俊介は久しぶりに見る生の二つの膨らみに喉を鳴らした。その膨らみは、大きくもなく小さくもない標準的なものだが、仰向けに寝ながらもほとんど形崩れることのない張りを持っている。
　中央にある小指の先ほどの乳首は硬く膨らみツンと尖がっている。
　イヤラシク、美味そうだ。
　もう一度、口に溜まった唾液を飲み込んで、震える右手を左の乳房へ乗せた。
　肌の温もりが手のひらに伝わった。
(温かい)　
　人差し指と中指の間から薄褐色の乳首がのぞいている。
　忘れかけたその感触を確かめるように、そっと、指に力をこめた。
「あん」
　軽く目を閉ざし、頬を桜色に染める季子が乳房を震わせ、うめいた。
　その甘い声に刺激され、やんわりと乳房を揉みはじめた。
　少し力を緩めるとすぐに指を押し返すゴム鞠のように、弾力性に満ちている。
　
　乳房を優しく揉みながら、あいた乳房に唇を寄せ、舌を突き出し、外側から頂点に向かって舐めていく。ピンク色に染まった乳房は、瞬く間に溢れ出る唾液でねっとりと濡れ、スポットライトの光が輝きを演出する。膨らんだ乳首だけ乾いている。
　舌先で尖った乳首を払った。
「あんっ！」
　季子はピクッと身体を震わせ、高い声で喘いだ。
　その甘い声が引き金となり、本格的に乳首を弄りだす。
　親指と人差し指で左の乳首をつまみ、クリクリと左右に動かしながら、右の乳首を舌先で転がす。
　ペロペロと舌を上下させたり、円を描くようにグルリと回したり、唇で挟み込み赤ん坊のように頬を窄ませチュパッチュパッと淫猥な音を立てなが吸い付く。
　右乳、左乳と交互に、舐め、吸い、摘み、捏ねる。
「あぁぁん！」
　余程、乳首が感じるのか、季子は、髪を振り乱し女体を震わせる。

　そんな、季子の痴態が、俊介の欲望を刺激する。肉塊が早く、情欲の液を放てと催促しているかのごとくピクッピクッと脈打つ。陰茎の先端から滲み出す液で不快なくらいにパンツは濡れている。
　若かったら、己の欲望のために、直ぐにパンツを脱ぎ捨て、季子のパンティーをずりおろし、神秘の穴に己がものをぶちこんでいただろう。
　だが、俊介は中年だ。１５歳の春に女を知ってから２２年の経験がある。
　若者ののように荒々しくするわけにはいかない。また、体力的にも彼らに敵わないので一度一度を大切にしなければならない。
　愛する女が、自分の愛撫によって感じる姿に喜びを覚える……挿入することなく、女を快楽の頂点へと導く。これもセックスの１つである。己の肉欲の解放は、その後でいい。

「あっ……いい……」
　だんだん淫らになる季子の反応を楽しみながら、右手を乳房からはずし、肌に触れるかどうかの微妙なタッチて下半身へ向け指を這わした。
　指の先で太腿を軽く撫でまわし、薄布一枚に隔たれた膣にそっと触れると既にびしょ濡れとはいかないが、湿り気を感じた。あと一歩だ。
　乳首を責める舌を休めることなく、女の肝心なところを避けながら、微妙なタッチで内股を愛撫する。
　

　３分くらい経っただろうか
「もう、だめ……イジワルしないで……」
　季子は潤んだ瞳で俊介を見つめ、焦らす手をつかみ自らの秘園に導いた。

(熱い……)
　僅か前とは違う湿り気を越えた感触が指に伝わった。
　親指と小指を除く三本の指で膣全体を軽く押し込むと膣が布に張り付いて、ジュワッと欲情の湿りが滲みこみ指先を濡らす。
「すごい……ビチョ、ビチョだ」
「いやぁぁん、そんなっ……あっん！」
　布越しに女の突起を探り当て、グイッと押し込むと、季子は言いかけた言葉を失い、かわりに甲高い声をあげた。
(なんて、イヤラシイんだ……もっと、もっと！　気持ちよくしてやる)　
　俊介は感情を高め、強く、弱く、リズミカルにクリトリスを弄びつつげた。
　何時の間にか、季子の柔肌には無数の鳥肌がたち、パンティの中心部がお漏らししたかのようにタプタプになっている。
　薄布の上から叩くだけで、淫らな水の音が聞こえる。
　季子の肉体は快楽の渦に飲み込まれているに違いない。

