんひとりじゃ寂しくないの」

「ワシがか、ひとり暮らしが寂しくないかって？、なんの、堅っ苦しい娘夫婦や孫と住むよりよっぽど良いわい」
　学園理事長は娘さんの美奈子先生が引き継ぎ、じいちゃんは悠々自適だって言ってるけど、やせ我慢に決まっています。
　隠してた村田との親子関係がバレたんだから、恐〜い美奈子先生に屋敷から放り出されて当然。生涯現役って言ってたけど、隠居ってか老腹切らされての理事長辞任だものね。

「身の回りの世話はリソノの介護サービスから来てもらっとるし、もうひと頃の元気もないんじゃ。なんせ色々あったからのう」
　と言いながら、じいちゃんは誰に聞いたか、わたしの太ももばかり見ている。チラチラ見えるミニスカートの太もも奥、残念だけど内側じゃないのと足組んであげた。
　ストッキングにスルスルとずり上がるスカート。ガーター留めのストッキング端からわずかに顔出す紅牡丹の刺青。どう気になるでしょう。
　まあ、そのためにわざとがましく膝上１５センチのミニのスーツを着てきたんだけどね。そう、超ミニで見せるだけが華じゃないのよ。女の色香。

「うふふっ、じいちゃん気になるんだァ」

「そりゃ、緋紗ちゃんのスーツ姿も久しぶりじゃからのう。大手町のオフィス以来か？」

「ふ〜うん、そうだっけ…？」
　ふん！スーツ姿が気になるって。
　わたしはなに考えてんだと疑いの目でじいちゃんを見てるだけ。

「だ、だからじゃ、緋紗ちゃんは何を着ても似合うってことを言いたかっただけじゃ」

「ほんとぉ…？」

「そ、そりゃ白の胸元から黒の半分くらいのブラが少し透けとるというか、丸っこい膨らみのＨカップと言うたか、巨乳が気になるのは男として仕方なかろうが」

「なんだ、それだけなんだ。残念だけど３キロも痩せちゃって、これＧカップだよ」
　と、前屈みに顔を近づけ、じいちゃんを見ていた。

　わたしも人が悪くなったものだよ。開いた襟ぐりから黒ブラの谷間から、胸上からの緋牡丹の刺青を見せつけるなんて。じいちゃんは生ツバをゴクリ、それが可笑しくて。
　このウソつき。

「じいちゃん、これ、２時間前の空腹時に飲むと効果的なんだ」
　と、例の青い粒のタブレットを前に置いた。

「なんじゃこれ、こ、これがあれか…？」
　じいちゃんは意外と初めてだったようです。

「そう、主人だった光田のＥＤ治療薬、じいちゃんにも６時間の効き目を味わってもらいたくてさ」
　と、ウインク。

「これで６時間も持つのか」
　じいちゃん、目をキラキラと輝かしたりして。

「そ、そうだ。緋紗ちゃんは、お茶よりまずビールの方が良かったんだな」
　じいちゃんあわてちゃって、早速、飲ませようってんだから。まあ、こっちも望むところだもんね。

「気なんか使わなくても良いのに、冷蔵庫の中だね。取って来ようか」

「良い良い、ワシの家じゃ。お客様は座っておれば良いのじゃよ」

　湘南の海を眺めての、軽く炙ったあさひ本店のたこせんべいをお摘まみに、ビールを飲むなんてなかなか良い気分です。余計なことは話さず２杯目を空に。じいちゃんにじっと目をやる。

「なんじゃ、炙ったからって古くは無いぞ。緋紗ちゃんが来ると聞いて散歩がてらに江ノ島で、焼きたてを買った物じゃぞ」
　空のグラスに気付いてと見てただけなのにさ。じいちゃんのひとり合点。仕方ない飲み助みたいだけど手酌で注いだ。

「だからさ、分かってるよそのくらい、３年も江ノ電で通ったんだ。たこせんって炙っても美味いものだなって言いたかっただけ。それよりさ軽井沢の…」

「言いたいことは分かっておる。が、じゃ」
　アルコールっていいですよね。わたしから話さなくとも、じいちゃんも少しずつ冗舌になってくるしね。

「高桑君や光田君のことは気の毒だと思うが、ワシから一族の恥をあえて申し上げる分けにもいかんしのう。清麿のことは残念じゃが、許せ緋紗子。正道は鬼じゃ、鬼になったんじゃ」
　じいちゃん、やはり気にしていたんだ。

「じいちゃん、光田とはどうせ離婚するしかなかったから。詫びはもういいよ」
　立ち上がり海を見る。哀愁をもった目で、わたしは広いバルコニーから見える夕映えの江ノ島に視線を走らせた。

「そうか、別れたのか。ワシの口からはなんとも言えんがのう」
　感慨深いのか久しぶりにか、じいちゃんは切っ掛けがつかめないみたいです。西日に淡くオレンジに光る海。なんとなくノスタルジックな雰囲気に。

