５

「顔をあげてごらん・・・」
　彼女の顔と僕の顔が同じ高さになったとき、僕は右耳に向かってワザと息を吹きかけた・・・。
「・・・・うんっ・・・・・！」
　耳を覆っていた黒髪が吐息に揺れ、その隙間から見え隠れする朱に染まった右耳が痙攣する様に動いた。
　前髪の垂れたオデコを持ち上げ、潤んだ目で僕と向き合う神崎さん・・・・。
　表情は強張り、今にも逃げてしまいそうな彼女のクチビルを、僕は奪った！

　瞬間、全身を堅くする彼女を強く抱き寄せ、合わせた口唇を柔らかく交差する僕は、彼女の鼻腔から漏れる空気が熱く頬を撫でるのを心地よく受け止めた・・・。
　抱き締めた上半身から少しずつではあるが力が抜け、躊躇いながらも僕の肩へと両手を乗せる彼女は、硬いままだった唇に隙間を形成し、次の流れを受け入れた様に小さく唸った・・・・。

　上下のクチビルが充分な隙間を作り、そのエリアへ僕は濡れた舌先を進めていく・・・。舌の先端が歯で行き止まると、ツルツルとした前歯が軽く開きはじめ、僕の望みを叶えてくれる。
　行く手を塞ぐものが無くなった僕の舌は、カタカタと震えるアゴ関節を感じながら彼女の内部へと全てを含ませていく・・。
「う・・・・・んん・・・・・」
　奥へ引っ込んだままの彼女の濡れる舌腹を捕らえ、表面のツブツブを味わうように絡ませる僕の舌先に、彼女の喉が僅かに反り返り、中途半端だった口唇の開きが大きくなる。
　舌と舌を深くからめ、合わせた唇を力強く締め上げながら続くディープなキスに、肩に置かれた彼女の手が僕の肩甲骨を激しく掴みマサぐる！

　その儚げな力を受け取った僕は、彼女の背中を一層抱き締めると、溢れ出る唾液を音を立てて吸い出しながら、コチラかも唾液を彼女の中へ流し入れていく。
　合わさる場所で混じり合う二人の分泌液がアゴの脇へと垂れそうになると、燃え盛る胸の炎に焼かれたカラダが、過剰なまでの熱を発し肌と肌を行き交う・・・！
　こうなってしまったら、止まるわけなど無かった・・・・。
　口付けを交わしながらも僕の右手は、彼女の背中から指先を滑らせて前側へと進んでいく。
　途中、脇腹を撫でた僕の指に小さく吐息を漏らした彼女は、先へ進むだろうその指に気を馳せては、到着した膨らみの麓を彷徨う異性の感触にフルフルと震えだす・・・。

　僕の右手は、麓の立ち上がりを確認しながら膨らみ全体を覆いつくし、服の上から適度な大きさを確かめるように握る力を強めていく・・・。
　深く握った掌に程よい弾力が心地よく、充分に指先を沈めては離し、また全体を深く揉んでいく。
「ん・・・ンっ・・・ンンっっ・・・・」
　夢中で舌を動かす彼女から途切れた喘ぎが繰り返され、調子に乗った僕は広い襟グリから右手を差し込みナマの暖か身を味わおうとする。