　確信を得た俊介は直接、女の淫らな口を弄るために体を起こし、季子の脚の間に移った。
　パンティの中心部を見つめると、女唇の形が解るくらいに透けている。
　さあ、いよいよ、ご対面だ。
　パンティの縁に指をかけ、するりとおろし、絞まった足首から抜いた。
(素晴らしい！　なんてイヤラシクて綺麗なんだ)
　肌に張り付いた、遠慮がちに生え茂る毛、その下で光輝く二枚の花びら。
　だらしなく口を開いたまま、食いいるようにそこを見つめた。
「やだぁ……そんなに、見つめないでよお」
　季子は恥じらい股間に手を当て、腿をすり合わせた。
「恥ずかしがらないで……よく見せて」
　俊介は優しく囁き、季子の手をそっと剥がした。そして、膝の裏を持ち上げ、両膝をくの字に立て、閉じた股を左右に開いた。
「……はぁぁ……」
　ずっと妄想してきた季子の女の秘園に思わずため息がでた。
　逆三角形の黒々とした繊毛の下にある季子の陰部は想像していたより、ずっと淫らで卑猥なものだった。
　薄めの陰唇がバランスよく左右に別れ、その中心部にある割れ目はピンク色に染まり、欲情の証で濡れた輝きがより淫猥さを醸し出している。
「綺麗だ……綺麗なお○○こだ……」
　卑猥な言葉が自然に出た。
「いやぁん。そんな恥ずかしいこと……いわないで」
　季子の頬が真っ赤に染まった。
　手のひらを上にかざし、パックリと割れた卑猥な淫裂に伸ばしていく。
　伸ばした中指がワレメに触れた。ジュクッと汁が滲み出た。
　大きく一呼吸し、中指をヌルッと中に挿入した。
　たっぷりと濡れているので、難なく指の根元まで飲み込まれた。
(温かい……これが季子の膣なんだ)
　膣の中は熱いくらいに熱気を帯びぬかるんでいた。
　膣壁を確かめるように指を回した。
「あぁん……」
　季子が喘ぐと共に、陰唇がキュッと中指の根元を締め付けた。
(すごい！　こんな感触、始めてだ)
　膣壁にはたくさんの皺がある。確か、こういう膣を名器といったはずだ。また、陰唇の締め付けも申し分ない。
　俊介は嬉しさと感激に身を震わせながら、指を動かしだした。
　回転させたり、前後に動かしたりとせわしなく指を使う。薬指を加えた２本の指で膣内を弄りつづける。ピチャ、クチュという淫らな水音と季子の甘く喘ぐ声、たまらなかった。
(もっと、もっとだ！)
　俊介は膣の中の上部の膨らみ探り当てた。確か、ここを刺激すると潮を吹くことがあると何かで読んだことを思い出す。
　そこに当てた指腹を動かしつづけると、今にも吹き出しそうな勢いで狭間からは次から次へと白濁まじりの愛液が溢れてきた。アダルトビデオで男優がしているように動きを早めると
「やっ、やだっ！だめっ！」
　季子は背を反らし、絶叫し同時に膣の中から汁が飛び散った。
　二の腕まで濡らしたその飛沫に俊介は驚きと共に感激を覚えた。 というのも、潮吹きは初めての体験だからだ。
　
　
　喜びに震えながら、ぐったりとする季子の中から指を抜いた。きらめく愛液の絡みついた指が風呂上りのようにふやけていた。
　溢れる愛液は滑らかな尻をつたってぴっしょりとシーツを濡らしている。
　もう、挿入を試みてもいいのかもしれないが、せっかくの初夜であるし、この先、またこうして交われるという保証はない。もっと、季子の膣を味わいたい。溢れ出る淫らな汁を舐めてみたい。　
　俊介はそう思って、ピクピクと全身を震わせ、快楽の余韻を味わっている季子を容赦することなく、開かれた股の間に顔を埋めた。
　イヤラシク芳醇な女の香りが鼻腔に流れこむ。素敵な匂いだ。
　舌を突き出し、ペロペロと舌を動かした。
「やっ……あっ……そこっ……だぁ」
　季子は俊介の頭に手をあてながら、言葉にならない声をだす。
　俊介はそれが嬉しく、わざと、ジュルジュルと助平な音をたて、左右の陰唇、硬い突起と交互にせわしなく舌を這わせ、吸いつづけた。
「あっ！やっ！くぅっ！　いっちゃ……ぅ」　
　季子は俊介の頭に置いた手を左右に投げだし、一際、甲高い声をあげ、再び身を震わせた。
　
　俊介は、季子を快楽の頂点に昇らせたことに満足し、口の周りについた愛液を拭うことなく細く微笑んだ。
「愛してるよ」
　俊介はそっと囁き、頬を紅潮させてぐったりとする季子の唇に優しく唇を重ねた。
「すごい……こんなの初めて……今度はわたしがしてあげる」
　季子がうつろな目で俊介を見つめ、半身を起こした。
「じっとしてて……」
　季子は言い、俊介のティーシャツを器用に脱がし、それを床に放った。
「横になって……」
　俊介が言われるがまま仰向けに寝転ぶと、季子は俊介の唇に唇を押し付けそのまま首筋へとずらしてきた。
　首筋から肩にかけて季子のピンク色の舌が這い回る。
　その舌先が乳首を這った。
「うぅっ」
　俊介は甘美な感触に背を仰け反らせ、たまらずに声をあげた。
「どう。気持ちいい？」
「あぁっ、すごくいいよ……」
「かわいい」
　俊介の方がずっと年上なのだが、年下の男の子を扱うように季子はイタズラっぽく笑みを浮かべ、再び乳首に舌を這わしだす。
　季子の手が太腿に伸び、指先で股筋を擽る。
　呼吸が乱れ、女のように悶えた。
　パンツの中に隠された陰茎は怒り狂いビクッビクッと脈動している。
　だが、季子はそこには触れてこない。立場が逆転した。
　もう限界だった。愛撫をして欲しく、季子の手をとり陰茎へ押し付けた。
　しかし、期待とは裏腹に季子は「だ……め」と意地悪くいい、人差し指で硬い膨らみをはじいた。

つづく