「ねえ、じいちゃんと初めてってさ。今は閉鎖された迎賓館だったよね」
　と、感慨深く広いガラス戸を背にして、そっちの方へ話を振ってみる。

「そうじゃったかのう。もう２年以上も前にもなるのか、あの頃の緋紗ちゃんは花も恥じらう若妻で、男もよう知らんええ女じゃったがのう」

「なによ、それ、その言い方、今じゃ男を知りすぎたって、もういい女で無くなったみたいにさ。ホントじいちゃんって、失礼なんだから」

「まあ、そう言うな。家を飛び出た話は色々と聞いておる。緋紗ちゃんのセーラー服もチャンと残しとるぞ。なんせワシの宝物じゃからのう」

「もう、やだぁ…！じいちゃんったら、またあのセーラー服着させてする気なの、このエッチ！」

「そう言うな。緋紗ちゃんのセーラー服姿は、この老人の数少ない楽しみじゃからのう」

　じいちゃんの言うセーラー服というのは、高校時代のゾロリとした制服じゃ無く、身丈が超短く背や腹が丸見えの上着に、お尻が隠れるだけのプリーツスカート。
　生活指導の女先生が見たら卒倒間違いなし、園長だった美奈子先生なら即退学って言い出しそう。バカッ子ＪＫ御用達のセーラー服なんです。

「残念なことじゃが、校則も緋紗ちゃんの時代より厳格になっちょる。美奈子はワシの表の顔しか見ておらんかったから、そうなったのじゃな」

「でも、偏差値なんかみてるとさ。神奈川県でも上位の進学校になったじゃない」

「バカを言うんじゃない。教育とはそんなもんじゃないんじゃ。緋紗ちゃんの世代にゃスカートを折り曲げて短く見せようと努力した女生徒が何人もおった。緋紗ちゃんもその口だったが、今じゃどうじゃ、情けないことにそんな女生徒は我が学園にゃ見向きもしてくれん」

「その代わりにさ。わたしにあんなセーラー服着せたんだな」

「そうじゃ、スカートは絶対超ミニじゃなかったら遺憾のじゃ。美奈子には女子教育に掛けた男のロマンが分からんかった。せめて１割くらい生活指導の教員と追いかけっこしてくれる。そういう女生徒が欲しかったがのう」

　理恵も芹香も最初、わたしの言うことを信じなかった。エロじじい、これが我が学園元理事長の正体だなんて、わたしたち以外の卒業生は誰も知らないんです。

「それよかさ、じいちゃん。例のさ録画、じいちゃんも持ってたんだろ？」

「そ、それがじゃ、事件と関係の無い黒人のまで、川上がわいせつ物だと言って洗いざらい持って帰りよった。そんなこともあろうかと、コピーを別に隠し持っておったが、あやつの家宅捜索にそれさえもじゃぞ」

「いやらしい、じいちゃん…！」

「なんの、ワシと緋紗ちゃんの思い出の品じゃからのう。キンタが持っておるのを思い出しての、ホレここにコピーしてもらったのじゃよ」
　じいちゃんは何枚かのＳＤカードを、テレビ台の引き出しから自慢げに取り出した。

「さすがの川上も、西アフリカまでは手が出んかったようじゃ。あとで一緒に見ようかの。な、ひさちゃん…！」

「もう、ドすけべなじいちゃん」

「おおっ、そうじゃ緋紗ちゃん、ヤツが、ダックのヤツが先月か日本に戻っておるぞ。西アフリカ国の駐日大使としてのう」

「えっ、あのダックってのが駐日大使？」

「そうじゃ、ヤツが言うに国の資源開発大臣としてより、緋紗ちゃんの開発の方が良かったりしてのう」

「もう、じいちゃんたらさぁ、わたしを散々開発し尽くさせたくせにさ」
　もうダックていう、あの凶悪顔の３５センチを思い出して、つい顔がにやけてしまったじゃない。

「ホホッ…！そうじゃ、もう光田君と別れた身なら、緋紗ちゃんもまた黒人と好き放題じゃな」
　な、なによ、なに考えてんの、この好色じいちゃんが。

　じいちゃんはＳＤカードを差し込んだテレビを操作する。あのときの社長が撮した映像だ。不安げな人待ち顔にホテルのロビーに座ってるわたしだった。

「やっぱりパンティ写ってんじゃない」
　１３センチのヒールを履いた足に、あんな超ミニのタイトスカート。座れば見えないはずがないんです。前を通る男性の視線がチラリチラと走るのまで、社長はカメラに写してるんです。

「のう、スカートの裾を精一杯隠す。恥じらう緋紗ちゃんのこの表情は、どうじゃ。初々しいのう」
　バッグをヒザの上に乗せ必死で隠してるつもりの、ウブなあのころのわたしでした。
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2016年2月9日掲載
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