　ザラザラとした下着の感触からスベスベとした肌の感触の全てを包みこむように握り締めた僕の掌は、薄らと汗をかく彼女の谷間を下着と一緒に上下へ揺らす・・。
「うむぅ・・・・・んん・・・っっっ・・・」
　眉間にシワを寄せ、顔を強張らせる神崎さんの乳首を指先が見付け、下着の上からでも硬さの分かる成長にブラの裏地を擦り合わせていく。
　堪らず跳ねた彼女の上半身にともない揺れる服の内側が僕の欲望を爆発させ、おもむろにブラ中へ差し込んだ右手でナマの乳玉をムンズと握り締める！
「ああ・・・・・っっ！」
　途端に離れた彼女の口唇から一際大きな喘ぎが漏れだし、指先が転がす突起の刺激に恐々とした熱声を繰り出し続ける・・・！
　
　カップの内側へ納まった僕の大きな掌は、隅々まで柔らかい肉を味わいながら、中指の付け根で硬くなった突起を押し潰す！
「ああ・・・・ふうぅ・・・・ふううう・・・！」
　一度に吐く彼女の息が段々と長くなり、火照りだしたカラダが揉まれる乳房をより熱くする！
　手中に伝わる温もりと弾力、そして乳首の反発にエロモード全開となった僕は、左手を背中に伸ばして腰元からシャツを捲りあげる！
　汗ばむ背中から離れたシャツとの隙間に指先を薦めた僕は、中指と親指でブラジャーのホックを軽く飛ばす・・・。
　乳房を揉む右手の甲から圧迫感が消え去り、自由に動き回れる右手が左右の乳房を交互に刺激する！

「それ・・・以上・・は・・・ダメぇ・・・・！！」
　何がイケなかったのか、僕の胸を押しのけた彼女は、服の中から僕の手を引っこ抜くと、胸を隠すように両腕をクロスさせて身を縮めた！
「どうしたの！？」
　急な展開に驚いた僕は裏返った声をあげた！
「ヘンになっちゃう・・・・！これ以上されたら・・・・」
　両腕をクロスしたまま僕を見上げる彼女は、僅かに濡れる瞳のまま声を振り絞った。
「嫌だった？ゴメンね、夢中になって・・・・」
　最初に交わした約束通り、僕は彼女の気持ちを尊重するコトにした・・・。
「ゴメンなさい・・・私がお願いしたのに・・・・」
「そんなコトないよ・・・。嫌だったら止めるって言ったのは僕だから」

　その場で姿勢を正した僕は、俯く彼女の髪を撫でてあげた。
「どうしよう・・・・。このままじゃ私・・・・ずうっとダメかも・・・・」
　少し落ち着いたのか、彼女はクロスした腕をほどき、僕の腰に手を廻してきた。
「ダメなんかじゃないよ！時間が必要なだけだよ・・・焦らないで・・・」
　何だか彼女が可哀想になった僕は、震える頭を優しく抱き締めると、頭頂部に軽くキスをした。

　
６

「あの・・・・本当にゴメンなさい・・・どうしよう・・・・・！」
　僕の腰を抱き締めていた彼女の両手が突然離れ、戸惑った顔でキョロキョロと視線を彷徨わせる・・・。
「なに？どうしたの？」
「・・・・だって・・・私のせいで・・・ああっ・・・」
　そう言った彼女の視線が一点で止まり、そこでは僕の息子が存在を大きくアピールしていた！
「ありゃっ！マイッタね〜・・・・聞き分けのない息子で！」
　ズボンを持ち上げる我が愛息は、甲斐性のない父親を責めるように何度か跳ねては窮屈な場所でもがいていた！
　
「あんまり見詰めないで〜！」
　愛息が住む場所から目を逸らさない神崎さんに、僕は堪らず訴えかけた。
「ゴメンなさい・・・何も考えずに私・・・」
　唇を噛み、潤んだ瞳で見詰める神埼さんの余りの可愛らしさに、フザケタ息子が尚も跳ね出す！
「ううう・・・・キツイ・・・・」
　思わず唸って股間を抑えた僕の手の中で、最近では珍しい程に愚息は元気一杯だった！

「それだけなら・・・・平気かも・・・わたし・・・」
「えっ！？ナニが？」
　彼女の言った意味が飲み込めない僕は、相変わらず一部を見詰めたままの彼女に聞いた。
「私の責任ですから・・・・責任とります・・・・・」
　そう言った彼女は、僕の手を股間から退かすとチャックを降ろし、躊躇いがちに右手を中に入れ込んでいく！
「ちょっと待った！無理しなくてイイってば〜！って、そうじゃなくてコレはダメなんじゃナイの、普通・・・」
　彼女の指が愚息へ到達する直前、僕は叫んだ！
「・・・・・・・平気です・・・コレなら・・・」
　当然の様に振舞った彼女の指が愚息の先を突き、その刺激で暴れを再開させる出来の悪い息子・・・！

