| ５． 皆さんお久しぶりです。サツキです。 実を言いますと、最近はコウイチがバイトが終わったらすぐに帰ってきてくれるようになりましたから、ノブオさんからの暴力も凄く減りました。特に殴ってきたりといった暴力が全くと言ってもいい程に無くなりました。流石に顔に傷とかがあったらコウイチにも怪しまれますから、ノブオさんはそこの所も考えたんだと思います。 ですが、今は学校が終わったらまっすぐノブオさんの家に来いって脅されてます。実は１つだけ空いてる部屋がありまして、そこが今の私の部屋になってるんですが、学校が終わったら基本的にずっとノブオさんの雑用係です……。 言われた事はちゃんとこなしてるつもりですが、少しでも気に入らない事があればノブオさんはすぐに私に罵声を飛ばしてきます。だから私は怯えながらも出来るだけノブオさんの機嫌を損ねないように注意してます。 ある日ノブオさんはパソコンの前で何だか楽しそうにしてました。勿論私はノブオさんの趣味なんかに興味はありませんから、ずっと居間のテーブルを片付けてました。その後は台所の掃除を続けてました。 するとなんかパソコンの方から女の子の声が聞こえてきたんです。 あんまり詳しくは言いたくないんですが、なんか悲鳴のようなものが聞こえたんです。何だか凄い嫌がってるような、そんな声でした。そして男の人達の声も聞こえてきたんですが、逆に男の人達の方は随分と楽しそうな声でしたし、時折罵声も聞こえてきました。 何だか雰囲気的に聞くと男の人が女の子を脅してるような感じでした。本当はパソコンの画面に何が映ってるか見たくは無かったんですが、出来るだけノブオさんには気付かれないように離れた場所から、ノブオさんの真後ろから覗き見をしました。 画面に映ってたのは、私ぐらいの歳頃の女の子が何人もの男の人に押さえ付けられて、制服を強引に脱がされて身体を触られてる映像でした。時折男の人が女の子の身体に乗っかったりしてたんですが……私は黙ってる事しか出来ませんでした。 勿論声を出せばノブオさんに気付かれます。私は再び家事の方に戻りました。 それでもパソコンから放たれる悲鳴と喜びの声は何回聞いても愉快になりません。というよりノブオさんは相当音量を上げてますから離れててもしつこい程に聞こえてきます。ノブオさんは周りの配慮とか、私に聞かれて恥ずかしいとか思わないんでしょうか？ いや……きっと意識すらしてないかと思います……。だから平気で私の身体を触ってきたりするんですから……。 「おいサツキ！ ビール持って来いや」 いきなりノブオさんは私に命令のように言ってきました。まあ私は……所詮はノブオさんの奴隷のようなものですから、そんな風に言った所で何も抵抗すら覚えないでしょう……。 私は言われた通り、冷蔵庫から取り出した缶ビールをノブオさんに渡しました。 ノブオさんは私からビールを奪い取るなり、すぐに飲み始めました。とりあえず私はノブオさんに言われた事をし終わったから、再度家事の方に戻りました。 するとノブオさんは私を呼び止めて来ました。 「サツキお前ちょっと来い。これ見てみろや」 再度私に命令のような口調で言ってきながら、パソコンの画面を指差してました。 「え？ あ、はい……」 逆らうと何をされるか分かりませんから、言われるままにパソコンの画面に目をやりました。見ると、何だか女の子が縄で縛られて仰向けになった状態でぶら下げられてるシーンが映ってました。その女の子の周りにいるのは何人かの男だったんですが、その女の子は制服のブレザー姿だったんですが……、スカートの方は、いや、その後はあまり言いたくはありません……。 「おい、お前こん後この女どうなるか分かるか？」 いきなりノブオさんはパソコンの画面に指を差しながら私に質問なんかしてきました。大体はその女の子がどうなってしまうかは予想は出来てましたが、なんだかあまり答えたい内容ではありませんでした。それに、これって……ホントにその場面を撮影してるとこ、なんでしょうか？ ドラマとか映画みたいにフィクションじゃなくて……ホントの、場面、なんでしょうか？ 「えっと……襲われる……んですか？」 だけど何も言わないとまた何されるか分かりませんから、大雑把でもとりあえずは自分の考えを言っておきました。 