　トランクスに隠された縦に伸びる肉の棒を握った神埼さんは、細い指で布地を摩擦させ内部の屹立を刺激してくる！
「ううっ・・・・・！」
　思わず唸った僕を更に唸らせるかのごとく、ゴム部分を引き降ろした彼女の手がじかに棒に触れては亀頭を包み込んでくる！
「ああ・・・・・・コレ・・・・・」
　何故か感慨深げな彼女の顔がトロンと色を変え、遂には引っ張り出されるナマ棒がチャックの間から図々しくも顔を出す！
　その頭は透明な液体で光り輝き、年甲斐もなく先走ってしまった自分にちょっと恥じらいを憶える・・・・。

「ゴメンなさい・・・本当に・・・・」
　愚息の先を見詰めて囁いた彼女の唇が縦にひらき、カウパー滲む先端になんとも言えない温もりが齎される・・・・。
「いいの？マジで！？」
　乳首を愛撫されただけで怯んだ彼女が取った行動に戸惑う僕は、おずおずと唇をスライドさせる行為に立ち竦んだ・・・・！

７

　胴幹が彼女の唾液でヌルヌルと光り、完全に含まれた亀頭に何度も舌腹が撫で付けられる・・・・。
　根元を握った３本の指が、時折前後に動いては、その動作で絞り出されるカウパー液を小さく喉を鳴らして飲み込む彼女・・・。
　長いブランクが奪っていた彼女のフェラチオ知識が、じょじょに異性の反応をキャッチしだし、僕のペニスは歓喜に震えてはピクピクと跳ねつづける！

　動きはゆっくりで、押し充てた舌を懸命にペニス全体へ舐めつける彼女のフェラチオ・・・。
　やはりブランクはブランクとして存在するのか、時折当たる歯の痛感に僕のケツが引き締まる！
　しかし、彼女程ではないが、僕にもれっきとしたブランクが存在した・・。ここ３ヵ月ばかり、僕の尿道には精液が通っていなかった・・・・。
　妻からは拒否され、風俗からも疎遠となった僕の睾丸には、溜まりに溜まった濃い色の精液がタンク一杯に満ちていたのだ！
　夜な夜な楽にしろ！と叫んでいた２つのタマタマが、ココぞとばかりに早くも活動を始める！！

「か、神崎さん・・・マズいよ！マズい・・・・！」
　痙攣と脈動を繰り返す咥えこんだ物質の変化に、彼女もクライマックスを悟ったようだ・・・。
　腹筋に力をこめ、放出を防ごうと頑張る僕を諌める様に、しきりに頭をタテに振る彼女・・。
「い・・・いいの？・・おお！！・・・・このまま・・で・・！」
　確認作業をとってはみたが、すでに尿道入口まで登ってきた精子を、もはや止める術など僕には無かった！

　苦しげな確認作業に改めてコクンと許可を出す奈々子さんの口に、まさに溢れ出すという量の精子がドクドクと注ぎこまれる！！
　口内を襲う濃厚な液体に眉をヒソめ動きを止めた彼女は、頬を窄めては膨らませ、流れ込んでくる物質を満々とクチ中に蓄えていく！
　激しく脈動しながら精を吐き出し、神崎さんの頬を一杯に膨らませた愚息のマグマは、一通りの解放感を味わうと、小さな揺れへと収束した・・。
　愚息の暴れが修まったのを口唇で受け止めた彼女は、舌に纏わりつく精液の粘りと量にジッと動きをとめ、口の端から溢れ出てしまいそうな液体と格闘していた・・・。
　クチビルでの絞り出しが続かない為、尿道に残った精液がコソばゆく感じる僕は、全てを出したい衝動にかられてペニスを何度か揺すってみる。