「はぁ？ お前つまんねぇ奴だな。こいつなあ、これから浣腸されんだよ。お前浣腸って知ってっか？」 そう言えばなんか私がまだ小さい頃にどっかで流行ってたふざけ合いだったような気がしたんですが……、なんか動画の状況と考えるとそんなふざけのレベルだとは思えなかったから、そのノブオさんの言ったその事についてちょっと怖さを覚えました。 「え？ いえ……知らないです……」 多分女の子はその……ノブオさんが今言った事をされるんだと思いますが、詳しいやり方を私の方から聞こうとは思いませんでした、というより聞くつもりもありませんし、怖かったです……。 「教えてやるよ。これ見てろよ、ほら、今パンツ持ち上げただろ？ 今からこいつのケツん穴に浣腸液ぶち込むんだよ、ほら」 動画の内容については私から説明は……出来ません……。でもノブオさんは動画を見ながら凄いニヤニヤしてますし、動画の中の男の人も楽しそうに騒いでますが、女の子は何だか凄い叫んでます……。どうして男の人って女の子にそういう事平気でするんでしょうか……？ それに、その動画は平然と女の子の絶対見せたくないような部分も普通に映してたから、その動画の嫌らしさを尚更感じました。 「おい、早速浣腸スタートだぜ？ 見ろよ？」 まるで見なかったらまた私になんかしてくるかのように私の方を向いてきました。 でも……動画の方は女の子にとっては苦痛でしか無い内容だと思います……。なんか注射器のような物を男の人が持ってましたが、あんなものを刺されるかと考えると寒気が走りました。 刺されると同時に女の子が泣き叫びました。私がもし女の子の立場だったら……なんかゾッとします……。 「にしても結構汚ねぇケツん穴だよなぁ、お前もそう思わねえか？ お前ぐれぇの歳だってのにケツ毛生えてるし、なんか臭そうだよなぁ。お前も後でチェックしてやっか？」 ノブオさんは動画を見ながら凄い楽しそうな顔をしてました。凄い嫌らしい事を言いながら時折私の脚を見てきます。まさか私もなんかされるんじゃないかと思って、何も言い返せませんでした……。 「おっ！ なんか来んぞ？ うわぁきったねぇ！ ゲリピーのクソ塗れじゃねえかよこれ。うわっ、すっげぇ」 もうこの動画の様子を説明する気にはなれません……。ノブオさんのその言った事を聞いて連想して下さい、いや、連想すらしない方がいいかもしれません……。私はなんか凄い怖くなって少し涙が浮かびそうになりました。でもあんまりノブオさんに見られたくなかったから、何とか堪えました。 そしてその女の子に対しては凄い失礼だとは思いますが、その光景を見て思わず吐きそうにすらなってしまいました。でも兎に角、凄い怖い光景でした。 周りの男の人達は女の子を取り囲みながら笑ってます。 「すげぇだろこれ？ ジャンルはスカトロってな、女だってのに男ん前で強制的にクソさせられるっていうやつなんだよ。すげぇだろ？ 普通人前でクソなんかしねぇだろ、なあ？」 勿論そんなものに私は興味なんてありませんし、持つつもりも一切ありません。でもノブオさんの言ってる事は完全に不快なものでした。言い返せば何されるか分かりませんから……ちょっと黙ってたんですが……。 「おいなんか言えや。お前だって人前でクソしてるとこなんて見せねえだろって？」 そんな答えられるはずが無いんですが、言わないとまた殴られそうだったから、といらえず私は何も言わないで小さく頷きました……。多分ノブオさんにとっては相手の気持ちを考えるなんて出来ないんでしょう。 「でもお前もやる事終わったんだろ？ もうちょい色々見とけや。もっと過激な動画あるからよぉ？」 多分ノブオさんは私がもう家事を終わらせたものだと思ってたんだと思いますが、私は家事の途中で呼び出さましたから、まだ終わってないんです。だから、それを伝えました。 「え、いや、まだ終わってないんですが……」 嘘は言ってはいけないと思いましたから、私はまだやり残してた事をノブオさんに言いました。そしたら…… 「はぁ？ なんで終わってねんだよ。終わってねえのにお前ダラダラしてたのか？ おい」 いきなりノブオさんは椅子から立ち上がって私にゆっくり迫ってきました。