　「むんんん・・・・〜〜・・・・！」
　もはや限界となっていた彼女の口内許容量は、それ以上の流入を受け入れる事が出来ずに、慌てた様に亀頭先からクチビルを離すと、すぼめた唇の端から白い粘り気を零してしまう。
　愛しいヌクもりに放置され、寂しさから律動するペニスは、エアコンの冷気にブルリと震えると、先端に垂れた糸雫を弾き飛ばす！
　その一部が奈々子さんのホッペにかかり、腹から声を振り絞った彼女の喉がゴクン！と鳴る。
　大量の精液を一気に飲み込んだらしい奈々子さんは、一瞬ムセたように上半身を動かしたが、掌で口元を覆うと、込み上げる嘔吐感を我慢した・・。

「大丈夫？」
　心配する僕に涙目で頷いた彼女は、口内の残物感を何度か喉を鳴らし喪失させると、ひとつセキ払いをしたのち、糸雫の垂れるペニスの先を舌で舐めとってくる！
「イイよ！そんなの放っといて〜！」
　これ以上、彼女に辛い思いをさせたく無い僕は、すでにペニスの半分まで含む奈々子さんの後処理行為を停止させようと頭を押さえた。
「ンンンン・・・・・・・・！」
　上下のクチビルでペニスを挟んだまま頭を左右に振る奈々子さんは、言葉にならない要望を僕に伝えると、おずおずと根元近くまで進めたクチビルで絞り出し運動を開始する・・・。
　つまり、最後まで終わらせたいってコトみたいだ・・・・！まだ堅さの残る僕の肉棒は、再開される艶かしい粘膜刺激に素直な反応をみせる。

　彼女のクチビルが尿道に残った全部を絞り出し、やや萎えてきたチン棒に余裕をもって舌を絡ませる奈々子さん・・・・！
　とっても幸せな気分になった僕は、彼女にされるがままに腰を奮わせると、スッキリ爽快となっていく身体が脱力するのを感じた・・・。
　半分までチヂみ大人しくなったペニスからクチビルを離した彼女は、口の端に付着した僕の精液を片手で拭っていく・・・。
　その姿を見下ろしたまま椅子に座った僕は、何とも言えない恍惚感で胸が一杯だった・・・。

　まさか彼女が、こんな荒業で出てくるとは、想像の欠片も無かった僕だったが、済んでしまえば何てコトない、ただのオーラルセックスに興じただけだ・・・。
　そんな風に身勝手な解釈を続ける僕の目に、床で正座する奈々子さんの裸の乳房が飛込んでくる！
　白くふくよかな全体と、その先端で小さく佇む桃色の乳首・・・・。
　彼女がティッシュで口内を掃除する度に揺れる、服の中の魅惑的な肉丸・・・。

　やっかいな性格をした愚息が敏感に息を吹き返し、落ち着いたはずのタマタマ君が、まだだぞ！とゾワゾワ動き出す・・・・！
「ふう〜・・・・・」
　そんな自分に溜息をついた僕に気付いた彼女が見上げた先には、さっきまで大人しかった異性が元気マンマンやる気を出し掛けていた！
「どうしよう・・？ゴメンね〜・・・」
　目を見開く彼女にバツ悪く詫びた僕だったが、困惑する彼女の表情にムラムラ感が湧き上がり、それに伴い立ちあがってくる愚息に釣られてエロモードが再燃してくる・・・！

「もう一回なんて、ダメだよね・・・・・」
　お年も考えない、何とも情けないお願いである・・・。でも仕方ない願いでもある・・・・！それを彼女がどう受け取るかは、彼女の勝手だし、受け入れを拒否されたからと言って、僕が怒る筋合いもない！
　暫しの静寂が一人暮らしの彼女の部屋をつつみ、僕と奈々子さんの今後は一本の携帯コールに左右されるのだった・・・・。