ノブオさんは案外私より少しだけ背が高い程度でしたが、太った体質でしたから、身長以上に威圧感がありました。 「いや……だって……ノブオさんが……」 私は言い返そうとしましたが、上手く口が動きませんでした……。でも無理矢理ノブオさんに呼び止められたのは事実ですから、でも……その後は…… 「反発してんじゃねえてめぇ！！」 いきなりノブオさんは私のお腹を蹴ってきました。私はそのまま転ばされました。痛くて私はしばらく床の上で固まってました。 「じゃあなんで終わってねんだったら言わねんだよ？ お前ん仕事は家事だろう？ やれよてめぇ」 随分と無茶苦茶な言い分でしたが、ノブオさんに反論すればあの結果です……。私にとってはノブオさんはただのストレス解消の道具なんです……多分……。私はノブオさんに合わせて行動しないといけない存在なんですよ、ホントに……。 「はい……ごめんなさい……」 謝ればきっとこれ以上暴力は振るわれないで済むと思いましたから、ちゃんと謝りながらゆっくり立ち上がりました。 「謝るぐれぇだったらなぁ、てめぇのケツ穴検査でもさせろよなぁ！」 痛がる私の事を見ながらノブオさんは私の右脚を掴んで転ばせてきました。そして空いてる方の手で私のスカートの中に手を伸ばしてきました……。 「いや！ ちょっとやめて！」 まさか今言った事をそのままされるかと思って私は必死で両脚を閉じました。でもノブオさんの伸びる手が脚に触れる感触が凄く嫌でした。 「ちょっとだけだって！ お前のケツは綺麗だろ？ いいじゃねえか！」 それでもノブオさんは離れてくれませんでした。でも見られるのは本当に嫌だったから、ずっと脚を閉じたままで、自分の手も使って抵抗しました。 「やめて下さい！ ……！」 思わず左脚が真っ直ぐ伸びたんですが、そのまま真っ直ぐノブオさんの顔面に直撃したんです……。一応ノブオさんの手が離れたのは良かったんですが……、顔を押さえて痛がってるノブオさんを見てるとその後にされると思う反撃が恐ろしくなりました……。 「……って……」 何だかノブオさんに悪いと思いましたから、私はノブオさんに謝ろうとしました。ホントは私に変な事しようとしたノブオさんが悪いんですが、謝らないと絶対に……。 「あ、あの、大丈夫ですか……？」 ノブオさんに近づきすぎず、離れすぎないような距離で私は心配の声をかけました。 「……てめぇ殺すぞ！！」 「いやっ！！」 いきなりノブオさんは私に圧し掛かってきました。胸倉を掴まれてそのまま床に押し倒されました。背中に激しい鈍痛が走りましたが、ノブオさんの表情がとても怖かったです。 「てめぇ人殴って何様だおい！？ お前今日死刑んしてやんぞ！！」 私に怒鳴りつけながらノブオさんはテーブルに置いてあったシャーペンを持ち出しました。それを逆手に持ってる所を見ると……。 「いや！ ごめんなさい！ わざとじゃないんです！」 私はノブオさんに乗られてるから逃げられません……。だからノブオさんの怒りを抑える為に大声で謝ったんです……。きっと分かってもらえると信じながら……。それと、殴ったんじゃなくて蹴ったって言った方が正しい気もしたんですが……そんな事言う余裕はありませんでした。 「うぜぇよてめぇ。俺の顔面に蹴り入れやがっ――」 ―ガチャン…… 玄関の方でドアが開く音が聞こえました。その瞬間に私は希望を持つ事が出来ました。 ノブオさんは慌てて私から降りたんですが、一言こんな事を言ってきました。 「あいつに今の事言うなよ？ 言ったら殺すぞ」 私は無言で頷きながら、聞き終わった後のタイミングで居間に入ってきたコウイチに挨拶を交わしました。 「あ、コウイチ、お帰り！」 コウイチの顔を見ると凄く安心しますし、その後はまたコウイチから学校やバイトの話を聞いたり、私も学校の話をしたりして楽しんだんですが、なんだかノブオさんは今日顔を蹴られた事に対して絶対根に持ってると思います。 明日が凄く怖いですが……、私明日はどうなるんでしょうか……。 |
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| 2011.5.14掲載 |
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